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「エッシャー 不思議のヒミツ」@富山県美術館

招待券をいただいていて、まぁ「クマ割(富山県美術館では、三沢厚彦さんのクマを恒久展示作品としていることから、クマに関するもの:Tシャツ、絵葉書、ぬいぐるみなどなどのグッズを身につけたり持ってきた来場者には、展覧会を割引料金で)」を使って、夫と行こう・・・と思ってた展覧会。

 エッシャー展は、以前、東京か大阪で、まだ家で暮らしてた息子二人と共に鑑賞した記憶がある。長男が結構はまってたっけ。
それ以来になるかなぁ。

すごく有名な、幾何学模様みたいなパターンで平面を埋め尽くす「テセーション(敷き詰め)」型の作品や、あるモチーフが別のモチーフへ、しかも関連性あったり真逆であったりの形へ(魚から鳥へ、とか、昼と夜とか)変容していく「メタモルフォーゼ」の作品がよく知られていて、また、三次元を崩して「ありえない階段」とか「低いところから高いところへと上っていく水と水車」とか、この人は「メビウスの輪」を具現化してるなぁっていう作品とか、有名どころの作品ももちろんおもしろかった。でも、今回の展覧会では、ごく初期の、具象1つを綿密に、しかもすごく高いデッサン力で木版画にしたてた作品とかが目を引いた。

一見、「あれ? 棟方志功か?」と思った、握り拳を描いた版画作品もすごく印象に残った。

エッシャーは1898年から1972年の生涯ということで、もし、あと30年・・・21世紀のデジタルアート隆盛まで生きていたら、おそらく狂喜乱舞して、目を輝かせて自分の描いた不思議な世界を実際に動かしてみるとか、その中に入り込むとかのメディア空間を楽しんでいたかも・・・って思う。
エッシャーの作品は、そのまま、デジタルアートになりえる、本当に親和性の高い作品世界だった。古さを全く感じさせない。
そしてエッシャーの生きていた時代でも、今でも、誰もが一度はその魅力に取り憑かれる「メビウスの輪」・・・こんなシンプルで簡単に作り出せる「4次元」・・・
そういや、古代から誰もが描いてきた円は、円周率という無理数を内包する。
誰もが知ってる単純な世界に潜む、「誰もが解けない謎」
ああ、世界って不思議!!

出かける時間が予定より遅くなってしまい、行きは新幹線を使って富山まで。
帰りは普通のIRで帰りましたが、高速バスの便がなくなって、ほんま不便です!! あのバスは香林坊から乗り降りできたのに・・・
富山県美術館からの帰路、川べりの道にずっと続く紫陽花が見事でした。

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