アダルト版JC淫魔刑事獣鬼編13『伊良衣良とハル』1

アダルト版JC淫魔刑事獣鬼編13『伊良衣良とハル』1
2024/02/01校正更新
2023/08/18校正更新
2023/08/13校正更新
2023/08/04校正追記

この話はストーリーの都合上過激な性描写や暴力描写、及びグロテスク、パクリな表現を多く含みます。
20才未満の方の閲覧はご遠慮ください。

激辛選手権王『ルシファー』
前髪に癖毛のある方まで髪の毛を伸ばした少女、というのが最初に会ったイメージだったが擬態能力を持っているらしくて何とも言えない、
【この娘が全くもって正体が不明だとしか言いようがなかった。しかし最近になって『ローズ』と判明、『かなえ』は最初『ローズメイディン』とか考えていたらしいが長すぎるので本人が断固拒否をしたもよう。
私が推測したところあそこにいた淫魔の中でもずば抜けた能力使いだった。彼女は私とあつしが『瑠璃』さんの正体(獣鬼化していた)を伝える前から彼女(実際は瑠璃の姿と大きさに擬態した獣鬼だった。
私もあろうことか1学年上の上級生に輪姦射精されて種子と人造精子を仕込まれている。
その瑠璃になりすましていた獣鬼はその後、彼女のペットになったらしい。)
【瑠璃の正体を知っていたようだったし、奴らに種子と人造精子を撃ち込まれて肉体と精神を凌辱されながら獣鬼に肉を喰らい尽くされ自我を失うという演技をやってのけていた。】
現在は約400年前の第4惑星『地球』にいて今までの過去の自分の記憶に疑問を持ち始めた数ヶ月前の自分と情報交換のために入れ替わっている
『ハルサメとナッツ』シリーズのナッツの中にいる「サタン』や『淫魔』と過去に因縁があるらしいが謎だ。

伊良衣良『博多ラーメン』
もちろん私自身のことだ。胸まであるソバージュヘアが理由らしいが、これでも毎日ブラッシングはしているつもりだ。
それにしてもひどいコードネームじゃない?、『瞬足娘』とかまともな名前を考えられなかったのだろうか?
もっとも『ウ〇娘』とかだったら断固拒否だけどね。
ちなみに『博多ラーメンはストレートの細い麺だぞ』と言うツッコミは亜希に言ってくれ。
【未来の世界では『あつし』 こと『ニナ』を始めとする6人姉妹(とはいえ受精卵クローン)の長女『イカロス』である、あ、念のために断っておくが某アニメのような背中に大きな純白の大きな翼がはえた超巨乳の優しい瞳をした美少女を思い浮かべないように、それこそ失望しかしないから!】
決めゼリフは『遅いことなら〇〇でも出来る』だ。過去の私はほとんど記憶がなく東北地方の海辺の町で幼少期の『刈り上げ君』を肩車しているセーラー服を着た志乃らしき人物を見た記憶はあるがその前後の記憶が曖昧でほとんどないに等しい、小学四年の時に静岡県富士市から今の武蔵市にトラックで引っ越す際に所属不明のオスプレイから銃撃を喰らうあたりからはっきりとした記憶はある、その時に志乃と『刈り上げ君』に再会している。

名前 不明 『刈り上げくん』
前髪以外は刈り上げのボーイッシュな女の子、どうやら未来世界では『ホームズ』と呼ばれていたらしいが、過去には志乃との関わりが深いらしい。
【この子は今のとこ正体不明、未来世界におけるわたしたち6人姉妹(受精卵クローン)の1人。能力は今のところ不明、だがハルサメとナッツシリーズでは『ジェネシス』と言う能力は物事を過去の本来ならあるべき状態に戻せるらしい】

名前 不明 『ツインテール』
某進学塾のCFあたりに出て来そうな見た目は可愛い子、しかし性格は結構卑しい。
【あの忌まわしき未来世界では私の妹であり、末っ子だった『ヘナ』だった。彼女達は研究所の職員たちから陵辱、輪姦をされて大量の獣鬼の種子を子宮を通じて脳髄に撃ち込まれている、この娘の場合はその影響もあって今から9年前にタイムスリップしてから約3年間は若い女性を襲って彼女たちの生肉を生きながらにして喰らって命を奪って生きてきたらしい。
しかし彼女の前に突如として現れたふざけた幼女夏乃花奈がその卓越した肉体再生能力を駆使して『ヘナ』が飽きるほどにおのれ自身の肉を喰らわせて正常化させたとのことだ。今は3才の女児と5才と7才の男児を拾い食いやら万引きをしたりして養っている。能力は『願望達成能力』だが未知数。

草薙敦子『あつし』
私の同級生であり、隣の席の男子、未来の研究施設でのニックネームはコンプライアンス的に問題のある娘だ。
【未来世界での『ニナ』、本来は女子ではあるが諸事事情により男子を演じている、とはいえ『召喚、送還能力によりどんなものでの出したり送りこんだりできるありがちなパクリ能力を持ち自分の肉体の一部や全身に対しても行える、『送還女の身体、召喚男の身体』と念じれば男になれるし『送還男の身体、召喚女の身体』と念じれば女になれる。後色々細かい設定もできるので擬態化と違い気を失ったり死んでもそれは解けない、生みの親(仮胎)は『あつこ』、だが彼女は『ニナ』を出産後銃殺されている。その彼女が『ニナ』の中に生きていた。その後、『ニナ』が9才になった頃こっそり覗きに行った『かなえ』の部屋で彼女が多人数の男性職員に強姦されているところを目撃してしまう、その時『ニナ』自身も強姦され、幼かった身体故に瀕死の重傷を受けながらも這いずって逃げ出す。その後『かなえ』が人が変わったかのように職場放棄を始め彼女が姉妹のひとりを突き飛ばした現場を見てしまい逆上して初めて召喚能力を使い斧を出して惨殺をしてしまい他の5人の保母も惨殺をして自己嫌悪から逃げるようにして過去の世界に行き現在に至る】

名前 不明『瑠璃」
私たちと同じく6人姉妹のひとり、痩身傷だらけで路上で倒れているところを水野美衣、絵留姉妹に拾われ10才まで育てられるが美衣、絵留のふたりに11才以上しか成長できない呪いがかけられているためそこからは佐原家の世話になりこの国の政治に疑問を持ちルポライターの職に着く、しかし取材中に獣鬼たちに襲われて獣姦されながら種子を打ち込まれ幼児化が進む一方二重人格化して一方は咲の中に、もう一方は瑠璃自体に残り獣鬼に利用され精神的な身体を喰らわれながらも咲の中にいた超妖魔に守られつつ現在に至る。しかし最近になって二重人格化どころか三重人格化していた説も浮上している。そう未来での研究施設でのあのコンプライアンスに問題のありそうな『ハ』から始まるニックネームから1文字とった名前で『下界(パラレル)途中からほぼ瀕死の状態で登場して命を救ったストレート亜希にその2文字の名前で呼ばれていたあの脇見運転キャラで。いまハルサメとナッツシリーズ「火星の野望」に絶賛出演中のあの子だ。彼女の未来を考えると憂鬱ではある。

ちなみに私たち姉妹の共通事項において眼球カメラと耳の中にも細工が施されていて鼓膜付近は高性能カメラに置き換えられて内耳部分にある三半規管も高性能なジャイロに置き換えられているらしい、それ自体がかなり謎なのだがそれらは研究所が勝手に私たちの身体をサイボーグ化した事によるものかもしれない。
しかし最大の謎は私たちは基本的には同じ受精卵から作られたクローン受精卵を6人の少女達に(無理矢理)本人たちの同意なしに人工着床させて生まれたはずだから実質的に6子という事になるのだが・・・全然みんな顔も性格も似ていない、謎だ。

冴子 本名はsae-Co で外来系知的生命体と聞いた、しかし科学者のはずなのに臨月間近まで自身の妊娠に気が付かなかった大マジのうつけものであるが現代の第3惑星においてはJK国会議員である『倶名尚愛』の秘書アンドロイドを開発製造するという天才ぶりも発揮するが本人の拘りか余りにもリアルに生殖器周りまで造りすぎてしまったためになんらかのトラブルで彼女が全裸となってしまった時にフェミニストたちの絶好の攻撃対象となる。
もちろん椎奈は人間の男性とセッ〇〇をしても妊娠をすることは絶対にないはずだったが・・・・・?。

風間志乃 通称中出し刑事の娘であり1年半以上前の大型拳銃による射殺事件で帰らぬ人となったはずだがその時に出現した葉類亜希(当時は無名)の中で何故か生きている。実は彼女は『染色体加工人間』という名前で呼ばれていて父親の風間達也との血縁関係は皆無だったりする。しかし彼女の能力の限界は未知数だ。ただしタイムリーパー兼テレポーテーショナーとしての能力は特出していて彼女が一度の跳躍で数100年過去と未来、そして数万光年の距離を瞬時に跳べる。
どうやら観萌クラスの肉体再生能力はあるらしい。しかし観萌らと同じく放射性物質による被曝には弱いらしい。

葉類亜希(ストレート黒髪の小柄な女児タイプ)、志乃と入れ替わりに出現した謎だらけの少女。
私はてっきり最初に会った時は擬態化したボサボサ亜希だとばかり思っていたが少し違うようだ。
普段は愛知県警小田井署勤だが度々東京近郊の武蔵署にやってくる。年齢も能力も不詳。
拳銃は全く使えずに野球のボールに見立てた鉄球、もしくは強化ゴムのボールを時速180キロメートルの速度で狙ったコースを狙った位置に投げることが出来る・・・らしい(投げたところを私は見たことがないから)
痴漢や強〇魔を何十度かあの世に送りかけて何十回も謹慎を喰らっているとの事(まあ東京近郊に出没している時はそれが理由と思って間違いない)

葉類亜希(ボサボサ亜希)、少なくとも8年以上前からこの武蔵市にいるらしい。淫魔刑事のひとりだ。
髪は常にボサボサ、肌荒れもひどい、どうやら武蔵のコ〇〇ボと呼ばれたいらしい。
クセはもちろん頭皮をツメでボリボリと掻くことだがものの数分で30センチのフケの山を作るのは正直言って勘弁してほしい。

風間亜紀(ポニテ亜希)、ボサボサ亜希に憑依している淫魔、身長や体重、プロポーションは変幻自在、どこからどう見ても非の打ちどころのない美少女だが喋ると全てをぶち壊しにする性格の乱雑さが特徴。
いつも何故か夏のミニスカートセーラー服を着用しているが下着は着用しない主義。あぐらをよくかくのでそんな時は大事なオ〇〇コやオチ〇〇ン(男に擬態した時)が丸見えとなる。
そんな彼女が水溜りの上を歩くとどうなるのか?って?彼女は人の目には直接見えるがカメラや鏡などには映らない。だから見えないので問題ないなと思っていたら彼女は大雨で道が冠水した時に「スカートが濡れる」という理由で両手でスカートを捲り上げて歩いた事がある。当然だがオマ〇〇も丸見えだ。
しかもかつて彼女はかの大天使『ミカエル』を身体中に大きな刺青を入れた『不良少年天使』と勘違いしていたらしくその姿に擬態して同じく不良少女だった山崎秋子を誘惑してセッ〇〇をやっちゃって返り討ちに遭い精液を全部抜かれるという醜態を晒している。
なんか兄妹の純愛少女漫画をみて誤解したらしいがこやつもうつけものだ。

私はこの3人を3バカ亜希と呼んでいる。本当に馬鹿だ。

葉類智恵 ただ一言、片山〇〇きも裸足で逃げ出す鬼ババア、私はほとんど会った事がないので悪魔でも噂だ。小田井署警部と署長、そして武蔵署の署長も兼任している。公安や内閣調査室の影のトップという噂もあるがナゾである。かの天才養女前田リナが造った『フルコンパチブルアンドロイド』が何体も存在する説もあり真相は闇の中だ。

波瑠沙芽(はる さとみ)
火星から来たクローン女性と崖信介とのS〇〇によってできた受精卵を無理矢理佐原観萌の妹詩織の胎に強制的に人口着床させられて生まれたさっきまでの娘たちとは違う理由でコンプライアンス的に問題のある娘、ハルサメとナッツシリーズの主人公の1人。淫魔と妖魔が棲んでいるので見た目はお子ちゃまだが実はアソコはかなりスゴいらしい。

夏野明美(なつの あけみ)
崖信介直系の子孫であり実の娘でもある奈津菜摘と他複数の少女たちとの複合体。
その中にあの『サタン』も内包されている。
数代に渡る近親相姦を平気でやらかす崖信介一族なのでこちらもコンプライアンス的に問題だらけだ。(要するに彼女の実父は自分の実の娘や孫娘らを平気で犯して孕ませ子を産ませるヤバい奴、そしてその子が女の子なら彼女が二次性徴を迎えた頃又(強姦を)やってしまうという想像を絶するヤバいやつ)
波瑠沙芽も夏野明美もガードが固かったため波瑠沙芽の方は義弟の健太を操って沙芽を誘惑して彼女の胎の中に2体の悪魔を超える存在になる胎芽を植え付けることに成功した。
その年の12月頃に出産する予定だったが意に反して彼女たちはもうすでに生まれていて夏乃花奈と秋草加奈という2人の姉妹としてすでに目の前に存在している。もちろん胎の中の彼女たちが消えたわけではない。
(その辺の詳しい話は『ハルサメとナッツシリーズ』の火星の野望編で。)
タイムリーパーが介入した結果であるがなぜか花奈と加世のふたりは波瑠沙芽を『母親』と呼ぶのは当たり前として夏野明美の事を『乳親』と呼ぶ。彼女たちは認識していないがハルサメとナッツは誰がどう見ても恋人同士にしか見えない。私は彼女たち太陽系外から来た外来種の特性によるものだと思っている。
実は奈津菜摘も毎日のように排卵が始まった頃から18才まで毎日のように犯されていたらしいが受精したことさえない。

佐原観萌、佐原詩織、花梨、『あつこ』、『かなえ』どなたも普通に太陽系外の外来種らしいが実は『染色体加工人間』である志乃の娘疑惑が浮上中。

JC淫魔刑事、文月輪、冬河銀、夏乃可奈、秋種加世、春香織、冬河銀、シルバー・ウインターリバー、水無月海、可奈野椎、佐原観萌、葉類亜希、葉類智恵(上司)
部外者 風間亜希(葉類亜希に憑いている淫魔)佐原詩織(観萌の妹)、花梨(観萌の分身)山崎秋子、倶名尚愛、楓凛、樋口由紀、樋口有希などまだ出る予定の人達も含む。

そして重大な誤認が発生、今までのストーリーの展開上花奈や椎、観萌らは中学2年生になっていて、香織と月海は3年生のはずなのだが何故か中1中2のままである。特に花奈は14才になったつもりでいたらしいが実際にはまだ13才であり中1である、謎だ、もしかしたら〇〇“エさん現象に巻き込まれたのかもしれない。

彼女たちはこれまで私が関わってきた少女たちだ。まあハルサメなら身長とかバストのカップサイズとかも嬉々として書き込んでやれとろけるような完熟マンゴーとか男をトリコにする黄金マンゴーとか言い出しそうだけど私そんなのに時間割くの面倒なので茶々っと話を進ませてもらうから夜露死苦。

今回より基本的に語りにおいて一人称は『私』は伊良衣良、『あたし』はハルだ、2001年宇宙の旅のハルでもなけりゃPANTA&HALのハルでもないのでよろしく。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

@もうひとりのハルサメ
物語は下界(パラレル)7 日本列島生物化計画に戻る。

あたしはこれからこの人工惑星が向かっている太陽系第3惑星の地球で何者かに狙われていた記憶を思い出していた。

あたしはストレートの黒髪を胸まで伸ばした少女に助けられた記憶があった。

彼女と行動するにつれて一つの疑問が湧いて来た。

私は一体誰?

