アダルト版カレンダーガール3〜エッチな寄生体

アダルト版カレンダーガール3〜エッチな寄生体

過激な描写やエログロい表現をかなり含みますので20歳未満の方の閲覧はご遠慮してください。

(もちろんフィクションだお、夢からの丸パクリだお、だからもう既におんなじ話先に描いちゃっている人、ゴメンだぉ)

ボクは数ヶ月の間部屋の中に引きこもって暮らしていた。
トイレに行く時、シャワーを浴びる時だけ部屋の外に出たがやがて自分に生理が訪れなくなり、ご飯が炊ける匂いを嗅いだだけで気分が悪くなり部屋のドアの外に置かれたおにぎりさえ食べられなくなった時、ボク宛に一通の宅配便が届いた。
両親や兄は心配げな顔をしてその小さくはない小包をボクに渡したが遠巻きにしか見守るることしかできない様子だった。
その中には何故か希かなえだけが掲載されていなかったカレンダーと妊娠判定セット。
ボクはその時に疑問を持つべきだったかもしれない。
「いくらなんでも出来過ぎじゃないか?」と。
しかしその時のボクは完全に自分を見失っていた。
妊娠判定はもちろんアタリ、妊娠だった。
失意の中ボクは1人夜中にこっそり家を抜け出して何者かに拉致された。なぜそうしたかはわからなかった。
ただ、ボクは何者かに操られるがまま県道に出る、そこを拉致された、そうなる運命が待たされていた気がする。
車内は普通に考えてもファミリーユースのミニバンではなくどこかの資産家が持っていそうなミニとは言い難いくらい大きな輸入ミニバンをリムジン仕様に改造した2列目と3列目が向かい合わせに配置されていた。
窓はスモークガラスが組み込まれられているのかほとんど外が見えない。
「御神体様の上書きだ」
そう言われてボクは走るワゴン車の中で複数の男に代わる代わる犯されていた。
「売れる商品になるんだ、しっかりと撮影しておけよ」
ボクの両手を押さえつけた男が言った。
「乳房が激しく揺れるくらいに激しく腰を振れよ、それでもAVで飯食ってきたのか」
ビデオカメラをボクに向けて撮影している男が興奮した表情で言った。
「政府様々だな、本人の同意書が取れれば13歳でも成人扱いを出来るようになったんだからよ」
ボクの穴に太くて大きな肉棒を突っ込んだ男が昂奮しながらさらに激しく腰を振りボクの身体全体を激しく揺すりながら言っていた。
そしてボクの目の前に1枚の書類を見せつけた。
AV作品出演に関する同意書だ。
ぼんやりとボクはそれを眺めていた。
視界が激しく揺れて読みにくかったが大筋は大体頭に入り込んできた。
『1、自分は当アダルト向け映像作品に出演することに同意します。』
いやそんなの同意した覚えはないし、抗議しようとしたが声が出なかった。
口から出たのは熱い吐息と喘ぎ声だけだった。
『2、如何なる性行為も受暴行行為、受虐待行為も演技の一環として契約に則った労働と認めて自分はそれを自己責任として受け入れます。』
無茶苦茶な話だ、こんなのも契約書1枚で正当な労働行為に認定されてしまったらどんな輪姦行為も傷害行為も犯罪にできなくなってしまう。

この国の国会の野党の多くが「18歳未満の少年少女に対する無茶な契約を一方的に破棄できる条項の適用限定年齢の引き上げを求めていた。
今の法律では18歳以上であれば口八丁手八丁で騙されて書かされた契約書であっても、20歳未満でも本人が署名したその契約書があればそれが有効となり強制的にAV出演や売春に近い風俗労働を強要されても泣き寝入りするケースが増えることになる。
しかし確かこの国の政府は全年齢に対してそれを適用すると言っていたはず。
ならば全女性がそういった無茶な契約書に署名をさせられて泣き寝入りを棄つことはなくなると当時の政府は主張していた。
もちろんのこと、関係者は喜び、野党も大筋において合意し、法案は成立した。

しかし、いざ執行してしてみるとそれは抜け穴だらけのクソ法案だった。
契約書を無効にする条件が厳しすぎたのだ。
まず『署名を強要された』とする事を証明する必要があった。
『脅迫されて書かされたという映像、もしくは音声記録』が不可欠になっていた。
もちろんそのようなものなど簡単に記録など出来るはずがない。
用心深い業者なら身体検査と称して後で取り上げることも可能だろう。
そしてもうひとつ、1人、いや複数人の強制的に書かされた契約書である事を証明してくれる証人が必要だった。
しかもその証人が寝返って『本人が自主的に署名をした』と証言したら完全に否定できなくなるというおまけ付きだ。

「それでも18才未満は以前と変わらず一方的に破棄できるんだろ?」
ハスキーな女性の声がぼんやりとしたボクの意識の中に入り込んできた。
「忘れたの?楓凛、政府はこれを全年齢に適用できるようにしちゃったんだよ?さすがに12歳未満は別の法律が守ってくれるだろうけれど現行の法律じゃ双方の合意さえあれば13才以上なら性交行為も容認されるようになっている、労働基準法も中学生からは勉学と両立さえすれば働けるようになってしまった」
別の女性、いやボクと同じ年頃のまだ幼さが残る少女の声か?
「でもさすがに学校に行かなくなれば発覚するだろう」再びハスキーに女性の声が聞こえてきた。

ボクに誰かが囁きかけていたのかわからなかったがどうやらこの契約書が存在する限り警察や裁判所に届を出しても泣き寝入りをするしかないようだった。

「これほどの上物なら高く売れるぜ」
運転席の方から声が聞こえてきた。
その後もボクの身体は股間に捩じ込まれたもので激しく揺さぶられて呼吸が困難になるほどの喘ぎ声を出し続けて胎の中に大量の液体を注入されていた。
しかもその様子の一部始終をビデオカメラに収められている。

「野党のクソ議員どもに拉致されて暴行された挙句大型トレーラーの前に飛び出して自殺か、なかなかいい筋書きじゃねえか?」
いつのまにかボクを四つん這いにさせて口の中に太いものを押し込んできたやつが言った。
「そんなの信じる奴いるか?」
ボクのさして大きくはないが1番感じやすい両乳房を揉みしだきながら相変わらず胎に通じる穴に太くて長いものを奥までねじ込んで腰を激しく振っている男が言った。
法律が守ってくれないなら誰かこいつらに制裁の鉄拳を喰らわしてくれないものだろうか?
無駄な願いとは知りつつもそう願わずにはいられなかった。
だがボクを待っていたのはもっと悲惨な現実だった。

涙も、おりものも、枯れはてた頃、ボクの身体は突然に開かれたスライドドアから車外に放り出されて固く冷えた路面に叩きつけられていた。

そしてその直後、ボクの胎の上を大きくて重たいものが通り過ぎて潰されて八切れ出された内臓を路上にぶち撒き散らされると、すぐ次の瞬間にはボクの頭は完全に粉砕されていた。

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ボクは自分が完全に死んだとばかり思っていた。
『そういえば人は死んだ瞬間生まれた時、いや、正確には生まれる前の人生から記憶をリピートするって誰かが言っていたな』
そんなことをぼんやりと考えていた。
プールの中で泳いでいる、というよりは漂っているという感じか?
ボクは真っ白な世界の中でその揺れを楽しんでいた。
プールの外からゆっくりとさするように揺らされる感覚、きっとボクはかつての母親の羊水の中にいるんだ。
そう思っていた。
そして目の前にはもう1人の見覚えがある美少女、有希が布ひとつまとわぬ姿のまま、自分の右手の親指を咥えてすやすやと気持ち良さそうに眠っていた。

「彼女の死体は?」
聞き覚えのあるハスキーな声が聞こえた。
容姿はグラマスな、でもそんなイメージだけで他のことは全く思い出せない。
「すぐに本署の連中に持ち去られた、風間先輩は遠くから見たらしいが酷いものらしかった、もう少し私の到着が早ければ」
そういうとその柔らかな少女の声の主は羊水を静かに揺らしながらボクに問いかけた。
「君はもう一度あの部屋からやり直す気があるかな?」
ボクは自分を包み込む柔らかなプールの壁をそっと軽く一度だけ蹴った。
少し何かを思い出しかけていたような気がした。

「君は人が死ぬとどうなると思う?」
ベッドの上で奴に聞かされた言葉だ。
そんな事ボクにはわからないし、何故それを訊かれたのかさえわからなかった。

でもたった一つだけ決心した事があった。
もう1人の自分、黒い綺麗なロングストレートヘアの有希が掲載されたポスターがかかった部屋からもう一度やり直したいと。
そして・・・

「了解」
柔らかな声が羊水の中に響いた。
「実体化させるのは早過ぎないか?」
ハスキーな女性の声。
「いいえ、今回は早めにカタをつけさせておかないと彼女たちのココロは本当に壊れちゃうよ」
少女の声を聞いた途端、ボクはいつもの自分の部屋のベッドの上で寝ていた。
ボクの勉強机の右の壁には有希が海辺で微笑んでいるカレンダーがかかっていたがガッツポーズをとっているように見えたのは気のせいだろうか?
彼女はカレンダーの中から飛び出すと制服を着たボクの胸の谷間の中にいつものように飛び込んで来てくれた。

