再会11

闘いの再開11

過激な性行為描写を含みますから20才未満の閲覧はご遠慮してください。
なお今回はもう一つ、今回出てくる女性の生殖気管に関する記述や描写及び考察は全くの出鱈目であり嘘っぱちなので本気にしたりマヂで「突っ込まないようにお願いします。(も、か?)
「そんなわけあるかい!」的なノリで読んで頂けたら幸いです。


「名乗るのが遅れたね、私のあちらの世界での名前は『あつこ』、敦子さんとは同じ読みだけどひらがなで『あつこ』、よろしく」
なんかぶっきらぼうに褐色の美少女は言った。
そしてもう1人がメガネを外して言う。
「私はあの時の世界では・・・」
『かなえ』さん!
敦子は思わず大声で叫んでいた。
「どうして?」
敦子は混乱しながらも目頭を熱くしていた。
「あなたの中の子供、いえ、胎芽が私達をこの世界に転生させてくれたの」
「ちょっと前の世界とは見た目っていうか容姿が違うけど、私たちは別々の家庭で産まれてやっと巡り会えたんだ」
と『あつこ』。
「そしたら『あっちゃん』の助けを求める声が聞こえて時間を超えて来ちゃった」
まるで近所のスーパーに買い物に来たみたいに『かなえ』は言った。
しかも敦子の顔がすごくひきつっている。
「いや、ちょっとどころの騒ぎじゃない気がするけど」
驚きを隠しきれない、敦子に対して全然動じていない2人。
「しかし『かなえ』さんとやら、本当に10代なのか?」
楓凛が余計な一言を言ってしまったがために彼女の体は窓の右、折り重なった男子生徒の隣の壁にめり込んでしまっていた。
「あ、ごめん、ついやっちゃった」
両手を合わせて謝る『かなえ』だったが楓凛はほぼ死亡フラグを頭の上に立てていた。
そこに誰も望んでいなかった能天気な奴らが帰ってきた。
「ただいまー、みんな元気だった?」
もちろん、私、こと葉類亜希とダーリンだったがそこにいた全員が警戒をした。
そりゃあ『こじろう学園』の教師が男子禁制のはずの女子寮に乗り込んで来れば誰だって警戒するだろう。
「その人は、私たち200人以上をひと晩でレイプして孕ませた凶悪犯」
敦子は憎悪の目で私のダーリンを指差した。
「亜希、あんた『こじろう学園』に寝返ったわね」
戦闘ポーズを取ろうとするが全く様にならない。
「寝返った?どの口が言っているのかなぁ?」
私は敦子の口を左右に目一杯両手の中指と人差し指、合わせて4本の指で拡げて言った。
「あ、敦子ちゃんも任務でやっただけだからあんまり責めると気の毒だから、あたしもそこまで酷い目にあっていないし、むしろ操られてたとはいえみんなに酷いことしちゃったし・・・」
慌てダーリンは、いやマイバディはむしろ申し訳なさそうに言った。
「まだ思い出せませんか?私の愛にした事を」
私の顔は物凄く怖い顔をしていたかもしれない。
全てが私がこの学園に送り込まれて来たほんの半日前から始まっていた。
ここから先しばらくは倶名尚愛視線になります。
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「あいちゃーん、晩御飯は何がいい?」
国会議事堂にたった今、入ったばかりだというのに愛を高級中華に誘う前田愛理先輩に見る我が党のクオリティ・・・
「先輩、これからあたし達は仕事ですよ」
何度言っても前田愛理先輩の頭には仕事のことは頭にないらしい。
「国民投票なんちゃらかんチャラに関する決議でしょ?」
「わかっているじゃないですか、なんで仕事に集中できないんですか・・・」
「だって、結局多数決で押し切っちゃうんだから話し合うことなんて何もないでしょう」
まあこんな感じで今日も早くも我が党はお昼寝タイムに突入しています。

