アダルト版JC淫魔刑事獣鬼編5『伊良衣良と志乃』

アダルト版JC淫魔刑事獣鬼編5『伊良衣良と志乃』

この話はストーリーの都合上過激な性描写や暴力描写、及びグロテスク、パクリな表現を多く含みます。
20才未満の方の閲覧はご遠慮ください。

ここから先は『瑠璃』さんがわたしたちを巻き込んだ陵辱事件が無事解決?してからのエピソードになる。

激辛選手権王『ルシファー』
前髪に癖毛のある方まで髪の毛を伸ばした少女、というのが最初に会ったイメージだったが擬態能力を持っているらしくて何とも言えない、
【この娘が全くもって正体が不明だとしか言いようがなかった。
私が推測したところあそこにいた淫魔の中でもずば抜けた能力使いだった。彼女は私とあつしが『瑠璃』さんの正体を伝える前から彼女の正体を知っていたようだったし、奴らに種子を撃ち込まれて肉体と精神を凌辱されながら獣鬼に肉を喰らい尽くされ自我を失うという演技をやってのけていた。】

伊良衣良『博多ラーメン』
それにしてもひどいコードネームだ『瞬足娘』とかまともな名前を考えられなかったのだろうか?
【未来の世界では『あつし』 こと『ニナ』を始めとする6人姉妹(とはいえ全員クローン)の長女『イカロス』である、あ、念のために断っておくが某アニメのような超巨乳の美少女を思い浮かべないように、それこそ失望しかしないから!】

名前 不明 『刈り上げくん』
前髪以外は刈り上げのボーイッシュな女の子
【この子は今のとこ正体不明、まあ未来世界におけるわたしたち6人姉妹(クローン)の1人。能力は今のところ不明】

名前 不明 『ツインテール』
某進学塾のCFあたりに出て来そうな見た目は可愛い子、しかし性格は結構卑しい。
【あの忌まわしき未来世界では私の妹であり、末っ子だった『ヘナ』だった。彼女達は研究所の職員たちから陵辱、輪姦をされて大量の獣鬼の種子を子宮を通じて脳髄に撃ち込まれている、この娘の場合はその影響もあって今から9年前にタイムスリップしてから約3年間は若い女性を襲って彼女たちの生肉を生きながらにして喰らっていたらしい。
しかし彼女の前に突如として現れたふざけた幼女夏乃花奈がその卓越した肉体再生能力を駆使して『ヘナ』が飽きるほどにおのれ自身の肉を喰らわせて正常化させたとのことだ。今は3才の女児と5才と7才の男児を拾い食いやら万引きをしたりして養っている。】

草薙敦子『あつし』
私の同級生であり、隣の席の男子
【未来世界での『ニナ』、本来は女子ではあるが諸事事情により男子を演じている、とはいえ『召喚、送還能力によりどんなものでの出したり送kんだりできるありがちなパクリ能力、自分の肉体の一部に対しても行える、『送還女の身体、召喚男の身体』と念じれば男になれるし『送還男の身体、召喚女の身体』と念じれば女になれる。後色々細かい設定もできるので擬態化と違い気を失ったり死んでもそれは解けない、生みの親(仮胎)は『あつこ』、だが彼女は『ニナ』を出産後銃殺されている。その彼女が『ニナ』の中に生きていた。その後、『ニナ』が9才になった頃こっそり覗きに行った『かなえ』の部屋で彼女が多人数の男性職員に強姦されているところを目撃してしまう、その時『ニナ』自身も強姦され、幼かった身体故に瀕死の重傷を受けながらも這いずって逃げ出す。その後『かなえ』が人が変わったかのように職場放棄を始め彼女が姉妹のひとりを突き飛ばした現場を見てしまい逆上して初めて召喚能力を使い斧を出して惨殺をしてしまい他の5人の保母も惨殺をして自己嫌悪から逃げるようにして過去の世界に行き現在に至る】

名前 不明『瑠璃」
私たちと同じく6人姉妹のひとり、痩身傷だらけで路上で倒れているところを水野美衣、絵留姉妹に拾われ10才なで育てられるが美衣、絵留のふたりに11才以上しか成長できない呪いがかけられているためそこからは佐原家の世話になりこの国の政治に疑問を持ちルポライターを目指す、しかし取材中に獣鬼に襲われて獣姦されながら種子を打ち込まれ幼児化が進む一方二重人格化して一方は咲の中に、もう一方は瑠璃自体に残り獣鬼に利用され精神的な身体を喰らわれながらも咲の中にいた超妖魔に守られつつ現在に至る。

彼女たちはこれまで私が関わってきた少女たちだ。まあハルサメなら身長とかバストのカップサイズとかも嬉々として書き込んでやれとろけるような完熟マンゴーとか男をトリコにする黄金マンゴーとか言い出しそうだけど私そんなのに時間割くの面倒なので茶々っと話を進ませてもらうから夜露死苦。

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私には小学校に入学したばかりの頃の奇妙な記憶がある。

それはおそらくいつものように集団下校をしている途中の道筋でのことだったのだろうか?肩ままっすぐな髪を伸ばして前髪だけは眉毛の上で切り揃えていた、いわゆる前ぱっつんな少女が私と同じくらいの年頃の子供を肩車していた。
その子は前髪だけは眉毛あたりまで伸ばしてその他は刈り上げにしているという、なんか懐かしい髪型の子供だった。
すれ違っただけなのでハッキリとは覚えていないがその少女はその当時の一般的な中学生以上の背丈はあったと思う。

いや奇妙でも何でもないやん、と思われるかもしれないが私は小学4年生以前の記憶が全くと言っていいほどなかった。
気がつくと私は一般の小学4年生の女児で伊良家の次女、衣良としての毎日を過ごしていた。
ただそれだけのことだった。