「おはよ」
ボクはいつものように母と父、そして兄貴に声をかけた。
「ここのところ塞ぎ込んでいたみたいだったけど大丈夫?」
母に心配をされた。
ここ数日の記憶が曖昧、というかほとんどなくてその点では不安はあった。
だがついさっき長かった生理期間が終わった透き通ったおりものがあったばかりだ、そういつまでも寝込んではいられない。
通っている中学までの道のりはそんなに遠くはない。
ただボクはいつも家を出るのが遅れ気味なので止むを得ず近道をするのだけどその道が人通りのほとんどない薄暗い林道だという事だけが不安材料だった。
しかし今日はあえてその道を通る事にした。
背後からほとんど音をさせることもなく近づいてくる車の存在を感じた。
僅かなモーター音とロードノイズを極力減らした特殊な樹脂を使ったタイヤ。
いわゆるEVと呼ばれる電気自動車、で尚且つ、省エネを極めた最先端をいく決して安くはない高級車であることは確かだ。
その持ち主に思い当たる節はあった。
ボクは背後から首を締め上げられてガーゼに当てられると甘い匂いに酔わされてひざ裏と背中に回された別の腕で抱き抱えられると車の中に少々乱雑に放り込まれた。
「なんでこいつ生きてやがるんだ」
聞き覚えのある男の声だ。
「知るかよ、もう一度確実にやるぞ」
ボクは意識を失っているわけじゃない。
周囲の声はちゃんと聞こえたし瞼を閉じていても自分を取り巻く環境はよく見えた。
間違いなく自分の妊娠を確信して失意のまま家を飛び出したところを拉致していろいろゲスいことをしてくれた男だ。
「けどよ、100トン以上はあるトレーナーに腹部と頭部をつぶっしてやったはずなんだぜ、どうしてピンピンしていやがるんだよ」
最後の男の声は、ボクの穴を一番執拗に掘りまくってくれた兄ちゃんだった。
「一番元気だったお兄さんだね、次はボクがあんた達の大事なボールを握りつぶす番だよ」
ボクは自分の右側に座って拳銃の銃口を右耳に突きつけている男の股間にあるものを握って言った。
ボクには彼らが全身から異常なまでの大量の汗、冷や汗が吹き出しているのを臭いで感じ取っていた。
「そうだな?まずは君たちのボスの居場所に案内してもらおうかな?」
ボクはむっくりと起き上がると運転手の首筋に左手の人差し指を突き立てると鋭く尖った爪を伸ばして差し込んだ。
ゆっくりとピンク色の液体をそこから通じて流し込んでやると運転手の頭部は激しく震え始めてやがて動かなくなった。
ボクの左側に座っている男もボクの左胸に拳銃を強く突きつけていた。
「ここでボクを撃ち殺す気?それともみんなでまた犯してみるの?それよりも君たちはボクをボス、社長の元に連れて行く方が賢いと思うよ」
そう言った時はボクの左手は左側に座ってボクの側頭部に銃口を当てていた。
そしてボクの左手は拳銃の銃口を握り潰していた。

「貴様は何者なんだ」
右側の男が言う。
「今日はいつかの大きなワゴン車じゃないんだね」
世間話をするように訊いてみた。
「そんなにヤリたいならヤっても構わないよ」
ボクは挑発するように言ってみた。
そしてスカートの裾を捲り上げて真っ白なパンツを見せつける。
「ただし命の補償はしないけどね」
男達の返事はなかった。
「あれからボクなりに色々と考えてみたんだ、ボクの妊娠は計画から外れた事故だったんじゃないのか?ってね」
運転手はほとんど意識を失っている。
自分の記憶の中にあるように車をボス、社長が経営するホテルに無意識のまま走らせているだけだ。
「次にボクは助手席の男の首筋に左手中指を立てた。そしてまた伸ばした鋭い爪先を差し込み今度は水色の液体を注入した。
「社長に電話してくれないかな、ボクのためによく回る大きなベッドを用意して欲しいって言っていたと」
ボクがそう言うと彼は素直に車載電話で社長に電話をかけ始めた。
そして受話器をボクに渡す。
ボクは少々わざとらしく息を荒げながら渡された受話器に向かって話しかけた。
「あ、ああ、社長ボク、待ちきれなかったからあなたの社員達に先に痛、痛っ、抱かれているけど怒らないであげてね、もうすぐに着くから、とっておきのいい話を持って」
過剰な演技かなとは思った、だがやはり社長は簡単には騙されてはくれなかった。
「何が目的だ、わざわざ予告までしてくると言うことは何か裏があるな」
「そんなものありませんよ、ただあなたに抱かれたいだけです、とっておきの話と一緒にね、あの私たちプロジェクト13人のメンバーを利用して無料公開したあの広告ムービーに関してですけどね」
ボクはそれだけを言うとしばらく黙り込んで相手の反応を待った。
『アイツは何のためにあなた達を利用して利用し尽くした挙句殺したと思う?』
ボクの制服の中の有希が問いかけてきた。
有希とはカレンダー撮影の際にボク自身がボクの中に作り上げたかりそめのキャラクターだ。
とばかり思っていた。
ストレートの艶のあるサラサラの黒髪を腰まで伸ばしたその娘は今のボクとは全く別の性格であり人格ではあるがあの撮影の間中にずっと憧れ続けていた理想の少女だ。
いつもちょっとしたことで心が折れるボクとは対照的な『あたし』、それが有希という名前の少女だった。
しかし、彼女はボクと同じプロジェクトのメンバーの1人だった。
「わかった、何のつもりかは知らないが所詮君たちは私の持つ駒の一つにすぎない」
奴はそれだけを言うとさっさと電話を切ってしまった。
「そういえばあんた達の商売はうまくいっているの?」
ボクは車内の誰ともなく訊いてみた。
ボク達の乗った高級車は車種もわからないまでにカスタム化されてはいたけれどフルタイムモーター駆動でタイヤも静音性に優れて走行音はほとんど感じられなかった。
おまけに車体自体もかなり堅牢に造られているらしくて外からの音もほとんど聞こえなかった。
「いつかボクを拉致った時の大型ミニバンと言い、今回の高級EVといいあんた達の芸能事務所は誰と取引をしているかは知らないけど、よほど金周りがいいみたいだね」
返事はなかった。
話題を変えるとしよう。
「ボクさあ、カレンダー撮影をしている最中にチラッと小耳に挟んだんだけれど、所属しているタレントが政権に有利になるような発言をすると急に経営状態が良くなった芸能事務所があるんだってね、良くは知らないんだけど政権に反対するような人は非国民とか反日とかいう発言とかね」
ちょっと無理な車線変更をしても小さな狭い交差点もほぼスピードを落とすことなく左折しても車内はあくまでも静かなままだった。
「ねえねえ、そんなに慌てて曲がったら歩行者の小さな女の子を巻き込んで跳ね飛ばしちゃうよ?」
ボクは左後ろの横断歩道手前で青ざめた表情をして僕たちが乗る高級車を見送る5〜6歳前後の少女を見つめながら言った。
ボクが彼女の意識にいたずらをして体を動けないようにしていなければ確実にはねられていただろう。
『運が良かったねあの娘』
ボクの制服、胸元の中で有希がつぶやいた。
実際ボクが少女に何もしなかったとしても有希は別の方法で彼女の危機を回避させてはいただろう。
「逆に政権にとって都合が悪いような発言や運動をしちゃう人は干されちゃうんだってね」
カーオーディオなどの電源が切られて無音のはずの車内にスピーカーから僅かなノイズが聞き取れた。
どうやら社長と繋がる自動車電話はまだ生きているようだ。
『携帯電話じゃなくて自動車電話なんて古めかしいって思っていたけど車載コンピューターと一体式なんてオシャレだね』
ボクの中で再び有希がつぶやいた。もちろんその聲は彼らには聞こえない。
「それどころかSNSで袋叩きに遭うんだってね、怖いね、ボクも事務所の先輩にそんな話を聞かされた事があるよ?不思議とその人、数日後に謎の自殺をしちゃったけどね」
もちろんそれはハッタリだ。
ボクは彼とは同じ事務所に所属していながらほとんど面識がない。あくまでもボク自身は、の注釈付きだったけれど。
『彼を殺した手口?そんなの言うのは簡単よ、別の彼と彼らと親交のあった彼女に関しても同じ事が言えるわね、まるでみていたかのように話せるわよ』
そうだったね、有希はボクがボク自身、由紀として何かをしている間は自由に空を飛び回っていた。
「あのムービーはいったい何のために作られて拡散されたのかな?」
独り言のようにつぶやいたボクの言葉に対する返事は当然なかった。
「楓凛」
ボクはボソリと呟く。あのカレンダーの素材となるボク達の写真や動画撮影の協力をしてくれたフリーの女性カメラマンだ。
ボクたちにとっては兄貴のような姐御。
「山崎秋子」
彼ら、いや、社長の指示により『トイレやエレベーター内、さらに人気の少ない深夜の公園で女子中学生に異常なまでの執拗な性的暴行を加えている最中の盗撮ムービーのようなものを実名付きで動画サイトに広告ムービーとして数十秒単位で被害者と同年代である中学生らの所有するスマホやタブレット、そしてPCなどに彼らが観たいムービーの前に強制的に流された加害者というレッテルを貼られて拡散された女子高校生衆議院議員の名前をボクははっきりと口にした。
この高級車のルーフに取り付けられた高性能なスピーカーマイクがボクのその声をちゃんと拾ってくれて向こう側にいるであろう社長の耳に届けてくれるように。
「倶名尚愛」
山崎秋子と同様に女子高校生でありながらも衆議院議員、残虐無慈悲な方法で女子中学生を惨殺している現場を盗撮しているかのようなムービーを流されている。
そして最後に
「小田井署警察関係者」
ボクは彼女の実名だけは晒すのを控えた。
もちろんその名前もかなり偽名臭かったけれど。
奴らの陰謀で大型トレーラーにひかれて頭部と腹部を潰されて内容物を路上にぶちまかれたボクたちを胎の中に収めてその中で再生してくれた人。