うつらうつらと眠りかけたところで『ぱん!』と手のひら同士を合わせて叩く音がした。
すぐ右隣の愛理さんだった。てかまだお眠りになっていなかったんですね。
「今日で国会は閉会ですよね」
嬉しそうに笑いながら言う。
きっと伊豆とか熱海とか遊びに行くプランでも立てているんだろうな、って思っていたら案の定そうだった。
「四人で富士山いきませんか?」
やっぱり、そんなにお目目をキラキラ輝かして言われても・・・
「あの、愛理お母様、リナちゃんはまだ幼稚園があるし、新作さんはあたしたちのマネージメントの仕事が残っているんですけど」
「マネージメントならなおさらついてこなくちゃいけないんですけど、リナは『家事都合』ということにして休みにしちゃえばいいし」
「お言葉ですが、愛理さん、あたしたち国会議員はたとえ本会議がなくとも不慮の大災害やテロに備えていつ緊急招集とかだっけ?とにかく急に呼びかけりゃれても国会に来られるようにしておきゃなくちゃいけないんですけど」
珍しくおもいっくそ長いセリフだからところどころ噛んでしまった。
「そんなことはありえないですよ、うちらはどうせ下っ端だから」

愛理さんはキャンプ場のパンフレットをいくつか見せながらこれがいいとかここに行きたいとか言い出した。
挙げ句の果てに『目上の者が言うことは聞くべきだ』と言う我が党の名宝の家刀?を持ち出して・・・
あれ?最近誰かさんからも同じようなセリフを聞かされた気がする。
そしてそれを唐突に思い出した。
「ごめん愛理さん、先約があった」
愛は今やっとそれを思い出した。
「友達との約束なんて断っちゃえばいいじゃない」
と諦めの悪い愛理。
「いや・・・それが大変申し上げにくいんですけど、うちの党のボスからのお誘いでとある施設に遊び?に行かなければならないので」
「ボス?まさか総理なの?じゃあ仕方がないわね、で、どこに行かされるの?」
心底残念そうに愛理さんは言ってくれたが愛はもっとガッカリだった。
実は遊びなんて生ぬるいものじゃない。
それでも彼女はその命令を無茶苦茶甘く考えていたのだが。

ーーーーーーーーーー

そんなわけで愛は今、国防色のミニバス、早い話が護送車に乗っている。
そして目の前にはどう見ても美少年、が向かい合わせの席に座っていた。
肩まで伸びた栗色の髪に天パーがかかった、顔はそう、菅田〇〇似の、いや正確には〇〇将暉をミニサイズにしたような可愛い男の娘だった。
あたしと同じくいかにもって感じの横縞の囚人服を着ている。
「あんたさぁ、自分がこれから行くところがどんな場所かわかっているの?」
とりあえず確認のために聞いて見た。
何かの間違いでこうなってしまったかもしれないから。
「はい、知っていますよ、『国立さぬきがわ学園』、(ピー)とか(ピー)を犯した美少女が入れる場所ですよね」
ぬけぬけと言い切った。
では改めて問いただしてあげようじゃないか!
「その囚人服シマシマズボンの股間にある右に大きく偏ったご立派な膨らみは何!」
おとこ の娘は自分のズボンの股間にあるご立派様の膨らみを『ぎゅ!』と握りしめて言った。
「派遣!ゾウさん!代わりに召喚!女の子自身!」
なんか色々と物議をかもしそうなセリフをさらっと言ったような気がしたがあえてスルーしてやることにした。
「そんなの宣言するだけで女になれたらこの世界から性同一性障害問題なんて消えてなくなるわよ、それにあなた何才よ、随分と貧弱な胸ね、まあ男だから当然だけど」
愛がいい終わるのを待たずして目の前の男の娘は自分の両乳首あたりに両手を添えて高らかに宣言した。
「召喚!そこそこ大きなおっぱい」
愛は目を疑った、だって、目の前の男の娘の手のひらの中でそれはすくすくと成長を始めたからだ。
少なくとも囚人服の上から見てもその形の良い膨らみは確認できた、じゃあ股間のご立派様も・・・、なくなって緩やかに広がる小高い丘に変わっていた。
これはもうどこからどう見ても女の子だ。
「初めまして、私は『草彅あつし』と言います『敦』に『子』と書いて『あつし』、まあこれから潜入捜査に潜り込む場所が場所ですから『あつこ』とと呼んでください」
へー、こいつもあたしと同じ潜入目的なんだ。
そう思ったが今の愛にはやってもらいたいことがある、それは・・・。
愛は席を立ち彼、じゃない彼女のもとに歩み寄ってその両手首を掴んで引き寄せ手のひらを愛のさして大きくはない両乳房に当てた。
「ねえ、さっきのあたしにもやってくれる?」
もちろん目当ては巨乳だ。
もう凛なんかに貧乳呼ばわりされたくはない。
『G』カップでも『L』カップでもなってやる!
「本当にいいんですか?」と敦子、もう後には引けねぇ!
「もっちろん!」と愛。
「派遣!おっぱい、代わりに召喚部『ぶ厚い胸』とシックスパッド!」
『えっ?』なにそれっ?って思った。
というか思考停止。
愛は握っていた彼女の両手首を思わず離してしまう。そして彼女の手は素早く愛のとんでもない所に・・・
「派遣!女の子自身!代わりにアフリカゾウ!」
思わず視線を落とすと愛の横縞囚人服ズボンの股間にはどんなAV男優のそれにも負けないであろう立派な、ご立派様が『デン!』と思いっきり左側に寄っていた。
「なんじゃこりゃぁぁ!」
愛は大声で叫んでしまった。運転席と助手席の男に睨まれている。感知能力、いやそれ以前に女の勘でわかった。
「私の依頼主である総理のご意向で、うら若き女子高校生を危険極まりないところに送るのだから万全の策を取ってくれと言われていましたので」
あっさりと敦子は言う。でもこれじゃあ・・・
「絶対あたし門前払いだよ」
「ご心配なく愛様は総理の手配下の葉類智恵による悪知恵、じゃない知恵をお借りして『国立こじろうや学園』の卒業生で体育教論『くななおいつく』として送られていることになっていますから」
はい?そう思った時ミニバス、護送車の天井から白いガス状の気体が噴出して愛と敦子のふたりは意識を失っていた。

