下界Part4

下界Part4

毎回とは限りませんが今作はエログロ描写や官能描写を多大に含みますので20才未満の閲覧はご遠慮してくださいね♪
なお現実と烈しく乖離した描写がめちゃくちゃ多数ありますことをお断りしておきます。

「おはよ、諸君」
シビリアンのナビゲーションシステムの画面が突然に地図からテレビ画面に切り替わり、不快な女の顔が映った。
「一体なんすかー?」
可奈野椎(かなの つち)が運転しながら不快そうに言った。
「またソープなんとかとか殿方専門店に行けとかもう嫌ですよ」
冬河銀(とうか ぎん)が言った。
大抵の客が銀の立派なアレを見た途端に自信喪失するからだそうだ。
「変なところに連れて行こうものなら建物ごと成層圏に飛ばしますからね」
と水無月海(みずな つきみ)。
夏乃花奈(なつの かな)はさっきまで運転していたので疲れ切ったのかベンチシートて横になって寝ている。
春香織(はる かおり) はやはり疲れているのか腰掛けたままでぐっすり眠っている。
佐原観萌(さわら みもえ)はスマホ画面を見ながらぼーっとしている。
「いやぁ、運転できる人が8人もいると助かるなぁ」
まったく無責任なことを言っている人がひとり。
葉類亜希(はるい あき)、自称他称共に刑事みならいだ。
当然資格なんて持っていない、持ってはいないが国家特別秘密外来種という訳のわからない区分で優遇措置をとられているらしい。
ちなみにわたしは文月輪(ふみ つきわ)金髪の爆発ヘアで赤い瞳が特徴だ。
ちなみにわたしは一応は運転は出来るが身長が132cmしかないためあまり運転はしたくない、要するに足がアクセルペダルとブレーキペダルに届きにくい。それだけのことだ。
厚底の靴を履けばなんとかなるが、正確な操作はしにくくなる。
あともう1人、可奈野椎も生理期間、ではなくて排卵日前後数日にかけて運転ができなくなる。
彼女特有の能力である『願望実現達成能力』と言うのがこの期間にのみ使えなくなるので身体のサイズとか変えられなくなって身長がデフォルトの123cm、つまりわたしよりも低くなってしまうので運転はほぼ不可能となる。
それよりも問題なのはさっきから全員が運転出来ると言ってはいるが実は誰ひとりとして運転免許証を持っていない。
何しろ全員中学生だからだ。
ではなぜ運転できるのかというと・・・
例の国産レーシングシミュレーションゲームだったり外国製の痛車(アニメの絵をペイントマッピングした車)が簡単に作れるあのレーシングシミュレーションゲームで練習したらしい。
ほとんど犯罪集団なのだ。
「ちょっとなんでわたしだけ紹介ないのよぉ〜」
赤髪の佐渡女がナビの画面越しに苦情を言ってきたのでとりあえず紹介しておく。
彼女の名前は秋種加世(あきくさ かよ)、以上。