それから数十分くらい車は走っただろうか?
車は観光地のリゾートホテルのような立派な建物の前に停まった。
「そのまま私の特別な部屋に招待して差し上げなさい、興味深い話が聞けそうだ」
ルーフのスピーカーマイクが突然に喋り始めた。
やはり繋がったままの状態だったみたい。
重厚な玄関のドアを開けるとそれはもう御大層な大型拳銃やショットガン、アサルトライフルを構えた強靭な男達が両側に20人以上は並んで立っていた。
『こんなにも人数がいたらさすがのあたしでもキツイかもね』
有希はいつの間にかボクの胸の谷間の間というのも変な感じだけど、そこから顔を出して待機していた。
そしてすぐ目の前にアイツが、例の大手芸能事務所の社長が立っていた。
さすがに今回は両手を広げて待ち構えてはいなかったが。
懐には護身用と思われる44mm口径はありそうな大型拳銃を潜ませているのは確かだと有希からの助言。
「さすがに私も君があの連中と顔見知りとは思わなかったよ」
もう敵意も隠す気さえないのか社長は自分の懐から大型拳銃を取り出してボクに向けた。
「ボク、どうせなら社長自身のマグナムでもう1度、撃ち抜かれたかったなぁ」
甘ったれた声でボクが囁いた時、ボクの体は社長のすぐ目の前にいて右手は社長のズボンのチャックを降ろして、驚く彼が右手に持つ大型拳銃を左手で奪い取っていた。
降ろした社長のチャックの中のパンツの社会の窓を開いて立派な肉棒を取り出しながら、その拳銃の銃口を彼の胸元に突きつけた。
こんな状況下でも人並み以上に勃起するとはさすがに性欲の王者だと感心せざるを得ない。
「ナニがヤリたい?」
「社長、日本語でOK」
ボクは思わず突っ込んでしまった。
「どうにもならないですよ」
ボクは周囲をみまわしながらつぶやいた。
社長とボクの2人以外は誰も立っていなかった。
おっといけない、さっきから梨花ちゃんサイズの有希が忙しそうに男たちと戦い倒しながら走り回っていた。

「さあてとボクやボクの友達を散々虐め抜いてくれたこのいけない子からお仕置きをしなくちゃね」
「ボクの質問に答えてくれたら1問につき1発ずつヤラせてあげるよ」
ボクは言い、社長に抱きついた。
目的は他に銃器やナイフなどの刃物を所持していないかの確認。
しかし彼の動きは素早かった。
ボクの股間の割れ目の穴には社長の大きくそそり立ったものが奥深くまで突き刺さっていた。
ボクの身体は身動きが取れなくなりされるがままに熱いものが胎の中に入り込んでくるのを感じながら意識を保つのが精一杯だったかもしれない。
「我が分身よ、この小娘を自在に操るがよい」
社長はそう言うと『にやり』と嗤った。

「なぜ身内、娘達、利用した?」
ボクは精一杯の気力を振り絞って社長に問いかけた。
「さて、何のことかな?」
しれっと社長はボケていた。
「てめぇの娘、3人の事だよ」
背後から声がした。
希かなえだ。
そして彼女も服の胸の狭間にミニチュアサイズの玉枝佳苗を忍ばせていた。
「何故みんなを殺したの?」
希かなえが言うと社長は再び落ち着きを取り戻していた。
「どんなカラクリかは知らんがゾンビどもめが、貴様らだけで殺し合いしているがよい」
社長はそう言うと二つの眼を真っ赤に染め上げた。
『ヤバい』と思う間も無くボクの身体は社長の胸に飛び込んでいた。
正しくは背後から誰かに蹴られたようだ。
その相手を確認しようと振り向く間も無くボクの鼻の穴から甘い匂いが飛び込んできた。
初めて社長と食事をした時にワインを口にした時に感じた匂いと同じだった。
突然に意識が朦朧としてきた時ボクはすでに振り返り、左手には大型拳銃を希かなえに向けていた。
ボクはそれを希かなえの胸元に向けて2回、3回と続けて引き金を引いた。
人間技とは思えない素早さで希かなえは右後ろに飛び退きその弾丸の着弾を回避した。
「本性を出したわね、由紀、やはりあんたは社長と連んでかなえを亡き者として自分だけスターになろうとしていたのよ」
希かなえの胸の狭間にいる小人、玉枝佳苗が叫んでいた。
『いや、違う、ボクは今社長の責任を問い詰めようとしていただけなんだ』
心からそう言いたかったがボクの口から出たのは別の意味不明な言葉だった。
「ボクは社長と組んで15才の年を迎えた時にこの国の総理になる」
ボクは何を言っているんだ。
そう思った瞬間、希かなえの投げた大きな斧がボクの胸に深く突き刺さっていた。
希かなえは瞬時にボクとの距離を詰めると素早くボクの胸に突き刺さった斧を抜き取りそれをボクの額にのめり込ませていた。
ボクの胸から大量の真っ赤な血が勢いよくふきだし、額からもぬるっとした液体が顔を伝ってくるのを感じながらボクは意識が一時的に遠のいていった。

「ありがとうよ、玉枝佳苗君」
社長の声が頭上で響いている。
おかしいな?ボクは確かついさっき希かなえの投げた斧で胸を心臓や肺などの内臓まで裂かれてその直後、頭蓋骨も真っ二つにカチ割られたというのに、なぜか目の前の床に大量に広がる真っ赤な血を見ながらも意識がある。
「ついでにもう一つなんだが君が胸元にいるその『希かなえ』によく似た邪魔者を始末してくれないか?」
社長はそう言うとかなえの胸の狭間にいる玉枝佳苗の頭をそっと撫でた。
いや、ボク自身はその光景を直接観たわけじゃない、ただなぜかそう感じただけだ。
だってボクの視界はほとんどボク自身が流している真っ赤な血の色で染め上げられていたから。

玉枝佳苗はしばらく硬直してはいたが社長に促されるように自分の娘である希かなえの乳房に深々と自分の両手の爪全てを突き刺していた。
希かなえは口から、鼻から、耳から、そして下の穴からも大量の血を噴き出して、次の瞬間身体を破裂させて死んだ。
『あちゃ〜、想定外だよ』
どこからともなく少女の声。
「ところで玉枝佳苗君、なぜ私が君1人を生き残らせたかわかるかね?」
社長はそう言うと再び玉枝佳苗の頭をなでた。
「たまには私の愚痴も聞いてもらいたくてね、ここの国の政治家達はとても無能でね、実際私の言うことはよく聞いてはくれるんだがやることなすこと全て穴だらけで、凡ミスが多くて野党に追及されてしまうわ、マスコミに嗅ぎつかれて、超伝導リニア開発の名を借りたレールガンの実用化も嗅ぎ付かれてしまうし、ワクチン開発の名を借りた化学兵器の存在もバレそうになるし」
「はい社長、この偉大なる大和の神のが治める国は人類を統率する義務があります、そのためには他国を圧倒する軍事力を、いえそれ以前に先制攻撃権に関する憲法の縛りを何とかしなければ」
淡々と玉枝佳苗は答えていたが自分の娘を手にかけた罪悪感はかけらもない様子だった。
「人工的に地殻変動を他国陣営に起こす計画もさっきの連中にバレそうになるしさ、本来なら無能な老人たちに代わって頭の足りない美貌と見た目だけが取り柄のあいつら、倶名尚愛と山﨑秋子とかいったっけ?あいつらにとりあえず政権側に入ってもらおうな〜んて考えて、ゆくゆくはボクの手として頑張ってこの国の軍事化を進めてもらおうかなぁなんて思っていたんだけど、バレちゃったどころか生意気に逆らい始めちゃってさぁ」
「では次はその小娘達と葉類亜希なる女刑事を始末すれば良いのですね」
玉枝佳苗は無感情にそういうとこれ見よがしに両手の指を立てて爪を鋭く伸ばした。
「だから私は言った筈だよ?ただ愚痴を聞いてもらいたかっただけだってね」
そう言うと社長はいとも簡単に玉枝佳苗の頭を握りつぶした。
そして大きな音と共に倒れる希かなえの身体。
「他の連中はともかく君には無理だよ、葉類亜希という化け物の始末は」
そういうと社長は希かなえの身体を5メートル以上、上に蹴り上げ天井に激突させると『ニヤリ』と笑ったた。
そして自分の大事なものをズボンの中にしまうとズボンのチャックを引き上げて閉じた。