ーーーーーーーーーー

「ここまでいっても思い出せないのかしらねぇ」
私は意地悪く詰め寄った。
もっともここから先は私の妄想、というか憶測でしかない事だが敦子は記憶操作をされて小学三年生あたりからこちらの世界、いや下手をすれば産まれた時からこちらの世界にいて、あちらの世界での記憶をすっかり失っていたのかも知れない。

「あ、あ〜、そんな事もあったかなぁ」
と敦子。
逃げる気満々だ。

それに対して愛の方といえばそのまま『こじろう学園』に移されて意識を失っている間肉体や精神に魔改造が施されてしまったようだ。

そして一昨日、楓凛を助けようとしていた私、亜希に襲い掛かり服を剥ぎ取った挙句御立派な肉棒を私の股間の一番大きな穴にねじ込んでくれて薬物がたっぷり混入した特製精子が数億個入った精液をたっぷりっと何回もぶち込んでくれたというわけだ。

「ごめん、本当にごめん、責任はちゃんと取るから」
愛は手をついて謝ってくれてていたが私にはむしろ『責任はちゃんと取るから』の一言が心に深く突き刺さっていた。

「あれは痛いなんてレベルじゃなかった、摩擦熱で焼けずるどころか発火して炎上するかと思ったよ」
ちょっと意地悪をしてみたくなった。いいやほんと、マヂでしばらくヒリヒリしていたんだ。
「だから本当にごめんってば」
必死に謝る愛。
「中に出してくれた量も半端じゃなかった、排卵もさ、強制にされて20個くらい同時受精卵が出来ちゃうかとと思ったよ」
「だからまとめてあたしがトーチャンになって育てるから百合日(ゆりひ)テクだっしゃい」
もう日本語もメチャメチャになっていた。
「ウソだよ、私の身体には卵巣もなければ子宮のようなものはあってもちゃんと機能はしない」
彼の体になってしまった愛の体に思いっきり強く抱きついてしまった私。
自分の股間にさっきから突き立っている熱くて硬い棒がいきなり激しく脈打ち始めて熱い液体が私の穴の中に大量に注ぎ込まれた。
「いっけない、私のスカートやばいくらい超ミニだったし、まだパンツ履いていなかった」
その時になってやっと思い出した。
しかも私は無意識のうちに彼のズボンのチャックを下ろしてパンツのスリットの中から固くなり始めていたご立派様を取り出し自分の割れ目ちゃんの穴の中に入れていた。
昨日だったか一昨日だったか私を陵辱した彼女の体に施されていた魔改造は本来はカタチだけだったハズの〇玉(〇丸)に『こじろう学園』が特殊な精子を生成貯蓄させる機能をつけてしまった事を、しかも毎秒20億個のそれを大量生産できるオーバースペックな精製能力まで加えて。