彼女と行動を共にしていて違和感を感じていた。

フェローマックス360
彼女が秘蔵の愛車らしい。
車を出してくれたお兄さんは「よくこんな骨董品を探し出して来ましたね」と言っていた。

何を言っているんだ?
と思った。その車はあたしがまだ小学3年生になったばかりの頃に父親が新車で買って乗っていた車だった。
グロスで40馬力の2サイクル2気筒エンジンだったと記憶している。
父親が運転をしていたので自分にはただ狭いだけという印象しかなかったが
次に彼女が用意した車は初代シルビアだった。

あれは確かあたしがどこかの工場か倉庫のような場所でもう何度目かさえ忘れてしまったほど繰り返された暴行事件に巻き込まれて激しくつらぬかれて、女の子にとって大事な場所を引き裂かれていた。
『嬲り(なぶり)物にするくらいならさっさと殺して!』
それが偽り(いつわり)のない本心だった。

そう考えた瞬間だった。あたしの胸、乳房と乳房の間少し下左寄りに大型拳銃の銃口が突きつけられていた。
するとそれまで『いつでも殺しやがれ』と思っていた決意があっという間もなく情けないほどに崩壊をして誰かに助けを求めていた。
『誰でもいいからあたしを助けてください』
爆音が耳をつんざいた時には既にあたしの心臓は破裂させられていた。
続けて爆音がしたような気がしたがあたしは貨物列車の中で可愛い女の子にエッチなことをされていた。
彼女とは繰り返し、繰り返してその淫らな行為をしたがやましさは全く感じなかった。
それから私と彼女は行動を共にしたが思わぬ事件に巻き込まれていた。

いま一度その時の記憶を少しでも多く手繰り寄せようかと思う。

ここは貨物列車の中だろうか?
ゴツゴツして乗り心地が悪かった。
あたしは彼女にされるがままにすけべな行為をされていたが自分の身体が回復するに従い空腹を感じていた。
彼女があたしの上半身を斜めに抱き上げてくれると暖かい鼓動が伝わって来た。
しかしながら彼女はあたしの妹のように幼い体型だった。
あたしの唇が不意に彼女の乳首に触れた。
あたしは思わず正面から彼女の腰に抱きつき小学生のように小ぶりな乳房の片方の乳首に吸い付いて噛みしめていた。
彼女の乳首から甘味な液体が勢いよく飛び出し、あたしはそれを思わず飲み込んだ。
再びさらに強く噛むとさらにその甘味な液体が勢いよく飛び出してあたしはそれも飲み込んだ。
こんな行為を何度繰り返しただろうか?
あたしは彼女の華奢(きゃしゃ)な腕に抱かれて眠っていた。

「おはよう」
彼女にそう言われた気がする。
あたしも彼女も全裸だった。
彼女の胸まで伸びたサラサラな長いストレートの黒髪があたしの右ほほにかかって心地良かった。

しばらくして彼女はあたしに白いTシャツを着せてくれた。
そしてその上にクマのマークが描かれたサイズ的にキツキツなパーカーを着せてくてた。
下は白いオーソドックスなパンツの上に膝までの半分もないチェックのミニスカートを履かせてくれた。
「まるで子供が自分の服で姉に着せ替えごっこしているみたい」
彼女はそんなことを言ったような気がした。
もちろん下手に動けばパンツが丸見えになる事態は避けられそうにもない。
そもそも彼女の身の丈に合った衣服はあたしにとっては小さすぎる。

彼女はNEVADAパーカーを着てはいるけど下着、パンツは身に付けてはいなかった。
彼女の産毛しか生えていない恥丘と柔らかそうなワレメちゃんが眩しかった。
あたしの男どもに何回も何回も固い陰茎を捻り込まれて暴れさせられて閉じなくなっていつも丸見えな爛れた(ただれた)膣(ちつ)とは大違いだ。
「そんなこともないよ」
彼女は言ってくれたがあたしの股間はいつもものすごくヒリヒリとして痛い。
こうやってパンツの上から触っても。
「ほら、痛くないでしょ」
彼女は優しく言ってくれた。だけどどんな魔法を使ったのだろうか?医者さえサジを投げたあたしの裂けていたワレメちゃんはパンツの上から触れてもわかるほど綺麗に閉じていて痛みも感じなくなっていた。
しかし何故彼女はパンツさえ履いていないのだろうか?
もしかしたら生まれつきの痴女だろうか?ふとそんな疑惑を持ってしまった。
しかしどうやら彼女は今着られる下着は1セットしか持ち合わせていなかったようだ。
彼女が着ていた服は全てあたしの身体から大量に吹き出していた血で汚れて着られそうにもなかった。
貨物列車の床に無造作に丸められていた。
彼女が持ち合わせていた下着一式はあたしにかしてくれたから仕方がない。

貨物列車は終点についたのか停車したまま動かなくなった。
どうやら彼女の小型電話のGPS情報によるとここは愛知県稲沢市にあるNR貨物の車両基地らしい。

「私たちは狙われているらしい」
彼女はそう言うと稲沢駅の複数ある線路をまたいで東西に架けられた架け橋の上に瞬間移動していた。
それからあたしたちとスナイパーの死闘が始まったわけだがそれはそれほど重要ではないので省略する。

なんとかスナイパーを始末した彼女はあたしをお姫様抱っこしながら時々瞬間移動を交えながら歩いてアパートの中に入って一休みしていた。

その時に彼女のポケットに入るほど小型の電話がベルを鳴らし始めた。
充電池を取り替えただけで使えるようになったらしい。
相手は葉類智恵警部と名乗る声が聞こえて来た。どんな人物かほとんど覚えていないらしいが携帯電話での優先順位は「最優先」と出ていたのでやはり出ないと後々ヤバい事になりそうだということくらいは馬鹿なあたしにも理解出来た。
「はいこちらお子様電話相談室です」
これは合言葉らしい。
もしも同僚の警官や刑事が悪い奴に携帯電話を奪い取られていたり脅迫されていたりした場合の防御策らしい。
ちなみに後者は有名アーティストライブ券の予約受付を名乗るという事になっているらしい。

「超強力除草剤を飲み込んだ児童が5人いる、早速対処しに西公園に来てください」
もちろんこれも何かの暗号だろう。
口調は柔らかだったが切羽詰まった事案である事には間違いはなさそうだった。
彼女専用の魔改造クラウンパトロールカーは滋賀県警に没収されたままらしい。
魔改造というのが気になったが化け物に変形するのだろうか?あたしには理解できない。
一応セカンドカーとして古い中古の軽自動車は持っているとの事だが色々とワケアリな奴なんで表に出して置くわけにはいかないそうだ。
そんな訳ありとなるとあたしの頭に浮かぶのはせいぜいがスバル360だろうか?
メガネをかけたイケメンな推理好きな大学院生が頭に浮かんだ。もちろん違う。
キャロル360だろうか?リーゼントヘアの革ジャンを着たロックンローラーを思い出した。
もちろんこれも違う、それにしても何故リアエンジンリアドライブの車ばかりかって?別に意味なんてない。
それともミゼットか?これもこれで三輪軽トラのかなりクセのある乗り物だ。
彼女はそのフェローMAXをアパートすぐ裏の中古車専門店のガレージに預かってもらっているとの事。
そろそろあたしはかのじょの乳首から唇を離してやらないとその軽自動車を取りに行けないかもしれない。
さすがに猥褻物陳列罪モノだ。
しかしあたしの唇と腕は彼女から離れられそうもない。

仕方がないと思ったのか彼女はあたしを抱き抱えたままアパートを出てドアの鍵をかけた。
本当にその中古車専門店はアパート出てすぐ裏にありものの数分で着いてしまった。
「ちーわーす、亜紀さん、今日は何の御用・・・」
そう言いかけたその中古車専門店のにいちゃんはあたしをお姫様抱っこしながらまくり上げたトレーナーから乳房を丸出しにして授乳をしている彼女の姿を見るなり後ろにのけぞるようにして尻餅をついてしまった。
そりゃあそうだろう、どう見ても10代前半にしか見えないちっこい身長とちっこいおっぱいな彼女が見ようによっては高校さえ卒業してそうな立派な身長でふくよかで形の整った立派なおっぱいと充実した腰つきのあたしに自分のパーカーを捲し上げて貧相な乳房の母乳を飲ませている姿なんて異常そのものにしか見えないはず!
「よしさんにお願いがあるんだけど例のフェローMAX改、車庫から出してくれない?」
私がそういうとよしさんは緊急事態であることを察したのか急いで事務所の机の引き出しから鍵を取り出すと倉庫の奥からはっきり言ってレトロなスリードアの軽自動車を押し出してきて給油機の前に停めるとガソリンと混合用のエンジンオイルを補給した。
【いま確か彼女はフェローMAXとか言わなかったっけ?】と思った。
かなり昔の中古車だとか言っていたがバリバリの新型車じゃないか!
彼女はその間に前席を左右共に最後尾までスライドさせてあたしを抱き抱えたまま乗り込んだ。
彼女がチョークを軽く引いてエンジンの始動キーをキーシリンダーに差し込んでひねるとツーストローク独特なエンジン音が鳴り響いた。
大きな皮バッグがもうすでに後部席に積んである。
電マとか色々とヤバいものが入っていそうな気がしたが深く追求しないことにした。

彼女はクラッチペダルを踏み込み軽くアクセルペダルを煽るとギヤをローに入れて発進した。
さっきの店員に言わせるとこの車をまともに運転出来ることの方が異常らしい。
いや普通でしょ?うちのボンクラ親父でさえ乗りこなせていたのだから。

と考えていたが彼女に言わせるとそうでもないらしい。

「元々がかなりピーキーな特性のエンジンなんだけど実はちょこちょこと弄っていてノーマルでグロス40psの仕様を60ps以上までパワーアップしている、おまけにミッションとクラッチもレーシング仕様になっていて5速のクロスレシオタイプを搭載している、足回りも硬くしてオーバーフェンダーにしているのは当然4,000回転以下はトルクスカスカ、アクセルのふかし具合やシフト操作のタイミングを誤っただけでプラグが被ったりシリンダーが焼き付いたりとっても厄介な代物、だけど排気量はボアアップして450cc、トレッド幅も弄っているので車検上は軽自動車ではなく普通車扱いになっているはずだが私は車検なんて面倒なものは通していない、見つかったら1発で逮捕される奴だ、でもこいつは私とめっちゃ相性が良くて気分良く市街道も100km/h以上で走ってくれる楽しい奴なのさ」

いや、軽自動車なんて元々そんな物でしょう。
サニーやカローラのような小型車でもトルクは貧弱だし増してやその3分の1しか排気量がないのだから語るまでもない。
しかし何故あたしはそんなことを知っていたのだろうか?
まだその時のあたしは身体つきは成長が良かったがまだ小学6年生になったばかりだったと記憶している。
ただ確かだったのはあたしが世間一般で言うところの良い子でも普通の子でもなく、悪い子の部類に入っていた事だけだった。
そんな歳で性体験を数えきれないほどしているなんてあり得ないでしょ。
「犯罪に巻き込まれただけだから自分を卑下しちゃダメだよ」
彼女は言ってくれたがあたしが関わった警察関係者はほとんど『非はお前にある』と言いたげだった。

道はさして混んでいなくて目的地の西公園にものの15分くらいで到着した。
着く前から感知できてはいたけど犯人は西公園のジャングルジムに5人の8才前後くらいの女児を縄で外側に向けて縛り上げて固定していた。
いつでもあの頃のあたしのようにレイプされる事が可能な状態という事だ。
犯行グループは7人、3人はテレポーターで軽い10kg程度の念力が使える、他の3人は50kg以上の念動力と読心能力、最後のひとりが厄介でかなり特殊な時間操作能力者だった。

その児童公園のような場所で彼ら超能力者集団と戦った。
かなり苦戦したがなんとか撃退した。

そこから彼女の所轄である小田井署でテロが発生してそれもなんとか撃退した。
そこで彼女の名前を始めて葉類亜希だと知った気がする。

その後、小田井署に不審者が侵入して何やら機密重要書類が盗まれた。

屋上から侵入してくるのが見えた。
いわゆる実体のない鳥から見たような視線であたしは全てのものを見ることが出来る、それが奴らがあたしから処女を奪う替りに与えてくれた能力らしい。
それから何度かあたしは奴らに女の子の大事な物を奪われたがその都度、あたしの体に厄介な能力を押し付けていった気がする。

亜希はその侵入者が忍び込んだ資料室に向かったいた。
当然のようについて行ったあたしに彼女は振り向きざまにこう言った。

「気分が悪いなら上の女性専用の保健室で休んでいても良いんだよ」
一応気を使って言ってくれたつもりかもしれないがその時のあたしは亜希から離れることが1番不安で怖かった。
特にテロリストが所内に大勢いたとはいえあの風間達也なる刑事とフェローMAXの車内でふたりだけになった時の恐怖は堪え難いものがあった。
「あたし、あんなことされたのは一度や二度じゃないので」
私は思わず強がって言ってしまったがひとりになった途端に壁をすり抜けて来た奴らに時間の断層を作られて死ぬほど痛い乱暴を働かされるような気がして仕方がなかった。
「ちょっと先に上に行って来ます」
あたしはそういうと重い金属ドアを押し開いて建物内の非常階段を登り始めた。亜希もあたしに続くようにしてすぐ後をついてきてくれた。
彼女に後ろから見守られている、ただそれだけのことでどうしてこんなにも心が安らぐのか不思議だった。
この階段は特殊な作りになっていて天井が低い、その分二重構造になっていて一度に多くの人が避難出来るようになっていた。
しかしあたしにはそれを目視することなくわかってしまう。
実質、荒らされた資料室は一つだけだったようだ。
児童虐待に関する資料を集めた部屋だ。
「何枚か抜かれたみたいだが私にはわからん」
亜希がそう言っている間にもあたしはプラスチックケースの中に山積みにされたファイルのバインダーを一つずつ取り出して確認を始めだしていた。
もちろんバインダーを開かなくともある程度は予想がついた。
「いきなり来た人がどのこのファイルを抜かれたかなんてわかるものなの?」
嫌味とかじゃないだろうけれど失礼な質問をされていた。
「ナンバーでなんとなくわかるんですがその子の氏名とかはわからない筈、なんですが幸いこのファイルをまとめてくれた人が被害児の姓名をアイウエオ順に並べてくれていたみたいで」
あたしはそう言いながら亜希が渡してくれた液晶表示版付きの電話を起動してチェックを始めていた。
 この得体の知れない小さな機械を何故あたしは自由自在に操作しているのだろうと思った。
「あくまでもファイルナンバーの抜けているところからの予想ですが『葛西』から『河合』が姓の子の間が抜けていますね、それと『沢井』から次のシ行で始まる間の子、『中井』から『渚』の間、取り敢えず電子ファイルのバックアップ取ってありますか?」
あたしはきいた。
「一応3階のサーバー室にはあるとは思うんだけど、こいつは特別な仕掛けがしてあってこの署内の誰ひとりとして読み出しができないと聞いた記憶がある」
と亜希は言った。
「それは誰ですか?」
あたしはきいたが亜希はよく知らない人だと答えた。
「確か約1年前に昨日の幼女拉致事件のあった公園で射殺された少女、風間志乃さんだったと思う」
と亜希は言って続けた。
「少女とは言って彼女はもうすぐハタチになろうとしていたはず、どちらかというと立派な女性、風間達也刑事のひとり娘だった筈」
いや、あのしょっちゅう股間のデカいものをボッキさせてあたしを隙(すき)あらば襲い掛かろうとした獣みたいな男の娘なんてどれだけ可哀想なんだ?と思った。
亜希もその場に居合わせていて事件に巻き込まれていた気がするけど思い出せないらしい。
「パスワードとか顔認証とか掛けられているんでしょうかね?」
あたしがそう言うと亜希もそれを考えたのか?
「端末キーボードに色々適当なワードを思いつく限り入れまくったり暗証番号を打ち込んでみたり、志乃さんの顔写真を顔認証用らしきカメラの前に置いてみたりしたんだけど全く反応しなくなっちゃって」
亜希が言うとあたしは呆れたようにため息を漏らして言った。
「亜希ねえ、それイッチバンやっちゃいけないパターンですよ?」
あたしが考えるにはそれでおそらく永久ロックが掛かってしまったんだろう。
しかし何故あたしはそんなことを知っているのだろうか?その答えを亜希は言った。
「えっ?近未来刑事ドラマとかでやっていなかったけ?」
「それ、ご都合主義の作り話!」
と思わず突っ込んでしまった。
となるともう無理かと諦め始めた時にエロ刑事、もとい風間達也刑事が入って来た。
「ああそれか、そこに指を挿す穴みたいなのあるだろ?」
うん確かにあった。
多分指紋認証なんだろうけど。
「そこで俺のマスを書いた後の〇液がべっとりついた人差し指を差し込んでみたんよ」
普通そんなことしないでしょ、と思っていた。
「それで?」と一応亜希もきいていた。
「激おこな志乃の顔が表示されて数秒後にシャットダウンしてしまったよ」
そりゃそうでしょうよと思いながら違和感を感じていた。
まさか父親の精〇を感知して嫌悪感を示してシャットダウンした?
亜希は「そんな指紋認証なんて聞いたことがない」と言った。
「ハル、悪いけどそこのエロ刑事しばらくこの部屋から追い出してくれない?」
亜希が言うとあたしとエロ刑事はキョトンとした顔をした。
があたしたちが出て行くと亜希は重くて頑丈なドアを閉めて自分が着ているNEVADAパーカーの裾を左手で捲り上げると自分の恥ずかしい場所に右手の人差し指を差し込むと軽く、そして少しずつ強く刺激をしていた。
少しずつその指先をサラサラな液体が濡らしていくのがわかった。
あたしには重厚な鉄のドアも鉛のハッチなんてなんの意味もない、見えてしまうからだ。
彼女は元々パンツは履いていなかった。
ノーパン派と言うわけじゃないらしいが時間がなくて今は履く(はく)機会を逃しているだけか?
少し小さな声を漏らしながら続けて行くうちに亜希の右手の人差し指はからサラサラの透明な液体が滴り落ち始めていた。
彼女はその人差し指を躊躇(ちゅうちょ)することなく指紋認証の穴に差し込んだ。
しかし変化なし、やっぱりダメかと盗視しているあたしも諦めかけていたところ画面に見覚えのある写真と同じ志乃さんの顔が映し出された。
しかも心なしか笑っているようにも感じる。
「さえちゃん?その関係者かしら?今からシステムを再起動します」
画面の中の志乃さんがそう言うと全てのハードディスクが回転を始めて冷却用のファンが回転を始めた。
「それで私にどんな情報を求めていますか?」
彼女はそう言うと彼女自身の映像は画面の4分の1程度の大きさのウインドウになって右下に下がった。
「もう入って良いよ」
亜希は自分の股間に消臭スプレーをかけてティッシュで拭き取りながらあたしとエロ刑事を呼んだ。
もちろんパーカーの裾はちゃんと下まで引っ張って伸ばして大事なところは見えないようにしていた?
「さっきの抜き取られた番号からの予想ですが『葛西』から『河合』の間・・・」
あたしが読み上げ始めると画面の中の志乃さんがストップをかけた。
「ちょっと待って、重要機密の被害者、及び関係者にはその番号にのみ事件概要以外トラップの名前の情報を印刷してあるから、それにそこに関しては『アイウエオ順』と言う規約を破っているから」
端末画面の中の志乃はそう言ってから
「抜き取られたファイル名を教えて」と言った。
「345,352,373、523,672,701,756、784,803,832,845、そして997」
ハルが淡々と読み上げると画面のアイコンの志乃は少し考え込んでから言った。
「あえてそこの中にひとりだけ入れていない少女がいるの、そこだけは覚えておいて」
「順序はバラバラになるけど写真と事件内容はプライバシー上表示できないからね」
アイコンの志乃はそう言ってからいくつかの名前のリストを表形式で表示した。
「文月輪(ふみ つきわ)、冬河銀(とうか ぎん)、夏乃花奈(なつの かな)、春香織(はる かおり)、秋種加世(あきくさ かよ)、水無月海(みずな つきみ)、可奈野椎(かなの つち)、佐原観萌(さわら みもえ)、山崎秋子、倶名尚愛、楓凛、さとみ、冴子、あれ?ひとり多いじゃないですか?」
亜希は読み上げながら疑問を投げかけた。
「だから言ったじゃない、ここに入れるべきか悩む娘がひとりいてあえて入れていないって」
少し困惑したようにアイコンの志乃は言ったがAIとしても感情表現力強くね?という疑問はあった。

ーその時はわからなかったが『冴子』こと『sae-Co』は志乃さんが制作した有機性アンドロイドだったために除外したのだろうー
とあたしも後になって気がついた。
それよりもみんな聞き覚えがある名前なのはどういうことだろうか?