「まさか君たちの存在を忘れていたとはね」
社長がボクに向かって話しかけてきた。
「いつまで寝ている気?」
有希がボクの頬をつねって、起こしにきていた。
「いや、ボクはついさっき胸をざっくりと斧で抉られた上に頭蓋骨をカチ割られたんだけど」
ボクはそういうとボク自身が転がっている床を指差した。
「早く動かないと今度はあたし達が踏み潰される番だよ」
有希はそういうとボクの体を右肩に背負い飛び立った。
「有希、あんたまた巨大化した?」
我ながらボケたことを言っているな、と思いながらついさっきまでぼくたちがいた場所を社長の巨大な足が踏みつけていたのが見えた。
そのすぐそばにボクの無残な遺体が転がっている。
「逆、あんたが小型化したの、というか今のあんたこそが本体」
まじまじと自分の手を見ると確かにそんなような気がしてきた。
「すばしっこい奴め」
社長の大きな声が部屋中に轟いたかと思うと彼はボクの遺体の頭部に食い込んでいた斧を引っこ抜いてこちらに向けて投げつけてきた。
コントロールは確かでそれがボクと有希に命中すると思われた時有希はその僕らの体の何倍もありそうな斧を足で蹴り返した。
「うそぉ!」
と思わず心の中で叫んでしまったがその斧は向きを変え、さらにボク達を追う体制に入っていた社長の頬を掠めた。
赤い血が社長の右頬から首筋に流れているのが見えたが彼は構わずボク達を追うように走り続けてポケットからスマホを取り出すと叫んでいた。
「奴らを始末してくれ」
『ブ・ラジャー』
すぐさま返事が返ってくると直径120センチ、口径が多分80センチ、そして長さが5メートルはありそうな大きく長いコイルが開かれた大きなドアの向こうから僕たちに狙いを定めていた。
「ちょ、冗談でしょ」
有希が言う間も無くそも大きなコイルの中から砲弾状の物体、おそらくは磁石だが、それがものすごい速度で僕たち目がけて飛び出していた。
『初速秒速3000メートル以上直径30ミリ以上、長さも100ミリ以上の先端が尖った物体が急接近、命中する確率は99.99%』
ボク達の耳に取り付けられた骨伝導式のインカムが非情な数値を報告してきた。
あんなものが命中したらほぼ絶命だよ。
ボクがまた自分の死を直感した時に有希はボクの右手を自分の両手で引きながらその飛翔体目掛けて突進を始めた。
ほんの数センチ外れてその飛翔体はすれ違い、その時は既にその大きなコイルは次の飛翔体を既に打ち出していた。
有希はそれすらサラリとかわしてその巨大な(ボク達にとっては)コイルを横から蹴り飛ばした。
次にコイルが打ち出した強い磁性を帯びた砲弾、磁性体は本来の軌道から大きく外れて彼、社長の右腕肘を直撃してその右腕自体をほとんど吹き飛ばして彼自身床に転倒してしまっていた。 
「貴様ら、こんなことをしておいてタダで済むと思うなよ、クソガキどもが」
言葉に余裕がなくなっていた。
「言っておくけど、このおもちゃもう使えないからね」
ボクは宣言した。
さっき有希が電磁レールを蹴り上げて向きを変えた時ボクはその隙をついてコイルに過電流を流し込んで焼き切っていたから、なんでそんな事が出来るかって?そんなの企業秘密ならぬ学生秘密だからね!
「さてと、僕たちには社長に聞きたいことが山ほどあるんだけど」
ボクはそう言うと彼の左手のひらを踏みつけた。
スモールサイズから痛くはないだろうと思われそうだったが実は体重に関しては2グラムから100キログラムまで自在に体重を変えられるらしい。
『あなた達と玉枝佳苗と希かなえに関してはバックアップ完了済みだから、安心して戦って』
骨伝導インカムから再び意味不明な指示が飛んできた。
「なーるほどだね、これが社長達の最終兵器だったと言うことなんだね」
ボクはそう言うと社長の左掌につま先部分で大きな穴を開けてやった。
声にならない悲鳴をあげる社長にボクは冷たく言い放つ。
「これはあなた自身がボク達カレンダーガールやあなた自身の娘さん達にもしたことですよ?」
ボクはそう言うと今度は彼の股間にあるもの強く踏みつけようとした。
こんな状況下にあってもパンパンに膨れ上がっているとは見上げた性欲というべきか。
「ふん、これで勝ったと思うなよ、私の種でこの国の私たちが孕ませた雌ども、雄どもは私の娘などではないわ」
そう言うと奴はさっきの大きなコイルの筒がある方を見た。
そこには無数の小人達、ボク達とほぼ同じ大きさの少女達が十数人立っていた。
僕たちと明らかに異なるのは鎧のような甲冑で身を包んでいることくらいか?
「戦闘calend girl、すなわち彼女らこそが私の娘だ」
ちょっとよく理解できない部分をインカムの声が補説してくれそうだ。
『つまり私たちの感覚で言う実の子、彼が少女達の胎内にタネ付けをして数日後にもう一度種づけすることで真の娘が産まれるってことね、それが今あなた達の前にいる無数の小人達ってこと』
その声の主はついさっき社長が化け物呼ばわりをしていた少女、葉類亜希だった。
「ねえ、亜希さん、今なに食べながら喋っています?」
ボクは不安になって尋ねた。
『さっき業務用スーパーで大量に買い込んだポップコーンだよ?君たちもさっさと片付けて食べにおいで』
あまりにもあっさりと言う彼女にボクはキレそうになるのをグッと堪える。
『大丈夫、30Kgは買い込んだから当分はあるよ、それよりどうやって味変しようか考えているところなの』
「でも君たちは私の娘じゃないね、どうして私の思い通りに動いてくれないのかな?それに自分自身の大きさも変えられないなんて私の娘は失格だね」
社長がそう言っている間に甲冑の小人達が次々と飛びかかってくる。
有希はどう見ても釣り合いがとれないほどおおきなバターナイフで、刃渡りが15センチ以上はありそうな大きな剣を振り回して襲って来る甲冑人形を相手に苦戦していた。
協力してあげたいがボクには武器がない。
『あんたが望むだけでなんでも出せるよ?それがそいつの子孫、娘が持つ最大の能力だからね』
インカムを通じて亜希が指示を出してきた。
「古の神々よ、我が戦うための戦の武器を欲する、いでよ!アークナイトセーバー」
適当に叫んでみた、有希が手にして戦っているバターナイフくらいの大きな立派な剣が出て来ることを期待して。
『バカ、適当すぎる』
インカムの向こうで叫ぶ亜希の声。
いや、だって、名前は適当で良いならなるべく凄そうなものを出した方が戦いが有利に運べそうだし。
でも実際ボクの両手の間に出現したそれの柄ははとんでもなく大きくて太い。
「なんじゃこりゃあ」
ボクは思わず叫んでしまった。
刀身の長さが1メートルどころじゃない大きさの、社長が持っても手に余りそうな大きさの剣。
ボクは思わずそれを持ち堪えられずに倒れ込んでしまった。
「やはり君たちは私の娘なんかじゃないね、とんでもなくバカだ」
社長はそう言うとボクを左手で軽々とつまみ上げて宙に放り上げた。
そしてその手で意外と軽々とその巨大なアークナイトセーバーを持ち上げると有希の方向に目掛けて一振りをした。
距離がまだ遠く、触れてもいないはずなのに有希が纏った服が引き裂け剥き出しになった少し肌色がかった白い肌のあちらこちらが裂けて真っ赤な鮮血が飛び散った。
有希は2、3回転転がりながら大量の血と内臓をぶち撒きながら床を吹っ飛ぶようにして転がっていった。
「やはり所詮は外来種だな、大和の神々が創生した我らと違い馬鹿すぎる」
そう言い放つと社長はその剣を杖代わりにむっくりと立ち上がった。
続いて彼はその剣でボクの胸を貫いていた。
いや、その剣の大きさだ、ボクの身体は上下真っ二つに切断されていた。
社長は勝ち誇ったかのように笑い出すと甲冑を身に纏った娘達に命令をした。
「さあ、ここに飛び散った大量の肉片は君たちの餌だ、さっさと喰らい尽くすが良い」
彼女達は四人と他大勢に別れて大勢の方は玉枝佳苗と希かなえ、そしてボクの大きな遺体に向かって歩き出した。
「まあ君たちにとっては肉の量が少なくて不満かもしれんが大いに喰らい尽くしなさい」
社長は少しふらつきながら歩き出すと壊れたコイル式の弾丸射出機を睨みながら呟く。
「ふん、この国の科学者どもが考える超伝導電磁力兵器とは所詮こんな程度のものか」
そして有希に2体の甲冑の小人が2人がかりで剣で斬りかかり、そのふらつきながらも立ちあがろうとする有紀の裸体を二分、三分に切断する様を眺めながら高笑いを始めた。
そして彼女達は有希の肉片を両手で鷲掴みにすると甲冑の口部を開き貪り喰らい始めた。
かくいうボクもさっきから2人の甲冑兵娘に上半身と下半身別々に喰らい尽くされ始めていた。
なんかのアニメに出て来るクリーチャーに襲われて喰われて死ぬ時はこんな感じだろうな、などと考え始めている、とまたインカムから新たな指令。
こんな状態でどう戦えっちゅうんだ。
本当に亜希という刑事は上司にしたら嫌な奴だと思った。
あれ?ボクって普通ならとっくの昔に死んでいるよね?
もしかしてまだ生きていたりする?
『ご名答』
インカムから脳天気、かつ無責任な答えが返ってきた。
『まあ自分の身体元に戻るイメージさえすれば生き返れるから、でもまだそれやっちゃダメよ』
いい加減に出鱈目すぎて亜希刑事殿が言っている意味が全くわからなかった。
『その甲冑娘達が食べているあんた達の肉に大量に含まれている毒に当たって動けなくなるからそれからだね』
そう言われたらさっきよりも甲冑娘たちの動きが鈍ってきているような、気がする。
『リカバリー(回復、復旧)』
インカムからそう聞こえた時ボクと有希の身体は別の場所に身長140センチほどの大きさに巨大化して生まれかわっていた。