「それで鹿児島に急ぐんじゃなかったんですか?」
わたしは揚げ足取りに入った。
「あ、それ別に急がなくても良くなったんで、観光を楽しむのもいいんじゃないかなーって?」
護送車で観光?と疑問も湧いたが下手に逆らうと・・・
「まさか断ったら水無月海を操ってこの護送車ごと念力で阿蘇山の第1火口に放り込むなんて言う気じゃないでしょうね?
とわたし。
「あれれ〜、なんでわかっちゃったのかなぁ?そう、その阿蘇山の第1火口に行って欲しいの」
正直、マジか?と思った。
「広大に広がる草原、雄大な風景」
自分に酔っているとはこのことだろうか?
「あの、今アソヤマにはフンカケーカイレベルが3出ているっすが?アリュウサンガスとか大丈夫なくね?」
わたしがそう言った時加世が微かに『チッ!』と舌打ちをした音が聞こえた。
「ダージョーブだよ、こめけーことは気にしない、そんなこと言っていたらどこの火山もいけねーぞ」
そう言うと加世は突然、画面越しにジャックナイフを投げてきた。それは画面を飛び出すとわたしめがけて飛んで来てベンチシートの背もたれに斜めに突き刺さった。
何?その能力?とは思ったが画像越しの通しはできないし攻撃だって無理じゃないですか?
「まあこのジャックナイフとやらはオーシューということにして」
わたしはそれをベンチシートの背もたれから引き抜くとそれをマジマジと見つめていた。
「転送能力かしら」
観萌がつぶやいた。
もしもそうなら加世は画面越しにこのシビリアンの車内が見えている事になる。
それはそれでコワイ。
「それはそれとして第1火口に言って何をすればよいのですか?」
銀が画面の加世に訊いた。
「それは向こうについてのお楽しみ、それまではくっだらないガールズトークに花を咲かせてなさい」
加世はそれだけ言うと再びマップ表示に切り替えた。
「ところで花奈ちゃんはあの日の夢の内容を思い出せないのですか?」
香織は花奈に訊いた。
一見自然には見えるが花奈も香織も同様に加世からコントロールコマンドを打ち込まれているはずだ。
しかも花奈に直接コントロールコマンドを打ち込んだのが香織だとするならばその部分の記憶を解錠出来ないはずがない。
花奈自信が自分の記憶にロックをかけたと見るべきか?
考えているうちにシビリアンのエンジンは止まり椎は運転席を降りた。
「腹減った」
と椎は言ったがこの辺りには飯屋もコンビニもなさそうだ。いかにも高そうな赤牛ステーキのお店はあったが所持金わずか35,000円ではさすがに、と言うことで却下となった。
金が足りなくなったらどうせまたあの加世のことだわたしたちに春を売るような仕事を押し付けてくるだろう。
「でもなんであたしたち、こんなへっぽこみならい刑事と関わるようになったんだろうか?」
ため息をついて椎は言った。
本当にどうして私たちはこんな疫病神と関わってしまったのだろうか?
わたし自身も彼女と話をしていると頭が壊れてゆく自分がいることに気がつく。
まあ、あれほど正直あたおかな奴はいない。
しかしお腹が満腹になると眠くなると聞くけど、その真逆の超空腹になっても睡魔が襲ってくる事にその時初めて知った。

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わたしはいつものように大きなお腹を抱えながら路線バスを待っていた。
周期にして30週目くらい。
この子をつくった父は誰かわからない。
人には言えないお仕事、騙されて契約させられたAV撮影という名の強姦犯罪で出来てしまった子だけど、監禁され続けていたため、あっという間に25周期を過ぎて堕胎出来なくなっていた。
幸い父親になってくれると言う人が現れたのでその方と結婚をして今は幸せに暮らしている。
お互いに家族を持たない孤独の身同士、惹かれあったかもしれない。