「主に幼少期における実の父親や実兄からの性的暴行、再婚後の義父や義兄からの性的暴行、睡眠剤使用の詐欺による売春行為、どれも胸糞悪い事案ばかりよ」
アイコンの志乃は苦々しく吐き捨てるように言った。

「どうして?事件にはならなかったのか?証拠とかなかったり被害者の証言が取れなかったの?」
亜希の問いに淡々とアイコンの志乃は答えた。
「小学2〜5年生の女の子に対して普通そんな事が出来ると思う?ましてや加害者は長く生活を共にした信頼しきっている身近な人間がほとんど」
志乃の言葉の後をエロ刑事が続けた。
「この事件に関してはまだ学生だった志乃が被害者女児や少女達の話し相手になっていろいろと捜査に協力してくれたんだがな、いつも毎度毎度のように上から圧力がかかるんだ、何故かどこからか漏れたのはわからないけど貧困者の軽犯罪、まあ主に200円以下の窃盗だがな、それを勝手にうちの署員が恩赦していたことがバレていて脅迫されていた」
その後をいつの間にか部屋に入って来ていた葉類智恵警部が続けた。
「証拠は、主に被害女児の胎内に残っていた女児の犯行者が残したと思われる体液とか衣服に残された指紋などが厳重な管理だったにもかかわらず署内から盗まれて起訴も逮捕も出来なくなってしまっていたんだ」
「それからだな、志乃のやつがバイトや草野球の応援で稼いだ金を注ぎ込んでスパコン級のサーバーを構築した、そして暇があるたびにデーターを入力していたがある日を境にサイバー攻撃を受けるようになり内部の情報をハッキングされる恐れが出て来たんだ、だから娘は端末に対する特定の入力をしない限り再起動しないようにしてからシャットダウンさせた」
エロ刑事に続いて葉類智恵警部が言った。
「それから数ヶ月後に志乃は何者か、当初は誰かはわからなかったが時間跳躍能力者によって射殺されたんだがな、俺も殺されかけたがそこにいる亜希に助けられた」
エロ刑事はそう言ったが今の亜希にはそんな記憶はないらしい。

「じゃあ私はまたサイバー攻撃を受ける可能性があるからシャットダウンに入るわね」
勝手に画面を閉じようとする端末に向かってに向かって亜希は思わず叫んだ。
「またさっきと同じ事をしたら再起動してくれる?」
するとアイコンの志乃は『クスッ』と笑って言った。
「もうあの程度じゃ反応しないわよ、もっと深い事をしてくれないとね?」
深いことってどんな事?と思いながらもあたしたちはサーバーが再びシャットダウンする様子を見届けることしかできなかった。
つかサーバーって24時間稼働が基本じゃね?稼働していない時間の方が長いサーバーなんてどんなポンコツなんだよ!
亜希とあたしが頭の中で突っ込んだ時は既に端末の画面は真っ暗だった。

あの志乃という女性には何度か会った気がするが気のせいだろうか?

ふとそんな疑念が湧き上がっていた。

しかしそれは即座に否定された。
あの巨大な惑星の下で出会った彼女は4歳未満の幼女だったはずだ。

しかもそれから気が遠くなるほどの年月が立っていた気がする。

そんな事を考えながら今日も近所の小学生の下校に付き添ってからの帰り道、小田井署署庁の玄関口に憧れの白いハイソカーが停まっているのが目に止まった。
発売当初はスカイラインの姉妹車だった気がする。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

@謎のシルビアREエディション

一見初代のシルビアだが中身のエンジンははCA型式ではなく、SR形式でもなかった。
それはその時のあたしが知る限りコスモロータークーペなどに搭載されていたマツダ製のローターエンジンの発展系だった。
「3ローターエンジン、あたしはそんなエンジンは知らない」
あたしの問いに亜希ねえはなんでもないかのように言った。
「ルマン24用に開発されたエンジンだからね、吸排気系をそのまま移植したらうるさくてたまらないからいじってあるらしいよ」
らしいと言うのが気になったがよくマツダさんがそんなモノをライバルメーカーの日産車に搭載することを許可してくれたモノだと思った。
「ちなみに誰がその作業を?」
あたしは聞いてみたがそれは愚問だった。
「風間志乃」とだけ返ってきた。
まあ今思い返せば【有機体アンドロイド】なる得体の知れないものを造ってしまう、バケモノだ。何をしても驚かない。
しかし当時のあたしは驚愕していた。
亜希ねえ曰く、当時極秘でマツダと日産に共同開発されていたレーシングロータリーエンジンを搭載した特別、というより完全な試作車らしい。
しかし何故私あたしはもちろん亜希ねえもこんなにも別の意味でこんなレアな試作車を知っているのだろうか?
マフラーは完璧で完全なる消音仕様、下手をすればそこんじょそこらのEVやPHVよりも静かだと思った。
ガソリンはタンクを特製なものと交換して満タン100リットルは入っている、しかし燃費は劣悪で平地時速60キロメートルの定速走行でリッター4キロメートル、単純計算でも400キロメートル走ったら確実にガス欠だ。

問題はあたしだと亜希は考えているようだった。
「ちょっとこれから行く先にはかなりヤバいことが待っていそうな気がする、連れて行くのは危険だよ」
と亜希ねえは考えていたが冗談じゃない、『こんな野獣だらけの小田井署に置き去りにされる方がよほど危険だ』とあたしは思っていた。
特に風間達也刑事のふたつ名は【はみ出し〇〇】ならぬ【中出し刑事】だというではないか?
もちろんのことあたしは亜希ねえについていく方が遥かに安全だと思っていた。
「大丈夫、あたしが最小限にガソリンの消費を抑える運転を心がけるから」
あたしがそう言うと「小学生が車運てして委員会!」と突っ込まれた。
大丈夫、あたしは亜希ねえと違って小学生に間違えられる事はない、それに」
あたしはエンジンルームから足回りまで運転席の中からくまなくチェックしながら言った。
「もう亜希ねえが運転しているところを2回も見たから大丈夫だよ」

あたしはなんの操作にも迷う事なくシルビアREのエンジンスタートキーを捻ってエンジンを始動させてクラッチを切って発進させた。
行きはもちろん燃費節約という目的のために蔑称無料高速道路、国道23号線経由で国道1号線だな、と決めている。

亜希ねえは『食料や荷物は必要最低限にとどめた』と言っていた。
ふたりの食事、2食分、そして亜希が腰に巻きつけたポーチに入った特殊なボール、一見、硬式野球のボールには似てはいるが似ているのは外見だけで、中身は重金属の塊だったりするとの事。当然かなり重たい。
亜希ねえはそれを180km/h以上の高速で300m以上離れた距離の20センチメートルの丸い目標の中心に正確に的に命中させる自信はあるらしい。
最もキチンとマトの中心に命中したかどうかなんて的自体が数百メートルは吹っ飛ぶから判らないらしいw。

亜希はエロ刑事と葉類智恵警部に拳銃の所持を命じられたが丁重にお断りしていた。
亜希ねえは約20mしか離れていない距離でも目標から30m以上は外せる腕前の持ち主だ。
関係ない一般人を何人も殺しかねない。

実は国道23号線に入るまでも道のりで名古屋市内の渋滞に巻き込まれてしまい周囲は完全に暗くなってしまっていた。
「ねえ、国道23号線って国道の割には沿線に何もないよね、つか無料高速道路って感じ?」
亜希は隣でブスッとつぶやいた。
まあ確かになにもないわな、しかも名古屋を抜けてからほとんど高架だし。
「ねえ、あきねえ、乳吸っていい?」
突然に駄々っ子が甘えるようにあたしは言いってシートベルトを外すと左の亜希ねえの膝の上にねがり上半身を180度近く捻って(ひねって)亜希ねえのパーカーをめくり上げようとした。
「いや、今お前、運転中だろ、ちゃんと前見て運転しろよそれにそれでペダル操作できるのか?」
慌て(あわて)ふためいて亜希ねえは言ってきた。
「いくら5速のオートマティックトランスミッションに載せ替えているとはいえ危険なことだと思う、つか刑事の前でそれをやるか?しかも無免許の小学生が⁈」
と亜希ねえは言ってきたが彼女は大きな勘違いをしていた。
このシルビア改ロータリークーペはマニュアルモード付きトルクコンバーター式5速オートマチックトランスミッションからダブルクラッチを採用した7速クロスレシオセミマニュアルトランスミッションに置き換えられていた。
見た目のシフトレバーはマニュアルモード付きのオートマチックのままでトルクコンバーターもない乾式のダブルクラッチだったがペダル自体が存在していないので気が付かなかったのだろうか?

あたしはそれらの操作系を直接に見ることもなくそれを認識するだけで操作出来ていた。

「嬉しい、やっと私の相棒が運転席に座って私を操作してくれる」

シルビア改REに言われたような気がした。

あたしは左に体を横たえて亜希ねえの太ももの上に頭を乗せて顔を覗き込ませている。

「ちょ、あなたが私の乳房に吹きかけるから股間が濡れてきちゃうじゃない」
亜希ねえはそう言ってあたしの顔を押しのけようとしたが逆らうことは叶わずあっさりと彼女の左乳首はあたしの柔らかな唇に陥落されてしまった。

亜希ねえは甘美な喘ぎ声を漏らしてしまい、彼女はうろたえていた。
『思ったよりも可愛い女』
それをみているだけで安心している自分がいた。
岡崎バイパスに入ってからはほとんど中央分離帯のポールが一定間隔を置いて立っているものの上下併せて二車線、ライトの光はあるのでほとんど対向車から見えすことはないとは思いたいがそれでもすれ違いざまに見えてしまう可能性がある。
「カーブとかどうするんだよ」
亜希ねえは言ってみたらしいがあたしは構わず吸い続けている。
あたしの視界は亜希ねえの乳房しか目に入っていないだろうから前がほとんど見えていないはずなんだけどちゃんとカーブに対応しているのは不思議でもなんでもない。
「おいおい、よくみたら左手だけで片手運転をしてるじゃねえか?右手は何をしている」
そう言っている亜希ねえの大事なワレメちゃんにあたしの右手は中指を潜り込ませてゆっくりと擦り始めている。
「ちゃんと、はぁ、はぁ、はぁ、前見て運転しているよね?、はぁ、はぁ、はぁ、下からの合流や縁からの車に対応できているよね?あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!」
亜希ねえは車内に盛大に喘ぎ声を撒き散らしながら不安に陥っていた。
本当に疑い深いとしか思えないがそれが現実だろう。
いくらあたしが全方向遮蔽物も関係なく数百キロメートルまで見渡せるとは言っても道が混んできたら他の車とも接触しかねない。
いやそれどころか大型トラックと正面衝突だってありうるだろうと思うのが筋だ。
「亜希ねえは心配性だな、高架部分が終わるまで居眠りしていていいよ」

あたしはそう言うといきなりハンドルから左手も離して亜希ねえの身体に抱きついていた。
その瞬間に亜希ねえはあらいがたい睡魔に襲われて眠りについてしまっていたようだ。
助手席に座っていて前の風景は見えているはずなのに夢を見ているような感覚。

ー亜希ねえは何か勘違いしているけどあたしの能力はなんて言って説明したらいいのかわからないけど『実在しない架空の鳥から見た視点』なんだよ?、バードビューって言ったらいいのかな、その鳥は好きなところに飛ばせるしどんな壁だってすり抜けられる。そしてその視力は衛星軌道上からでも地上を歩く蟻(アリ)でさえ判別がつくよ?ー

ちょっといくらなんでもその能力はチートすぎやしないか?
亜希ねえはそこで気になったのか質問をぶっつけて来た。

ーそう言えばあなたは複数の男達に襲われていたような気がするけどどうしてだかわかっている?ー

亜希ねえは自分で喋っている感覚も全くない。
何となく自分の左乳首が吸われていてワレメちゃんが弄られているのはわかっているのだけどそれさえも非現実的な気がするかも知れない。
迫ってくる前方からの車窓はビデオでも見ているような感覚だろう。

ーよく覚えていない、あたしは昔から大人の男達に暴力で支配されてきた、今回もその一環だとばかり思ったいたけど今度は違った、命まで奪いに来たー

多分その時からきっと亜希ねえは貨物列車の中にいた。そして彼女が眠っている夢の中であたしは奴らのうちのひとりの大型拳銃の弾丸で胸と腹を撃ち抜かれていた。筈だった。
亜希ねえの無意識の内にあたしの肉体と精神を同時にテレポーテーションさせたのだろう。
しかし私と彼女はテレポーテーションする間際にレーザービームのようなもので腹部を射抜かれていた。

ーその時にどこにいたのか覚えている?ー

ーあたしは阿蘇山の内輪山内で火口付近の観光をしていたはずだったー

ー本当に観光目的だったの?ー

ーわからない、ただ親からお小遣いをもらった直後だったのでどうせ生きていても意味がないなら火口の中に飛び込んで人生を終わらせるのもありかな?って感じだったかもしれない、今思えばだけどー

あたしは左手を再びハンドルに戻して右の少しきついカーブに対応した。
ただあたしの鼻から時折噴き出すあたたかな吐息が亜希ねえのさしてりっぱとは言えない乳房に吹き付けられて彼女の意識を甘美なさらに深い眠気に導く。

ーそれは、さっき君が言っていた「1度や2度じゃじゃない」というのと関係してくるのかな?ー

ーあ、暗い話になっちゃうからその辺の話はパスねー

そう言ってあたしは作り笑いをしてみたがバードビューで見えるあたしの顔は1ミリも笑っていなかった。
むしろ今にも大声で泣き出しそうな気持ちを必死になって堪えているように感じた。
まさか自分のこの能力が今の現実のあたしの姿を見せつけてくるとは想定外もいいところだ。

ー破裂させられたあとの縫合手術でということ?ー

ーやだな、亜希ねえ、勘が良すぎー

ーそうあたしの大事なところは継ぎ接ぎだらけで、その上にある左右ふたつのもの、名前は知らないんだけど場所、それも完全にやられちゃったらしくて、もう女の子の日は来ないってお医者さんや両親からも言われていたー

ー入れ替わり立ち替わり何人もの男の人におちんちんを挿れられてそれが激しく暴れ出して死ぬほど痛い思いをして下腹が破裂する恐怖を何度も何度も味わったー

ー最初は家の中で留守番をしている時、突然に部屋の中に入ってこられて腹と顔を何回か殴られた後で固いものを股の間に入れられた。それが今から3年前の梅が咲く頃ー

『小学2年生もじきに終わる2月頃か』

どこからともなくそんな声が聞こえた気がした。

ー男の人たちが去って行った後で帰宅した両親が救急車を呼んで病院に運ばれたあたしは2ヵ月ほど入院することになった、それほどひどい重症だったみたい。ー

ーそしてその年の彼岸花が咲く頃にあたしは下校の途中で連れ去られてしまった、それも男の人たち4人組に、そして再びあたしはー

『それから半年足らずの間の3年生になっって半年後の秋にまた強姦か?いやこの子の中のイメージだとそれも輪姦射精と言った方が正しいか?』

また別の声が聞こえてきたような気がした。

ー今度はさらに酷くて3ヵ月の入院と4ヵ月の自宅療養を必要とした、しかしあたしは絶望から立ち直る時間も与えられずに、その自宅療養期間の最中に今度は通院途中のバスの中で大勢の人前で5人組の男の人達に乱暴をされてまた何度も何度も挿れられてしまった。それも彼岸花の花が咲く頃だった。ー

『1年過ぎて4年生になってから半年も経った秋だよな?自宅療養も終わっているんじゃ?ここまで来るとちょっとウソくさいんだが』

ーウソだなんてひどいー
あたしは両手で顔を覆い隠して泣いた。

『待つんだぉ、その娘は実際にはもっとひどい目にあっているんだ、あたしの擬似サイコメトリーが正しいなら約半年おきに大勢の男たちから暴行を加えられているんだぉ』

あたしの目の前にやたらと胸の発育の良いセーラー服に身を包んだアホヅラ娘が立っていた。
そのセーラー服の下には何も、布ひとつ身にまとっていない痴女だった。

『毎年の10月と3月の終わり頃にほぼ定期的に暴行を受けているんだぉ』

『つまり2年生の終わりから5年生が終わる春先まで7回もの集団による性的な暴行を受け続けてきたわけか?それでは記憶がぶっ飛ぶのも無理もないな』

あたしはその言葉の意味が理解出来なかった。

ーさすがにあたしはこの時は長い間、生死の境目を彷徨っていたらしい。意識を取り戻した時は次の年の彼岸花が散った後のいつもにも増して寒さが厳しい冬の朝だったー

ーそれから半年の自宅療養の最中、春が近づく頃に誰かが呼ぶ声が聞こえてあたしは無意識のうちに阿蘇山上ターミナル行きのバスに乗って乗っていたー

『うーん、この娘はどうやって交通費や行く方法を入手したんだろうね』

頭の中で私でもないハルでもない声が響いた。

ー誰なの?あきねえじゃないよね?他人の秘密を盗み聞きしないでー

『あきねえ?亜希の事を言っているのか?この小娘は我々は亜希ではないが同時に亜希でもある、そしてお前自身も我々の一部に過ぎない』

『それ傷ついた女の子に対していう言葉?さすがに神経疑っちゃうよ?』
また別の声だ。ショートカットのイメージが伝わってきた。

ーあんた達になにがわかるっていうの?何度も身体を壊されたあたしの気持ちなんか分かりっこないよ、ないんだよー

『その都度寄生体を植え込まれてそいつのせいで過剰なフェロモンを撒き散らして男達を暴走させたって事だろ、ある意味自業自得なんじゃないのか?』

ーあたしはそんなもの植え込まれたくて襲われたわけじゃない、そもそも誰も襲ってくれなんて望んでいなかったー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

@本当の過去は何処に?