去年の6月、私が5年生になった時に私たち一家が父の仕事の都合で静岡県の富士市から東京近郊に引っ越すことになった。その時、姉の優香が荷物まとめの仕事をサボって昔のアルバムを見ていた。
美咲というのは私の3才年上の姉だ。
そんな頃はもう写真類はデジタル画像で記録してスマホなりパソコンなりに保存して好きな時に見れるようになっていたのでわざわざ紙にプリントアウトして保存する人は少なかったんじゃないかと思う。
ただ我が家の父親はレトロな人種だったらしくてアルバムブックにそのプリントアウトした写真を挟んで保管しておいたようだ。全く場所ばかりとって仕方がないというのにこの昭和生まれの父によると『紙の写真にはデジタルデーターにない良さがある』らしい、やれやれだ。
「みさきねえ、ちゃんと荷物まとめるの手伝って、」
私が言うと彼女は嬉しそうに笑いながら言った。
「懐かしい、衣良はこのお姉さん覚えている?うちらが東北に住んでいた頃、近所に住んでいたお姉さんよ」
そんなの知らないよ、と思いながら写真を見たら私と姉と見知らぬ女子中学生が肩を並べて写っていた。私と姉の間にその女子中学生が写っていたような気がする。
確かにあの時見た肩車の中学生に似ているような気がしないでもなかった。
姉が言うにはその写真を撮って数ヶ月後に我が家は父の都合で富山に引っ越すことになったらしい。そのさらに2年後の夏に今度は静岡の富士市に、これもまた父の都合で引っ越すことになったらしい。
「おかげであたしなんか友達できてもすぐにさよならなんだから、よく親娘ゲンカ、夫婦ゲンカが絶えなかったわ」
そんな感じでしみじみと言われても記憶がないのだから仕方がない。それに加えて私は人としゃべるのがとても苦手だ。長くひと所に住み着いたとしても親しい友人など出来やしないだろう。
「ハイハイ、わかりましたからその辺の段ボールにそれらのアルバムをちゃちゃっとしまってください」
私はそう言ったはずなのに相変わらずこののんびり屋の姉は写真を見ながら言った。
「この頃は私は小学4年生だったかな?彼女の名前は、何だっけ?」
「何だっけじゃないよ早く片付けないと引っ越し屋のトラックが来ちゃうよ」
私は言いながら既視感を感じていた。
「全然記憶にないのに体験したことがある感じ?これが世間で言う『エンドレス♾』ってやつだろうか?」(違います)
「今日はお世話になります、『佐原引っ越し便』の岸田と申します」
玄関の方で覇気のない若い女性の声がした。やばい、じゃんもう来ているよ。
私は慌てて荷物をまとめて玄関に出た。家電や家具などはもうとうの昔に先の便で運び出してトラックに載せて父親と母親が一緒に乗って先に行っている。このバカ姉のおかげで小物が結構な量で積み残されてしまっているだけだ。
「これで全部ですね」
その女性は姉がまだ見ているアルバムの例の写真を見て呟いた。
「あり得ない」
確かにそう言っていた気がした。
そのトラックはいわゆるオープンタイプではなく宅配業者などがよく使う高さが2メートル未満の幅が2メートルちょいのジュラルミンボックスで覆われていた。左側にスライドドアと後ろは左右に開くセンターオープン式のドアがあった。無論後部電動リフトのような便利そうな機能はついていない。
「まあゆっくり載せましょうか?」
トラックの運ちゃんはそう言いながらもテキパキと荷造りが済んでいる段ボール箱から積み始めていた。
「えーと、確かお姉さんの方が『伊良美咲』さんで妹さんが伊良衣良ですね、今日は一日よろしくお願いします、ぁ、ちなみに私の名前は岸田冴子と言います、某総理大臣との血縁関係はないので丁寧によろしくお願いします」
彼女は丁寧に断りを入れていたがそれはもしかして『丁寧に説明する』という発言に対する嫌味だろうか?まあ確かに『岸田』なんて姓の人はいくらでもいそうだからスルーする事にした。
しかしいくら『ゆっくり載せましょうか?』と言っていたとはいえ荷物を全て積み終わった頃には夕方の5時を回っていたのだが果たして明るいうちにつけるかどうか。
「安全確認よーし」と言ってトラックを発進させたはいいが後ろで『ボトン!ゴトン!という大きな音がしているが大丈夫なんだろうか?
「あのぉ、大変申し上げにくいんですが積んだ荷物が次々と路上に転がり落ちているんですが?」
とのんびりやらしく美咲姉、「こら!気がついているんならもっと早く言わんかい!」
私がそう言った時にはすでに路上に落ちていた荷物は回収されて後ろの開きドアも閉じてロックもし終わっていた。
「もう、姉貴がトロいのはたいがい知ってましたが冴子さんもかなりのものですね!リアドアのロックレバーをかけ忘れるなんて」
もちろん私は皮肉をたっぷりと込めて言ったつもりだった。なのになぜか返ってきた返事は・・・。
「誉めていただきありがとうございます」
だったし、誉めてないし、そこは『ごめんなさい』だろうと思っていたら意外な言葉が返ってきた。
「やっぱり変ですよね?私、あまり人としゃべるのが得意じゃなくて、すみません」
そこは謝るところじゃないでしょ?と思いながら一応きいてみる。
「よくそんなので客仕事やってますね!」
いつもの癖(くせ)でついつい相手を責めてしまっている自分がいた。
「はい、自分でもこの仕事は向いていないとはわかっているんです、でも昨今の大不況のあおりをうけまして」
冴子という女の人は急にしんみりと話し出した。これだから女って生き物は嫌いなんだよねと泣けば済むと思っているんだろうけどって私も女だけどさ!
どうやら見た目には三十路近そうな雰囲気だけどおおかた亭主の稼ぎも減って生活苦で始めた派遣就労だとばかり思っていた。
「実は3週間前まではシステムエンジニアをやっていたんですがクビになりまして」
ハイハイ御涙頂戴ですね。もうそういうのは満腹ですから!と言おうとした時、真ん中の席に移った姉の美咲がボソリと言った。
「岸田冴子さん、どっかで聞いた覚えがあると思っていたらJK衆議院議員の倶名尚愛の飼っているアンドロイド椎奈をほとんど創った人」と美咲姉がつぶやいた。
「ほーらみろ、やっぱりロクでもないやつじゃ・・・・・」
私は言いかけて開いた口を閉じられなくなっていた。つい最近までは誰しもが生身の人間だと信じて疑わなかったあの150センチメートルくらいの身長の割に胸だけはやたらとでかい、かわいい秘書だった。
倶名尚愛がある時地方選挙候補演説の応援に駆けつけて必要でもないことをペラペラと喋っている最中に爆発物を愛議員に向かって投げつけられて身を投じてその爆発物を抱き抱えたまま30メートルくらい垂直にジャンプして自爆した女児マネージャーだった。爆発規模からして誰もが彼女の即死を疑わなかったが彼女は何事もなかったかのように全裸の状態で着地していろいろな意味で拍手喝采を浴びていたのを思い出した。
普通に考えたらまともな人間の女児が1キログラム以上はありそうな爆発物を抱えたまま30メートルも垂直ジャンプ出来るわけないし、被害が地上に及ばないように空中でバク転して上向きの状態で爆発するようにタイミングを取れるはずがない。おかげで誰も犠牲者はひとりも出なかったし、人造皮膚にも傷ひとつつかなかった。だが彼女が着ていたスーツや下着は全焼してしまったので柔らかそうなワレメ(ピー)まで間近で見れて喜んで鼻血を噴いた殿方は多かったと聞く。大変だったのはその場面を生放送していたテレビ局で、どうやら彼女のワレメ(ピー)をドアップで全国ネット放送してしまったらしい。もちろんあの(ピー)大臣から電波停止命令の脅しが入るのでは?とキー局の幹部たちは戦々恐々だったらしいが怒られたのは当然(ピー)愛の方だったらしい。
それでやっと誰しもが彼女がアンドロイドだったと気がついたらしいがおかしな話である。
彼女は何度かペットボトルのスポーツドリンクではなく四角い鉄の缶に入ったカストロールのエンジンオイルとハイオクガソリンをガブ飲みしている現場を何度も目撃されている。普通に考えて人間はそんな物は飲まないだろう。
ちなみに彼女が応援演説した候補者は反原発護憲主義消費税撤廃を主張していたバリバリの左巻き候補だったがそこはなぜかスルーされた。
なんでも彼女が応援した候補は必ず落ちるという妙なジンクスが存在するらしい。
というわけで愛に応援演説を要請する与党議員は誰もいなかったしその件に関して問題視されることはなかった。ただただロリッ娘マネージャーが見せてはいけないものを見せたのが問題になったらしい。もちろんその件に関して野党からの厳しい吊上げもあったのだが何故かこんな時に限って『アンフェミ』や『表現の自由戦士』たちがダンマリを決め込んでいたのは不思議といえば不思議だった。てっきり私は彼らが愛議員と椎奈マネージャーを必死になって擁護してくれるものとばかり期待をしていたのだが?ちなみに霊話のタロー・Yはそれを見て鼻の下を伸ばしてにやけていたというデマか真実かわからない呟きが大量に拡散されたと聞く。
実際のところ彼女と人間核融合兵器の花奈さえいればトマホークやオスプレイとかライトニングツーとか要らないんじゃないかと思う。それでも爆買いするということはきっと軍事とは関係のない銭儲け勘定が働いているのだろう。
「えーと、それってマジですか?」とやっと私は反応していた。遅いことが大っ嫌いな私が反応するのに10分以上要するのはとても異常なことと言える。
「でも何でそんなすごい人が失業しちゃうんですか?」
と美咲姉のひと言。
当たり前だ、そんなすごい人が組織にいたらほとんどの技術者の存在がかすんでしまう。
特に男性技術者にとっては死活問題かもしれない。
ましてや麦軍の戦闘機や防衛システムなどの軍事機密も彼女の前では裸同然だろう。
あっという間に互換機はおろかさらに進化させた上位互換機さえ創りかねない。
「よく今まで命を狙われませんでしたね」と私。
「はぁ、確かにレイプだけでも数千回、殺されたのはたぶん両手じゃ足りないと思います」
あっさり言った冴子さん、「あなた今何を言っているのか分かってますか?」
と思わずきいてしまっていた。
「じゃあ今私と話しているあなたは一体」
思わず問い詰めてしまっていた自分がいる。
「その理由が今、あなたのお姉さんが見ているアルバム写真の1枚なんです」
彼女は交差点の信号が赤に変わるタイミングを見越してからかブレーキを踏みながらクラッチを踏みシフトダウンをしていた。
「それはあなたがあり得ないと言っていたあの写真のことですか?」
私はきいてみた。
「あ、そのことでしたら気にしないでください」
冴子さんが言うと車はスムーズに停車していた。雑な性格というわけではなさそうだ。
しかし信号が青に変わった途端に運転は一変していた。気忙しくペダル操作とシフトチェンジを繰り返しながら走行ラインを変えて次々と前を走る車を追い越していった。
「ごめんなさい、巻き込んじゃったかもしれないですね」
冴子さんはそう言ったが私には何が言いたいのかさっぱり伝わって来なかった。
まあ時間が押しているから急ぐ分には構わないんだけど、事故らなければ。
そう思った次の瞬間だった。トラックの運転主席側のサイドウインドウが派手に砕け散って冴子さんがうずくまっていた。右肩と脇腹に被弾をしている。当然のことながら今このトラックはアンコントローラブルな状態だ。
走っている車が少ないからいいようなものの『普通はタイヤを狙ってパンクさせるのが定番でしょ?』と言いたかった目の前には緩やかな左カーブが迫っていた。迷っている暇はない、私は彼女のシートベルトを解除すると血まみれの彼女の体を運転席から引っこ抜いて美咲姉の膝の上に横たえた。今度は私に向かってアサルトライフルの弾丸が何発も飛んで来る。アクセルワークとブレーキング、クラッチとシフトチェンジを巧みに使ってほとんどの弾丸を避けられればいいんだけどそんなアニメのヒロインみたいに上手くいくはずもなく右脇腹に3発くらい被弾してしまっていた。
狙撃元って言うかどっから撃って来ているかはすぐに判っていた。右側を飛んでいるオスプレイが犯人たちの乗った機体だ。
「美咲姉、3秒でいいからそこからハンドルを固定していてくれない?」
私はそう言って運転席のドアから身を乗り出して勢いよく飛び上がりドアを開けて機銃掃射をしていた男を殴り飛ばしていた。中に乗っていた他の兵隊さんも次々と殴り飛ばして肉片に変えて操縦士だけは絶命させずに元のトラックの運転主席側のドアから運転席に戻った。
何で操縦者も563ないのかって?それこそアンコントローラブルになって変なとこに落ちて二次災害でも起こしたらめんどくさいでしょ?
なに?オスプレイには操縦者も操作できるバルカン砲やミサイルがあるだろって?そんなものとっくの昔に破壊して操作できなくしているよ。何たって遅いことなら・・・
『F-22でも出来るって言いたいんでしょ?』となぜか左側から女の子の声。見ると美咲姉の向こうに例のアルバムの女の子がちゃっかりと助手席に座って冴子さんの頭を自分の膝の上に乗せて彼女の手当てをしていた。しかし今の彼女の姿はどうみても小学5〜6年生、つまり私とあんまり変わらない。
「てかいつの間に乗り込んできたの⁈」
私は思わず大声で叫んでしまっていた。
「それはもちろんあなたがオスプレイの中で暴れ回っている最中に決まっているでしょ?」
って私があそこにいた時間なんてせいぜいが1〜2秒くらいだよ?その間にどうやってトラックに乗り込んだのか聞きたいんだけど?
「弾丸摘出と縫合終了」と彼女は言って冴子さんの創傷部を含む体全体に包帯を巻き出した。
「久しぶりね、衣良ちゃん」
彼女は確かに私に対してそう言った。
「ところで刈り上げちゃん、後ろの荷室の方に弾丸は飛び込んできていないでしょうねぇ」
彼女は荷室の、たぶん私と同じ歳くらいの女の子に対して声をかけていた。
「だから姉貴、いつまでもその呼び方はやめてくれないっすかねぇ?あたしにはレキっとした『ホームズ』って名前があるんですからね」
姿は見えないが聞き覚えのある名前だと思っていた。
「それで『あつこ』と『かなえ』のその後はどうなったか覚えていないの?」
「あのさぁ、しのねえ、何遍も言うけど『あつこ』は『ニナ』を出産後すぐに銃殺されたし『かなえ』もあいつらに乱暴されてから人が変わったみたいにあたしたちの面倒をみてくれなくなって、ほかのあたしたちの親代わりをしてくれた女の人も同様に放置し出したって何遍も言っているでしょ?」
ホームズ?それはあの忌まわしい未来の施設での私たち6姉妹に与えられた名前だと記憶している。
と言うことは私が男の子だとばかり思い込んでいたあの『刈り上げ君』女の子だったということかもしれないってっことなの?私は軽いパニックにおちいっていた。
「あなたたちってあの施設の実験体とは思えないくらい優しい娘なんですね」