でも私はそんな彼女にそれとはさらに違った、まったく異なる特殊な精子モドキを生成する機能に置き換えた。
「えーと、という事はもしかしてここの女子生徒達って」
私は周囲を見回しながら呟いた。
いつのまにか『さぬきがわ学園』の女子生徒がほぼ全員で私の部屋のすぐ外で待機していた。ああ何ということか?私の身体に居残った組(メンバー)はことごとく、というか全ての女子生徒の避妊に失敗して着床済みのようだった。
「み、皆様、ご懐妊おめでとうございます」
実はここ『さぬきがわ学園』の女子生徒全員はは侵入されて襲われたのではなくあえて私が侵入を手引きして襲わせたのだ。
顔をひきつらせた私がそう言うとそこにいた女子全員からボコられたのは言うまでもない。
で、愛、何で主犯のお前は無事なんだ?
実はそれも全ての女子生徒が着床した胎芽に操られていた証でもあったのだが。

「敦子達の体を修復しますから彼の身体をちゃんと元に戻して」
私は周囲、特に窓の外の気配に注意しながら敦子と楓凛に対して言った。
しかし実際には修復させるのは私ではない、彼女達の胎の中にいる胎芽が尋常でない速度で修復を促進させるのだ。
『こじろう学園』の生徒や先生のいる気配はしなかった。
大体奴らは今、住む場所がない。
だが連中の上部組織は彼らを放置しておくことは出来ないだろう。
そしてこの『さぬきがわ学園』も放置はしてくれないはずだった。


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私たちは学習ルーム、じゃなくて体育館に集結していた。
この学園の生徒全体が集まれる場所はここしか思い浮かばなかった。
言うまでもないけど生徒のみの集合だ、先生や用務員、事務員など大人達は用心のために入れないことにした。
外では敦子、楓凛、そして『あつこ』さんと『かなえ』さんが見張っている。

彼女達『さぬきがわ学園』の女子生徒にはちゃんと伝えておかなければならないことがいくつかあった。
私は反発を覚悟で彼、愛を壇上に立たせた。
案の定いろいろなものが彼をめがけて投げつけられた。
どうやら女子生徒の胎の中の胎芽は愛を守るのはやめてしまったようだった。
そんな最中、私は愛に向かって言う。
「みんなの前で脱いで」と。
すると愛はおっさん顔のままムキムキマッチョな身体を女子生徒の前に晒し出した。
もちろん彼女達、ここにいる女子生徒全員を襲ったご立派さまの姿も。
さらに物を投げつけられた。中にはアイロンや60Kgはありそうなバーベルまで確実に彼の顔にヒットした。
まあそこまでが想定内だった、だがまさか職員駐車場のべ〇〇まで飛んでくるとは思わなかった。
おっさんは見事に〇〇ツの下敷きになっていた。
「大丈夫?」
そう言って駆け寄り、〇ン〇を持ち上げて出て来たのはここ、『さぬきがわ学園』の外出用制服を着て私の手に引かれて立ち上がった倶名尚愛の姿だった。
もちろん胸の膨らみはそこそこの(ぴー)カップはあり、股間は、とスカートを捲り上げて見せる。
ツルツルのワレメちゃんがこんにちわと言っている。
どうやら敦子嬢は愛にパンツを履かせるのを忘れてくれたようすだった。
まあきっと神々しい謎の光が見せちゃまずいモノは隠してくれるだろう。
なんと言ってもこの学園の正式名称は『聖no‘t(ント)国立さぬきがわ学園』なのだから。
「あなた達をレ〇〇したのは本来ここにいるべきではない女子高生であり国会議員でもある彼女、倶名尚愛でした」
私は彼女の手を引き提灯ブルマを渡した。
彼女はそれを慌てて履こうとして片足を上げる、当然(ぴー)がまた丸見えになる。
もしも愛が正気を取り戻していたらこの体育館は修羅場と化していただろう。
やっぱり謎の光、カモン。