あたしたちはすでに滅びゆく惑星の新深層地下シェルターの中にいた。

「さとみねえと明美ねえは覚えていると思いますが第3惑星の南九州川内市にある川内原子力発電所を直下型の大地震が襲って大きな原発事故になったのは記憶にありますよね?」
地球とは思えない異世界にあたしたちはいた。

あたしは確認するかのように白髪の可愛い女の子とストレート黒髪を胸まで伸ばしている美少女にきいていた。

彼女たちは実際に原子炉の建屋に侵入して確かめてきたがとてもじゃないがマトモな人間が立ち入れるような状況じゃなかったようだ。
彼女たち、淫魔と悪魔でさえ数十分居ただけで皮膚が焼けただれ始めていた。
あの幼い『明美』という女の子も夢魔の類だと思われたが彼女はあまりにも人間に対して優しすぎて、思い入れが強すぎた。
そのせいで彼女は自身の限界以上の能力を使いすぎて、肝心の自身の肉体再生能力を失い他の被曝者と同様に全身を赤紫色に焼きただらせて命を失ってしまっていた。

「もちろん、忘れるはずがないよ」
白髪頭の少女はそういうのが精一杯のようだった。

「あたしはあの事故が起きるひと月近く前だったか?人生に絶望して阿蘇山の内輪山第1火口付近に立ってその急な斜面を滑り落ちながらこのまま火口内の煮えたぎる立ち込める熱い火山性ガスの毒と熱湯で調理されれば良いと思っていた」
突然あたしはよくわからないことを言い始めていた。
自殺する気だったのだろうか?確かに数分で頃合いよく茹で上がるとは思う。

「気がつくとあたしは筒状の建物の近くで全身の皮膚を赤紫色と青紫色のまだら状にに焼かれているよく知っている少女が寝転がって虫の息で私に何か伝えようとしていた、それは本当に小さな声だったけどあたしにははっきりと聞こえました」

ーごめん、まさかこんな事になるとは思ってもいなかったー

彼女は大量の吐血を繰り返していた。
「その少女は確かにそう言いました」
とあたし。

しかし今は他人事のように感じる。
その時にあたしは急に何かを思い出したかのように言った。
「結局その子の名前は聞き出せませんでしたがあたしの背後から男の子の声が聞こえました」
そしてあたしはチラリと何故か波瑠沙芽さんの顔を見た。

「ふん、このボクが飼っていた獣鬼たちに輪姦射精させて何度も何度も何度も何度も種子と人造精子とストロンチウム90を含むを打ち込んで人口地震を起こした割には大して使い物にならなかったな」

その男の子はこの少女をここまでも痛めつけて何を期待していたのだろうか?
この事故は偶然ではないとでも言いたいのか?とあたしは思っていた。

「振り返ってみるとそこには中学校を卒業間近の男の子が立っていました、いえ、それは見せかけだけで頭の中は小学生の4〜5年くらいだったかもしれませんが、男の子がその少女の腹を強く蹴り上げると放射線被曝で全身の皮膚が焼けただれていたせいか腹が破れ、変色した大量な血と内臓がが噴き出して、再び口からも大量の吐血をしてその少女は生き絶えました、その娘は私にとっては1番かけがえのない親友だった」
虚ろな目をしてあたしは言った。

次の瞬間にはあたしが何者かに操られて心にもない事を喋らされるとは思いもしないで。

「ふん、義姉にも同じことをしたが破裂はしなかったし獣鬼化もしなかった、ただしあいつには手強そうな詩織と観萌とか言う女がいた、その手前ネコをかぶってやったが義姉の沙芽も相当しぶとい女だったな、普通なら1回の射精で胎が破裂するほど大量の精液を撃ち込む射精を4回ほどしてやったがびくともしやがらなかった、まああの洪水のように噴き出した謎の液体さえなければあと2〜3回の射精で子宮を破裂させて大量に撃ち込んだ人造精子で脳のニューロンを次々とシナプスを引きちぎりながら壊してゆきその後で流れ込んできた種子の大群がそれぞれ数本の芽を出してそれ同士が互いに求めあってシナプスを次々と形成してゆき僕の奴隷として操れた筈だ、もちろん記憶も意識も人格も書き換えられたがな、とは言え奴の腹の中には既に2体の胎芽が育ちつつある、とんでもない悪魔に育ちそうで僕は楽しみだよ、姉には気づかれて堕胎をされたら困るからその後に記憶操作と卵巣をコントロールして偽の排卵も起きるようにしておいたがね」
あたしはペラペラと誰かに意思と口を奪われて言わされているかのように語り出していた。
「待って、私に記憶操作をしたのはやはりあなたなの?ケンタ!あの時しつこく何度も私の胎に大量の精液を、種子と人造精子を撃ち込んだのは何故?私の胎を破裂させるつもりだったってどう言うこと?」
白髪を肩まで伸ばした少女が、あたしの襟首を掴み叫んだ。
「そうさ、おバカなハルサメ姉さん、君はもう知ってしまったかもしれないけど、君は僕の部屋に忍び込んだ時に僕が陰茎から射出した種子と人造精子をたっぷりと含んだ精液を飲み干してくれたね」
あたしはこの見知らぬ少女に対してなんと言う無礼な事を言っているのか?
自分の義姉にフェラチオをさせた?

「その精液はまず君の喉を通して数億個の種子と数百億匹の人造精子を君の体の中に侵入させた、奴らは姉さんの胃や腸で消化されることなく小腸で吸収されて、というか腸の内膜から強制的に毛細血管の中に潜り込んで、血管の中を巡り脳内に潜り込んでニューロンを次々と食い荒らしながらシナプスを引きちぎっていった、その空いた空間に大量の種子が成長しながら雪崩れ込んでそれぞれひとつずつがいくつもの芽を出して成長しながら互いの芽をマイクロサイズまで近づかせてシナプスを大量に形成させて繋ぎかえて姉さんの厄介な淫魔と妖魔の能力を封印させたのさ」

そう言えばあたしも大勢の男たちに乱暴を働かされた時も同じ感覚を味わっていたあの時、あたしはフェラチオを強要されてあの憎っくき男の陰茎を咥えさせられてその辛く張りつめた亀頭部の割れ目から勢いよく飛び出したドロドロ状の白濁液を無理やり飲み込まされていた。
そしてしばらくすると本来なら拒絶すべきあの男たちと交わりたいと言う欲望をどうしようもなく抑えきれなくなってあの男の太ももの上に腰掛けていて私の隠部はあの男の太くて逞しい陰茎につらぬかれながら記念撮影を撮られていた。

頭の中がぼんやりとし始めてあたしは仰向けに寝転がった男の太ももの上にまたがり、自ら自分の大事な割れ目の中に大きく固く熱り勃った陰茎を挿し込んでいた。
こうしてあたしの方からノリノリで男と交わった淫らな娘の構図が出来上がってしまったわけだった。
これが相手の手の内にあればあたしの被害届がことごとく却下されたのも納得がいった。

そしてあたしの身体中が痙攣を始めたようにあたしは腰を振る行為を止められなくなり、やがて男の陰茎は激しく脈打ち出すと亀頭部からさっきのフェラチオの時よりも勢いよく長い、長い射精が始まりあたしの子宮内膜を侵食し始めていた。

白髪の少女があたしを惨殺したい激情が込み上げさせている理由が今になって理解出来た。
あの時のあたしと同様に殺されると思ったほどの射精を延々と長時間に渡り何度も何度も繰り返し行われたのだ。

「落ち着いてください、今のハルさんはあなたの当時の義弟さんに記憶させられたメッセージを無理矢理喋らされているボイスメッセージのようなもの、彼女自身ではコントロール出来なくなっているんです」

白髪の少女の背後から抱きついてきた存在がいた。
その時に義弟の健太に孕まされて出来た彼女の双子の娘のひとり、花奈だ。

「完全な擬似サイコメトリーとは言えませんがこれ以上ハルさんに語らせるのは酷だし負担が大きすぎる、なのであたしの口から語らせていただきますね」
花奈にしては妙に神妙な口調で語り出していた。

あたしは花奈という娘の事はほとんど知らなかったが信頼していいと思った。
「これから話す事は今いる時間線とは異なる可能性もあるって事をまずは頭に入れて欲しいんだぉ」

あたしも夢を見ていたのだろうか?
一度聞かされていたはずの亜希ねえの台詞をまた聞かされていた。
しかし『またですか?』などと言うわけにもいかなかった。

ーそう言えばあなたは複数の男達に襲われていたけど、どうしてだかわかっている?ー

そう、亜希ねえのさっきのあたしに対する質問が繰り返されていた。

その時にはあたしは自分がただの性犯罪被害者だと思っていたが実はそうでないことに気がつき始めていた。

ーよく覚えていない、あたしは昔から大人の男達に暴力で支配されてきた、今回もその一環だとばかり思ったいたけど今度は違った、命まで奪いに来たー

その時私は貨物列車の中にいた。そして私が眠っている夢の中で彼女は身体に2発ものダムダム弾を打ち込まれていた。

ただあたしの命を奪いたいだけなら通常の弾丸でよかったはずだ。
何故?彼らはわざわざあたしの胎内や心臓で弾頭部が潰れて発泡に飛散するダムダム弾を使ったのか?そのヒントをあのアホヅラ娘の花奈が教えてくれた。

あたしの胎内でひっそりと緩やかに育ちつつあった娘たちを破壊したかったのだ。

亜希ねえは無意識にあたしの体をテレポーテーションさせたのだろう。

しかし亜希ねえとあたしはテレポーテーションする間際にレーザービームのようなもので腹部を射抜かれていた。

これもあたしの胎の中の娘たちを完璧なまでに焼き尽くすのが目的だったのだろう。

ーその時、ハルはどこにいたのか覚えている?ー

ーあたしは阿蘇山の内輪山内で第1火口付近の観光をしていたはずだったー

「記憶の欠落が激しいようですね、よほどショックな事があったのか獣鬼たちに輪姦され続けた可能性があります」と花奈。

しかしその問いはあたしではなくあたしの腹の中でゆったりと時間をかけて育ちつつあった7人の娘たちに対する問いかけだった。甘ったれた口調じゃなかったのはそのせいだったのかも知れない。

ー本当に観光目的だったの?ー

ーわからない、ただ親からお小遣いをもらった直後だったのでどうせ生きていても意味がないなら火口の中に飛び込んで人生を終わらせるのもありかな?って感じだったかもしれない、今思えばだけどー

その時にはあたしの胎の中の娘たちはそんなことなんて望んでいなかった。

あの男どもはあたしの脳を操り腹の中の七人の娘たちを同時に始末するのが目的だったのだ。

あたしは左手を再びハンドルに戻して右の少しきついカーブに対応した。

ただあたしの鼻から時折噴き出すあたたかな吐息が亜希ねえのさしてりっぱとは言えない乳房に吹き付けられて亜希ねえの意識を甘美なさらに深い眠気に導く。
それはあたしも同じだった。

亜希ねえの両乳首から湧き出している母乳の甘い香りがあたしを深い眠りへと誘った。

ーそれは、さっき君が言っていた「1度や2度じゃじゃない」というのと関係してくるのかな?ー

「これはハルでも亜希でもなさそうだぉ〜」と花奈、「だって亜希ほどお子ちゃまっぽくないし」

そう、その件に関してはあたしの胎の中の娘たちが言うには亜希ねえの中の誰かの声らしい。
あたしの胎の中のひとりが『あたしたちと同じだね』と言っていたかも知れなかった。

ーあ、暗い話になっちゃうからその辺の話はパスねー

そう言ったがあたしは全然笑っていなかった、むしろ今にも大声で泣き出しそうな気持ちを必死になって堪えているように感じた。

これは娘たちが客観的に鳥の視点で見つめたあたしの姿だろう。
しかしその正体がまさかあたしの腹の中の娘たちから同情されていたとは考えも及ばなかった。
『生意気なクソガキたちだな』
そう心の中でつぶやいた時に彼女たちが嬉しそうに笑っている笑顔が見えた気がした。

ー精液を異常なまで大量に注入させられて子宮や膣(ちつ)をお腹ごと破裂させられたあとの縫合手術でということ?ー

そうそれは半分正しくて半分は間違っていた。
今はまだ断定できないのでいずれは後述するが『その時のあたしの』人生はまだ捨てたものじゃなかったことに気がついていなかった。

ーやだな、亜希ねえ、勘が良すぎー

ーそうあたしの大事なところはつぎはぎだらけで、その上にある左右ふたつのもの、名前は知らないんだけど卵子という小さな卵の素を作る場所、それも完全にやられちゃったらしくて、もう女の子の日は来ないって言われていたー

もちろん継ぎ接ぎだらけなのは子宮のことだ。
そして左右二つあるものは卵巣、つまり私の身体はもう子供を産めない体になっていた。筈だった。

ー入れ替わり立ち替わり何人もの男の人に挿れられて下腹が破裂させられた恐怖を何度も何度も味わったー

ー最初は家の中で留守番をしている時、突然に部屋の中に入ってこられて腹と顔を何回か殴られた後で固いものを股の間に入れられた。それが今から3年前の梅が咲く頃ー

これはあたしが小学2年生ももうそろそろ終わろうとしていた2月の終わり頃だった。あたしはあと3ヶ月で9才の誕生日を迎えようとしていた。
毎日毎日麻酔を打とうが痛み止めを飲もうが激しい痛みで眠れる夜はなかった。

あたしの成長は当時の女児にしては成長が早かった。
信じられないと思われそうだったから両親にも言っていなかったが小学2年生の夏頃にはすでに『初潮』と言われるものが始まっていて。その年の年末には月経は確実に28日おきに訪れていた。

『これはきっと高蛋白質食料と二次性徴ホルモン促進剤投与が彼女に対して投与した結果なんだぉ〜』

ー男の人たちが去って行った後で帰宅した両親が救急車を呼んで病院に運ばれたあたしは2ヵ月ほど入院することになった、それほどひどい重症だったみたい。ー

2ヶ月の間に徐々に痛みが引いてゆく気はした。
絶望していたあたしは自分がもう生きてゆく価値など1ミリもないと思っていた。
そんな時に誰かの声が聞こえた気がした。
『990マイクロはあるよ』
『それ慰めているつもり?』
あたしはその声に対して問い返した。
『そうだね990000ナノはあるね』別の声がした。
今思えば最初の育たない胎芽は双子だったのかも知れない、でもそも数の大きさを聞いただけで安らいだ気持ちが込み上げて来た。

ーハルのご両親さんはもちろん警察には届けたんでしょうね?ー

ーうん、2ヶ月も入院するほどの重症だったから当然動いててくれるものと信じていた。でも事件から3日後に公安警察から一方的に電話があって『捜査を打ち切ります』とー

ーどこの署なの?私が抗議するからー

ー亜希ねえ、それは無駄だよ、内閣調査室も噛んでいるからー

『この国よりもあたしたち、国民を愛して欲しいよね』
その時、誰かの声を聞いた気がした。
まさかこの娘たちがそれ以降奴らから、あたしを守ってくれていたなんて想像もしていなかった。

ー捜査打ち切りの理由は聞いたの?ー

今更ながら思い出したが捜査打ち切りの理由は『別に孕まされたわけじゃないから問題ないでしょ?』と『あなたにも落ち度があったわけだし』と言う身もふたもないものだった。

しかし実際にあたしは第一子だけじゃなく第二子も同時に身籠もっていた。
いや身篭らされていたと言うべきだろう。実際に望んで出来た子ではなかったのだから。

しかしその娘たちは賢く自分たちの存在を秘匿するためにあたしの子宮内膜に着床はしたものの一定数の細胞分裂をして胎芽と認定される直前の大きさで成長を止めた。

そしてあろうことか残る全てのエネルギーをあたしの生殖器の修復に全力を注入し出していた。

「公安警察や内閣調査室どころかCIYやRGB、NCIA、NATTOなんかも絡んできているみたいだお」と花奈。
どうして『ヨネスケ合衆国』や『ローレン』の秘密諜報部隊が動いたのだろうか?