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「あ、」
私は倶名尚愛なる衆議議員の『公開演説会』なる催し物をやっているくせに何にも演説もしない彼女たちの前で小さい声をあげてしまった。
「どうしたんですか?」と山崎秋子さん。ヤサグレ弁護士が創立した『改革の会』といったいった党名からは程遠い革命を企んでいるのではないかと思えるくらいやばいJK国会衆議院議員なのだが下手にそれを口にするとこの店に血の雨が降り注ぎそうなので黙っておくことにする。
「だから、さっきから愛も言っているけど、衣良ちゃん、あんたの考えている事ダダ漏れだから、まあ今のうちの党首は誰がみてもどこぞの組長さんだけどさぁ」
秋子さんには完全に心の内を読まれてしまっているようだ。仕方がないので正直に話すとしよう。

「ごめんなさい、実は私は2〜3年程度前からではなくもっと以前からこっちの世界にいたような気がします」
「どうして今頃になって?」
と亜希が聞いてきた。
「いえ、さっき皆さんの回想シーンの中に出てきた人物の名前を聞いているうちにおぼろげながら浮かんできたんです、過去の自分が」と私。
「あなた、どこぞの国会議員の『シンジロー』さんですか?突然に突拍子もない発言をしないでください」いきなりツインテール娘に突っ込まれてしまっていた。
「まあ自分でさえ信じられないような内容だからいうのもハバロネだけど」
頭がバグっているかもしれない私はそういうと自分が持っているバッグの中からA4サイズのタブレットを取り出して電源を入れると年代記的なものを書き込み出していた。それが以下に示したものであった。
当然私は瑠璃さんと違う人生を歩んできたので彼女の年表とは若干違っていたり矛盾した部分がある可能性があるうことも伝えておいた。

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淫魔刑事JS編、獣鬼編

2017/5月以降 肩ままっすぐな髪を伸ばして前髪だけは眉毛の上で切り揃えていた、いわゆる前ぱっつんな少女が私と同じくらいの年頃の前髪だけは眉毛あたりまで伸ばしてその他は刈り上げにしている子供を肩車していた。
その頃小学1年生だった私はその数ヶ月後に富山に引っ越したらしい(記憶にない)。
2019/夏 父の仕事の関係で静岡県富士市に引っ越ししたらしい(これも全く記憶にない)
2020/9月 成り行きで浜丘咲を不良たちから助けたらしい(これも記憶にない)
2020/6月某日 あれ?記憶がないのは単に私が記憶力がないだけのような気がして来たぞ。
また父の仕事の関係で東京近郊の武蔵市に引っ越し、姉のグズのせいで2人だけで別便で
後で追いかけることになったのだがその時の運転手が『JM党衆議院議員をしていた倶名尚愛のマネージャーアンドロイド『椎奈』の開発者の冴子さんだった
途中でオスプレイからの機銃掃射を受け冴子さんは被弾して重傷、私がトラックから飛び出して操縦者以外は始末した。トラックに戻って来た時は見知らぬ、いや見覚えのある肩車の少女が冴子さんの手当てを完了していて私の手当てもしてくれた。
彼女の名前は志乃といい、あの私が小学1年生の時に近所に住んでいたセーラー服を着た刈り上げのわたしと同じ歳くらいの子供を肩車していた少女だった。あの時の事は姉に言わせると彼女は中学生だったらしい。彼女の姿はどう見ても小学生にしか見えず、私の脳は見事にバグっていた。
そして彼女の名前は志乃と言い、私は『放射性生物事件』の関係者の多くと知らない間に関わっていたことになるようだ。そして彼女の弟、じゃない妹ともここで再会をして志乃が『刈り上げ君と言っていた事から『刈り上げ君』は少なくとも2017にはこっちの世界にいたことになる。

2021/12/24 東京近郊某所にて女子高生の輪姦事件発生、ここでも時間の分岐が発生。
月輪、香織、銀、花奈、加世、月海、観萌、シルバー、そして本来ならいないはずの亜希が
ボサボサ亜希として存在していた(彼女の影としてポニーテール亜希も存在していた)。
2021/12/25 葉類智恵警部名義の文月輪アパートを奴ら(獣鬼?)が襲撃
2022/04/05 香織と月海中学2年生に進級、そして 月輪、銀、花奈、加世、観萌、シルバー、は中学1年生として入学。私、衣良とあつしは小学6年生に進級。
当然だが波瑠沙芽と夏野明美、浜丘咲も中学1年生に進学

亜希を中心とするメインストーリー
2022年/04/05 風間志乃銃殺事件、風間達也も両肩を撃ち抜かれ重体、謎の少女も右肩を撃ち抜かれながらも犯人殺害(殺害方法は公開されなかったらしい、まあ石ころで大の男を殺害できたらもう立派な人間兵器と言っても良いことになるからだろうけど、私も他人の事は言えた義理じゃないので黙っておく)

2022/04/20頃(政府から正式な発表がなかったため、早い話しがなかったことにされた。)
南九州S市を直下型大地震が発生して原子炉が破壊され最低でも数千人以上が被曝、
命を落としたが政府は強固に事故出があったことを認めず地震による犠牲者として処理した。
2022/09/02〜06 小田井署及び小田井病院襲撃事件
2022/10/02〜 亜希に『国立さぬきがわ学園』への入学命令が下される。事件は一旦は解決する、というかなかったことにされる
2022/10/20〜 再び、 亜希に同学園への入学命令が、亜希初め全員〇〇なので気がつか(略
2022/10/22〜30あたり 23年4月の北九州を走っていたシビリアンが過去の栃木にプロダクション社長による少女拉致強姦殺害事件、
亜希、トレーラーに轢き潰されたひとりの被害者の少女を2体の少女肉体として自分の腹に取り込み再生。
M9級の南海トラフ地震が箱根から名古屋間を直撃、中央新幹線などを寸断脱線させる。
おおい川、中流に謎の火山発生、つられるように富士山箱根山もカルデラ噴火をする。
北陸一帯の敦賀から若狭湾にかけて及び北九州の原子力発電所で立て続けに重大事故発生。
しかし国は公開せず、何故なら最重要軍事機密兵器である『ミミズメカ』の暴走が原因だから
そして南海トラフ地震もおおい川中流あたりで突然に発生した謎の火山、富士山及び箱根山のカルデラ噴火もミミズメカが原因だった。
2023/02/ タイムリープ能力者の力を借りてミミズメカの元となったメカを発見。
異世界からやってきたそれを自爆させて、すべてが起きなかったルートを作成する。
(ただし他のルートはすべてほぼ人類絶滅)
2023/03/02 『G』の娘のひとり『秋草加世』が同じく『G』の娘である姉妹たち『冬河銀』『夏乃花奈』『春香織』たちを操り『文月』『 水無月海』『可奈野椎』『佐原観萌』そして「葉類亜希(本家)』を巻き込み護送車『シビリアン』をジャック、九州に向かわせる。
その目的は九州をつらぬく二つの火山退場にある火山のマグマ溜まり状態の調査だった。
2023/04/01 二手に分かれ亜希はシビリアンを降りて貨物列車に潜り込んで移動する。
2023/04/02 8人組は佐世保署で銃で撃たれた『あつこ』と『かなえ』を引き渡される。
その際に観萌は頭部を大型拳銃で吹っ飛ばされて暴走、22/10〜あたりの栃木に飛ばされる。
2023/04/04 亜希とハルは小田井署襲撃事件に巻き込まれる。
2022/10/30〜さぬきがわ事件解決、両校は公安警察の元で解散命令が下った、はずだった。
『かなえ』『あつこ』も合流して伊豆・富士火山帯の調査に入る。
時期は不明だがお腹の大きな『亜希』『B』『G』が乗り込んでくる、この時は元気。
2023/04/02 貨物列車の中で銃で撃たれて瀕死状態の少女『春雨(ハル)』を感知回収する。
何度も強姦された上にダムダム弾を胸と腹に受けていたがヒーリングスケベで一命を(以下略
2023/04/04 いくつかの事件を解決した後他の8人と合流するためREシルビアで東に
2023/04/04 8カ月前の8月からやって来た観萌が椎奈と冴子を拉致、誘拐する。
その際に銃で撃たれ負傷した冴子を救命する、同じく8カ月前から来た愛と合流。
襲撃事件に巻き込まれていた保育所から全員救出、警査病院に、冴子の娘のみ同行する。
フルチューン防弾ハイエースで若狭湾に向かう途中、亜希所有のクラウンに狙われる。
この世界では生きていた3人組の異星人に徹底的に強姦され胎を何度も破裂させられる。
志乃によって椎名の進化した力でなんとか撃退出来たものの圧倒的な戦力差に絶望する。
観萌達の不調の原因は胎内に大量に注入された放射性物質を含む精液による被曝だった。
原発事故が起きていたことを知った彼女達は絶望し、お互いに裸になり貝合わせを始めた。
2023/04/05 シビリアンのメンバーと亜希合流、REシルビア試作車をオシャカにする。
敵対国条項発動による各国からのICBM攻撃により原発事故が多発
それで『亜希・B・G』が内部被曝で瀕死の重体になったと当初亜希や観萌は思っていた。
途中で上郷サービスエリアによることになり休息を取ることに。
そこに昔、志乃が作ったガラクタが自動稼働して転送されたハイエースが現れた。
『あつこ』『かなえ』はこじろう学園の男子生徒が偽装したニセモノだった。
彼らが椎に放射性生物のたっぷり入ったミネラルウォーターを飲ませ弱体化
他の仲間に対しても同様な手口で弱体化して強姦して汚染された精液でさらに被曝させた。
彼らが復活させたモンスター3人組も椎奈がまとめて太陽のど真ん中に転送、
寄生体が火山帯を放射性生物を使いマグマを生物化した目的は地球のリセットだった。
当初のモンスター3人組の目的は人造人間志乃を監視するはずだった冴子の暴走を
監視するためだったが実際に暴走していたのは3人組の方で中学生の志乃を強姦していた。
2025年4月X日衣良〜ヘモ(戸籍上の名前は持っていない)は仮胎の母から分娩される。
2025年4月X日そのわずか3時間後に仮胎に利用されていた少女たち6人は射殺される。
他の5人も赤子殺害未遂で射殺されていた(実際に殺そうとしていたかは不明)

2034年5月 『かなえ』を始め6人の保母が輪姦される。
2034年5月 それを目撃した『ニナ』も輪姦される、瀕死の重傷を受けるが自力で回復。
2034年5月 『かなえ』たち6人のほぼ全員が職場(育児)放棄を始める
2034年5月 『ニナ』が突然に凶暴化『かなえ』を含む6人の保母が惨殺される
その直後に2005年から少女Mと少女N、そして亜希の融合体がタイムリープして来て暴走
研究所職員を次々と惨殺、敦子、秋子、凛、愛と合流するが歴史の認識のズレに気づく。
ここで分岐 ICBMで全員死滅するか愛の願望達成能力で不発弾となり途中で停止するか?