私は体育館の北端に垂れ下がった3メートル四方はある白幕にプロジェクターで映し出されたレントゲン写真をハンドポインターで子宮に当たる部分を指した。
実際には白幕に映し出された映像はレントゲン画像などではない。
葉類智恵警部が私の可視能力を機械化して再現したカメラによる物だ。
まず、制服を着た私が正面から映し出してズームアップしてゆき腹部から腰を含んだ両太ももまでを映し出した。
「これは今現在の私の状態を映しているわけではありません」
着ている服が剥がされてゆく、と言うよりは透明化して見えなくなる。
制服が透けて消え、続いて下着も消えて私の体は素っ裸にされてゆく。
続いて陰毛も透けて消えてゆき皮膚も透明化してゆき大腸や小腸、腎臓など内臓の全てが半透明に表示されてやがてそれさえも消えて見えなくなってしまった。
画面に残ったのは女性生殖器関連、下から膣の道、そして、狭い子宮口をえて子宮全体、その上部につながる2本の卵管、その先の卵巣までそれらだけが50%くらいの半透明度で表示されていた。
「卵巣で原始卵胞が主席卵胞に育ってゆき熟性した卵子が卵管に入ったゆくのが映し出されています」
説明している、私、もちろん亜希にはそのような機能はない。
あくまでも『ユーキ』や『志乃』の過去の記憶をもとに想像合成された映像だ。
「その前後から子宮の内膜が厚みを増してゆき柔らかな布団になっていきます」
これらも私には・・・
いやもしかしたら遠い未来、いやひょっとして過去にか?
似たことをしていたような気がする。
私の記憶に間違いがなければ、敦子『ニナ』の姉妹達を寝かしつけるのに固く冷たい白い床をふかふかのベッドに変えたことがあったような気がする。
それで何事もなければ卵子はそのまま子宮口から流れ出てゆき、それと一緒に内膜が崩れ落ちて一緒に排出されてゆく、それが生理。

しかしそれはあくまでも私の中での妄想でしかないかも知れない。
私は今の身体ではそれを体験したことがない。
スクリーン上ではまた同じことが繰り返される。
卵巣で原始卵胞は育ってゆき、主席卵胞の育ってゆく、いや、正しく言うと育ってゆくと言う表現は正しくはないかも知れない。
原始卵胞が成長増殖して二つの卵胞に分離する、その片方が後継と言ってよいか原始卵胞から出た第一世代の主席卵胞とも言える。
そしてそれらもそれぞれ二つに分かれて四つの卵胞に分かれるは最終的にはその中のたった一つが主席卵胞と呼ばれてやがて成熟した卵子にまで成長してゆく。
その辺が一度に数億個単位で大量生産される精子との違いかもしれない。
再びそれが排卵され始めると同時に子宮内膜が厚みを増してゆきいつでも受精卵を受け止められるように柔らかなベッドのように変化をしていった。

下から膣内に陰茎が挿入される様子が映し出された。
膣穴を押し広げながらそれは奥まで突き進み約10ccの精液を子宮口を通じて子宮内に放出される。
数億個の精子がたった一個の卵子を目指して泳ぎ出す。
「まあよくある教育映像のようにその中のたったの1尾が卵子の膜をすり抜けて受精した後卵子の幕は厚く、固くなり後から来る無数の生死の潜入を防ぎます、もしもその後次々と受精卵の膜を元気な精子が突き破り侵入してくるようなことがあったら、受精卵の破れた膜は修復不能となり受精卵そのものの死を意味します」
私は崩れと散る子宮内膜と共に朽ち果てて子宮口から流れ出してゆく様子を表示した。
これは私達が悪魔と呼んでいる異星人や彼らによって魔改造された『こじろう学園』の男子生徒との性行為をした場合に99.9%を超える高確率で見られる現象だけど今回はとりあえず省略をする。
そして一旦時を戻し、たった1尾の精子のみの侵入を許してちゃんとした受精卵となり着床して妊娠して胎芽となる様子がズームアップされて映し出された。
「さて、ここで彼、倶名尚愛ならぬ教師であった彼はたったひと晩でここにいる女生徒全員と同様な行為をしました」
全員というのは正確ではなくて正しくは私1人を除く全員だ。
私は再度、膣内にに陰茎が挿入されて大量の精液が射出されるところから再表示を始めた。
一見最初の受精までの流れに似ているかのように見えたが実は大きな違いがいくつか見られた。