ただし素っ裸の状態で。

『ごめ〜ん、服をバックアップするの忘れてた』
インカムからまたしても無責任な亜希の声。
「ぅお〜い!」
思わず叫んでしまった。
『大丈夫、そこにいるゲス社長を亡き者にすれば他は同じ女の子ばかりだから何にも問題ないよ?』
問題だらけだろ!
なんでインカムはバックアップして肝心の衣服をバックアップしていない?
わざとだろ!
「まあこれなら素手で戦った方がマシかな」
そう言いながら有希は玉枝佳苗希かなえの遺体に食らいついている甲冑娘達を片っ端から掴んでは投げて天井や壁に叩きつけた。
「ねえ、お腹空いてきたけど、こいつらの甲冑剥がしって食うのはありかなあ」
脳天気に有希は言うがボクとしては絶対に無理!
生理的に受け付けないし、生肉だから!
『まあ毒に当てられて苦しんでのたうち回っても良いなら別だけどね』
亜希の言う通りならそれだけは御免だ。
「それは残念だなあ」
そう呟いていた有希は既に甲冑娘の1人の甲冑をひんむいていた。
有希ほどではないかもしれないけれどなかなかのプロポーションだ。
「あれ?この娘、確かカレンダーガールの1人」
有希が少し驚いたように言った。
そう言われれば確かに見覚えがある気がする。
と言うことはボク達と同期か?
「つまりあれか社長はどこから来たエイリアンかは知らないけど人間の女性を媒体にして子孫を残してきたってことだ」
ボクはそう言うと一気に彼との間を詰めた。
移動速度はゆうに200km/hを超えていただろうか?
「エイリアン?人聞きの悪いことを言わないでくれないか?お前らこそ私に言わせれば後からのこのこと他所の星から移住してきた下等生物じゃないか」
「ゴブリン伝説、あれこそが社長やボク達の正体だったと言うわけだね」
ボクは社長の首を締め上げながらきいた。

「はるか遠い昔、我らは平和に暮らしていた、しかしある日突然に見たことのない巨大な飛行物体が数隻、この楽園に降り立った」
社長はおもむろに語り始めた。
「あのぉ長くなりそうですか?さっさと片付けて帰りたいんですが」
気の短かい有希が口を挟んだ。
「そういった短絡的なところがお前達の欠点よ」
正直言われたくはないと思った。
言葉巧みにボク達少女を口説く手間さえ惜しんで薬物とか精神操作系の能力で強引に正常位や騎乗位に持ち込んでエロい性交行為をしまくった癖によく言うなと思う。
「14、5年しか生きていないガキに何がわかるか、もはや数万年は生きている私からすれば貴様らなぞただのガキ、いや、受精卵だ」
「よくそんなにも長生きしてきて飽きないね」
有希が口を挟んだ。
「今、私の娘達は既に数億体に達している、あらゆる国の中枢人物や科学者、文化人に取り憑いて思うようにその人格さえも操れる、なのになぜお前らはそうも好き勝手に動ける?」
本気で言っているのか?と思った。
自分達の娘を『数億体』呼ばわりとかふざけるにも程があるだろう。
「言い残すことはそれだけ?」
ほとんど半ギレの状態で有希は言った。
「ここでお前達が私を始末したとしてももう遅い、数億体の娘達があらゆる大国の政治や軍隊を動かしてお前たち下等生物を戦争や環境破壊で破滅に向かわせる、貴様ら外来種はもうオワコンなんだよ」
本音が出て来るに従って言葉遣いが乱雑になって来るのがわかった。
「ところでボクに言わせるとボク達人間と社長、いや原住民との区別がつかないのだけれど」
ボクがそう言うと社長は更に驚いた表情を見せた。
「貴様ら今まで私のどこを見てきた、この姿は貴様ら外来種と戦うための操り人形、私の本体はここにいるわ」
そう言うと彼はおもむろに左手でズボンのベルトやボタンを外すとチャックもおろして脱ぎ始めた。
そして前開きのブリーフの中から乙女の前に見せてはいけないものを取り出すとそれはみるみる固く太くなってゆき全長25センチ以上のえびぞった立派なものになっていった。
「まだまだ驚くのは早いわ、これからが私の真の姿よ」
彼はそう言うとそこから更に腰に力加えると大きな亀頭の割れ目が裂け広がって中から青髪ロングヘアの美少女の頭が飛び出した。
そしてその美少女は自ら自分が中に入っていた亀頭の割れ目を両手で押し広げると共にグラマスな女体が出現した。
後ろを見ると有希がげっそりとした表情で社長の股間の美少女を見ている。
「あんた、今までよくそんな場所に平気でいられたわね」
多少の同情が入ったかのような言い方をした。
「社長がボッキしている間あんたはどうなっていたの?」
「んー海綿体に圧迫されて苦しかったけれど慣れてきたらむしろ気持ちよかったわ」
本性を表した途端に完全に女言葉になっていた。
「じゃあ社長が小便のようを足す時は?」
と嫌な予感を感じながらボク。
「そりゃあ私たちは彼らの尿道をぐりぐり拡げてその中に私たちの身体が入っている、だから私の身体の周りを浸すように通ってかめのあたまのわれめから『じゃー』っと」
有希の顔は完全に青ざめていた。自分の身に当てはめて想像してしまったのだろうか?自分の体を包むようにして大量に流れる小便を。
「じゃあセックスの時の射精は・・・」
言いかけて彼女は口を閉ざした。
やはりリアルな想像をしてしまう。
自分の体の足から頭のてっぺんまで勢いよく流れるドロドロの白濁液。
「よく君は今まで正気を保てたね」
ボクもそれを言うのが精一杯だった。
「それはちょっと企業秘密というか・・・」
社長の股間の美少女は少し言葉を濁した。
「もう一つ聞くけど、君のご主人社長にとって君はどんな存在?」
最後の質問はボクがすることにした。有希はゲンナリしてかなり辛そうだったし、今ボクが一番気になることだったから。
「私にとっては忠僕な僕ね、私がちょっとリンパか神経かよくわからないけど感じる部分を刺激してやれば彼は私が思うように女性の体を求めてくれていろいろ手助けしてやることで女性の体も心も思うように操れたし、それをラッキーと思ってくれるんだからそれこそwin-winの関係じゃないかしら。
『ふむ、ならばこれからは[女は子宮で考える]なんて珍説は死語にしないとな、これからは[男は陰茎で物事を考える]か、良いな!』
突然インカム越しに亜希の声が流れ込んできた。
「まあだいたいの話は理解できたけど君たちはこの地球をどうする気だったのかな」
ボクは社長に、いや彼の股間に寄生している彼女に向かって尋ねた。
「しれたことよ、再び世界戦争を起こしてあなた達外来種に滅んでもらうことね、その為に小便まみれも精液まみれも我慢してきたんだから」
『ほう、では手始めに何をする気かな?』
インカム越しに亜希の声。
「そんなこと素直にいうわけないじゃないの」
社長の口から女言葉のかぎりない違和感。
「どのみちあんたらは終わりよ、数億の同胞を相手にどう戦う気かしら」
社長のいうとおりかもしれない、だけど
「まだ始まってすらいない」
ボクは叫んだ。
「あたしたちの戦いは」
有希が続けた。
「たった今」
ボクも引き継ぐ
「はじまったばかりよ」
有希
そして2人で社長の体に連続して拳を叩き込んだ。
「アタタタタッタァ!」
社長の身体は床に沈み、ついでに有希とボクは彼の股間に寄生していたミニサイズの美少女を握りつぶした。
「またあたしは大罪を犯してしまった」
そのセリフはやっぱり虚無感しかなかった。
そしてボクと有希はその現場から消失する運命にあった。
元々は存在してはならないもの、それがボク、由紀とカレンダーガール有希だからだ。
2人はいつの間にか背後から近づいてきていた亜希の両腕に抱き抱えられるようにして時間の狭間に吸い込まれていった。

「さあ、食べきれない量のポップコーンが待っているから」
「亜希さん、その一言がなければ渋く決められったのですが?」
「あら、カラムーチョも3Kgほどあるのよ」
「亜希さんボク達をコロす気ですか?」
そんな大量の駄菓子をどこで食べさせる気だろか?
『決まっているじゃない私の胎の中よ』
亜希はあっさりと言い、ボク達は彼女の胎の中に戻されていた。

彼女の胎の中にはボロアパートが構築されていた。
ほとんど何もない部屋に小さめのブラウン管テレビと直径2メートル程の円卓そこに駄菓子が山積みに盛られていた。
そこに見慣れていたはずの面々が数人卓を囲んでいる。
葉類亜希、そしてボクとゆうきと有希とあとふたり。
「ビールはないのかよ」
と亜希、あなた確か未成年じゃありませんでしたっけ?
「細かいことは気にしないで」
と亜希。
「ところで、今回の事件なんですけど世間的、というか警察的にはどう言った扱いになるんですか?」
ボクは気になった事を素直に訊いてみた。
「まあ由紀たちには辛いかもしれないけれど棋士打祭、こと社長さんの単独犯行ということになりそね」
あっけらかんと亜希は言った。
「明日のアイドルプロジェクトの犠牲者は?」
一応訊いてみた。
「全て記録から抹消済みね、あの娘達の死には社長は関わっていないことになっている」
「どういうこと?」
ボクは思わず反応してしまった。
亜希に言わせると彼女自身が事件に関する誤解を色々としていたようだった。
まず、一つ初めに言っておかなけりゃならないのはあなたは『誰とでも寝る淫乱な娘じゃないということよ」
顔を赤らめていきなり失礼な発言キター!
「私は以前こんな事を書いたよね、でもいくつか思い込みによる間違いが多かった」
そう言ってから一枚の紙を差し出してそこにはこう書かれてあった。

本間咲→データーを取られた後で殺害

加藤麻子→データーを取られた後で殺害

佳苗玉枝(仮名)→データーを取られた後で殺害→今現在小人として生存者

希かなえ→データーを取られた後でデスゲームにて死亡→早く殺し過ぎたと社長が後悔

少女A(希かなえに有希を罠に嵌めた少女)→希かなえと同じ

少女B (希かなえに有希を罠に嵌めた少女)→希かなえと同じ

楓山有希→3人と3人(男役)に嵌められて事故死

エロ教師(→データーを取られた後で→(有希と希かなえ(実は『かなえ』)を暴行→殺害しようとする

教頭(実は由紀)→データーを取られた後で→(有希に対して暴行)→殺害、しかし有希と共存して生きていた(昼←由紀、夜←有希)