2041年1月1日0時15分 研究所男性職員による性的な暴行が始まり全員が種子を撃ち込まれる
2041年1月1日0時20分頃 性的暴行を受けた女性及び少女たち全員の能力が暴走化。
殺戮合戦が始まる、瑠璃たち15才と9ヶ月
2041年1月1日15時30分 世界中の軍隊を巻き込んだハルマゲドンによって人類絶滅 。
瑠璃たちを始め全人類が強制的に過去に巻き戻された。これがいわゆる『2041年問題』

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私は自分で言うのもなんだが物覚えは決して良い方ではない。
例えばたった2年前の咲さんを暴漢たちから助けたことなんてすっかり忘れていたし。
去年の6年生達に集団暴行を受けて尊い幼い命を死に至らせてしまった懺悔の気持ちこそ覚えていたがその罠にはめたのが彼女、浜丘咲だった事はすっかり忘れていた。
「いや、別に咲のことを嫌っていたから忘れていたんじゃなくて元々が記憶すること自体が苦手なだけで」
と私は咲に対して弁解じみたことを言っていたわけだけど。咲には何故か『わかります!』と激しく同意されていた。
「問題は何故東北地方に住んでいたあたしのことを朧(おぼろ)げながら覚えていたって話なんすけど正直記憶にないんですよね?その志乃さんって姉を持った記憶はないし」
いきなり梯子をはずされたような気持ちになった。まあ私自身もそれ以外の記憶がないから他人のことを言えた義理ではないのだけれど。
「じゃあオスプレイからの機銃掃射を受けていたトラックの荷室に乗っていた記憶は?」
さすがに2年前の事なら覚えているだろう?ときいてみたが無駄な働力だったようだ。
「なんすか?そのいかれたアニメ設定は?」
『刈り上げ君』がそう言った時に私は店の外の異常に気がついて「失礼」と言った時はすでに自分の両腕の中に2才くらいの赤ちゃんを抱っこしていた。
その赤ちゃんは失礼なことに私の顔を見るなり大声で泣き出していた。
「ほーら見てみ、赤ちゃんも泣き出す鬼のようなおばちゃんですよ」
『刈り上げ君』が言って赤ちゃんに微笑みかけるとその子は急に泣くのをやめて笑い出していた。
いや、本当に失礼極まりない赤ちゃんだ。この女神のような私の顔を見て泣き出すとは。
そこに血相を変えた20代前半の女性が店の中に飛び込んできた。
「すみません私の赤ちゃんが走っている車の窓を勝手に開けて外に転がり落ちたんですけど見かけませんでしたか?」
かなりパニくっていたように見えたが走っている車の窓から転げ落ちたら普通はタダじゃ済まないだろう、下手をすれば後続車にひかれてあの世行きコースだ。
「ねぇ、衣良はさっきその子を拾いに行ったみたいだけどどんな状況だったか覚えていないわけ?」と私は愛さんにきかれたがそれと同時進行で信じられないセリフを聞いてしまった。
「まあ、あなたがうちの志乃を拾い上げてくれたんですね?私はこの子の妹の冴子と言います」
日本語がバグっている気がするけど遠い他の星系からきた異星人だからだろうか?それにしても。
「はい?」
私は目の前のコーヒーとホットミルクの入ったティーポットをふたつ高々と持ち上げてカップに注ぎ込んでカフェオレを作りそうになってしまっていた。
「ちがーう」と私は思わず叫んでしまっていた、私が今すべき事はそんなことじゃなくてスプーンを受けにしてクリームパスタをくるくると巻き上げる、ってこれも「ちがーう!」と大声で叫んでいた。
その心の内を読んでか赤ちゃんはケラケラ笑いながら波瑠沙芽が抱っこしている見かけが3歳の瑠璃と会話しているような気がして来た。
【初めてじゃないですよね?確か佐原家に隠れていた志乃ちゃん】
瑠璃は確信を持って言っていた。いや、言っている意味がわからないし。
私には『バブバブ』と言いあっているようにしか聞こえない。
「初めてじゃないっすよね?確か佐原家にいて台所に産み付けられていたゴキ(ピー)の卵に身をやつしていた志乃ちゃん」
『刈り上げ君』同時通訳ありがとう・・・・って今なんとおっしゃいましたか?確か(ピー)ブリの卵って言っていた気がするんですが?
「危うく踏み潰そうかと迷いましたよ?よくあんなものに擬態する気になりましたね?」
私は思わず両手で両耳を塞ごうとしていた。愛さんや秋子さん、楓凛さんたちを見ていたらゲラゲラ笑っていた。
「いやいや、ふつうに可愛いですよ、ちょっと見た目昔のパソコンのグラフィックフレームバッファメモリに使われていたシリアルポート付きのビデオメモリーチップにそっくりで可愛いじゃないですか」
いやいや、確かに少し似ているような気がするけど、するんだけどぉ、それはさすがにドン引きしますよ。
ってかやっぱり佐原家の擬態能力センス頭おかしくないですか?
「そういえば何度か私の病院に潜入してくれて、あまりにもしつっこく種子の植え付けを迫って来た崖理事長を体調3メートルの黒光するお姿で追っ払ってくれたこともありましたね」って志乃さんって自分の貞淑で処女な少女のイメージを自ら破壊する気ですか?
こら、ふたりとも他人を指差して笑わないでください。
【結論から言わせてもらうならほとんどの2025年4月に生まれた6人の実験体のほとんどが、ただひとり、を残して5人が2010年から人生をやり直しています強制的に、そしてあなたたちも壁に突き当たります】
あの時引っ越しのトラックの中で聞いた志乃さんの心の声だった。
【どうして2歳の姿なんですか?しかも獣鬼たちのことはもう心配しなくていいはずなのに?】
私は問いかけた。
【いえ、私と志乃を狙っているのは獣鬼たちじゃありません】
冴子さんも最重要機密レベルのテレパシーで送ってきた。
【心配するな、この店は俺たち獣鬼が守っている】
突然、獣鬼のひとりが割り込んで来た。かと言ってそんなに簡単に信用はできない。
【今までの乱暴や無礼なら謝る、大変に申し訳なく思っている】
【まあ今のとことは彼らを信じるしかないようね】
獣鬼の言葉に観萌は返した。しかしそんなにあっさりと信用していいものだろうか?
【ところでさっきから何度も聞かされている『2041年の壁』とか『11歳の呪い』とかなんのことだ?】とさっきと同じ獣鬼が聞いてきた。
【ハイハイ、わかりましたよ、何故彼らが急に私たちに対して順応になったか】
私はさっきから私たちと会話をしている獣鬼を指差していった。
【な〜るほど、さっきからずっとそこに『激辛』がいるわけね、確かに獣鬼よりも厄介ね】
観萌は気づいてくれたようだ。
【火星で会って以来かしら?何の用でここに来たかは知らないけどあなたが望むような激辛料理は出せないわよ】と加世。
【はい、はーい、それならあたしに任せてとびきり辛いのを作るから】と相変わらず空気が読めない花奈が挙手をして叫んだ。
【ウザいわね!あたしは志乃の話を聞きにここにやってきたの、ねえ11歳リミット問題ってどう言うこと?納得がいくように説明してくれないかしら?瑠璃はしっかり24才にはなっているわよね。】
激辛はそう言うとすでに志乃の首をかっ裂いていた。しかしその切り口から真っ赤な鮮血が噴き出すよりも早く切り口が塞がった。
【それにこれは観萌と詩織姉妹、花世と可奈姉妹、などにも言えることだけどこの圧倒的な細胞の蘇生力はあなたの血族特有のものよね?そして身長や体格はともかく誰ひとりとしてパーソナルデータとしての年齢の壁11才を越えることができないゆえに老化しない死もあり得ない、】
【観萌と愛、そしてあなたはあの3人組に殺された時も自己再生は可能だったはず、それができなかったのはただ放射性生物に蝕まれていたせい?あたしたちの身体には謎が多すぎる。そしてあたしだけどうして地歴紀元前3000年の第4惑星に飛ばされたのは何故?そしてあたしだけ第5惑星に拉致されて滅びゆく第5惑星を見させられた、それから再び第4惑星に強制送還させられた、そこでもまた変わり果ててゆく故郷を見続けさせられた、そしてこの第3惑星の末路も、それから私は再び地歴紀元前3000年の第4惑星に、それを数えきれないほどループさせられて、これってなんの拷問かしら?】
激辛がそう言った時ににはすでに志乃は女子中学生の大きさになってセーラー服の姿で私のひざの上に乗って両腕を首筋にまわして抱きついてきていた。
『それはきっとあなたが望んだことだから』
いきなりガードを緩めたテレパシーを送って来た志乃に一同は唖然とした。
『これから私が知りうるべきことを話します』と言って冴子はひとつの惑星の終末から語り始めた。

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私は元は普通の人間だった。ごく普通の家族で、それぞれ育った他人組の男女の間に生まれました。その星も今の地球と対して変わりがなく、みっつの勢力に分かれた3国の大国同士が常ににらみ合っていました。ひとつは赤道から大きく北に外れた緯度方向に細長い国でした。その国は主に西側に発展してゆきました。何故何故ならその国のさらに西にも広大な大陸が続きそこにもいくつかの小さな国が集まっていくつか存在しました。仮にその国の名前を『ローレンス』と言っておきます。
もうひとつはそれよりも南側の赤道より少し北にあるやはり緯度方向に細長い国でした。その西側の大半は砂漠地帯で人が住める環境ではありませんでした。そのためこの国は東側に人が集まり大きな川の下流に集落を作り、やがてそこは都市に発展させていきました。その国の名を『チャイコ』としておきましょう。
最後にそこから大きな海が隔てた縦方向に長い赤道あたりで上下に分かれたふたつの大陸がありました。大雑把にいってその北側の大半をヨネスケ合衆国という大国が支配しました。
そしてその『チャイコ』から少し外れた東側に『ジポン』という小さな島国やそのほかにもいろいろな国があって、私はそのジポンという誇り高き人種が『純血国家』だと騒ぎまくっている恥ずかしい国に住み、技術者として働いていました。
まあ私はこのように『美人』とは程遠い見た目でしたので、お付き合いをしている殿方がいるわけでもなく仕事の日以外は悶々とアパートの中でマスターベーションをしている毎日でした。
「あ、あ、あー!あ〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!い、い、いやぁ〜いいくぅ〜!」って冴子さん、誰もこんなところでやってくれなんて言ってないから。
しかしある日迂闊(うかつ)にも帰宅戸締りもしないまま玄関先で眠り込んでしまい、後をつけてきたらしき殿方に浸入されて強姦されてしまいました。

