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ライオンキングと詐欺体験

ゴールデンウィークも終わってしまったけど、劇団四季の「ライオンキング」を観に行った。
劇団四季は二回めで、毎回ワクワクする。
親子連れが多かった。
開演前に母親が子供に「一緒に歌わないでね」と言い聞かせてるのが聞こえてきた。
芝居のパターンみたいなものも少しずつ分かってきた。
悪役の人や、少しおどけた役の人も、歌が上手くて聴き入ってしまう。
浅利慶太の訳詩もいいなぁと思う。
シンバがかわいくて、帰りにベビーシンバのぬいぐるみを購入。
通勤の車では「ライオンキング」のサントラを聴いている。


それから、ネットで詐欺みたいなものに合った。
突然メッセージが送られてきて、やり取りしていた。
「病気なので、祈って欲しい」というので、癒しのために祈っていた。
毎日のようにメッセージが来て、自分の人生を語り始めた。

57歳のカナダに住む女性。
日本人の父とカナダ人の母の間に生まれ、日本に居たけど両親が離婚して、5歳の時に母親に連れられカナダへ帰る。
10歳で、母親が亡くなり、孤児院で育つ。
その後路上生活を経て、レストランで働き、親切な男性と出会い結婚する。
お金持ちの夫で、息子を出産し、幸せな生活を送っていた。
しかし、3年前に交通事故で、大学生の息子と夫を亡くす。
その後、咽頭癌になり、1年以上病院に入院している。
もう話すことができない。
頼れる身寄りもなく、寂しい。
あなたしか心を通わせる相手がいない。
自分が孤児だったせいか、恵まれない子どもたちに慈善事業を行っていたそうで、元気な頃の写真を送ってきた。
もうすぐ検査を受けるけど、ステージ4で、死を覚悟しなければならない。
悲しみで、心が張り裂けそうだ。
最後の私の願いを手伝って欲しい。
日本は私の祖国だから、日本の孤児院や未亡人に寄付をしたい。
あなたにお金を送るから、受け取って欲しい。
弁護士と遺言の準備を進めていて、あなたのことも話してある。

大体の内容は、こんな感じだった。
私個人が、お金を受け取るのは嫌だと思った。
教会の牧師先生夫妻にも相談した。
日本の寄付する施設や団体は調べるので、弁護士からそちらへ直接寄付して欲しい。
もしくは、私の通ってる教会に献金という形でお金を送ってくれれば、税金もかからないし、そしたら私が責任を持って寄付する、と答えたら、相手は、あなたに直接じゃないとダメだと、すごくしつこくて、ハッとした。
ネットで調べたら、そういう詐欺があることが分かり、何とも言えない気持ちになった。

後から考えると、いろいろおかしい所はあった。
病室の写真を送ってきたとき、カナダなのに、ビオレが置いてあった。
ビオレは日本のものだし、前に働いていた病棟でも患者さんに出していた。
孤児になり、家族を交通事故で亡くして、病気で死にそうって、不幸を盛り込み過ぎだし、寄付がしたい人は、人になど預けず、直接自分ですると思う。
クリスチャンだと言っていたけど、一人の人間にお金を預けるより、教会へ預ける方が安全だと思えないところに信仰も感じられなかった。
「その人たち(私の教会の人たち)を知らないから信じられない。そこにお金を渡すのは嫌だ」と。
そもそも私のことだって知らないのに。
その詐欺は、私個人にお金を送るということにしないと成り立たないので、相手は何としてでも譲らなかった。

これはロマンス詐欺の変形バージョンだなぁと思った。
物語を作ったり、やり取りしたり、手が込んでいる。
もっと普通に働いた方が、効率がいいんじゃないかと思うけど、世の中にはいろいろな人がいる。


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