バスはいつものように20分近く遅れているようだ。
東京の道は場所によってはかなり混雑することもあるみたい。
たいていの場合は道が混んでいる路線のバスは車内も比例して混むものだっと思っている。
まああくまでもこれは個人的な感想なのですが、やはりこの路線のバスもよく混んでいるのを見るとわたしの定義は正しいようだ。
ぎゅうぎゅう詰めってほどじゃないけ席はほとんど埋め尽くされていて立ち客も79人はいる感じ。
わたしは別に立っていても問題ないくらい体幹、っていうか足腰が丈夫だと自負しているんで平気なのだが人によってはもっと早い周期でも立っている事さえ困難になることが多いそうな。
何しろ歩いていても大きなお腹に隠されて足元が見えないという状態は結構不安になるというものだ。
特にわたしの目の前にいる若い妊婦さんは臨月に近いんじゃないかって思えるほどお腹が大きくて大変だと思う。
わたしは後部の乗車用の扉の少し後ろに立っているがその人は乗車口より少し前の吊り輪に前向きに立ってつかまっていた。
まあこれも一種の自己防衛策なんだ。
前に急ブレーキをかける車があって、このバスも続けて急ブレーキをかける予想をつけて踏ん張り、自分がふらつくのを防ぐためでもある。
バスはバス停に停まって乗車口が開くとかなりの乗客が並んでいた。
少々小降りに雨が降り出してきたせいなのか我も我もとなだれ込んできていた。
当然その妊婦さんは前に押しやられる。
彼女は左手に大きめのバックをぶら下げているし他にも客がいるから通路の間をすり抜けようなんて困難なことだよね。
結局バスは全員を搭乗させることなく見切り発車することとなった。
運が悪いことにその若い妊婦さんの前には一見 23人分のスペースがあった。
「邪魔なんだよ、腹でけーのがでけーつらしてバスに乗ってるんじゃねーよ、奥に詰めろよ」
乗車口近く階段にやっと乗れた若者が騒いでいる。
しかしそれは無理というものだ。
その若者には見えていないかもしれないが彼女のすぐ前には2人がけの椅子に座った中年の女性が通路に大きなキャリーバッグを置いているからだ。
まあ席の上にはもうすでに別の荷物が乗せられていてそれを乗せるスペースがないのもあるけど、単に重くて持ち上げられないという線も考えられる。
バスは次のバス停に停まった。
ここでも降りる客は1人しかおらず、その空いた席もすぐそばに立っていた若者が座ってしまった。
さらに悪いことに数人が乗り込んできたがステップで立ち止まらざるを得ない客が強引に乗り込んできてドアが閉まらなくなってしまった。
なんとかその客が奥まで入り込むとドアが閉まり急発車した。
しかしキャリーバッグを挟んで向こう側前の目つきの悪いクソガキ、じゃない、生意気そうな少女は前に詰めようとし始めていた。
その時さっき騒いでいた若者が我慢しきれずにすぐ前の客を強く押した。
とういうよりはさっき強引に乗り込んできた客に押されただけかもしれないが前の車が詰まってバスが急ブレーキをかけたとも相まって立ち客はドミノ倒しになってしまった。
その妊婦さんもそれに巻き込まれて倒れそうになり、なんとか吊り輪にしがみつくことはできたが足を踏み出してしまい、キャリーバッグを蹴り飛ばしてしまいクソメスガキの脚、太ももを直撃していた。
『やばい、きっと怒り出すだろうな』
わたしはそう思い焦ったが意外と怒り出したのはそのキャリーバッグの持ち主と強引に乗り込んできた客だった。
「わたしの荷物を蹴飛ばしてどういう気なの!」
「奥に詰めねえからだ」
そう言うと中年の女性はキャリーバッグを強引に自分の手元に引き寄せて、ステップ付近の客は強引にさらに奥に入ろうとしたため今度こそその妊婦さんの手は吊り輪から離れて前倒れになろうとしていた。
『このままではキャリーバッグに妊婦さんのお腹が激突し、下手すれば中の子が』
そう恐れていた時、意外と両手を差し出して彼女を支えたのは意外とそのクソガキ、もとい少女だった。
「大丈夫?」
と彼女は妊婦さんに訊いて無事を確かめるとニッコロと笑って体勢を立て直してやっていた。
バスが乗り換え鉄道の大きな駅すぐ近くの終着バス停につき他の客と一緒にわたしが降りた時、一生懸命に謝って礼を言う妊婦さんをむしろ少女は気遣っていた。
「ありがとうございます」
わたしも思わず礼をいってしまった。
わたしにとっても明日は我が身、彼女のような存在はとてもありがたいと思う。
そんなわたしたちに彼女はこう言った。
「私、ソフトボールと公式の野球もやっているんで体力と運動神経だけは良いんですよ」
そう言って彼女は左手でわたしの右手で倒れそうになった妊婦さんの大きなお腹を優しく撫でてくれた。
最初の印象はすごく悪かったけどよく見たら案外優しそうな娘に見えてきた。
お礼を言って彼女と別れた。
つもりだったが何故か、わたしと同じ方向に歩き出している。
「あの、どちらに」
わたしは流れで聞いてみると同じ目的地であることがわかった。
「失礼ですけどなんの御用でその警察署に行くのですか?」
彼女は聞いてきたのでわたしは
「主人がお弁当を忘れたので届けに行くのです」
と答えた。
すると彼女は突然に複雑な苦笑いを浮かべて言った。
「わたしの父がこっちの警察署で大チョンボしたらしくて、これから土下座して謝りに行くの、しかも犯人にナイフで右足を切り付けられて大怪我で歩けないって泣きついてきたから」
なんかそれ以上は深く聞く気になれず無言のまま署の中に入ったが何故かわたしの主人と彼女の父親は並んで立って出迎えてきてくれた。
「はい、忘れたお弁当」
と言ってわたしが主人にお弁当箱を渡して言うと次のセリフがダブって聞こえた。
『いつもすまんな』
え?と思い横をちゃんと改めてみると彼女の父親は左手にギブスをはめて包帯で首から吊り下げられていた。
「ほんっと、お父さんたら、足切られただけじゃなくて左腕まで骨折させられるなんて、いつもいつもどんな凶悪犯と戦っているのよ」
さっきの妊婦さんの時と打って変わって怖いくらい真剣に怒っていた。
それに対して『お父さん』と呼ばれていた男の人は
「志乃、頼むから智恵には内緒にしてくれ」
と懇願していた。