【それって本人の不注意だよな】と楓凛。しかしすぐに【ひとの話は最後まで聞きなさい】と観萌に諭されるが、ひとの話を全く聞かない極悪不良娘が言うのもなんだかなあと思った。

【それで、もちろん警察に相当する機関に届けたんでしょうね】と私、衣良。それにしても冴子さんの故郷の星の大陸の配置が今の地球に酷似していることが妙に気になっていた。いや、そこでいう国の配置が似ている星は第3惑星の方の『地球』なのか?それとも第4惑星の方の『地球』なのか?少し頭が混乱してきていた。

はい、それはもう速攻で病院に駆けつけて警察を呼ぶ気でいたのですが何しろ3人の男たちに足腰が立たないほどまで激しく犯されまくっていたので身動きが取れない状態でい2、3日後には臨月の状態になっていました。

【それは変だ、どうして急にそこまで大きく育ってしまう?その間食事をとっていないのだろう?そんなにも子供が出来やすい体質では人口がすぐに爆発するし、経済的負担も大きいだろうに処分は考えられなかったの?生まれてくる子も不幸だよ?】と秋子が厳しく言った。

はい、もちろん一介の派遣技術者でしかない私は2〜3日会社を無断欠勤したと言うだけの理由でクビ、要するに解雇を通達するメールを私の携帯端末が受け取っていました。すぐに端末のキャリアは止められてとても払きれない莫大な請求書が送られてきました。私のアパートもすぐに追い出されて おなかに生まれる寸前の胎児を抱えた身体一つで街の中を彷徨っている最中に前髪に癖毛のある生まれてひと月足らずの前髪に癖毛のある黒髪を肩まで伸ばした少女に出会いました。

【ちょっと、待ってよおばさん、いい加減なこと言わないで!あたしがあの悪夢のようなハルマゲドンに巻き込まれて全身を燃やし尽くされて意識もなくなり気がついたら見知らぬ土地で全裸の状態で立っていた。すぐに数人の男たちに取り囲まれて見えない力で拘束されるとそこにあんたがふらつくように彷徨っていた。私とあんたはあたしが生きていた頃に以前収容されていた研究施設のような白い箱型の建物に連れ込まれて、あの施設にいた獣の匂いがする男たちに何度も犯されて中に大量の精液を射出させられていた、お腹の大きなあんたに手を出す男はさすがにいなかったけどあたしよりも大きくて『かなえ』よりは若い女性は片っ端から股間の穴にあの施設にいた時の最後の方の記憶であいつらにやられたように太くて長い剛毛の生えた肉棒をねじ込まれて次々と腹をパンパンに膨らまされた挙句破裂させられていた。もちろんすぐに死んだよ。】

そう、私と彼女を捉えて拉致して彼女を強姦したのはその時にあの惑星の各地ではびこり出していた快楽主義者、彼らにとってセックスというものは子孫繁栄のためのものではなく激しく女を強姦してきた苦しみ喘ぐ姿を楽しみ挙句に以上までの圧力と大量の精液の射出による快楽と 子宮だけじゃなくて体全体を破裂させる破壊衝動を満足させるためのものに変わっていた。私はあなたも同様に破裂させられて生を奪われるとばかり思っていた。

【だけど実際に次々と惨殺されたのは女性たちを強姦していた男たちだった、まあ『激辛』ちゃんが相手ならそうなるよね?】と花奈、そしてさらに付け加えた。
【さっきから疑問に思っていたけど冴たんの星じゃ太陽はどれほどの時間をかけて昇り降りをくりかえしていた?それを何回繰り返せば春夏秋冬を繰り返していた?】
花奈の言葉に一同驚いたようだ。『それはお前のキャラじやないだろ‼︎』と言いたげに。ここにいる全員があくまでも『花奈』には『大バカくみこ』キャラでいてほしいようだ。そう『10億人の妹』ってそれもちがーう!
【100年以上も過去に起きた出来事なので正確にはメトリーできたわけじゃないんですがさえたんの星の1日は地球時間で言うところの2,880時間以上、6000時間未満つまり3日は地球では120日以上250日未満と見るべきだお】と花奈は付け加えた。そしてさらに言う。
【さっきから冴たんの頭の中に気になるワードがいくつかメトリー出来たんだけど『テラフォーミング』とか移住計画って単語が引っかかったんだけどどう言うことなのかにゃ】

はい、私の故郷は人工惑星、地表から惑星のコア(核)に至るまで全て機械で出来た惑星でした。
元々の母星は太陽から程遠い距離にあったのですがかつてより対立していた大国同士がぶつかり合って最終戦争に発展してひとの住めない星となってしまい、一部の人間たちは数千の宇宙船で宇宙空間を漂うことになったのですが目の前に『地神』を名乗る神が現れてたちどころに第5惑星、元々はそんなものはなかったのですが、それを今の第5惑星ジュピターと第4惑星マーズ、の間に建設しました。

【うわーそれはほとんど『星戦争』の『完パク宣言』だぉ】と花奈は言い切った。それに関しては私も同意せざるを得なかった。しかしなんで私たちはそんな古い映画を知っているのだろうか?

【ちょっと待って、冴子さんあなたの話だとあなたの住んでいた星はこの太陽系の第5惑星だった今の小惑星帯ということになっちゃうんだけど、それ1光年さえないめっちゃ近い距離もなんじゃ?】
あつしが口を挟んだ。そんな彼を激辛がにらんだ。
【ウザいわね、他人の話の腰を折らないの!、とはいえあたしも気になるところなんだけど、どう言った理屈かしら】

確かに皆さんが不審がる理由もわかります、しかし皆さんはビッグバンという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

【なんだっけ宇宙はその中心から光速に近い速度で拡がりつつある?宇宙の膨張理論だっけ?でもそれは宇宙船で移動している限りはあまり関係ないんじゃ?】と楓凛は言いかけて口を閉ざした。

はいその通りですしかしタイムリープという時空間を、アイシュタインの相対性理論を無視した能力を使った場合どうなるか考えたことがありますか?例えば数100年、数百1,000年過去に移動しただけでもそこに地球は存在するでしょうか?

【数光年、あるいは最悪数百光年離れた場所に移動させられることになる、タイムリープとテレポーテーションがセットになっているのはそのためだと、でもそれでも説明はつかない部分が多すぎる】と激辛は言った。

【じゃあ、あたしだけどうしてそんな大昔に飛ばされたのか?説明が全然ついていない】
『激辛』がそう言った瞬間、彼女は彼女を肩に乗せていた獣鬼もろとも姿を消していた。
そして続いて『ツインテール』がいなくなり、『刈り上げ君』も姿を消していた。
【じゃあ私も行きましょうか?】
私『衣良』もそう言って後を追いかけた。
【志乃さんは行かなくて良いんですか?】
あ『あつし』が彼女の前にモンブランケーキとダージリンティーノセットを置いて言った。
【私はあの子たちを一応信じているので】
彼女はそういうと愛と秋子に対して微笑みかけた。
「私は思うんです、ここの国の国民は政権交代とか革命とか1ナノミリも考えてないんじゃないのかって」
それに対して楓凛は不服そうだった。
「ただし普通の女の子が男の脅威や威圧に服従される事なくすくすくと育って」
それから彼女はフォークでモンブランを少しだけ切り崩した。
「好きな男の人に優しく犯されて、変な病気を伝染させられたり傷つけられ対する心配をする必要がなくって」
彼女はその一片を口にしてさも幸せそうな顔をして微笑んだ。
「赤ちゃんができても安心して今までの仕事を旦那さんや同僚、先輩や上司の顔色を伺う事なく仕事を続けながら日々毎日、お腹の中の子がすくすくと成長するのを感じながらその幸福感を共有できて」
それから志乃はティーカップの取手をつまむと持ち上げて口元に近づけるとその芳醇な香りを鼻腔から吸い込み愉しんだ。
そして一口口に含むとそのほろ苦くも甘い風味感じて満足げな顔をすると再びティーカップをティー皿の上に戻した。
「それはお腹の中の子が大きくなるにつれて色々と不安も大きくなりますよ、動きだって老人のように怠慢にもなります、それは今の高齢者にも言える事なんですけどせめて温かい目で見守ってほしいと思いますね」
【私はこれまで何度も異形の化け物に何度も激しくつらぬかれて孕まされてもう南院産んできたのか正直言って覚えていません】
「でもなんとかやってこれたのは周りの人たちの気遣いだったり優しさだったりすると思うんです」
志乃は窓の外を見てバス停付近で『お腹が減った、もう動けないよ』と駄々をこねながら寝転がって暴れている3才くらいの男の子を見つけると『クスッ』っと微笑んだ。その子の手のひらには紫乃が食べかけていたモンブランケーキが乗っていた。
『食べて良いよ』
詩乃が微笑みながらテレパシーで伝えるとその子はすぐに志乃の存在に気がついて微笑み返してきた。
『これでお口元とおててを拭いてあげてください』
志乃は母親にもテレパシーで伝えると自分のポーチの中に入っていたフェイスタオルを顔序の右手のひらに転送した。
彼女は何が起きたかわからない様子で周りを『キョロキョロ』と見回しながら狼狽(うろた)えていた。
男の子はモンブランケーキを食べ終わると喫茶店の窓ガラス越しに志乃を指差して笑いながら言った。
母親は訳がわからないままお辞儀をすると男の子の口元と手を拭いてやるとバス停に停まって乗車口のドアを開けた都営バスに乗り込んで行った。
ただ男の子だけは篠に対していつまでも手を振っていた。その表情はとても嬉しそうだった。
【ここの国の母親になる女性がいつもどんなに大きくて大きな不安を感じているか知っていますか?】
志乃はクローズでこのテーブルに座っているみんなに問いかけてきた。
愛も秋子も秋も誰も答えられなかった出産した経験がないからだ。
その時にはこちらの世界の夏乃花奈も秋種加世もあつこも文月輪もいたが黙っていた。
各テーブルを回っていろいろな人の声を聞いて回っていたからだ。
「お腹の中にスイカを入れたような状態になるんですよ?時々ふらついて人に当たってしまう時もあるんです、お年寄りさんだって同じです、足腰が弱くなってちょっとした乱暴なバスの発進や強い風でさえふらついてしまうんです、そんな時に冷たい言葉を浴びせられたらそりゃぁとても悲しいですよ、でもねちょっと優しい言葉をかけられたらそりゃあ嬉しいものですよ」
志乃は今度は泣きながら母親を走って追いかけて転ぶ女の子を見つけたらしい。
『全くこの子はそそっかしいんだからちゃんとついてこないから慌てて転ぶのよ』
母親が叱咤して大声で怒鳴る声が聞こえた。
「あのバカ親!」
秋子が怒りに任せて席を立ち外に飛び出そうとしたのを志乃は指先だけで制していた。
『ほんとグズなんだから怪我しているんでしょ?』
母親は自分のハンドバッグからウエットティッシュと絆創膏を取り出して自分の娘の膝を見て首を傾げていた。
『おかしいわね、この娘が転んだ体勢だと少なくとも右か左の膝を、最悪両膝(りょうひざ)を激しく擦(す)りむいているはず』
するとその女の子が窓越しに志乃を指差して言っているのが聞こえた。
『あのお姉さんがさつきのからだをささえてくれたの、ほんとうだよ』
志乃はその娘に対して笑顔で手を振って答えていた。
【順調に新しい世代は育っているみたいね】
志乃はつぶやいたが母親はキョトンとした顔のままだった。
「秋子さん、愛さん、あなたたちが今、なすべき事はわかっていますよね?」
志乃はそう言うともう一口、ダージリンティーを啜った。
「今の若い夫婦やシングルマザーには50万円からヘタをすれば80万円さえ超えると言われる分娩費用は大変な負担です、もちろん出産までの通院費や働けなくなる期間の収入源と出産後の職場復帰も大きな問題です、しかも産んでしまえばそれで終わりじゃないんです、大半の男の人は会社で働いているから知らないんですよ、昔『仕事もできない男に家庭を守れるはずがない』と言う歌詞の内容の歌がありました、しかしながら育児だけじゃなくて掃除や洗濯、夫の食事までこなさなければならない女性から見たらそれは『仕事を理由に逃げている』男の言い分にしか聞こえないんですよ?だからこそ海外では夫やシングルマザーの育児有給休暇とある程度育児に手間がかからなくなった時のために職場復帰が約束されているんです」
それから彼女は女性店員(女装したあつし)に人数分の注文をした。何を頼んだかはきてからのお楽しみらしい。
「よく女性議員の間にもいますよね、『女を甘やかすな』とか『女はウソをついて楽をしようとする』、まあそれは事実ですね、でもそれは殿方達に気づいてもらえないからそうせざるを得ないんです、誰も嘘なんてつきたくないですよ、でも男の人たちが気づいてくれないからそうせざるを得ないんですよ?男達に嫌われることを覚悟の上なんです」
そこで愛と秋子と亜希が渋い表情を見せた。これから志乃が何を言い出すのか予想がついているからかもしれない。
「でも一部の女性議員はそれができないんですよ、『自分が女性であることを捨てきれない』、『男にチヤホヤされたい』、『モテてエッチなこともしたい』、それが与党に集中してしまっているのが今の現状なんです」
「あ〜、やっぱり、寿齢ウンマンネンのおばあちゃんが言い出しちゃったよ」
秋子が嘆いた。
「いっくらなんでもそりゃないわ〜」
愛がそれに続く。
「まあ先人の言うことだから重宝しましょう」
亜希でさえ言い始めた。それを聞いて志乃は深くため息をついた。