「擬似精子はそれら自体には受精能力はない、普通の精子と同様にそれらは確実に卵管を通り卵巣付近まで達するが主席卵胞になれなかった、原始卵胞の分体と主席卵胞に働きかけて主席卵胞と主席卵胞になれなかった原始卵胞の分体全てと再融合させます、これが擬似受精卵となり卵管をゆっくりと降って行き子宮に達するとまだ完全には出来上がっていない薄い子宮内膜に着床するします、すると子宮内膜よりも深く潜り込んで子宮自体に着床する形となる」

それはあちらの世界の敦子、すなわち『ニナ』に起きていた現象がまさしくそのものだったと言って良いかも知れない。
そしてこの着床が起きても生理がなくなったりはしない。

「何故ならその胎芽は子宮そのものと一体化してほぼ永久に育つことなくその大きさのまま子宮の中に止まるからです」

私はスクリーンに映し出された映像を再生再開させた。
子宮に留まったそれはほとんど何もすることもなく卵巣は今まで通り排卵をして子宮内膜を分厚く、柔らかいベッドに変えて受精が行われず卵子の残骸と共に子宮内膜は剥がれ落ちて子宮口から排出されていった。
そしてある排卵の時に子宮内膜が異常な場所に発生した。
その時になってその胎芽は一瞬強い光を放ったかと思うとその異常な場所に発生した内膜を削ぎ剥がした。

そしてその身体の主である大脳に対していくつかの交信を行うと削ぎ剥がした部分に対するメンテナンスを始めた。

「意図しない妊娠や感染症それらに対する行動もこの胎芽は発動します」

私はそう言うと画面は再び膣内に陰茎が挿入されて写生が行われた場面に移った。
大量の精液が濁流のように流し込まれその中の精子のひとつがたまたま卵管の途中にいた卵子を受精させてしまう。
そのまま進めばやがてその受精卵は着床して妊娠が成立してしまう。

「もしもこの子(受精卵)が強姦や薬物などによる意識混濁による強制性交など望まない性交行為による出来事ならこれほど悲しいことはないですよね」
私はそう言うと着床を始めている受精卵をハンドポインターで指差した。
画面の中の胎芽が再び光り、この体の主である大脳、と交信を取り取り乱していれば落ち着かせるホルモンを分泌させて彼女の意思を確認します、『あなたはこの子を産みたいと思いますか?それとも・・・』


説明をしていて私は一つの既視感を感じていた。
私はたった一度だけ風間志乃殺害事件の後に入院中繰り返して行った風間先輩との営みの結果身籠ってしまった経験があった。
ただそれはたったの一回の妊娠判定薬の陽性結果であってほとんど当てにならない物だった。
それは私自身に生理というものが存在しなかったことに起因する。
それがわかっていても私が入院していた病院の看護師達が悪ふざけでほぼ毎週のように検尿と称して検査してくれたらしいのだが1度も陽性判定が出たことがないらしい。
「あれだけ毎晩のように生でやっていて出来ないわけがない」
そんな無茶苦茶な理由らしかったがある日突然に陽性判定が出た時看護師師長なんて勝ち誇ったように喜んでいたもんなぁ。
結局はその時からしばらくしてのエコー検査で胎芽らしき小さな影が数日見えたらしいのだけどある日突然に消えてしまったらしい。
もしかしたら子宮内壁と一体化して見えなくなっただけかも知れないと今では思っている。
私の身体のつくりは私自身も現代医学や現代生物学の最先端をもってしても不可解なことが多すぎるらしい。

ハンドポインターの先では分裂をしながら着床をしている受精卵が崩れ落ちてゆく子宮内膜と共に子宮口から排出される様子が映し出されていた。

「この場合は彼女が数人の男性に暴行を受けて数えきれないほどの強制性交を行われた結果、出来てしまった、望まざれぬ受精卵でした、この回は彼女(の大脳)が妊娠出産を拒んだために胎芽はそのような結果を選択して自己流産の道を選び子宮内膜をあえて崩壊させました」