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よく覚えていない夢から目が覚めるとシビリアンは再び走り出していて、運転席にはみならい刑事、亜希がハンドルを握っているのがルームミラー越しに見えた。
彼女にしては妙に落ち着いた運転だと思った。
その安心感がわたしを眠気に誘う。

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わたしの腕の中では小さな男の子、生後1年くらいだろうか?
自分が産んだ息子がスヤスヤと小さな寝息を立てて眠っていた。
木製のテーブルを挟んですぐ目の前にはわたしの主人、この子が誰との間にできたかを問わずに一緒になってくれた人。
ここは小さな平屋の喫茶店。客は少ない。
店のマスターはどう見ても警察関係者、ウエイトレスもおそらくは婦人警官。店は貸切状態だ。
どうやら内密な話をわたしにしたいらしい。
「どうしちゃったの?かしこまっちゃって」
わたしは聞いたが返事はなかった。
少しの間現実味のない話を聞かされたがそのすぐ後に彼は幾重にも折り曲げた紙を渡してくれた。
その紙を開くとわたしに対して警告メッセージが書いてあった。
『イマスグ、ココヲデル、オマエヲ、ミゴモラセタ、ヤツラガ、ココヲ、シュウゲキ、シニクル』
わたしがそれを確認してうなずくと3人で店を飛び出そうと席を立ち、入り口に向かおうとした途端に極太い光の矢が上から天井を貫いてテーブルを椅子ごと炎上させた。
襲撃なんてレベルじゃない。
ほとんど爆撃と言っていいくらいだった。
わたしたちが重いドアを開けて店を飛び出した瞬間にその店は激しく炎上していた。
続いてすぐ目の前に停めてあった赤いセダンにも光の矢が上空から突き刺さり、爆発、炎上した。

ー「なぜ?」ー

わたしは自問した。

ー「違法行為は政権主導のもとに行われていた」ー

どこからともなく声が聞こえてきた。
違法行為とは?