【ここからはとても人に言えるような話じゃないので時間操作で時を止めて外部から遮断をして話を進めますね】
志乃はそう言うと周囲の風景や人の動きが一瞬にして停止した。

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ある日志乃はいかにも空腹で死にそうな女の子を見つけた。コンクリート壁にもたれかかって肋骨が浮き出るほど痩せこけてそのくせお腹だけ大きなその娘はさながら餓鬼のように見えた。
前髪に癖毛のあるその娘さんは明らかにその時代の人間じゃありませんでした。にも関わらず彼女の前には明らかに何者かに手足の筋肉を食い尽くされ肋骨も全部へし折られて内臓の肉を喰い散らかされ頭蓋骨を割られて脳髄を食い尽くされた人間の死骸が山のように転がっていました。
「知らない、気がついたら山のようにころがっていた」
その女の子はそう言うと黙り込んでそっぽを向いた。
「お姉さん、お姉さんの身体一口だけでも食べさせてちょうだい」
彼女は確かにそう言った。志乃が見る限りその娘が彼女の目の前の死骸の山を気づきあげた事は確かだった。
「私の肉を食べたらもう他の人を襲わないと約束してくれる?」
志乃が彼女にそう問いかけた。
「彼女は『うん』と言って首を縦に振った。
彼女は志乃を骨だけを残して食べ尽くした。
志乃は再生するのをしばらく待って彼女の様子を観察することにした。
彼女の前を運悪くひと組の若い男女のアベックが獣の臭いをまき散らしながら通り過ぎようとして死骸の山に気がつくと怯えるように逃げ出した。しかしその瞬間に男は女の足にカマをかけてわざと転ばせるとそのまま逃げ去っていった。そして逃げ損ねた女はその餓鬼のような女の子に太ももを食いつかれ、男に対して必死に助けを求めた。
「お願い、どうして逃げるの?あたし食べられちゃう」
志乃はふたりの前に肉体再生して実体化すると餓鬼の方に問いかけた。
「君、私との約束を忘れたの?」
返事はなかった、女の体は左足太ももまで食われて出血も酷くて生きているのが不思議に思えた。
「ねえ、そんなところでぼんやりと見てないで私を助けてよ」
女は泣き叫びながら言った。でも志乃は彼女を助けようとはしなかった。もうすでにさっきの男に種子を大量に撃ち込まれていた彼女は志乃の太ももにかぶりついていたからだ。
「弱肉強食とはよく言ったものですね」
志乃はそう言いながらも女にはらわたを喰い散らかされて出血も酷くて起き上がるのも困難だった、女は突然に獣鬼に変化して太くて長い5本の指を立てた右腕で志乃の右肩からへその左まで一気に引っ掻くと肋骨がすべて砕けてズタズタに破れた肺や心臓、胃腸などが血管から噴き出した血とともに飛び散ってそれを女、いやそれまではただの女だったものが今までの倍以上の化け物となって志乃を骨ごとくらい始めていた。
「ウゼェんだよクソ餓鬼が」
女だった獣鬼がそう毒づくと自分の右足を喰らい出した餓鬼の頭を太くて長い5本の指を立てた左手で鷲掴(わしづか)みにするとそのまま握りつぶしていた。「ボキボキ」と頭蓋骨が砕ける音がして脳髄が飛び出すのを見た時志乃の姿はそこにはなかった。女だった獣鬼の首が一瞬にして何も中に引きちぎられるとその頭部をさっきの男、いや女だったそれよりも倍以上の大きさの獣鬼に変化していた。
そいつはツカツカと歩み寄りながら元恋人だったはずの獣鬼の頭をひと口で口の中に放り込んで『ボリボリと鋭い牙で噛み砕きながら元恋人の毛むくじゃらの体の左腕をもぎ取って『ホリボリ』骨ごと噛み砕きながら喰らい、次に同様に右腕を、そして左右の脚を骨盤から引きちぎって喰らい始めていた。
「ぼんやりと見てないで今のうちに逃げましょう」
志乃が言って餓鬼を背負って逃げようとした時は既にその恋人だった女を見捨てて逃げていた餓鬼はその女だった獣鬼の胴体を肩からボリボリと喰らいながらすでに先回りをして待ち伏せをしていた。
「久々に犯し甲斐のある女が飛び込んできたぜ」
獣鬼が吠えると紫乃の着ていた衣服が一瞬にして吹っ飛び右ストレートで彼女の体は吹っ飛んだ瞬間股を大きく広げられて剛毛の生えた太くて大きな陰茎を膣に捩じ込まれていた。驚くべきことにその異様な陰茎以外は普通の男性の姿に変わっていた。奴は擬態能力の持ち主だった。
「あんただけでも逃げて!」と志乃が叫んで背中で気を失っている餓鬼の体に触れるとその姿は消えていた。
「ふん、そんなチビなんざ後でいくらでも探せるさ、それよりも貴様は何者だこの『地神』でさえ持たぬ能力を持つとは」
その獣鬼は首を激しく横に振って喘ぐ志乃の乳房が大きく上下に揺れるのを楽しみながら力強く何度も凄まじいスピードで腰を突き出して剛毛に包まれた陰茎の亀頭部を3倍以上に膨らませて彼女の膣の中で暴れさせて深い傷をつけながら暴れさせていた。
「いや、い、い、いやぁ〜いやぁぁ〜‼︎」
今まで抑えていた声が口から溢れ出したらもう止めることができなくなったいた。
「あ、あ、あー!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!」
その叫び声は『ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!』と膣を通じて撃ち込まれた精液に合わせて大きくなり志乃は自分のお腹がみるみる大きく膨らんでいくのを恐怖と激痛を感じながら見ていることしかできなかった。それはかつて自分と自分の大切な人が何度も体験させられたこと。
お腹の中で胎が破裂させられて内臓と内臓の間に熱い精液がなだれ込んでいるのがわかった。「い、い、いやぁ〜」、自分では叫んでいるつもりだがだんだんと頭がぼんやりとしてきて何も考えられなくなってきた。
そして肋骨を内側からへし折るようにして胴体を破裂させられた時に一瞬だけあの三人組の男達を思い出していた。
奴らもこいつらの仲間だったのだろうか?そう疑問に感じたのはほんの一瞬だけで志乃の身体は元通りに戻され、その男の独特な陰茎につらぬかれたまま激しく腰を揺さぶられて犯されていた。頭の中が空っぽになり快楽だけが志乃の心を浸していた。
またみるみる下腹部が膨らみ子宮を破裂させられて次に肋骨ごと胴体を破裂させられていた。そしてまた元の状態の戻されて何度も何度も延々と犯され続けた。
やがて男は満足したのか自分の陰茎を志乃の膣から引き抜くと命じた。
「さっきの餓鬼を探し出して始末してこい」
「ドノヨウニシテ、サガセバ、ヨイノデショウカ?」
志乃はきいた。男は命じた「その方法は貴様の頭の中にプログラミングした己の心が命じるままに考え始末しろ、それが終わったらまた俺の元に来い、次の指令を授ける」
男はそう言うと志乃の頭の中に種子を通じて射精をした。
「あ、あ、あ、あー!あ〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ〜!あ、ぁ、、、、はぁ、はぁ、はぁ、デハ、イッテマイリマス」
志乃はそう言うと一瞬にして男の前から姿を消した。そして数秒もたたずして餓鬼の髑髏(しゃれこうべ、白骨化した頭蓋骨)を左手にぶら下げて現れた。
「ワタシノゴシュジンサマ、アナタサマニツラヌカレテシュシヲウチコンデイタダイキタクヤッテキマシタ」
志乃がそう言うと男は獣鬼化して彼女の膣を自慢の陰茎で貫いて激しく腰を振って怒涛の射精で彼女の胎を破裂させてさらに胴体を破裂させていた。
そしてすぐに元の状態に戻す。
その時に志乃はつぶやいた。
「ゴシュジンサマ、ホウシャセイセイブツトハ、イッタイドノヨウナモノデショウカ?」
それを聞いた時男の動きは一瞬止まったように見えた。
「まさか、俺の動きを封じただと?貴様にはもう思考力などひとかけらも残ってないはずだ」
そう言った男の前にふたりの少女が姿を表した。ひとりは前髪以外を刈り上げにした少年っぽい娘、もうひとりはツインテールの髪型の娘だった。
『さあはっちゃけなさい』
志乃がそう叫んで髑髏を男に向かって投げつけるとそこ一体に巨大な光球が広がってその惑星全体を飲み込んで無数の細かい天体となった。