「この辺りの会話は一部亜希たんとはるちゃんの記憶から削除されていたぉ〜、あたしにかかれば復活させるのは簡単だけど、憶測が混じっているかもしれないから気をつけて欲しいんだぉ〜」

ーそしてその年の彼岸花が咲く頃にあたしは下校の途中で連れ去られてしまった、それも男の人たち4人組に乱暴を働かされていた、そして再びあたしはー

その時も子宮は破裂させられ卵管さえ破られていた。
もちろん成形した卵巣は機能しているはずがなかった。
しかし訪れる筈などない、しかし28日間隔で妙な生理が必ず訪れた。
ただ毎回出血もなくちょっと濁ったおりものがあっただけだったのであたしも母親もかかりつけの産婦人科医師もそれが月経だと言う認識を持たなかった。

ー今度はさらに酷くて3ヵ月の入院と4ヵ月の自宅療養を必要とした、しかしあたしは絶望から立ち直る時間も与えられずに、その自宅療養期間の最中に今度は通院途中のバスの中で大勢の人前で5人組の男の人達に乱暴をされてまた何度も何度も挿れられてしまった。それも彼岸花が咲く頃だった。ー

その時の医師の所見では生きている方が異常な状態だったということだ。
あたしはこの時も3人目の子を身篭らされていた。
最初の双子と同様に着床までして胎芽と認定される直前で成長をやめてしまったようだ。

「これが1番の問題なんだけど時間操作能力者が絡んでいそうだぉ、花梨さんや志乃さんの時とパターンは似ているんだぉ」
と花奈が言うと加世は補足を加えた。
「私がシビリアンの中で花奈たちにやった行為に似ている」
しかし花奈はそれを全面否定した。
「あれは加世ねえが全身義体化されていた時の話で、獣鬼を使わずに改造させらせていた・・・」
花奈は言いかけた途中で言葉を詰まらせた。
「ハルに対して獣鬼たちを使い肉体や頭脳の改造を試みた可能性がありそうね、それも使い捨てのモルモットとして」
観萌も感想を述べた。

そう、その実験は彼らの意図しない結果をもたらした。あたしの胎の中にいつまでも住み着いていた寄生体獣鬼という名のバケモノだった。
あたしはこの頃から鳥の視点を複数使いこなせるようになっていた。

ーその都度、警察には被害届は出したが何故か門前払いだったー

そりゃそうだ。
「他の乗客も乗っているバスの中で輪姦されました」なんて言ったところで誰が信じるだろうか?

国家ぐるみで隠蔽工作していた可能性が高そうだ。

ーさすがにあたしはこの時は長い間、生死の境目を彷徨っていたらしい。意識を取り戻した時は次の年の彼岸花が散った後のいつもにも増して寒さが厳しい冬の朝だったー

「この辺も本人の記憶があいまいになっているんだぉちなみに彼女は北九州市に住んでいたらしいんだけどこれも本当の記憶かどうかあやしいんだぉ」

そう、あたしはすでに自我を無くしていたのかも知れない。
ただ確かなのはその時には8人目の娘を身篭らされていた。
しかし外見上は妊娠とは認定されることもなくその子もすくすくと胎芽になる直前で成長を止めていた。

『その答えは今ならわかるんだぉ、ハルちゃんを襲撃したのはおそらく獣鬼たち、そして胎内に大量に撃ち込まれたのは種子と人造精子、そしてストロンチウム90を大量に含むトリチウム水で造られた人造精液、それによってハルちゃんはあいつらにコントロールされていたんだぉ』

現実にはあたしは定期的に約6ヶ月おきに奴らから強姦、いいえ、輪姦射精を受けていた。
2年生が終わりに近い2月の末に最初の双子を孕まされ。
3年生の秋に3人目の娘を孕まされ。
4年生になる春に4人目の娘を孕まされ。
4年生の秋に5人目の娘を孕まされ。
5年生になる春に6人目の娘を孕まされ。
5年生の秋に7人目の娘を孕まされ。
そして何度凌辱しても命を落とさないあたしに疑問を感じたのか両親が突然に殺人鬼と化していた。

あたしは命辛々両親の凶器、銃器から逃れて、気がついたら。在来線の普通電車に揺られていた。

その時になって全てのピースが揃った。
あたしの両親は本当の両親などではなかった。
あたしは監視されていたようだ。
何度も繰り返し行われたあたしに対する婦女暴行事件も門前払いになったわけじゃなくて被害届の取り下げが原因だった。
その瞬間から私の身体はあたしだけのモノ、所有物ではなくなっていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

@東名高速で会えたら

『ほら、Lはそれ、今は言うべき事じゃないよ?私はこの娘をなんとかしなくちゃって思うよ?』

『ふん、だから【G】は甘いっていうんだよ?ついこないだ日本国民の数千万人を胎にかくまって良いことでもあったか?』

『あの時は確か亜希はもちろん【B】も【G】の3人は重度の被曝を受けていた』

『実はL、とてもいい難い事なんだけどあの世界はまだ分岐した歴史のひとつが救われただけでほとんどのルートで日本は、いいや、世界は破滅の道を歩み続けているんだよ』

『ここで【な、なんだってぇ〜‼︎】と叫べばいいのか?』

『この話はしばらく後にしましょう、しばらくはこの娘の話が先よ、私たちが別時間線の自分達と東名高速で合流するまでにはまとめておきたいの』

ーあんた達は何を言いたい?あたしをからかっているの?それともあたしはもう狂ってしまっているの?ー

ー『B』?『G』?『L』?誰だか知らないけど、知らないけどあたしはずっと昔からあんた達を知っている気がするー

あたしも亜希ねえもぼんやりと少しだけ目を覚ましたような気がした。しかしそれはほんの一瞬だけだった。

ーねえ、教えて?どうしてあたしは男の人達に襲われる必要があったの?あたし、何も悪いことなんてしてないよー

あたしの悲痛なおもいがみんなに伝わっていた。しかし今の亜希は何も感じることができない。

『それで亜希、君に聞きたいことがあるんだけど、君はハル、この小学生と出会う前に何をしていた?』

ー私?私は確か可奈野椎と秋種加世の争いに巻き込まれて、加世はなんとか逮捕して他のパトカーで護送してもらったんだけどそいつがニセモノで結局は逃げられてー

『それから?』

ー私と文月輪は可奈野椎と一緒に名神高速に入った事を突き止めて、というより何故か知らないけどそっち方面に全速力で走っていたらパガーニ・ゾンダとカーチェイスするハメになって、そこで多賀サービスエリアで待ち構えていた高速警察にとっ捕まってあのクソ乗り心地の悪い護送車シビリアンに押し込まれたんだけど先客がいてそれがカーチェイスをしていたゾンダを運手していた水無月海と佐原観萌だったんだー

ーそしてしばらく走っている間に春香織と夏乃花奈が空間転送して来て間も無く冬河銀が転送して来たー

『おかしいわね、それじゃ1人足りない』
『私の娘、って事?確かに私の娘は12人、秋子、愛、凛と敦子を加えても11人にしかならない』
『まあG、落ち着け、奴らが孕んだ娘たちはお前の娘ばかりじゃないぞ、他にも11人はいるはずだ、お前以外の11人の第二世代実験隊が強制交配させられた最低限11人の娘たちがな』

ーそうだ、今思い出した。全員で護送車シビリアンの警官と運転手を襲って護送車をジャックしたんだ、そして適当なパーキングエリアに彼らを置き去りにして走り去った。ー

亜希は少しずつ何かを思い出しつつあった。

ーでも何者かによってシビリアンは再びジャックされた、それは思いもしなかった3人組、最後に空間転送されて来た春香織と夏乃花奈、そして冬河銀、特に春香織は時間操作能力、夏乃花奈は見た目に似合わない凶暴な能力、物質を好きな量、アイシュタインの方程式よろしくエネルギー化する事が出来てある意味、人間核兵器とも言えた、私たちは彼女らに従わざるを得なかった。

『それで何をさせられたのかしら』
その声の主の姿はあたしの鳥の視点を使っても見えなかった。

ーすべては加世の策略だった。地元の喫茶店にて彼女は3人に自立型のコマンドを3人に打ち込んで簡単な指示で思うがままに操れた。そして私たちはやりたくもない風俗店やAV撮影などの仕事をさせられたー

『でもあなたはそのあとすぐに彼女、加世の真意に気がついていたんでしょ?気がつかないふりをしていたのはどうして?』

ー加世も何者かはそれから少して気がついた、『G』の娘の1人だということもね、それが火山の調査を始めだし出したあたりからー

『それをみんなに伝えて安心させればよかったじゃない?何故そうしなかったの?』

ー今少しずつ思い出しつつあったんだけど加世の身体が何者かによって義体化されていた事、しかも今現在の技術ではなく、かなり未来、少なくとも100年以上未来の技術によって成り立っていることー

【もちろんそれは後々になって大きな矛盾を生じることとなった。2041年の壁だった】

ーそしてもうひとつ、佐原観萌ひとりだけは他の姉妹とは桁外れに能力、戦闘能力が高かったこと。私は彼女が『G』の娘であることに疑念を持たざるを得なかった。ー

『なるほどね、観萌の正体は私たちは大体掴んでいるけど今は伏せておいた方がいいかもね』

ーまって、彼女がさとみだってこと?ー

その問いに対する答えはなかった。

ーあきねえ、その、あたし、風俗とかAVとかはよく判らないんだけどその加世、って人の真意は何だったの?ー

ハルは問いかけて来た。一瞬風俗とかAVとかに関して聞かれたらどうしようかと焦った、まさか性的暴力を何度も受けて来た小学生の女の子に言えることじゃない。

ー九州に存在する大きな火山の調査だったよ、君が観光に行った阿蘇山も入っていたー

ーそれはいつくらい?ー

ー 日にちはよく覚えてえいないけど3月の上旬に火山口から強力な有毒ガスが大量発生して入山禁止令が発動した日があったでしょ?あの日ー

ーあたしが行ったのはしばらくしてかな、それはなんのために?ー

【実際はそれは見当はずれも良いところだった、あたし、ハルは『今年は西暦何年ですか?』と聞くべきだったのだ。実際にあたしが男たちに暴行を加えられていたのは1970年あたりだったからだ。あたしは50年以上もタイムリープしていたことになる。】

ー九州を代表する火山の様子を観察するためかな?ー

ー私達は仲間達と共に阿蘇山周辺だけでなく他の九州を代表する火山を見て回ったー

ーそれで何かわかったんですか?ー

ーほとんどの火山において、マグマ溜まりが異常に急速に膨れ上がり続けていることはわかった、それだけー

ーそれでハルはマジで火口に飛び込もうとしていたの?ー

ーだって何もいいことないじゃない、身体中手術の縫い目だらけだし、大きくなってからふつうにエッチをしても中の袋が破れるってお父さんとお母さんが泣きながら話をしていたし、一週間に一度はメンテしないと命も危ないってさー

「そんなことないよ」
亜希ねえは力を込めて言った。
「これから私はあんたがさっき会話をしていたのを耳にしていた『G』の娘たちに会いに行くんだ、彼女達に会えば万事解決だよ」
と秋ねえは続けて言った。

もっともハルのメンテナンスは亜希が彼女にあってからほぼ毎日のように行なっているのだけどどうしようもない部分が残っていた。それはあの寄生体だ実は本当はまだ処理しきれていないのが1匹だけ残っている。でもそれは気取られてはいけないと亜希は思った。

【それさえダウトだった、娘たちは亜希ねえを警戒して1吹きの獣鬼のふりをしていた。】
ーどうしてそんなことが言えるの?ー

「会えばわかるよ、きっとそしてあなたは多分本当に『G』の12人目の娘だよ、だから私にとっては数多くいる孫の1人だね」
ハルは亜希の乳首からくちびるを放してキョトンとした顔をして見上げていた。
まあ正直言って亜希が何を言っているのか理解はできていないだろうなぁ。
「それよりもバイパス道路はここで終わりだからちゃんと前を見て走らないと危ないよ」
亜希が注意してやるとハルは名残惜しそうな顔をしつつも私の胸から離れて起き上がって正面を見た。
約70km走ってガス目盛から想定するに10リットル程度の消費か?試作のN社の2ロータリーエンジン車にしてはなかなかな燃費じゃないかと思う。私なら間違いなく20リットルは喰っている筈だ。さて、これからが大変だ、ここから一国、つまり一旦一般の国道23号線を経由して国道1号線に出るのは非常にややこやしい。
国土庁は何を考えているのか?とクレームをつけたくなるがここで文句を言ってもどうしようもない。
残念なことにこの車は旧車であるがゆえにカーナビなる便利なものは搭載されていない、だから私は愛知県のロードマップをダッシュボードから取り出して愕然とした、なんと発行年数が昭和59年、使い物になるはずがない。

「亜希ねえ、なんでその携帯機器のナビゲーションアプリを使わない?」
ハルに言われてハッとした、なんで亜希はこんな便利そうな存在を忘れていたんだろうか?
「あー、私これのパスワード忘れて使えなくなっていたんだ」
つい大声で叫んでしまったがそれを見て急にハルは大きく吹き出し笑いをし始めた。
「あきねえってどこのご老人様ですかぁ?でもそう言えば誰かさんは孫がたくさんいるって言ってましたもんね」
笑い出したハルがもう止まらなくなってしまったようだ。
しかし亜希にとってはハルの沈んだ顔を見させられるよりは例え自分をどんなに馬鹿にしたような話題でもこうして大声で元気よく笑ってくれる方が嬉しい。
「まあ安心してください、亜希ねえ、もう富士インターチェンジの入り口までは把握(はあく)済みですから」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

@本気のカーチェイス?

「まあ安心してください、亜希ねえ、もう富士インターチェンジの入り口までは把握(はあく)済みですから」
あたしは自身たっぷりに言った。
あたしにはカーナビも自動運転支援機構も必要ない。
あたしは隣や前後の車のちょっとした挙動でハンドルやアクセル、ブレーキ操作に対応している。
もう一国(国道1号線)に入ってからかなり経つ。
「少し早いけれどそろそろお腹が減って来た頃だろう、そうだろ?ハル?」
突然、亜希ねえは奇妙な事を言い出した。
「私が握ったおにぎりが食べたいと言いたまえ」
亜希ねえはあたしに自分が握ったおにぎりを食べて欲しいと言いたげだった。
あたしは亜希ねえを睨みつけるとムスッとした顔で言った。
「亜希ねえの素手で握ったおにぎり食べるくらいならコンビニの1週間賞味期限切れのカビの生えたおにぎりを食べた方がよっぽどマシです」
「そ、それはひどいんとちがうか?いくらなんでも」
と亜希ねえ。
「せめて素手で握ったおにぎりは食べたくない程度にしてよ」
亜希が言うとあたしはさらに怪訝な顔をして言い放った。
「亜希ねえ、署を出る時、素手でこの車のオイル交換をしたそのままの手でおにぎり握っていましたよね?マジで信じられないんですけど?」
「え?そんなにまずい事だった?確かに手は洗っていないけどちゃんとキッチンタオルで両手についた油を拭き取ってから握ったよ?」
「もう、クレンザーでちゃんと油を落としてから普通のハンドソープで洗って欲しかったところですけどね、あきねえどっちもやっていないでしょ?」
「うん確かにそうだったかもしれない、でも」
亜希ねえはまだ諦め悪く続けた。
「カストロールオイル味のおにぎりも案外いけるかもしれないよ?」
亜希ねえは言ってしまってから後悔は後には立たない事を思い知らされるだろう。
あたしの見事な左ストレートが亜希ねえの右ほおに命中していた。
「あたしはナナちゃんの塩おむすびを2個食べますから亜希ねえはそのカストロールオイル味の焼き肉入りおにぎりを4個食べてくださいね」
冷たく言い放ってしまった。
せっかくあたしのために100g 450円の高級ブロック牛肉を入れてくれたのに。
それは嬉しいが、やっちゃいけない事だって小学生でもわかるでしょ?
亜希はベンツ箱(ベンツセダンの形をしたお弁当箱)からそのおにぎりを一つ取り出して頬張った。
『なるほど、確かに鉱物油の味がしないこともない、だが何故だろう少し気分が悪くなって来た』
亜希ねえの後悔の念が伝わって来た。
「うん、さすがにちょっとヤバかったみたい」
そう言った亜希ねえにはひょっとしたら学習能力というものが完全に欠落しているのかもしれない。
1個目までは食べたがさすがに2個目までは無理だって気がして来たのだろう。
一応亜希の体はどんな毒も有害物質も分解して無害なものに変える能力は持ち合わせていたようだが変なものを食べているという気分だけはどうしようもないに決まっている。