社長の娘A→データーを取られた後で→プロパガンダ映像作成時に死亡 社長との血縁はない

社長の娘B→社長の娘Aと同じ

社長の娘C→社長の娘Aと同じ

かなえ→希かなえが殺害された後に出現→希かなえとして利用、しかし社長に対して裏切り→制裁を受ける

保健担当医→大手芸能事務所社長→当然♂

「この『データーを取られた後』というのはなんとなくわかると思うけれど『社長に誘われてチョメチョメした』という意味に取ってちょうだい」
亜希は『チョメチョメ』なんて軽い言葉で濁そうとしたが実際はそうではないということぐらいはわかっていた。
「そうなのメンバー全員が実際には2度以上の『チョメチョメ』をさせられていたという事、その件とその理由に関しては後で説明するからとりあえずそこだけは覚えておいて」
彼女はそういうと次にその紙にいくつかの訂正を加えた。
というかほぼ全面的に書き直した。
それが次のものになる

本間咲
 (社長と2回以上の性的関係を結び寄生体を胎内に孕まされる)→その後寄生体に操られて山崎秋子にCGで扮し、次々と仲間を陵辱する→ 寄生体に殺害される→寄生体は生存

加藤麻子
 (社長と2回以上の性的関係を結び寄生体を胎内に孕まされる)→本間咲同様、寄生体に操られて山崎秋子にCGで扮した本間咲が陵辱した少女達を倶名尚愛にCGで扮して次々と仲間を殺害→ 寄生体に殺害される→ 寄生体は生存

佳苗玉枝(仮名)→実は『あつこ』
 (社長と2回以上の性的関係を結び本体コピーを胎内に孕まされる) →山崎秋子にCGで扮した本間咲に陵辱された後に倶名尚愛にCGで扮した加藤麻子に殺害される→ 寄生体は一応生存?→何故か社長に背く傾向あり→寄生体も社長に殺害される

希かなえ→実は『かなえ』
 (社長と2回以上の性的関係を結び本体コピーを胎内に孕まされる)→楓山有希を罠に嵌めてエロ教師達に陵辱させた後エロ教師達と性的関係を持つ→寄生体が生きていないことが発覚する→有希の事故死の為予定変更→山崎秋子にCGで扮した本間咲に陵辱され、その後、倶名尚愛にCGで扮した加藤麻子に殺害される→ 寄生体は生きている→がそれとは別に『希かなえ』を名乗る少女が出現する→社長の命令を受けた佳苗玉枝の寄生体に殺害される

少女A
 (社長と2回以上の性的関係)→山崎秋子にCGで扮した本間咲に陵辱されその後倶名尚愛にCGで扮した加藤麻子に殺害される→ 寄生体は生きている
   
少女B
 (社長と2回以上の性的関係)→山崎秋子にCGで扮した本間咲に陵辱されその後倶名尚愛にCGで扮した加藤麻子に殺害される→ 寄生体は生きている

少女C
 (社長と2回以上の性的関係)→楓山有希を罠に嵌めてその後少希かなえに惨殺される動画を収録して配信する予定だったが有希が事故死したために予定変更→山崎秋子にCGで扮した本間咲に陵辱されその後倶名尚愛にCGで扮した加藤麻子に殺害される→ 寄生体は生きている

少女D
 (社長と2回以上の性的関係)→楓山有希を罠に嵌めてその後希かなえに惨殺される動画を収録して配信する予定だったが有希が事故死したために予定変更→山崎秋子にCGで扮した本間咲に陵辱されその後倶名尚愛にCGで扮した加藤麻子に殺害される→ 寄生体は生きている

少女E
 (社長と2回以上の性的関係)→葉類亜希に擬態化させて一般市民を虐殺させる予定だったが行方不明になる→ 寄生体の存在も不明。

楓山有希(由紀)
 (社長と2回以上の性的関係)→少女C、Dに罠に嵌められて社長の部下(楓山有希の通っていた中学の先生達の陵辱を受け逆上して反撃に出るも事故死する→生きているはずの本体も死亡→年が明けたゴールデンウィーク明けに何事もなかったかのように楓山由紀と名乗り通学、有希自身も由紀の身体を使い芸能活動を続行→エロ教師達に目をつけられる。

  
社長の娘A
 社長の娘ではない、記録と記憶の改竄→(社長と2回以上の性的関係)→エロ教師が擬態した大物野党議員と性的関係を持つように強制されるが拒絶してエロ教師に惨殺される→ 寄生体は生存

社長の娘B
 社長の娘ではない、記録と記憶の改竄→(社長と2回以上の性的関係)→エロ教師が擬態した大物野党議員と性的関係を持つように強制されるが拒絶してエロ教師に惨殺される→ 寄生体は生存

社長の娘C
 社長の娘ではない、記録と記憶の改竄→(社長と2回以上の性的関係)→エロ教師が擬態した大物野党議員と性的関係を持つように強制されるが拒絶してエロ教師に襲い掛かるが実は父親だった筈の社長に売られたと気づき社長に襲い掛かるがエロ教師に惨殺される→ 寄生体は生存

『かなえ』→希かなえが殺害された後に出現して『希かなえ』と同じ姿で『希かなえ』を名乗る→(社長と2回以上の性的関係)→社長は希かなえとして利用、しかし社長に対して裏切り→エロ教師達の制裁を受けて死にかけるが亜希に修復されて生き延びる→以降、希かなえを参照

エロ教師(井東真人)
 (社長秘書と2回以上の性的関係を取り本体コピーを陰茎に仕込み込まれる)→保健担当医と組んで目をつけた女子生徒に次々と手をつけさせて退学に追い込む→その後もその女子生徒との性的関係を共用して本体コピーを植え込む→有希と偽者の希かなえを暴行陵辱しようとするが偽希かなえに対する暴行には成功するが両者共に殺害し損ねる)→社長の娘Cと有希に2度に渡り重傷を負わされる→ 寄生体と共存?

教頭 
 (社長秘書と2回以上の性的関係を取り本体コピーを陰茎に仕込み込まれる)→エロ教師が行った数々の女子生徒に対する暴行陵辱事件の隠蔽→社長の部下として楓山有希に対する暴行陵辱、事故死させる、そしてトレーラーによる惨殺に加担 → 寄生体と共存

弱小芸能事務所役員A、B
 実は大手芸能事務所の社畜→(社長秘書と2回以上の性的関係を取り寄生体を陰茎に仕込み込まれる)→社長の部下として楓山有希に対する暴行陵辱、事故死させて死体処理をする、そしてトレーラーによる惨殺に加担、寄生体と共存
 
 
保健担当医 
 楓山有希の通っていた中学校の保健担当医→(社長秘書と2回以上の性的関係を取り寄生体を陰茎に仕込み込まれる)→組織にとって不穏な動きをする女子生徒を本体の能力で操りエロ先生にハニートラップを仕掛けさせてエロ先生との淫行シーンを録画、それを証拠として教頭に提出して退学に追い込む→社長の部下として楓山有希に対する暴行陵辱、そしてトレーラーによる惨殺に加担 → 寄生体と共存?

なお保健担当医の罠でエロ教師を誘惑する格好になってしまった女子生徒も数人がエロ教師の性奴隷となり胎内に寄生体を孕まされ、山崎秋子にCGで扮した本間咲に陵辱されその後倶名尚愛にCGで扮した加藤麻子に殺害される→ 寄生体は生きている。
そしてそれらの陵辱シーンや惨殺シーンはカレンダーガールのそれらと同様ネット動画広告により拡散された。

「まあこれが事件の概要だけど訊きたいことある?」
亜希はいきなり尋ねてきたが時系列がさっぱり理解できなかった。

今回の事件で一番謎だったのはいまだに行方が不明なままの少女達
だったんだけど。
亜希がいうには『ボク達と社長のバトル』をみて理解したらしい。
「生殖器に寄生する美少女モンスターなんてびっくりですよね」
横からメガネをかけた可愛い娘がボクの顔を覗き込んで言った。
少しウェイブのかかった髪を肩まで伸ばしている。
「あの?このお方はどなたで?」
ボクは恐る恐る尋ねた。
「もう忘れちゃったの?冷たい人」
「無理もないよ、わたしたち擬態化して捜査に参加していたんだし、見た目も名前も違うから、よろしく仮想空間では『佳苗玉枝』を演じていた『あつこ』だよ」
クセのないストレートヘアだがショートカットの褐色の肌を持つ美少女が言った。
「まさか自分の記憶まで改竄されていたとはね」
そう言った美少女の眼はまんまるで大きいが鋭い光を放っている。
希かなえとは似ても似つかない別人にしか見えない。
え?仮想空間ってなに?
「どうりで私もどこか非現実的なものを感じていたわ」
すぐ隣に座っている有希がポップコーンを何故かぽりぽり頬張りながらいう。
「あたしは『希かなえ』役の『かなえ』、わかりやすくていいでしょ」
可愛い眼鏡っ娘が言ったがにわかには信じられない。
「たださっきまでのはあなた達2人が高級EVにワザと拉致されて社長の元に行き彼とのバトルまでは実際に起きた事の再現だからあれが事実だよ」
と褐色の美少女。
2人は最初から事件に関わっていたという。
「まずはプロジェクトが始まった頃から説明しないとね」
あつこさんはそういうと亜希の書いただだくさな走り書きをした紙をボク達の前に提示した。