『あれで『地神』は滅びましたか?』
衣良は志乃に聞いた。
志乃は首を横に振った。そして遠くに見える第5惑星、第4惑星、第3惑星を見てつぶやいた。
『あれは放射性物質の中に自然発生した微生物です、本来ならどこにでも発生しうるものですがなぜ原子炉や核兵器の中でのみ発生するのかわかっていません』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そこまで言うと志乃は一気にティーカップのダージリンティーを飲み干した。
そして一言つぶやいた。
【そういうことなのよ】
はい?私は思わず伊達メガネをかけて喫茶店の窓という窓に赤い油性ペンで謎の数学の公式を延々と描き込みそうになってしまった。
『ちがーう!』それは作品が違うし作者も関係ない。
『まあ気を確かに』と言ってあつしが私の目の前に赤い液体の入ったティーカップの乗ったトレイを差し出してくれた。
よくわからないが赤い色からしてきっとローズヒップティーだろう。おそらくはこれをのんで落ち着けと言いたいんじゃないのか?
私はそれを思いっきり口に含んでしまい盛大に噴き出していた。
『なんじゃこりゃぁ!ローズヒップティーじゃないじゃない』
私の叫び声に女性店員は含み笑いをしながら言った。
『誰もローズヒップティーなんて言ってません、ハバロネティーです』
『おーい!そんなものを客に出すなよ!」
私が叫ぶと喫茶店にいたほぼ全員が驚いていた。
そして一様に口をそろえて言った。
【なんで衣良はまたここに戻ってきているの?】
【そうなんですよ、私は過去の第4惑星にいて関所で足止めを喰らっている最中に『冴子』さん、あなたが言っていたことに矛盾を感じていたんです】
一瞬冴子さんの顔色が変わったように感じたのは気のせいだろうか?
【まずひとつ、冴子さん、あなたはおおよそ科学者らしからぬ発言をしました、『激辛』、あんたが言った通りこの2人は曲者だったよ】
私が言うと獣鬼の1匹に擬態化していた『激辛』はニヤリと笑った。
【普通なら惑星レベルの大きさの機械建造物なんて数年や十数年では建設出来るものじゃありません、それは過去の第4惑星にいた『激辛』にも問いかけて確認しています、彼女はしっかりとその件に関しては覚えていましたそんなにも殺していない、それにそのイメージはそっちにいる『激辛』自身の記憶の一部を抜き取って引用しているのではないのか?というのがふたりの『激辛』の見解です】
「何を根拠にそれにここにいる志乃さんは本物ですよ」
自称冴子さんは自分達が本物であることを必死になってアピールしていたが彼女達は真っ先に『刈り上げ君』に疑われていた事に気がついていなかったようだ。
そして問題はそれだけではなかった。冴子さんは確かに言ったはずだった。

『【結論から言わせてもらうならほとんどの2025年4月に生まれた6人の実験体のほとんどが、ただひとり、を残して5人が2010年から人生をやり直しています強制的に、そしてあなたたちも壁に突き当たります】 』
そう、それならば私達が見た人工惑星、それを『激辛』の物質をエネルギー化する能力でこっぱみじんにした現場を目撃していた記憶はどこからくるのか?と言う話になるしその時に私たち、は『激辛』の存在を確認していた。つまりは私たちは2010年から人生をやり直していると言う説は正しくない事になる。正確にはもっと遠い過去からタイムリープとテレポーテーションを繰り返してきたと言った方が正しい。
そしてもうひとつ、これはお二人さんがまだきていなかった頃の会話です。

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【ここからは重要な話だった上に興味深かったので覚えています】
特にトップシークレットレベルに引き上げたテレパシーでも奴らにはダダ漏れのようなので意味はなさそうだったがあえてそれをして見ろというのが過去の第4惑星にいた『激辛』の意見だった。
《ーその箱の本当の用途の方が気になるかしら?それと冴子さんに訊きたいのは志乃ちゃんの生い立ちなんだけどもちろん彼女はこの時代の人間じゃないですよね?しかも葉類智恵警部と風間達也刑事の間に出来た娘でもないー》

《ー彼女は地球人を模倣して造られた人造生命体、この星で言うところの染色体加工人間でしょうか?ー》
《ーはい、知っていましたー》

《志乃さんはあっさりとそれを認めて容認した。》

《ーでも私の身体は地球人のそれとほぼ互換性を持って作られていた、生理と呼ばれるものがあったり、妊娠可能な機能があったり、未来の私は自分でもすっかり忘れているんじゃないかと思うんだけど中学の時に3回ほど性的な暴行を受けて全て妊娠していて短期間の間に3人の子供を産んでいるみたいー》

《それを訊いた途端、観萌の顔が青ざめた。》

《ーひとりがかなえ、ふたりめがあつこ、そしてさんにんめが私、観萌、ですね。ー》

《ー彼女は肉体的には男性のプロ野球選手以上の運動能力と並外れた頭脳を持っていましたがほぼ完璧なホモサピエンスでした。ただ一点、彼女が一度の跳躍で数千年過去と未来、そして数万光年の距離を瞬時に跳べる事を除けばですが、私はそれを奴らに気づかれてはいけなかった、でもある時思わず口にしてしまっていた、アイツらに襲われて固いものに貫かれて絶頂に達した時に。ー》

《冴子さんが懺悔の口調で語った。》

《「その直後、彼女は3人の男達の暴行を代わる代わる受けたと言うことですね」
みんなの頭の中でピースがひとつひとつ組み上げられてゆくのがわかった。)

《ー私自身が時間跳躍をして確認したことです、1度目は中学1年生の時に公園の女子トイレの中で筋肉質の男に強引に何回も乱暴に中に出されて胎を破裂させられました、それでも私は身籠もりその子に守られたかのように異空間でその子を産み3才になるまで育てました。ー》

《ーでも私はその子から逃げるようにして元の中学1年生の頃まで戻り何事もなく学生生活を続けていました、しかし今度は学校の帰り道サラリーマン風の男に後ろから羽交締めにされてクロロホルムを染み込ませたハンカチで鼻と口を塞がれて人通りの多い歩道の上で私は白昼堂々と好奇の目に晒されながら人前で数時間レイプされていました。この時も何度も何度も胎を破裂させられて何度も何度も死んでいたはずです、しかしたった1個の受精卵が私を生き返らせました。ー》

(ーその時も当然のように妊娠して異空間で子供を産み3才くらいまで育ててまたしても逃げるようにして中学1年生の時の私に戻り普通に暮らしていたのですが今度は大型商業施設の中で家族が買い物中にオールバックの男に留守中の自宅に侵入されて力づくで襲われて家族のものが帰ってくる直前まで数時間に渡って犯されて何度も何度も胎を破裂させられて、それでもたった1個の受精卵に命を助けられて3人目の子供を。ー》

【志乃は数千年の時を行き来出来るレベルの高いタイムリーパーであり、同時に数万光年の距離さえ一瞬にして超えられるテレポーターでもありました、それにそれは少し前にここで行われた会話ですからあなた方が本物ならば知らないはずがないんです、しかもわざわざ宇宙の膨張論を持ち出す必要なんて無いんです】

《「冴子は禁じられた禁忌を犯してしまっていた、本来はこの星の性犯罪者によって陵辱されて命を落とすはずだった幼女『志乃』、冴子は過去に遡って彼女を監視するだけの任務だった、しかし冴子と交友を深めてゆくうちに志乃自身の内なる力に気づいてしまっていた」》

《「志乃は未来においても過去においても警戒される存在だった、自由自在に数万年単位で未来にも過去にでも跳び、それも尚且つ自身の老化や幼児化といった代償もなくやってのけた、そしてその能力はそれに留まらず数万光年もの瞬間移動さえ身につけていた、それだけでなく彼女、志乃は何度も何度も冴子の身体も意識も自分の近くに復活させる能力も持ち合わせていた、そしてそれらは放射線生物の干渉さえ一切受け付けなかった」》

【 志乃さんなら獣鬼が何発、何十発種子を撃ち込もうが破裂させられても関係がなかったはずです、シノプシスをいじられて廃人することもなかったはず、この矛盾、おふたりさんはどう説明する気ですか?】

《「彼らは本来の目的を忘れてまだ幼い志乃を陵辱しようと考えていた、それがかえってあだとなってSAe-Co、は冴子の姿を借りて本来は志乃を監視するだけのはずだった彼女は監視の保護対象として志乃の親代わりとなり3人組に話をつけるために対峙して話し合うことを決意した、しかし残念なことに3体の改造生命体は放射性生物の影響を受けて暴走を始めていた、そう、目に見えなかったこの国の原子力発電所内で起きていた微生物の事故によって」》

《「はっきり言ってあの放射性生物自体には意識や思考力、思想はありません、ただもっと増えたいという本能みたいな物です、では冴子さんにお尋ねします、あの3人組の本能は一体なんですか?」》

《椎奈は冴子に尋ねた。》

《「私達星系の人類は元々1回や2回の性行為によって妊娠したりしない造りに変わっていた、人口が増えすぎたというのもあるけど1回の行為で満足感が得られるように性行為そのものが激しくなり乱雑になっていった、1度に排出される精液の量も増える様に自らを改造するように自らの身体を改造する男性も現れ、女性側もそれに少しの刺激で頂点(エクスタシー)に達するようにやはり自らを改造するようになっていった」》

《「つまり子孫を残すためのセックスはほぼご法度となって快楽を求める事が主な目的に変わっていったというわけね」》

《珍しく加世がツバを吐き捨てて毒づいた。》

《「男性のみんながみんなそういった逝かれた方向に向かったわけじゃない、でも女性の死亡、いえ、殺人案件が増大するにつれて性的な暴行犯専用の収容所に収まらなくなり政府も対応に苦慮していた、その時ある科学者によっておぞましい発明が行われてそれを自らの身体に取り込む外道たちが現れ始めて女性に対する暴行殺人事件は激増というのも生やさしいくらい増加しました」と冴子が付け加えた。》