「もお、亜希ねえったら無理しないでそれの残り次に入るコンビニで捨てちゃってください、あたしの塩おにぎりをひとつあげますから」

あたしに言われてキッチンペーパーで包まれた塩おにぎりを亜希ねえは頬張った。

【マジで死ぬほど美味しかった、いや表現が不適切か?生き返るほど美味しかった。なんか必要以上にしょっぱかった気がしたのは気のせいだろう。】

亜希ねえの脳内思考にはもうため息しか出てこない。
でもそのくせあたしだけでなく他人の暴力被害には敏感だ。

途中で寄ったコンビニナナちゃんで塩おにぎり2個とミックスサンドふたつ、そして炭酸水を2本買ってそのカストロールオイル味のおにぎりをさりげなく可燃ごみのゴミ箱に捨てて再びあたしはシルビア改を一国(国道1号線)に乗り入れて東市に向かい走り始めていた。

それらを飲み食いした直後、亜希は深い眠気に襲われた。いつの間にかあたしは亜希ねえの方を向きながら横になって太ももの上に頭を置いてパーカーを捲り上げるとあらわになった右乳房の乳首を咥えて咀嚼を始めていた。
さっきは左乳首だったこら今度は右乳首を咥えて吸い出した。
何事もバランス!
なんて言っている場合じゃない!亜希ねえの乳を吸っている間に亜希ねえとあたしは深い眠りに堕ちていた。

ー富士山のマグマ溜まりがね、結構やばい事になっているのよー

誰かの思念が突然に入り込んできた。

ー今までがどの程度のマグマ溜まりだったのかがわからないけどその膨らみ方が尋常じゃないのー

誰だか思い出しにくいが金髪の爆発ヘアのイメージが浮かんだ。

ーそれ透視して確認した結果なのか?ー
ストレートの黒髪を胸まで伸ばした娘。

なんですか?と言いたかったがその発言者の姿は明確にはわからなかった。

ーそれで私たちのスパコン様は何時くらいの噴火を予想しているのかしらねー

毛根から毛先までレインボーに変化する輝くストレートの髪を腰まで伸ばした美少女に対して外側に跳ねた赤髪を肩まで伸ばした少し目つきの悪い子がいじわるそうに訊いた。

ーそんなことわかるわけないじゃない!心臓みたいに脈動しているマグマ溜まりなんて私だって初めて聞いたわよ!ー

それは小田井署で聞いた話とよく似ていると思った。
それは決してあの自称JK国会議員秋子の言っていたことはハッタリとはいえなかったという事なのか?

ーそれだけじゃないのよ!この辺の火山帯が人間の内臓や血管みたいに繋がっているのよ!伊豆諸島の火山帯、箱根山、遠いから確認はできなかったけど御嶽山も同様に激しく脈動しているのが確認出来たわー

ほぼ間違いなく『日本列島生物化計画』、火山のマグマ溜まり同士がつながり心臓のように脈動していると秋子に聞かされたアレだ。

ーそれは私の勘が間違ってなければこの日本列島での実験段階、何が目的か知らないけどさー

「ハル、この声たちの主が今どこにいるかわかる?」
亜希は目を覚ましてハルの頭を撫でながら訊いて見た。

ー富士インターチェンジから東名高速に入って浜松方面に移動中、車は元々は滋賀県警の護送車シビリアン、今は静岡インターあたりを走行中、清水インターチェンジの少し向こう辺りから、黄色い車に追われてるー

「もう既にすれ違っているのか?1番近いインターはどこだ?」
亜希ねえが言うとあたしは彼女の乳首から口を離してむっくりと起き上がると正しく着座し直して両手でハンドルを握って運転に集中しlた。
「亜希ねえ、ちょっと飛ばしますからね」
あたしはそう言うとアクセルペダルをグッと踏み込んでハンドルを巧みに操って対向車が来ない隙をついてジグザグ運転で次々と先行車を追い越して行った。
速度計は60から100くらいの間を行ったり来たり繰り返していた。回転数計は・・・もう知らん!
「ヤバいですね」
唐突にあたしはつぶやいた。と同時に空から見たシビリアン、護送車のイメージを亜希ねえはもちろん、シビリアンの全員に送った。
通常走行でも120km/hがやっとの非力な車を1台の黄色いスーパーカーが追いかけていた。
さっきから執拗にシビリアンを追いかけ回しているようにもつけている黄色い35GT-R、めっちゃヤバだから気を付けて』

少し間を置いて返信が入った。

『防弾仕様でロケットランチャー持っているとか?』

どこぞの危ない刑事ドラマ映画じゃあるまいし、まさかいくらなんでもそんな事はないだろう。
と亜希ねえは思いながらあたしの横顔を見て来たが真顔で首を縦に振るしかなかった。それだけでなく左手で素早く亜希ねえの手からスマホを奪い取ると俊速で返信をした。

『それもあるけど対エスパー仕様、念動力も、透視も、花奈のエネルギー化能力の直接攻撃が出来ない、ちなみにそこにいるお腹の大きな亜希や『G』が投げる鉄球も簡単に弾き返されちゃうよ?対戦車砲でさえ弾き返す特殊車両だからね』

「なんでそんな奴らに追われている?と言うかなんでそいつらの事情に関して亜希より知っている?」
亜希ねえは驚いた顔であたしを見返して来たが何故そんなことがわかるのか?あたし自身さえ説明できなかった。

【今思い出せばそれもそうだろう全てあたしの胎の中の4人の娘たちが瞬間移動であらゆる角度と時間軸で観察してかじき出した結果だから、ってあたしは人間SELLかよ!さしずめ娘たちはSPUか?】

ー間も無く後ろから追突をされてシビリアンは大きく尻を振り危うく中央分離帯のガードレールに激突しそうになるー

35GT-Rの助手席の窓を全開にして身を乗り出してロケットランチャー構えている男がいた。

火を噴いて真直ぐにシビリアンを目指して飛んで行く飛翔物が見えた。
ほぼ命中かと思われた時にコンクリートの塊が斜め横から降ってきてロケットはそれに命中して爆発した。

ーなるほどねあの車自身に対しては念動力とかは効かないけど一旦離れて仕舞えば何とかなりますってことなー

ー香織、時間操作であの車から少しでも離れられないかい?ー

ームリ、運転で精一杯!ー

「切羽詰まっているんじゃね?」
亜希はインター入口で窓を開けて発券機から通行券を受け取るハルに向かって言った。

あたしから見ても確かに追い詰められている感じはしている。
速度計はほぼ一瞬にして180km/hの表示限界を簡単に振り切っている。

ーどうやら時間を遮断するシールドがかけられないみたいー

ー急接近してきた35GT-Rに追突されて大きくケツを右に振って走行車線側のガードレールに左フロントを激しく擦り付けた。今ので左側のヘッドライトが死んだようだ。ー

ー視界の左半分が失われてしまった。ー

ーねえ、これって普通のバスだったら絶対に殺されているよねー

「シビリアンのエンジンがミッドフロントシップで良かったようだな」
確かに、リアシップエンジンなら火を噴いていたかもしれない。それほど奴(35GT-R)のボディは頑丈だった。
亜希がつぶやいている間にも春はジグザグ運転を繰り返しながら次々と先行車をごぼう抜きにしてゆきして黄色いスーパーカーに迫りつつあった。
やはり近くで視認してもいわゆる35GT-Rだ。
ノーマルの初代シルビアでは出せない領域、恐らくは200km/h越えの視界が私を圧倒していた。
シビリアンも35GT-Rも共に右レーン、追い越し車線を走っていた。
「おいおい、左からの追い越しは道交法違反だよ!」
注意する間も無く亜希達が乗った初代シルビアカスタムは意図も容易く35GT-Rを追い抜くとシビリアンに横付けにした。
「ハル、窓を全開にしてハンドルとアクセルは私がなんとかするから」
亜希はハルにいうとシビリアンの連中にメッセージをグループ送信をした。

『スライドドアを全開にして、運転手をそっちに乗り込ませるから!』
送信ボタンを押す前にハルが叫んでいた。
「あたしが飛び込むと同時にスライドドアをを閉めて」
ハルはハンドルから手を離すと身を乗り出してシビリアンの中に飛び込んだ。
亜希はアクセルを緩めながらハンドルを軽く右に切り35GT -Rの前に飛び出すとさらにフルブレーキングしながらシビリアン車内にテレポーテーションをした。

「月輪、透視念力でエンジンキル、それから花奈は搭載している残り少ないガソリンをエネルギー化して」

ハルは叫ぶとシビリアン内にテレポーテーションして来た亜希とアイコンタクトを交わした。
亜希は急激にスピードダウンして追っかけてくるGT-Rに激突する瞬間を見届けるとどんどん離れながら火球に包まれていくまで確認していた。

「驚くようなことじゃないよ、あれにエスパー攻撃は効かないけど物理攻撃は有効だからね」
私はそう言ってからさらに補足した。
「もうちょっとシルビアがGT-Rに近づいていたら花奈のエネルギー化も無効にされていたかもだけどね」
もちろん後悔に近い感傷がないわけじゃない。
結構入手するのには亜希の手間と知り合い、とは言っても国会議員の娘なのだがJR国会議員の倶名尚愛と同じ党所属前田愛理の娘の前田リナという幼女のつてで入手して彼女の手によってさらなる改造が施されていた。

「にしてもシルビアにロータリーエンジンを搭載した試作車をオシャカにしたのはもったいなかったかな?」

そこで亜希に幾つかの疑念が生じ始めていた、何故亜希は会った事もない倶名尚愛なるJK国会議員や前田愛理、そして娘の前田リナをよく知っている気がするのは何故だろうか?
他にも十数人知っている人がいる気がする。

まず最初に銀髪の爆破ヘアの少女が目に入った。赤い瞳を持っていて透視能力がある。
そして透視で見えたものに対して念動力攻撃ができる。
身長は今は132cm、Aカップ、名前は文月輪。

続いてストレートの黒髪を胸まで伸ばしているGカップクラスの巨乳だが同時に股間にAV男優も真っ青な立派な巨根を持っている点が特徴だがこれといって大した能力はない。強いて言えば本来なら睾丸がある位置に女の子の穴を隠し持っていることだがこいつはブラックホールなったりホワイトホールになったりしているので触れないでおこう。
名は冬河銀(とうか ぎん)、身長は152cm標準的な中学生女子、いや、女男子か。

そして身長156cm、Cカップ、普通の目立たない娘、肩より少し伸びた栗色のストレートヘア、見た目にはおとなしくて優しそうな女の子。
ただし彼女が持つ能力はかなりエグい。
狙った物体を好きな量(人体も含む)エネルギーに変換する能力を持っている(E=失った質量×光速の二乗)
まあ平たく言えば人間核兵器みたいなもの。
名前は確か夏乃花奈(なつの かな)

【その時にはまだ彼女は本性を隠していた、実は秋草加世と共にあの志乃さんがリストアップしていた12人に入らない仲間はずれだったという事を、彼女はケトル爺さんたち【地神】らの目を欺くダミーだったのだ、いや自分自身でさらっておいて忘れるとは実にお間抜け様だったが】

続いては胸まである、黒髪ストレート、身長165cm、Fカップの美少女、時間を自由自在に操る能力があるらしいが詳細は不明。
名前は春香織(はる かおり)

そしてサディスティックな目つきをした少女、身長は160cm前後、肩までの外に跳ねた赤髪 エネルギーを物質化できる。核爆発のエネルギーを質量に変換して固有の相手にぶっつけたり転送に使う事も出来る。要するに夏乃花奈と真逆の能力を持つのだがこいつが1番厄介なのは他人の首筋や額に数本の指でタッピングをしてコントロールコマンドを打ち込み自由に操れる操れる能力も持っていること。
そしてさらにそれをそのターゲットにも与えられる事により二次的に操作可能な人間を拡張可能なこと。
マクロ的に簡単な命令で複雑な遠隔操作も可能。
全身を未来の世界で義体化して生身の体はほとんど残っていない。
名前は秋種加世(秋種加世)

そして私が1番気にかけている少女、性に関しては影の人格上では実年齢の13才(25才以上)以上の知識と実体験あり、とは言ってもここにいる少女達が全員非処女だと言われても驚く気はさらさらないが、彼女達はそれほど危ない橋を渡って生きてきたと思える。ショートカット、名前の逆さ読みを気にしている。
うん、確かに間違っても逆さ読みは問題だな。
身長?cm、?カップ、体型や顔、などは自由自在に変化できる特技を持っている。その気になれば50代のオヤジになることも可能だな。
ただし彼女は自身が排卵期に近づいた時のみ身長123cmの幼女体型になってしまう。それでも下半身は普通に思春期の女の子なのでその時に男性と性交渉を行えば(強制的に行なわされれば)普通に高い確率で妊娠してしまう。
願望実現達成能力(倶名尚愛の40倍、こいつに死ねと思われたら〇〇〇〇に秘孔を突かれたやつとか変なノートに名前を書かれた奴のように確実死んでしまう、機械に対しても可能、上記の能力により自由自在に身長や体格、顔、などを変えられる。カメラなどにもそのように映るのでセキュリティもフリーパス。ただしこれらの能力は排卵期には全て無効、使えなくなる。肝心な時に使えない役立たずな能力とも言える。(強制的に妊娠させられる可能性があるから。
本人曰く一度妊娠させられてしまったらその胎の中の子が生まれるまで排卵期の状態は続くという。
実は過去に2回ほど孕まされて十月十日その状態が続き雲隠れをしていた時期があったと聞いた。その子は体重も身長も通常児の約半分くらいの小ぶりな赤子だったらしい。ただし自力で出産したがすぐに消えていなくなったとのことだ。
しかし私はなぜこんなにも彼女のプライベートな事まで知っているのだろうか?
ちなみに名前は可奈野椎(かなの つち)

今まであげた彼女達は普通に女子中学生らしい身長だし歳もおそらくはそれくらいだろう、だが以下のふたりはその限りじゃないんだ。

まずそのひとり、胸までの黒髪ストレートヘア、細い目が鋭くて怖い、物理を無視した念動力、最大重量12トンの物を音速22で飛ばすことができる。身長170cm以上、Dカップどう見ても高校生どころか社会人だね。
彼女の名前は水無月海(みずな つきみ)

そして最大の問題児が佐原観萌(さわら みもえ) を名乗る少女。
意外と理論派、腰まで伸びたストレートの茶髪、身長175cm以上、Dカップ、眼が大きく緑がかったハーフ、計測不能なほど思考速度が速いためヤマカンだけで動いていると思われている。
しかしそのほかにも人外的な能力を多数持っていて電車に轢かれてミンチになった状態や高熱で焼却されて灰にされた状態でも短時間で蘇生してしまう。その場合は毛根から毛先までレインボーにグラデーションがかかったかのように滑らかに変化する輝く髪の毛が無制限に伸びてしまう。眉毛やまつ毛も同等だ。
実は他の7人の姉妹の能力を全て持ち合わせているとも言える。亜希が彼女に対して違和感を感じているのはそこなんだよね。

彼女達は亜希と一緒に九州中の火山のマグマ溜まりとその活動を調べてきた仲だったがこのシビリアンには私と一緒に乗り込んできたハル、こと春雨の他にもう5人乗り込んでいた。

そしてあと3人、会ったことがないと言うべきか、記憶にない5人が乗車している。
5人のうち三人ともどう見てもお産間近の妊婦さんにしか見えなかったが衝撃的だったのはそのうちのひとり、亜希にそっくり、いや、亜希そのものとしか見えない女性が腹を出産間近に大きくしていることだった。

「あの、実に言いにくいことだけど、あなたは私です か?」
すごくバカなことを訊いていることくらいは亜希も自覚ぐらいはしている様子だった。
でも声に出して訊かずにはいられなかった。
「見れば分かるでしょうが」
と冷たく言うお腹の大きな亜希。でも何だか苦しそうな小さく呟くような蚊の鳴くような小さな声。
「あなた達は同一人物であって、同時に全くの別人だから」
髪を肩よりも少し下まで伸ばした利発そうな女性が言った。
見た目は利発そうだが彼女もお腹が大きく膨らんでくら頭は回転していないように見えた。
「もうしばらく休ませてもらってからでいいかな」
ショートカットのお腹が大きい少女がやはり苦しそうに口を開いた。
3人の年齢は分かりかねたが3人が3人とも体調がかなり悪いのは事実なように見える。どうやら臨月に近いからではなさそうだ。
全くしゃべれないことはなさそうだが床に転がってお腹を庇うように丸まっている。