「あたしたち2人は例の悪魔との一件の前に妙な噂を嗅ぎつけてあの『明日のアイドルを探すなんちゃらプロジェクトに応募したの」
とかなえさん。
「すぐに怪しい気配はビンビンしていたけれどどこか懐かしい匂いがする娘が2人いたので参加することにしたよ」
とあつこさん。
ついついさん付けしてしまうのは何故だろうか?
「すぐにメンバーは絞られてゆき最終的には13人の美少女、というか正しくは男達のエロい心を強く刺激する娘達が残されたね」
少ししかめっ面をしてあつこさん。
「あつこったら真っ先に社長の餌食になっちゃたものね、あんなことされたりそんなこともされたりで」
かなえさんがいうとあつこさんは彼女の頭を軽くこづいた。
「そうそうあんな太いものを、ってそんな話じゃない、私たちにとって想定外だったのはあいつらに、そのなんだ、性行為?そんなものを通じて種付けをされたことなんだ、それでなんと言ったらいいのかあいつに一度でも抱かれてから、もうあいつとやりたくて仕方がなくなるという衝動が」
そこまでいうとあつこさんの顔は真っ赤になった。
彼女の見た目は僕たちよりも少し年上に見えるけど幾つなんだろうか?
「まずは彼ら、いいえ彼女達の宿主とエッチをしたくてたまらなくなるホルモンを分泌する種子を注入させられて次にエッチするときに本体のDNAマップを仕込んだ別の種子、あたし達プロジェクトのメンバーの娘ならば子宮の中に注入させられてその2つの種子が融合して社長の中に住んでいたアレの分身が成長するまでは、いえ、した後も別の異性を求めて求愛活動をするようになったということなの」
かなえさんはそう言った。
「そうやって社長は少女達を好き勝手に操り芸能活動の一環と称してさまざまな工作活動をさせたわ」
かなえさんは続けていうと楓凛をチラッとみた。
そしてあつこさんは亜希を流し見する。
「亜希はそんな頃無自覚だったんだろうけど刺客を送ったんだよ、1人は由紀、君の中に『ユーキ』なる少年の心を持った少女を」
あつこさんはボクの手を取って言った。
何故かラブコメ漫画のヒロインになった気がしてきて自分のほおが赤くなるのがわかった。
そしてあつこさんは有希の手を取って言った。
「あなたには『G』の始祖が送り込まれた、そしていざという時まであなた達の体の中で眠り続けた」
「だから社長はあなた、思うように工作活動に協力しない楓山有希に目をつけた、自分の分身が彼女をコントロールできていないと感じたのね、だから最初に罠に嵌めて陵辱させて心を壊そうとした、それでもダメなら希かなえも含むメンバー3人と大の男3人がかりで殺害をしようとした」
かなえさんがいうと有希はかなえさんを鋭い眼光で睨みつけた。
「多分あなたはもう既に社長のコントロールから外れていたわよね、なんで守ってくれなかったの?」
とかなえさんを強く責めた。
「それに関しては申し訳ないと思っている、佳苗玉枝が疑われている事は知っていた、だからこそあたしも慎重に行かざるをえなかったんだ」
苦しそうにいうかなえさん、しかし理由はそれだけではなかったようだ。
「あの頃の井東真人先生、あなたたちがいうエロ教師だっけ、その他の男たち、彼らがどうやって種子づけをされたか興味があったよ?だから彼らとやってみたかったというのもあるの、社長とした時は私の頭はヤク漬けになっていてほとんどどうなっていたのか分からなかったから」
かなえさんの顔は目も当てられないくらい真っ赤に染まっていた。
「結果はあなたたちが見ての通りとんでもないところに仕込まれていたってわけ」
そう言った後、かなえさんはエロ教師達とのエッチの内容を克明に語り出した。
かなえさんの穴の深く、子宮口付近まで達したエロ教師の亀頭の割れ目を押し広げてそいつは顔を出して射精と同時にその射出エネルギーを利用してあつこさんの子宮口を押し広げるように捩じ込み入り元々いた同族、つまりあつこさんの中に寄生していた社長の寄生体のコピーと抱き合い何やら会話らしき行為をしたと思うと双方が別の種子を産み落としてそれを交換して口から食べてまたしばらく抱き合っていたらしい。
それから何度かエロ教師がかなえさんの子宮内に流し込んできた精液をふたりでゴクゴクと呑み込むと満足したようにふたりの寄生体は離れてかなえさんの子宮口から足から出ると再びエロ教師の亀頭の割れ目に足の先から潜り込んでゆきエロ教師の陰茎にすっぽり収まったと言う。
「ちょっと待って、今ボクはグロい妄想しちゃったんだけど」
ボク自身アレの体験は初めてだったんだけどまさか自分の子宮の中にそんなものがねじ込んできているとは想像さえ出来なかった。
自分がそんなディープな性行為を強要されていたとは想像もつかなかった。

野党大物議員を罠にはめるためのスキャンダル映像の作成を要求させられた。
リクエストされた内容は野党大物衆議院議員が身寄りのない女子中学生を引き取ったまでは良かったがその養子の女子中学生達に薬物を投与して乱暴させるところの映像を作成して世間にばら撒くといった依頼内容だった。
「まずその衆議院議員にハニートラップを仕掛けて私たちプロジェクトのメンバーの1人を抱かせる計画を立てたの、実際あたしも何度かその命令を受けたけれどとても奇妙なことが起きた」
そう語り出したかなえさんの口から出た説明は信じ難いものだった。
社長を始め種子を大事な部分に隠し持っている男に抱かれた女性は少女も含めて子宮内にあの寄生体が潜んでいるそうなのだが別の男性と性交渉した時にその男性が子宮内に放出した精液を養分にして分裂増殖するらしい。
「げっ、まさかその分裂したやつが相手男性のち〇〇の中に潜り込んでそいつを支配下に置く、なんて言う気じゃね?」
有希は顔を真っ青にして口を両手で塞いだ。
「おーい、頼むからここでは吐かないでよ」
と他人事のように亜希。
いや、流石にそれは無理強いでしょと思う。
「まあ結構政権側の若手議員とか野党の威勢のいい奴らもそれで陥落したらしいんだけどさ」
あつこさんはそう言うと続けた。
「その野党議員はかなりのカタブツでメンバーの誘惑にものって来なかったの、だからヤクヅケとか色々やってみたけど無理で、結局は捏造画像をでっち上げる事にしたのよ」
「それがワイヤレスモーションキャプチャーを使ったCG動画の作成だね、俺がステレオカメラで撮った画像の娘も結構その手のスキャンダル動画画像の素材に使われていたな」
外から楓凛の声
「しかし下走ると静岡って意外と遠いな」
どうでもいい事を語り出した。
「その結果3人の娘さん達だっけ?実際には血縁も縁故もない赤の他人だったんだけどいくら演技とはいえあのキモいエロ教師に抱かれるのは拒絶するよね」
ボクは思わず呟いてしまった。
「彼はもともとサディストだったから拒絶されて頭に血がのぼって2人惨殺しちゃったんだよ」
とあつこさん。
「じゃあもう1人は?」
とボク。
「彼女は最初からエロ教師を殺す気でいてナイフを持っていたからね、エロ教師のアレを根本からザックリと」
そこから先はあつこさんも言いにくそうだった。
「って事でエロ教師が暴走して社長の娘Cさんは奪い取られたナイフでズタボロに」
と楓凛の声。
そこで一つ思い当たる節があった。
「まさかあのメタル陰茎って・・・」
「はい、先が尖ったまま回転しながら女の子の穴を掘り拡げて子宮口手前でパカッと先端が開いて寄生体が子宮の中に突入できるように改造されたえげつないモノでしたよ」
さすがのかなえさんも不快さを隠しきれない様子だった。
「まあそれはひとまず横に置いて」
とあつこさんが言うとかなえさんも仕方がないと言いたげな表情をしてため息をついた。
そしてかなえさんは『本間咲』と『加藤麻子』の欄を指差しててそれから続けて『佳苗玉枝』と『希かなえ』と『少女A』から『少女D』までを指でなぞった。
「そこへ社長のクライアントから仕事の依頼が入ったんだ、山崎秋子と倶名尚愛の2人の衆議院議員を失脚させる動画を作成してネット上にばら撒いてほしいと」
「そこで彼、社長はまたしても私たちを一人一人呼び寄せて抱いたんだ、今度は相手の警戒を解いて体に自由を奪う媚薬を使う必要がなかった、しかも私たちの方から進んで抱かれに行くように仕向けられていたし」
あつこさんがそういうとその後をかなえさんが続けた。
「各自濃厚な社長との性交渉、と言っても実際にしていたのは胎の中の寄生体と陰茎の中の寄生体同士の交わり合いだったのだけど佳苗玉枝はともかく希かなえまで呼ばれていたとは思わなかったから」
「つまり事故とはいえ楓山有希(由紀)が死んでしまった以上希かなえもモブ少女達も不要になったと、そして本間咲の山崎秋子擬態化も加藤麻子の倶名尚愛擬態化もCGとモーションキャプチャーみたいなハイテクじゃなくて寄生体が寄生している母体を変化させていたってことだね」
かっぱえびせんをボリボリ食べながら亜希は呑気に考察を入れてきた。
「いや、さすがにあの寄生体もそこまではスペックは高くないからワイヤレスタイプのモーションセンサーを使ったようだよ?もちろんCGもね、さっきも楓凛が言及していたけど」
あつこさんはそう言ってから付け加えた。
「ただ別の用途として仲間同士のサバイバル映像として使うことも考えていたから実写映像も録画してあったけどね、どうも私は洗脳されていたらしくてあの社長に頭を握りつぶされてようやく思い出したという有り様だったみたい」
「つまり殺された側もシナリオ通りに動かされていたって事だな、そして秋子に陵辱されたシーンを収録されてから愛に殺されるシーンも収録されたと、ところで『少女E』とやらはどこに消えたんだ?」
胎の外からハスキーな声が聞こえた。
多分楓凛だろう。
「それがあたしたちにとっても、彼女たちにとっても最大の謎だったんじゃないかな?」
かなえさんは言った。
ボクはかなえさんの言葉が過去形であったことが少し引っかかった。
「それで本間咲も加藤麻子も謎の死というわけか?」
それでなんだけど『加藤麻子は有希や由紀、つまり僕と同一人物説』はどこに行ってしまったのだろうか?
「本間咲と加藤麻子の寄生体はどうして宿主を自死させたの?まだ利用価値はあったと思うんだけど」
ボクのそばで有希がつぶやいた。
言われてみれば確かにそうだ。
「一つ考えて?2人が自死をした時にはカレンダーガールは何人残っていたのかを」
かなえさんは言って一人一人の名前を鉛筆でバッテンをつけて消していった。
✖️佳苗玉枝
✖️楓山有希
✖️希かなえ
✖️少女A〜D
そして一応社長の娘A〜C
△少女Eは行方不明
「13人いたうちの10人が死去、そして一人は行方不明者、ということで社長のコマは2人しか残っていませんでした、もう普通ならコマを減らしたくはないはず、なのに彼は寄生体が宿主を自死させるのを止めませんでした、つまり彼に必要だったのは若い少女ではなく、少女たちの胎の中に植え付けた寄生体、だったようです」
かなえさんはそういうと別の紙を円卓の下から取り出した。
「寄生体そのものは最低十数体は残っていたはず、それが甲冑を身にまとったあの小さな連中だったって事なの」
かなえさんは言って『楓山由紀(有希)』と『希かなえ(佳苗玉枝)』の2人の名前を書き込んだ。
「人間(寄生体の有無は関係なく生き延びたのは)は楓山さん、そしてあたし希かなえだけでした」
「補説すると希かなえはあたし、『かなえ』、そして本体が死亡した佳苗玉枝の寄生体は『あつこ』がなりすましていました」
「もっとも、2人とも簡単に社長の寄生体にコントロールされちゃったけどね」
自虐気味にあつこさんは言って暗い表情になった。