《「それが異次元からの物質転送による精液の尋常ではない増量とその勢いと排出時間及び回数の激増による男性側の快楽を満たしたってことかしら?」と過去の観萌。》

《「はい、もう彼らにとっての性行為は愛すべき子孫を残すためのものではなく、ただ女性の身体を破壊して快楽を得るための行為に変化してしまいました、結果女性の人口は激減して種族の滅亡の危機さえ訪れた時にやっと政府は重い腰を上げました」》

《「それが異次元からの転送能力の禁止とそれらを使用したものに対する処刑です」》

《「ふざけんなよ!お前らの星の連中はそんなあぶねー奴らを調査員としてこの地球に送り込んだのかよ!」
いまにも冴子に殴りかかる勢いの今の愛を過去の椎奈は後ろから抱きしめて制止した。》

《「違いますよ、この星に送り込まれた3人組は最初はまともな人たちだったのです、でもこの星に長く棲んでいるうちに彼らもまた、放射性生物の影響を受け始めてしまっていました、あの異星人達にはそんな過去も記憶もなかったはずなのです、でも自分達の宇宙船の端末を見ているうちにその情報が残っていたことに気がついてしまいました、自分達が棲んでいた星の過去にそんな重大な事件があったことに」》

《「今となっては宇宙船に何故そんなものが残っていたのかわからない、だけどその時に彼らの中にそれを実現させたいという欲望が生じたのかもしれない、でもあの放射性生物はそんな彼らの欲望を満たすために彼らの体のつくりをその忌まわしき生物に変化させてしまいました」》

【あんた達の惑星が戦争で人の住めない星になったのは事実だったとしましょう、あの人工惑星は元々が別の恒星系に移住するのが目的で建造されたワープ航法が可能な超大型の宇宙船、いわば箱舟だった、この太陽系のジュピターと火星の間に建設されたと言うのは嘘だった。遥か彼方に存在していた別の恒星系からやって来た種族だった。】

【そしてもうひとつ、あんた達が話した内容の中に何回も女性の胎を破裂させて死に追いやったり、志乃さんに関しては時間操作で元に戻す描写がありました。それはあり得ない事ですよね?】
私は彼女達に問いかけた。

【それはさっきの本物の冴子さんの証言の中にありました。】

《「それが異次元からの物質転送による精液の尋常ではない増量とその勢いと排出時間及び回数の激増による男性側の快楽を満たしたってことかしら?」と過去の観萌。》
《「はい、もう彼らにとっての性行為は愛すべき子孫を残すためのものではなく、ただ女性の身体を破壊して快楽を得るための行為に変化してしまいました、結果女性の人口は激減して種族の滅亡の危機さえ訪れた時にやっと政府は重い腰を上げました」》
《「それが異次元からの転送能力の禁止とそれらを使用したものに対する処刑です」》

【つまりあの人工衛星、いいえ、巨大宇宙船が末期を迎える頃にはその行為は禁止されていてそれを犯した者はすぐ様に処刑された事になります、そしてさらに】

《「あの異星人達にはそんな過去も記憶もなかったはずなのです、でも自分達の宇宙船の端末を見ているうちにその情報が残っていたことに気がついてしまいました、自分達が棲んでいた星の過去にそんな重大な事件があったことに」》
《「今となっては宇宙船に何故そんなものが残っていたのかわからない、だけどその時に彼らの中にそれを実現させたいという欲望が生じたのかもしれない、でもあの放射性生物はそんな彼らの欲望を満たすために彼らの体のつくりをその忌まわしき生物に変化させてしまいました」》

【あなたたちですね!その巨大宇宙船を始め艦載されていた、中型、小型宇宙船の端末から完全に消去されていた筈の情報を復活させて彼らを怪物化させたのは?】

《寄生体の一つがかすかな声でつぶやいた。)
《「私たちは全員全て、常に意識を共有していると言ったことがあるかしら?」》

《「一度だけ私たちの仲間の一体が志乃ちゃんに寄生した時があった、その時には気にもとめていなかったけど彼女の記憶には見知らぬ惑星の風景と今の冴子よりも少し若い彼女の姿があった」》
《そしてもう一度ふたりを見比べて言った。》
《「まさかとは思うけど、志乃ちゃん、冴子さんの跡を追って時間と空間を超えて破滅寸前のあの星からやって来たなんてジョークでも言わないよね」》

《それを聞き遂げると過去の観萌、愛、志乃の3人は陽炎のように姿を消した。》
《亜希には志乃ちゃんが消える間際に「うん、そのまさかだよ」とちいさくつぶやいて首を縦に振ったような気がしたのは気のせいだろうか?》

【つまりあなたたちは冴子さんと志乃さんを追って第5惑星、第4惑星、としらみつぶしに捜索して念の為にそれらの惑星を壊滅させた。そしてこの第3惑星では織田信長を利用する事を考えた】

まだまだ確認したいことは山ほどあった。しかし私に思わぬ方向から横槍が入るとは私は思ってもいなかった。

【う〜ん、今の衣良ちゃんの推理だと『探偵ごっこレベル』50点だね!】
そう辛辣な評価をしたのは観萌だった。

【まあ、あの演技に騙されなかっただけでも60点あげて良いんじゃない?】

【たった10点のアップですか?亜希さん、それはあんまりです、と言うかみんな最初から気がついていたんですか?私ひとりだまされていたなんてひどすぎます】
私は口を尖らせて抗議していた。

【だって志乃と冴子さんに関してはあの時私は当事者だったし】と観萌。
そう言われたらそうだった。
【それに志乃なら今も私の中にいるし】
亜希はそう言って自分の胸に手を当てた。
【ちょっと待ってください、まさか『心臓の記憶ネタ』のパクリん宣言ですか?】
私が慌てふためいてそう言うと亜希は呆れたように言った。
【あのねぇさっき『B』が言っていたのを思い出してよ、私は多くの意識複合体でできているって聞かなかった?】
あきがそういったとたんに志乃さんの姿が80歳過ぎの老人の姿に変化していた。
【なるほど、意識複合体でしたか、それではいくら探しても見つからないはずですな、それであなた方はこの年寄りをどうする気でしょうな?】
(私は誰?5話を参照してくださいm(._.)m
【別に良いんじゃないかな?この国の子育て環境や老人福祉問題に関して言及していた内容はちゃんと鋭いこと言っていたし】
そう言ったのは楓凛だった。
【まあ下着も着ていないズボンの中に直接仕舞い込んだフランクフルトソーセージを食べさせようとしたエロ親父とは思えな名台詞だったわよ】と秋子。
(逃走1話を参照してください。
【別にかまわんさここで全員死んでもらうだけだわ】
冴子さんだった女性がけばい女に姿を変えていた。
【まさかここから逃げられる、なんて甘い考えを持っていないよね】と亜希がそう言った瞬間にゾクッと冷たい悪寒が走った。
私が加世を背中に背負って店の天井を突き破って高度300,000メートルに達すると全長300メートル、直径が50メートルはありそうな中性子ビーム砲が私たちのいた喫茶店に狙いを定めて絶賛エネルギー充填完了していた。
「あの程度なら私にも」そう言ってそれをエネルギー化しようとした加世と私のふたりを50000メートル級の超弩級宇宙戦艦が5隻、それぞれ200門の砲門を開いて絶賛待機中だった。
私と花世が眩い光に貫かれたと思った時、私たちは店の中にいた。
空に太陽が数秒間だけ5つも輝くとほんの一瞬だけ熱くなった気がしたがすぐに収まっていた。
【あのふたりは?】と私。
【逃げられたよ】と観萌。
【どうやらあいつらの目的は志乃の居所を探ることだったようだったね】
と花奈を背負った獣鬼、いや、獣鬼に擬態した激辛が言った。
【さあ、これから時間旅行に出かけるんだぉ〜】
と間の抜けた口調で花奈が言った。しかし声は私、伊良そのものだ。
【まあ意識複合体になれる練習だと思ってさ】
え?なんですかそれ?今やらなきゃいけないことですか?
【私は花奈の中に、『B』は衣良ちゃんの中に『G』は加世の中に『L』は『激辛』の中に入って2000年前の〇〇すたーのまかにしんにゅうしますよぉ〜】
おーい勝手に決めるなよ!それにやっぱり完パク宣言ですか?
私は喫茶店の中で大声で叫んでいた。

アダルト版JC淫魔刑事獣鬼編5『伊良衣良と志乃』

獣鬼「おい、テメーふざけんなよ、いつになったらカッコイイオレ様を書く気なんだ!」

アダルト版JC淫魔刑事獣鬼編6『伊良衣良と激辛』 にちゅぢゅく

『おい、テメーやっぱふざけているだろ」

バキバキ!「ぎゃーボキボキ、ぶしゅー「ムシャムシャガリガリ、ごくん」

「あ、あ〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!お願い、種子を撃ち込まないでぇ〜!」
ドピュッ、ドピュッ、ドピュッ、ドピュッ、ドピュッ

「いや、いやぁ!い、い、いやぁ〜いた〜い!やめてください、〇〇アナが、アナが熱くやけずってさけそうです、

花奈「愛さん、何をひとりで悶えてるのかなぁ〜?」

愛「何言っているの!今私は獣鬼に犯されて」

咲「何寝ぼけているんですか?可愛い猫さん、私の胸元にいらっしゃい」

愛「あなたには見えないのそのおぞましき姿が」

激辛「はぁ、こんなバカ差し置いてガストにパンケーキ食べに行きましょ?」

ナッツ「あなたてっきり激辛料理しか食べられないとばかり思っていたよ」

激辛「それは作者の印象操作!、でもなんで私の正式なコードネームを言わないのかしら?」

全員「それは長ったらしいから!」

激辛「おーい‼︎ざけんなよ!」

激辛「ってかサタンよ、よくこんな〇〇どもと付き合えるな」

80の爺さん「次回からは全長5000キロメートル赤道直径3500キロメートルのキンタマ、じゃなかった、巨大ゆで卵、じゃなかった人工惑星が舞台じゃき夜露死苦な」

獣鬼「ふざけんなよ、なんでこんな〇〇ジジイが俺よりもでかいツラしているんだ」

激辛、衣良、可奈、花奈「あつしおねーさーん、パンケーキあと10枚ずつ追加ね」

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まだまだ更新中ですが頑張ってみます。

新米淫魔ハルサメと熟練悪なナッツの愛とえろすの物語 20才以上推奨ですが、、特に、、、、過剰な期待はしないでください(笑)

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