「えーと、私によく似た奴も含めてお腹が大きい人が3人いるのは何で?」
亜希ねえはたまたま近くにいた少女ふたりに聞いてみた。
「まずはあんた、亜希の記憶が曖昧、というかほとんど消えている理由だけど、並行世界を何度も移動してきたからだと思うよ」
少し小柄だけど髪の毛の短い褐色の肌をした気の強そうな美少女が言った。
彼女は私の額に左手の人差し指を突き立てると何やら呪文のような言葉を呟いた。
その時私の中に彼女の名前が閃いた。
「あつこ」
そう口にした途端に私の中に失っていた記憶が次々と湧き上がってくる。
亜希の中には始祖と呼ばれる少女が棲んでいる。
あの忌まわしき『さぬきがわ学園で実験体にされ排卵誘発剤を投与されて人口精子を教師達に何度も中出しをされて受精卵ができたと同時に体力に限界が来て死に至った生徒、いや児童犯罪者である少女がいた。
彼女の死体は死姦マニアに何度も陵辱されていた。
亜希はそれを見過ごすことが出来ずに自分の体にその体と浮遊していた残留思念ごと取り込んだわけだが。
一方彼女の中に出来た受精卵はいくつか、何組かの遺伝子操作を施された後にそれぞれ12個の受精卵に複製化されてオリジナルの受精卵は凍結保存された。
12個の受精卵はその時に『さぬきがわ学園』に入学させられていた少女達の胎に強制着床させられて出産をさせられ軍人あがりの教師達によって殺戮マシーンとして育て上げられた。
それが奴らがいう『A』から『L』という少女達。
なのだが実は他にも12人組の少女達による殺戮マシーン達が6組以上は存在していた。
彼女達は別の非行少女達を同様に陵辱することによって受精卵製造目的で利用されたに過ぎなかった。
『A』から『L』までの12人を含む100人近い少女達の肉体はこの星に数万年以上前から棲んでいた種族たちと交配が可能な肉体を持っていた。
彼らは元々は一つの巨大な精神エネルギーの塊だったが人類が哺乳類が進化した時点で発生した人類の誕生前からその精神エネルギーから派生した特殊な生き物であり先住民だった。
しかし彼らは特殊すぎる故に他の通常の男女の交配による子孫の存続を行うことが出来ずにいた。
一言で言うなら雄のアレがあまりのも立派過ぎたのと雄が雌の成長を待ちきれずに強引に交配行為に走ってしまうことが原因とも言えた。
しかもある禁忌行為をおこなってしまったが故に死ぬことのない身体を得た代償に他の生物との交配が出来なくなってしまっていた。
彼らの『さぬきがわ学園』での実験の目的は自分達と交配が可能な少女達のほとんどが生殖器の成長な発達の速さを念頭に遺伝子操作が行われていたようだったと聞く。
しかしほとんどの組の少女達の身体は彼等と強制交配させられたのちにすぐに自壊の道を歩み始めた。それは仲間同士の殺し合いだったり謎の脳細胞崩壊による死が原因だった。
それは性的な成長を含む肉体の異常なまでの大人になる速さに比べて頭脳、特に精神面での成長の遅さが生んだアンバランスさが災いとなったと言えたかもしれない。
実はG班の『A』から『L』に至る12人組は他の組とはあらゆる意味で戦闘力と頭脳は最弱ではあった。
故に同じ児童矯正支援機関である『こじろう学園』の生徒の襲撃を受けほとんどの並行世界では惨殺されるか慰み者にされて全員が自ら死を選んだ。
しかしたった一つ、いや正確には3つの並行世界で異常事態と言うべきか奇跡が起きていた。
3つの並行世界とも『G』を産んだ少女が『G』と共に施設の脱走を試み惨殺されたこと。
そしてそのひとつの『G』が母体もろとも惨殺された事。
残りのふたつの世界では『G』は生き延びたはずだったがひとつの世界では『A』から『L』までの全員が何者かの仕業によって拉致誘拐された。
そして『G』のいない世界でも少女達はやはり他の並行世界と同様に『こじろう学園』の男子達の襲撃を受けて全滅した。
ただひとつ、『G』のいる並行世界のみが『こじろう学園』の男子達と対等、いやそれ以上に圧倒的な強さを見せつけ撃破した。
そしてその結果に驚き感嘆した彼ら、先住民達は彼女達と(強制)交配をして孕ませることを考えた。
事実彼らは数人に孕ませることに成功して彼女らに出産までさせたらしい、もっともそれははっきりと実証はできないことだったのだが。理由は妊娠させられていた間の彼女達の記憶が曖昧になっているためなんだけど。
ひとつだけ確かなのはたったひとり『G』だけは彼ら12人を逆に孕ませてしまった事らしい。
それが先程の文月輪から佐原観萌の8人。
そして今やっと思い出したが親友のJK衆議院議員である倶名尚愛、同じく別の党であるもののJK衆議院議員の山﨑秋子、そしてJKルポライターの楓凛、最後に内閣調査室勤めの草薙敦子を合わせて12人であっている気がするんだけど気になるのはたったひとり、佐原観萌のみ異常なまでにスペックが高すぎる事だ。

そして他のメンバー、『G』を除く何人かが孕まされて出来た可能性がある少女達に先程の『かなえ』と『あつこ』である可能性だってある。もしかしたら私が途中で拾ったハルこと、『春雨』だってそのひとりかもしれない。

「亜希、もしかしたら佐原観萌は『G』の娘じゃないかもいれませんよ、むしろ春雨さんでしたっけ?むしろ彼女の方が『G』の娘じゃないのかと思うけど」
『あつこ』が唐突に指摘してきた。
確かに言われてみれば彼女のいう通り観萌はあまりにもスペックが高すぎるとは思う。
そしてもうひとり、謎の人物として『さとみ』が存在する。

いかん、いかん、話が脱線し過ぎた。
どこまで行ったっけ?
「今、私たちの目の前にいて腹を大きくして苦しんでいる3人の妊婦もどき『G』と『B』、そして亜希ねえのそっくりさん、いや、亜希ねえ自身なんだろうけど恐らくは他の並行世界から来たと思われる3人はなぜ今、亜希ねえたちの目の前にいるかどうか?だろう。

「ごめんなさい、私はずっと今までウソをついていました、私、佐原観萌は佐原観萌ですが『さとみ』でもあります」
え?ここで今カミングアウトする?
亜希ねえを含めて全員がそう思った事だろう。
「まず目の前にいる3人のお腹の大きな方達は他の並行世界からやってきた『B』と『G』、そしてあなた自身、並行世界の亜希です」
「えーと、さすがにそれは話が飛躍しすぎ」
亜希ねえがいうと観萌改め、さとみは構わずに続けた。
「あなたの時間線、並行世界ではほとんど、事はうまく運びました、いろいろな偶然が良い方向に働き、由紀と有希はあなたの中に取り込まれそれによりこの寄生体の存在が明らかになりました」
「そう言われたらそんな気がする」
と亜希ねえは考えていた。
「あなたが無責任にも彼女達をふたりの人間に分けて異世界の姉弟と意識を重ね合わせて人体改造してふたり共に男と女の生殖機能を持たせて姉妹同士でバッコンバッコンと子作りに励めるようにしてしまったのは誰でしたっけねぇ?」
亜希ねえにはそんな記憶ないし、それとこの3人と何の関係が?と思ってから亜希ねえはハッとした。
「あれは全てが私たちに都合がいいように事が運び過ぎた」
山崎秋子は愛人さんたちによって暴走してモンスター化はしたが常に私たちの味方となってその結果、偽さとみを始末してくれたり悪魔、いや人類よりも前から存在する12体のモンスターの始末(殺戮)にも成功して異世界からやって来たミミズメカのプロトタイプを始末(破壊)する事で南海トラフ大震災も数多くの原子力発電所事故、そして国民のほとんどの生命を保護するために彼らをお腹に抱え込んだ3人もそれらがなかったことになり3人とも元の容姿に戻れた。
「しかしその他の時間線、並行世界ではそんな幸運がひとつでも欠けた場合は悲惨な結末しか待っていなかった、そして今目の前にいる彼女達は1番最悪な結末を迎えた世界の彼女たち」
観萌、いや正しくはさとみは自分の目前に巨大な半透明のスクリーンを出現させると幾つかの文字列を数行表示させた。

『1、ミミズメカの一部反乱も起きず日本は周囲の大国の基地や都市を含む主要施設を破壊し続けた。その中にはヨネスケ軍の在日基地なども含まれていた、その結果、全世界大戦戦勝国は日本に対して敵対国条約を発動してほぼ全部の核兵器保有国から核弾頭を備えた弾道ミサイルが日本に向けて発射された』
『2、そのため日本にある54基の原子力発電所の原子炉及び燃料備蓄施設が全て破壊され日本を2度と生命が住めない国に変えてしまった、その結果各シェルターに逃げられた富裕層もいずれは食糧などが尽きて滅亡してしまった』
『3、日本の人口のほとんどを自分達の胎に収めた亜希と『B』『G』だったが能力のほとんどを彼らの保護に使い果たした彼女達に自分らを即死レベル放射線量から身を守る能力がほとんど残っていなかった』
『4、保護した国民の中には今だに周辺国を敵対視するものが多く、同胞である同じ胎にいる国民に対してさえ敵意や殺意をむき出しにするものが多くそれが毒となり3人の免疫力と体力を著しく奪ってしまっている』
『5、モンスター秋子は暴走するだけで味方になるどころか亜希たちに攻撃を仕掛けて来た』

「つまりこのままいけば彼女達3人の命は勿論のこと、日本国民が全滅するであろうことは確かなんです」
さとみはそう説明したが『かなえ』はさらに付け加えた。
「この国の歴史に100のルートがあるとすればほぼ95%に当たる95のルートが絶滅であり、あなたが勝ち取ったたったひとつのルート以外はいくつかの国に分割支配されたり、人口の90%を失ったり、ろくな未来がないです」
「まあこの国の国民が選挙でろくでもない連中を選んだ結果だから仕方がないよね」
『あつこ』は皮肉たっぷりに言ったが笑える話ではないのは当然だ。

「それで他国にケンカをふっかけた連中はどうなった?どうせ他国の軍事産業の保護のもとでのうのうと生きているんだろうけどな」
月海が苦々しく言ったが『かなえ』は首を横に振って言った。
「彼らが逃げ込んだ先は銃社会であり、決して黄色人種に優しい国じゃないわ、それどころか今回の件で日本人に対して敵意を剥き出しにしている麦国やその他元同盟国の人たちも数えきれないほどいるはず、何も関わりも持たない普通の日本人には気の毒だけど殺害や暴行の対象でしょうね」
しばらく沈黙が続いた後に月輪が口を開いた。
「でもどうせ奴らは国民から搾り取った金を大量にばら撒いて護衛を雇って守ってもらえるんでしょ?それに下手をすれば同じ周辺国の黄色人種も狙われることになるんじゃないのですか?」
それに対して『あつこ』は思わず失笑してしまったようだ。
東洋人はみんな区別がつきにくいというのは都市伝説だよ、喋り方、体の動きやクセなどで簡単に見抜けてしまう、しかもそれまで支配階級にいた彼らは独特な雰囲気を醸し出しているからね、どこにも逃げ場はないよ金を受け取るだけ受け取ったら後は放置だね」
「まあそれが今の自称愛国者の成れの果てだけど今の問題はそこじゃない」
口をはさんださとみにハルはつぶやいた。
「それよりもこの3人の手当の方が優先というわけですね」
「うん、火山帯のマグマ溜まり同士の結合と脈動は気になるけど今はこの3人を死の淵から引き戻すことが先決ね、念のために聞いておくけど富士市を出るまではまだちゃんと動けて喋れていたんだったよね?」
いたんだよね?ってあんた観萌としてその場にいたんじゃないのかよ?と亜希ねえはツッコミたかったがどうやら観萌とさとみは別人格と見るべきかもしれない。
「そして日本の火山帯のマグマ溜まりの脈動化と各火山のマグマ溜まりの結束化は残った最悪のケースのひとつかもしれないですね」
「あ、香織さん、そろそろ私と運転代わりましょうか?私ならノーライトでも運転できますから」
そう言ったさとみはいつの間にかいつもの観萌に口調が戻っていた。

「う、さすがにキツなってきたけどそれよりも3人の妊婦さんの手当の方が優先じゃなくないですか?」
花奈が口を挟んだ。
「それが私にもどうにもならないの」
「これが銃弾に撃たれた傷とか感染症ならいざ知らず根本的な問題は彼女達の胎の中に抱え込んだそれぞれ3,000万人を超える人達にあるの」
珍しく観萌が苦悩する表情を隠そうともしない。解決できる方法に未だに辿り着けていないのか?
「中のひとりひとりがとっくの昔に数時間にわたって致死量の放射線を浴びてしまっている、それにその元凶となる放射性物質を肺などの内臓に大量に取り込んでしまっている、3人が彼ら汚染源を胎の中から放出したとしても彼らは数週間で絶命をしてしまう、それを防ぐにはどうしたらよいか?」
月海は観萌のセリフを聞きながら考えていた。
「彼らの体内からそれをすべて取り除いて自分の胎の外、身体中の血管の中に循環させるしか方法はない、しかも外に漏らさないように、そんなことは可能なのか?」
月海の言葉に観萌は首を縦に振った。しかしその顔色はますます曇ってゆく。
「可能ではあるのですが血管を通して体内を循環している放射性物質が彼女達の内臓や脳髄、筋肉や骨を被曝させ続けることになります、余命は想定不可能ですが長くは生きられないかと」
「でもそれって数ある分岐のうちの3人でしょ?大して問題にはならないのでは」
月輪が言ったが観萌は首を横に振った。
「私たちは様々な並行世界を渡り歩いて今現在に至っています、もしも彼女達がほぼ始祖に近い存在だった場合、私達も存在しなかったことになってしまう可能性だってあるわけですよ」
「まあ深く考えても仕方がないね、今はこのマグマ溜まり同士の繋がりと脈動をどうするは考えよう」
私が言っても他の全員はうつむいたままだった。
あの小田井署附属病院襲撃事件の時、あの老人が言っていたセリフが気になって仕方がないからだ。
その記憶は私の孫の代までも引き継がれていたようだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『待って!あなた達は何者なの?』
私の声にならない声が老人を呼び止めた。
『それはワシらに対する問いかけかな?それとも自分自身に対する問いかけかな?』
老人は振り返ることなく言った。
もちろん私だって自分が何者か知らない。
でも確かにここにいる。
『本当にここにいると言えるのかな?ワシはこの世界の時空を何十回と見続けてきたがお前はこの一年くらい前は存在しない、いわば幻のようなものではないのかな』
そう言われると自分の左腕が透き通ってくるかのように見えた、半年も経つというのに私は自分の過去を取り戻せていない。

ー私、愛は車の中で風間志乃さんが銃殺される画像をみたときに思わず『生きて欲しい』と強く念じてしまった、するとそれが彼女自身の願いに、時と場所を超えてシンクロしてあなたを過去の現実世界に生み出してしまったー
愛の思念だろうか?それが私の心を激しく動かした。

老人は振り返るとニヤリと笑った。
『なるほど、ならば我々にとっては脅威ではないですな、やはりあなたは幻想のようなもの、いずれは消えて無くなるでしょう』
不安が私をさらに掻き立てる、左腕どころか両足、胴体まで透けて見えるようになってきた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

@ハル(ハルサメ)と観萌と

「結局はすべて幻だ、そんな結論に達する気がしてきましたね」
月輪も心なしか衰弱した中年女性のように見えてきた。

「あたし、ある晩にとても恐ろしい夢を見たんです、全員が何者かに操られて殺し合いをしている夢を・・・」

一同が発言の主、夏乃花奈を見ていた。

あたしたちはこの時に花奈の様子、口調にい違和感を感じるべきだったかも知れなかった。

彼女は予知夢の能力も持っている。
そしてそれに対してなんの対策も施さなければほぼ100%の確率で的中してしまうことも事実だった。
「策はあるの?」
銀は聞いた。
巨乳だが同時に下半身には女性のそれと一緒にAV男優も真っ青になるくらい立派なモノを持っているのが特徴だ。

「あたしはこの夢は数えきれないほどの数をそれぞれ別のパターンで見てきました」

悲しげな表情で言った花奈の顔は溢れ出している涙で濡れていた。

「その全てが全員死亡という救いのない結末です」

彼女の話を聞いているうちにわかってきたことだけど誰が暴走したとしてもこの地球は愚か銀河系さえも破滅するらしい。

【しかし後になってわかった事だったが花奈もまた獣鬼化していたこじろう学園の男子生徒に犯されて大量の種子と人造精子を含む精液を射精され、その上に寄生体も植え付けられててまともな状態とは言えなくなっていた。】

「取り敢えずは3人の生命力に希望を望むしかないですね」
沈痛な表情で観萌が言った時にただひとり3人を見つめて信じられない事を言ったものがいた。
それはあたしに他ならなかった。

【実は亜希ねえでさえ香織さんの時間操作によって『あつこ』と『かなえ』になりすましていたこじろう学園の男子生徒に輪姦射精されて大量の種子と人造精子を含む精液を射精させられて寄生体なる美少女姿の男女の生殖器に寄生する生物の卵さえをも撃ち込まれて孕まされていた。】

【言うまでもなくあたしと亜希ねえが乗り込む前にこの護送車シビリアンに乗っていた全員がこじろう学園の男子生徒に犯されて輪姦射精を受けていた。】

【まずあつこさんとかなえさんが小次郎学園が送り込んだ【人神】によって犯されて輪姦射精を受けて意識を奪われてある場所に監禁されていた。】

【彼ら【人神】はあつこさんとかなえさんになりすましてこの護送車シビリアンに乗り込んで排卵期に入って【願望達成能力】を失っている可奈野椎に目をつけていた。
ひとりだけ留守をしていた彼女に「喉が渇いていませんかと言い、種子と人造精子を含むミネラルウォーターを飲ませて首長からそれらが吸収させ、意識が朦朧(もうろう)としたところをふたりがかりで犯して輪姦射精をした。】