ー「賭博、性の商品化、そして薬物による人民の兵士化、それらは核兵器をはじめとする軍事力強化のための資金となり、戦争という名の人間同士の殺し合いのために使い、注がれる。全く下界の民はくだらない事ばかり考える」ー

わたしは激しい頭痛と共に足をつまずかせて転んでしまう。
わたしがついてこれないことに気が付かずに走り去る彼の身体を上空から太い光の矢が飛んできて貫くと骨さえ残さずに燃え尽きていた。

ー「何故奴らはそこまでして自壊行為に走るのか、我らには理解できぬ、放っておけばこやつも暴れ出すに決まっている、始末するに限る」ー

その声を聞いた瞬間、わたしの体は大事な一人息子と共に光の矢に貫かれて燃え上がっていた。

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わたしはいつか会った記憶がある少女とどこかの喫茶店のような場所で向かい合わせの席に座っていた。
そしてふたりとも青い薔薇の花柄のティーカップで紅茶を飲んでいた。
わたしの記憶はどこかに飛んで行ってしまったのだろうか?
自分のことを全く思い出せない自分がいた。
「紅茶、おかわりする?」
目の前のセミショートカットの少女はティーポットを持ち上げて言った。
「いいえ」
わたしはそんな気にはなれなかった。
何かとても大事なことを思い出せない状態でいる気がする。
「ある少女達は悪いおとこのひと、おんなのひと達に騙されて不当な契約を結ばされました」
そう自分もその1人だったかもしれない。でも・・・
「ある少女や女性はそのために傷つき、望まぬ子を胎に宿されました」
そう確かにわたしは一見正当に見える労働契約を一方的に結ばれて労働という名の過酷な契約のもと卑劣な性犯罪に巻き込まれた。
「また本人に一部他人より欠落した部分や異質な個性に突け込まれて性犯罪や暴行や虐待に巻き込まれた子もいます」
心に深い傷を負い自死を選ぶ子もいると聞く、多くのそれらは新聞にもテレビのニュースにも取り上げられることもなく一般の人々に知られることなく忘れ去られる。
「あなたにもかつてはそんな家族がいた、父親が不明な胎の子を自分の子と認知してくれた優しい刑事さん、そして望まれる子となり難産の末に産まれた可愛い男の子」
突然にわたしの中に隠されていた記憶が蘇った。
それは全てわたしの夢だった。
わたしの名前は文月輪、人間にあらざる存在。
「おかわりしますか?」
もう一度彼女は確認してきた。
「ゴキちゃんママ、おかわりします」
わたしは彼女に対してそう言った。
彼女は苦笑いを浮かべながら
「母親に対して『ゴキちゃんママ』はひどいなぁ」
彼女は少々拗ねた表情をしながら言った。
「そんなことないですよーだ、『ゴキちゃん』は監禁されて芸術撮影の名のもとに性暴行を受けて監禁されている一般の娘さん達の救出をたのみまーす、わたしは電車の撮影セットで性暴行を受けてる妹の救出に向かいマー」
そう言ってわたしは透視能力をフルに使い自分の妹でもある『可奈野椎』の居場所を探し当てていた。
一気にティーカップの紅茶を飲み干して席を立ち何も見えない空間、シールドの壁に向かって歩き出した。
そして『ゴキちゃんママ』を振り返って言った。
「ところでわたしの夢の中に時々出てくる葉類亜希って一体誰ですか?」
『ゴキちゃんママ』は少し困った顔をしてから苦笑いして言った。
「今、証拠資料の押収に奔走している亜希さんね、私にとっては母親、かな?、だから月輪ちゃんにとってはグランマだよ?」
『じゃあボクから見たらグレートグランマだね』私のお腹の中で自分の息子が大笑いしながら言った。
ついつい釣られてわたしも大声で笑ってしまった。
「亜希ちゃん、グレートグランマ、メッチャウケー」
笑いながら目が覚めたわたしの額にキャップのしていないほぼ満タンの500の強炭酸ペットボトルがすごい勢いで命中していた。
「誰がひいおばあちゃんなんていってりゃーす!」
ルームミラー越しに亜希の怒り狂った目が映っていた。
もちろんわたしの上半身は強炭酸飲料でベトベトに濡れていた。

下界Part4 終わり

Part5に続く。

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