「そして膣内部に生じた傷や感染症に対処するホルモンや成分を子宮内面から大量に分泌させました、これは私の友人の話ですが」

ここまでが男の身体に敦子に変えられていた倶名尚愛がひと晩でやってしまったことに対する説明なんだけど実はここからが話の本番だった。
まあ正確にいうと愛の身体を敦子が見かけ上の男に変えられて、ここ『さぬきがわ学園』についた時に敦子は完全に記憶を書き換えられて、愛は完全な男の性機能を持つ身体に魔改造されていてしまっていただけの話なんだけど・・・
実は陰茎こそないものの彼女の割れ目ちゃんの両側内側には通常男子の数倍のスペックを持つコンパクトな睾丸(精巣)が隠されていたりする。
放熱?うん考えないことにしておこうか?

それよりも『こじろう学園』を事実上壊滅させたとはいえ生徒はほぼ全員無傷なまま近くの森に放置してきてしまっている。
おそらくは組織の上層部がここ、『さぬきがわ学園』をそのまま放置しておくはずがないだろう。
きっと体制を整えてから実験再開をするか証拠隠滅に『さぬきがわ学園』の全生徒抹殺を図るかも知れない。
それは全て私の中にいる『G』の発案だった。

『さぬきがわ学園』の女子生徒達も複雑な顔つきで私を見ていたが中の1人が突然に手を上げて発言した。
「ということは妊娠さえ望まなければパパ活もし放題でラブホで何回バッコンバッコンしても妊娠したり変な病気になったりしないんですよね!」
えっ?そんなこと言った覚えはないのだが。
「やったぁ、明日から夜間こっそり抜け出して(ピー)温泉郷で稼ぎまくるぞ」


なんかすごい頭痛が頭をかちわりそうな気がしてきたので12に続きます。

闘いの再開11 終わり


あとがき

少し真面目な話書きます。

女性の方って本当に大変なんです。

毎回の生理のたびに体調が崩れやすくなったり、巣痛や眩暈、吐き気はともかくとして子宮内膜がいつも正常な貼り方を捨とは限らないし、それが剥がれ落ちる時だって必要以上に子宮内を傷つけちゃうことだってある。

男は生殖行為をして気持ちよかった。

で済んだりしますが女はそれからが大変だったりします。

まず受精卵が正常な位置に着床するとは限らないですし、そうなると早めに適切な医療の処置を受ける必要が出てきます。

知らない男性が結構多いですが妊娠初期と妊娠終盤には性行為を自粛するように言われます。

そう、一部のネットで流れているあのエロ漫画は絶対にやっちゃいけないことの見本みたいなものです。

そもそも監禁して孕ませるまでやるということ自体が鬼畜なのですが着床した後もなおも激しい性行為をやり続けるという事は殺人罪です。(胎の中の子供に対する)

もちろん出産間際の激しい行為なんて言語道断です。

それが出来ないからといって他の女に走るという行為も「あなたは種馬ですか?」となります。

もちろん妊娠中にだって体を触れ合わせることだって軽い挿入くらいなら衛生面さえしっかりとしていれば問題がないかもしれません。

そして問題は強制的な性行為による望まない妊娠です。

きちんとした夫婦間であっても夫との力関係や酒に酔った勢いでやってしまい出来てしまうケースもあります。

女の人だってその場の雰囲気の飲み込まれて思わず受け入れてしまうことだってあるかもしれません。

法律が「男性の同意が必要なら女性の頭と子宮側の判断で自己流産させて尚且つその後の修復ケア機能があったら」という発想で生まれたのがあの擬似胎芽です。

このネタは例の政治家の「女は子宮で物事を考える」という言葉から生まれました。

今現在女性の脳は自分の生殖器に起きた異常や望まぬ妊娠に対して何もすることは出来ません。

そして男から受ける性的暴行に対しても同様です。

女性の体の造りは敢えてそれを受け入れるように出来ているからです。

それを嫌よ嫌よも好きのうちと言われたらたまったものじゃないですよね。

ちょっと今回はそんなことに対する贖罪の気持ちもあったのかもしれません。

ここから先は

12字
基本全話無料です、お代はもしお気に入って頂けたらで良いのでm(._.)m

私は誰5の続編です。 亜希の始祖とは? 並行世界での異種族の干渉とは?

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