「彼女達が掲載されたカレンダーが発売されたのは今から約半年前の11月始めです。
その頃、亜希さん、楓凛さん、愛さん達は関東の栃木に存在していた『こじろう学園』爆発事故、『さぬきがわ学園』生徒と『こじろう学園』の元生徒との抗争事件に関わっていました」
かなえさんはそう言うとさっき取り出した紙に簡略化した図を書いた。

10月 3日 アイドルを探すプロジェクトメンバー13人内定
   10日 カレンダー作成のために写真撮影開始
   15日 大手芸能事務所社長による引き抜き工作始まる
   18日 ほとんどのメンバーの洗脳(寄生体の種づけ完了
   25日 楓山有希に対する集団性的暴行と事故死
   26日 この時点で少女E が行方不明、
        しかし社長達は隠す
11月 02日 政治家や著名人にハニートラップを仕掛けて
       メンバーによる寄生体の種付けを開始する。
   05日 カレンダーには少女Eの画像を使用、
        希かなえの写真をあえて外す

   (『こじろう学園』『さぬきがわ学園』事件解決 
          しかし非公開となる )
12月

1月

2月

3月 某野党議員を貶める為の動画作成
    社長娘役のA〜Cは反発、
  野党議員役のエロ教師に惨殺されるこの時エロ教師、
   Cの反撃を受け陰茎を根本からナイフで切り落される

4月 大手芸能事務所にクライアントから衆議院議員である
    山崎秋子と倶名尚愛を貶める動画作成の依頼がある
     本間咲と加藤麻子を除く全てのメンバーを失う

5月 7日 死んだ筈の楓山有希がショートカット
     姿で『由紀』を名乗り登校を始める、
      社長はエロ教師に始末を命じるがまんまと
       逃げられる
   8日 加藤麻子に惨殺された筈の希かなえも登校
       由紀も食わぬ顔で普通に登校
      エロ教師が制裁の意味も込めて希かなえ
      を由紀と同様に陵辱瀕死の重症を負わせる
       しかし有希に由紀と共に強奪される

「こんな感じじゃないかな?」
あつこさんは書いてある内容を確認してからその紙をみんなに見せた。
なんとか学園とかいうのはわからなくても当然としてもボクとして釈然としない件があった。
「ボクが大型トレーラーに轢き潰された件はどこに行ったんですか?」
率直に訊いてみた。
「そうだね、この紙に書いてあることには重大な見落としがあるよ、それが『少女E』に関する事だね」
あつこさんはそういうとさっきの紙にいくつか書き足した。

10月 3日 アイドルを探すプロジェクトメンバー13人内定
   10日 カレンダー作成のために写真撮影開始
   15日 大手芸能事務所社長による引き抜き工作始まる
   18日 ほとんどのメンバーの洗脳(寄生体の種づけ完了
   25日 楓山有希に対する集団性的暴行と事故死
   26日 この時点で少女E が行方不明、
        しかし社長達は隠す
11月 02日 政治家や著名人にハニートラップを仕掛けて
       メンバーによる寄生体の種付けを開始する。
   05日 カレンダーには少女Eの画像を使用、
        希かなえの写真をあえて外す

   (『こじろう学園』『さぬきがわ学園』事件解決 
          しかし非公開となる )
12月 「少女E」再び出社、しかし社長との定期連絡(性的行為)
    を拒否彼女の胎の中に寄生体の存在を確認できない

1月 2日 再度種付け失敗、少女Eは自らを楓山由紀と言う
  15日 社長自ら再々度、寄生体の種付けをする。
  31日 またしても失敗、それどころか妊娠させてしまう
2月 日 拉致し性的暴行現場を録画、精神的に壊した上に
     トレーラーで轢き潰す、亜希が有希と一緒に拾う
     仮想空間で社長達に宣戦布告
3月 某野党議員を貶める画作成、社長娘役のA〜Cは反発、
  野党議員役のエロ教師に惨殺されるこの時エロ教師、
   Cの反撃を受け陰茎を根本からナイフで切り落される

4月 大手芸能事務所にクライアントから衆議院議員である
    山崎秋子と倶名尚愛を貶める動画作成の依頼がある
     本間咲と加藤麻子を除く全てのメンバーを失う

5月 7日 死んだ筈の楓山有希がショートカット
     姿で『由紀』を名乗り登校を始める、
      社長はエロ教師に始末を命じるがまんまと
       逃げられる
   8日 加藤麻子に惨殺された筈の希かなえも登校
       由紀も食わぬ顔で普通に登校
      エロ教師が制裁の意味も込めて希かなえ
      を由紀と同様に陵辱瀕死の重症を負わせる
       しかし有希に由紀と共に強奪される

       
紙に書いてある事を見て亜希が小さな声で「あっ!」と叫んだ。
「有希と由紀、どっかで聞いたような響きとよく似ていると思ったら別の時間線で『G』が夢の中で会った『ユーキ』と『由紀』が受けた惨い仕打ちに似ていたんだ」
そう言うと亜希は紙に何か書き込んだ。
そしてこの名前に見覚えはないか?と聞いてきた。
そこをよく見たら『少女E が行方不明、』のところに『少女E (さとみ?)が行方不明、』と書かれていた。
「この名前に聞き覚え、もしくは見覚えはある?」
亜希は確かにそう聞いてきたが残念だけどその名前は見た事も聞いたこともなかった。
「いいえ」
そうボクが答えると亜希はすごく残念そうな表情を浮かべたが気を取り直したようにどこからともなく大瓶瓶ビールとジョッキを取り出すと『シュポン』と栓を歯で抜いて溢れるほどに並々とジョッキに注ぐと豪快に『グビグビ』と飲み始めた。
見ると空になったビールの大瓶が4本床に転がっていた。
「あの、お酒は確かハタチからですよね?亜希さんはおいくつですか?」
恐る恐るきいてみたが返ってきた返事は・・・
「12才だ!悪いか?ガハハ」
だった。
こんな奴がリーダーであの寄生体とマトモに戦えるか?突然に不安になった。
つか12才の刑事みならいって一体何?と思う。
そんなボクの耳元でかなえさんはそっと囁いた。
「その名前は聞いたことがあります、なんでも時の支配者とか・・・・・」
ボクは、いや亜希を除く他のみんなが意識を朦朧とさせ始めていた。
そういえばここって彼女の胎の中だったよな。
今更ながら思い出した。

遠くでハスキーな声の女の人が何か言っている。
「真っ昼間から大瓶5本も空けやがって、お前見た目は小学生だろ、見つかったら捕まるのは俺なんだ、いい加減にしろ!」
最後の方はかなりキレ気味に聞こえた。
それにしても今はまだ2月のはず、なんでまだ来ていない3月から先のことまでわかってしまうのだろうか?
ボクは薄れゆく意識の中でかなえさんの言った、『時の支配者』と言う言葉を思い出していた。

アダルト版カレンダーガール3〜エッチな寄生体

終わり

アダルト版カレンダーガール4〜山崎秋子のパパ活ライフ

に続く

有料特典おまけあります。

ここから先は

1,185字
有料部分を時々追加、更新します、円盤特典みたいなものと思ってください。

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