【彼女に与えられたプログラムは意識をふたりの【人神】に奪われたままその比類なき願望達成能力を復活させる事だった。】

【まず最初に彼らが行ったのは椎の比類なき【願望達成能力】で春香織を強制的に操り自信をあつことかなえに擬態化していた【人神】に自ら犯されて輪姦射精させる事だった。
厄介な謎穴を持つ冬河銀は椎の比類なき【願望達成能力】で封印して香織の【時間操作能力】で時間をほぼ停めた状態でやはり【人神】が銀の謎穴をつらぬいて輪姦射精をして獣鬼化させた。】

【もうここまで来ればあとは楽なものだ銀にぞっこんな花奈は椎の【願望達成能力】も手伝い獣鬼化した銀に自ら犯されて大量の種子と人造精子を、そして寄生体の卵も同時に撃ち込まれて陥落されていた。】

【ただ彼女に関しては【人神】の読みが少し甘かったかも知れなかった。】

【残る他の少女たちは香織と椎、を利用して次から次へと犯して輪姦射精する事で大量の種子と人造精子を含む精液を射精していた。】

【ただ一つ彼らは失態を犯していた。】

【彼らが少女たちの胎の中に解き放った精液が高濃度な放射性物質と放射生生物に汚染されていた事だった。】

【あたしと一緒に護送車シビリアンに乗り込んだ亜希ねえでさえ椎の比類なき【願望達成能力】でふたりの【人神】に犯されて輪姦射精を受けていた。】

【亜希ねえの判断能力が低下したのはそのためだった。】

【あたしも彼らに犯されて輪姦射精を受けて大量の種子と人造精子を撃ち込まれていた。】
【しかしあたしは8人の娘たちが守ってくれていた。侵入して来た無数の種子と人造精子、そして寄生体の卵をことごとく潰してくれた。】

【しかしそれどころかこのシビリアンに乗っていなかった心強い仲間を呼び寄せてくれた。それが倶名尚愛と草彅敦子だった。特に草彅敦子は監禁されていたあつこさんとかなえさんを召喚して救出した。そして偽のあつことか苗にボロを出させて正体を暴露(ばくろ)した

「この方達はどこの時間線、並行世界からやってきたんでしょうかね?もしもその世界での問題点を解決できたら・・・」
亜希の後ろから声を掛けてたのはあたしだった。
「でもどうやってその時間線、並行世界を割り出すの?手がかりを聞き出そうにも本人達はこんな状態だよ?」
半泣き状態で花奈が言った。
確かに目の前で苦しみ、のたうち回っている3人はとてもじゃないが喋れるような状態じゃない。
しかしそれ以上に危ない状態だったのは花奈の方だった。
「でも少なくともこのバスに乗り込んで来た時はまだ元気そうだったんでしょ?」
あたしは確認するように訊いた。
「確かに、みんなから見てどうだった?」
亜希は特にかなえとあつこを見て言った。
「いや、特に、変わったような・・・」
そう言いかけたかなえにあつこはハッとしたような表情をうかべた。
「黄色い車に追い回されてから、ぐったりし始めた気がして」
「それはあまり関係がない気がします」
あたしはそれをすぐに否定した。あたしの娘たちにそんなウソは通用しない。
何故?、とみんな。
あたしはそれに対して全く答えなかった。

このシビリアンに乗り込んでからの亜希ねえもかなり体調が悪いのかもしれない。その理由もわかっていた。
あまり気分の良くない睡魔に亜希ねえとあたしは引き込まれつつあった。

「わかった、全ての謎とは言えないけど、私たちの始祖が一体誰だったのか?」

突然に誰かの夢の中に割り込んでいるような気がした。
犯人はあたしの娘たちだった。
「あ、ごめん、私よ、私、葉類亜希、わかるでしょ?」

亜希ねえは数人いる彼女達にそう語りかけていた。
ーあの、私椎奈というアンドロイドですがあなたは一体何者ですか?ー
そんな返事が返ってきた。
「あ、愛のマネージャーの椎奈ね、でそこに愛はいるんかい」
亜希ねえは意味不明な返しをしてしまっていた。

ーはあ?あんた誰よお?葉類亜希?そんなやつ知らんわー

いきなり亜希は亜希を知らない倶名尚愛によって存在を全否定されてしまった。

「9月に起きた小田井署附属病院襲撃事件を覚えている?」
亜希ねえは確認してみた、亜希が知っている愛ならその事は知っている筈だった。

ー9月に起きた小田井署附属病院襲撃事件?そんなもん知らないよ、あたしはまだクソ暑い8月にいたはずなのに気がついたら翌年の4月って聞かされてこっちがびっくりだよー

いやいや、こっちの方がびっくりだよ、亜希は誰と喋っているのだろうか?

【これも実はあたしの娘たちによる悪戯(いたずら)だったらしい。倶名尚愛は約半年未来にタイムリープさせられていたようだった。】

「一体そこには誰と誰がいるのよ」
念の為にそう問いかけてみた。

ーまず私アンドロイドの椎奈です、よろしく今年いっぱいというか12月まではみならい実習で他の議員さんのマネージャーをやらせてもらうことになってます。椎名の開発者、冴子さんと娘の志乃ちゃん、そして今隣の運転席に移ったのが佐原観萌さんー
亜希は思わず驚かざるを得なかった。
「何でそこにも観萌がいるのよ!こっちにもひとりいるんだけど?」

ー彼女も去年の8月から飛ばされて来たみたいであなたの事は知らないと思いますよ?ー
アンドロイド椎奈がそういうと彼方の観萌がハッと気がついたように言った。
ーあ、もしかして私と月海が退学になりかけた時に校長との仲裁に入ってくれて2人の仲も認めてくれた小田井署のクソガキ婦警さんですね?ー
あまりにも率直すぎる感想には愕然としたが亜希ねえはブチギレていた。
「あの時の核爆弾でも殺せそうもないカラフルな超ロン毛ロンまつ毛とロン眉毛、トドメが凶器のような鋭く尖った爪を持った不良少女だったわね、今思い返せば、」
ーいらないお世話です、ところで今の私もそこにいるんですか?ー
いや、それはこっちのセリフなんですが?
「今のアンタなら寄生体を裸にして干瓢で縛り上げて大事なところに赤しょうがの汁を垂らしてヒイヒイ言わせてサディスティックに微笑んでいるわよ」
と亜希ねえは思わず本当の事を伝えてしまっていた。
ー私はそんな趣味の悪い事はしません、それに寄生体って一体なんですか?寄生虫の大きいヤツですか?ー
まあそうだろうな、とは思った。だからこう返した。
「あ、半年以上前のアンタが知るわけないか、ところでアンタのセフレ、じゃない相棒はどうしたのよ?確か月見うどんとかいう名前の気が短いヤツ」
ー水無月海です、わざと間違がえないでください!それが一緒にウインドウショッピングしていた筈なのにこの時代に飛ばされたのは私ひとりだけ、どうしてこうなったのかわからないですー
こちらの観萌も考え込んでいるように見えた。

【あたしの中の娘たちは観萌さんの脳の修復から取り掛かっていたようだった】

「まず大事なことだけ伝えておくね、志乃ちゃん、あなたを襲った3人組はまだこの世界では生きている、そして今もあなたをつけねらっている」
私は自分でさえ理解できない事を口走っているとは思ってはいた。

「観萌、愛、彼女を守れるのはあなた達だけよ、あいつらは自分達のホームグラウンドにあなた達を招待しようとしている」
彼方(あちら)の様子は全く伝わってこないが亜希はこれだけ入っておく必要があると思っていた。

【あたしの胎の中の娘たちは想像以上に有能だったようだ。もうすでに飽きねえの修復に取り掛かっていた。】

「急いで、奴らは・・・・」
そこで亜希ねえは目を覚ましてしまい通信が途絶えてしまっていた。

【それはあたしも同じだったがもう少しも心配なんてしていなかった。】

「なんかすごく嫌な予感がする」

【もちろんこれは亜希ねえが侵入者に仕掛けた罠だった】

亜希がそう呟くと
「気になるなら私たちが向かいます」
そう言って『かなえ』と『あつこ』が名乗りをあげてくれた。
戦闘能力的にはそれほどではないがふたりとも時間線移動、並行世界移動、時空間移動などの能力を持ち合わせていた。彼女達ほどの適任はいないかもしれない。

「気をつけて、もしも本当にあいつらなら私達が束になってかかっても勝てるかどうかわからない相手よ」
亜希は2人に念を押しておいた。
ふたりの姿は瞬時に消えて彼方の世界に行けた事を伝えては来たがにわかには信じられないような内容だった。

原発事故でもあったかのような凄まじい放射線の嵐が渦巻いていると。それだけの報告だったが。

しばらくして2人は帰ってきた。
そして2人が亜希ねえに伝えた報告内容は信じ難い、というか私が夢の中で見た事を補完するような内容だったとも言える。

ーーーーーーーーーーーー
ひとりの少女が3人の男と戦っていました。
少女の年齢は中学生の半ばくらい、しかし戦力の差は一方的すぎるほどでした。
もはや戦うどころか2人の男に強姦、レイプされる寸前にまで追い込まれていました。
他の男はともかくあのムキムキマンにウオターガンが通用すると思えなかった、それどころか下手をすれば私たちもレイプされることは確実だった、そこに少女が提案をしてきた、「私の目的はサラリーマン風の男が抱き抱えている幼女の奪還だけだ」と。
彼女の指示通りに私達は時間操作能力をフルに使いその隙に彼女はサラリーマンの腕の中から幼女を奪還した。置き土産に以前に組織から渡されていた自決用の爆弾をばら撒き、それが爆発したら奴らは撤収していった。
それでその幼女を彼女達に返せたと油断していたら奴らは今度こそとどめを刺しに舞い戻ってきた。
奴らは観萌さんと愛の能力を完全に封じ込めてその上で4人とも、いえ、本当は私たちと志乃さん、この場合は中学生の志乃さんも含むまだ3歳児だった志乃ちゃんまでもを皆殺しにする計画だったようです。
その時に椎奈さんが彼らの想定以上、いやそれさえはるかに超える戦闘力で戦ってくれなければ私達はここにはいなかったはずです。
男達は1,000,000度を超える熱で焼かれて消えました。

そして彼ら、いえ、奴らが3歳児の志乃ちゃんと拉致した時にその場にいた観萌さんによる奴等の戦力分析結果です。

「絶望的になる戦力差よ」
それが彼女、観萌さんの分析結果でした。
まず彼女は左手の人差し指を立てて言った。
「あの弱そうに見えるサラリーマンでさえアンドロイド椎奈の人工筋肉の10倍の力がある、ムキムキマンに関してはその3倍以上、いえさらに10倍はあると見るべきはあると見るべき」
そして中指を立てて続けて言う。
「ピストン運動の速度もだけど一回の射精における圧力と精液の量がハンパじゃない、2トン以上の圧力で一回に10リットル以上最大恐らくは30リットルは放出できる」
そしてくすり指を立てて言う。
「肉体の再生能力が私の3倍以上の速さで行われている」
そして小指さえ立てて言った。
「時間操作能力、彼らは自分自身の身体の時間は当然のこと、相手の体の一部分の時間を好きな時点まで巻き戻せる能力がある、私たちの身体が何度も破裂させられる前に引き戻されるのはそのため、しかも脳などの時間ははもちろん子宮以外の肉体は戻されないため、記憶上は何度もレイプされた事実は残る」
そして5本目の指、親指を立てた。
「これはあまり考えたくない事実だけど彼らのうちの1人、あるいは最悪全員が私達の能力を封印出來る能力を持っている可能性がある」
そう言ってから観萌は続けて言った。
「誰でもいい、自分達の下着と、その辺りの匂いを確認して、私はあの男の出した精液の匂いを感じているわ、つまり愛の能力は完全に封印されていたのよ」
つまりあの殺人的な性的暴行は現実に行なわれていたと言う事だ。
そしてそれは観萌の肉体再生能力も永久に無効化されていた事を意味していた。何故なら彼女の体の中には心臓や肺が破れた時に血液を通じて呪われた体液も脳に送り込まれた可能性があると観萌自身危惧をしていた。口にして言わなかっただけでそれは彼女自身に大きなダメージを与えたことに変わりがないはず。
ーーーーーーーーーーーーーー

【すべてにおいて娘たちが弾き出した答えそのものだった、しかし娘たちはその男たち3人とあつこさんとかなえさんが連んでいる所を見逃さなかった。そして彼女たちの生殖器の本当の形状も見逃さなかった。】

「一応時間操作能力を使ってハイエース車内と彼女達の着ていた衣服はクリーニングしておきましたよ」
かなえがゲンナリとした表情で言った。
「どんなやられ方されたか知らねぇけど、ハイエースの室内はあの娘達が飛び散らされた内臓や奴らが注入した精液でゴミ屋敷状態になっていてたまったものじゃなかったよ、もちろん彼女達の着ていた衣服の乱れよう、汚れようも相当なものでした、多分全員それに気づかないほど精神的なダメージが大きかったんじゃないのかな」
あつこはそう言うとその時の現状を思い出したのかゴミ袋に嘔吐した。
「もう一つ大切な話が」
かなえはそう言うと亜希ねえにそっと耳打ちをした。
『車内に飛び散っていた男達の精液の混じった彼女達の内臓や血液は信じられないほどの放射性物質で汚染されていました、それは観萌も愛も同じでしたが冴子さんに関しても脳を流れていた血液が放射性物質が混じっていて汚染されていたと言う事です』
「それはつまり、・・・・」
亜希ねえは言いかけて口をつぐんだ。
「はい志乃ちゃんも含めてあのあと全員死亡した確率が高いです。

【そもそも彼女たちがハイエースの室内をクリーニングした事自体が大嘘だった。しかし放射性物質で汚染されていたのは事実だった。しかしやれる範囲の処置はしたと娘たちは言った】

「ねえ、そんな難しそうな話はやめにして飯にでも食いに寄らないかい?」
突然に観萌が大きな声で運転しながら叫んでいた。
やれやれ、別世界、いや過去の自分が死んでいるかもしれないのに呑気なものだ。
「聞こえていないわけないじゃないですか?私の地獄耳を知りませんか?」
急にそんなとってつけたような急ごしらえの設定を言われても、と困惑する私。
「いやクソ地獄耳どころじゃねえぞ、こいつのふたつ名は『サイレンサースナイパー』と言って600メートル先で囁かれた自分に対する悪口も聞き逃さない」
「アグ!」
観萌のすぐそばに立ってそう言った月海の頭上には鉄拳が下されていた。
「その時の記憶は残っているのか?」
亜希ねえは観萌に問いただした。
「いや、あんまりろくでもない出来事だったんでほぼ覚えていないんだけど上郷サービスエリアに行けば何か思い出せるんじゃあないかと」
あまりにも楽天的に言う観萌に亜希ねえはツッコミを入れていた。
「お気楽かい」
「いやぁ、急に上郷サービスエリア下り側の半熟卵入りカレーパンを食べたくなって」
そう言われてみれば亜希ねえも『さぬきがわ学園事件』の時に帰りに食べればいいと思っていたら結局食べ忘れていた事実を思い出していたようだ。
「仕方がないか、じゃあ寄ってくれる?ただし、お金は各自自分もちでね」
そう言えば観萌も諦めてくれると思っていたのだろう。

【しかしそれは亜希ねえが観萌さんに送った合図だった。つまり『彼女たちの乗ったハイエースは上郷サービスエリアの下り側に出現すると言うのは本当なのか?』、それを侵略者たちに悟られないように確認したのだ】

しかし彼女はズボンのポケットから財布を取り出すと「好きに使っていいですよ」と言った。
私が直っ取り出してみた限りじゃ福沢諭吉さんが少なくとも5人はいた気がする。
「ちょとぉ、そんなにあったら富士市でトンテキフルコースみんなで食べれたじゃないですかぁ」
突然に文句をいいだしたのはそれまではスナック菓子で我慢をしていた冬河銀だった。

【彼(彼女?)も自分を取り戻していた】

「だってこれ私のお金よ?」
観萌は言うが中学生のの彼女がどうやって得た金なのか気になった。
「そりゃぁ、裏の家業とか色々あるでしょ」
すかさず口を濁したがいろいろとやばいこともやっていそうな気がした。
シビリアンが上郷サービスエリア下り側の駐車場に停まった時に下車してから観萌は亜希ねえにこっそり耳打ちをした。
「亜希さん、その件に関しては愛にとっても冴子さんにとっても一生記憶から消し去りたかった忌まわしき出来事です、そう簡単に忘れてはいません、でも反撃の手がかりはつかめそうです」
観萌はそう言ってから曇り空を見上げた。
「あのガラクタの山の中に答えはありました、あれが、私たちはもちろんのこと、椎奈さんも救いました」

あたしの彼女たちとの記憶はそこで終わっていた。
しかしあたしは1ミリも心配などしていなかった。
【娘たちは『こじろう学園』の男子生徒に成りすましていた【人神】を始末しに向かった。もちろんハイエースの荷室に搭載されていたブラックボックスを起動させたのも上郷サービスエリアに転送させたのもあたしの娘たちだ】

【あたしは姿を消してみんなの無事を確認したら消滅する気でいた。】

しかしあたしの娘たちはそれを許してはくれないようだ。

あたしは頭上に巨大な色違いの木製の星を見上げながら砂の城のような建物が密集する街を歩いていた。

「これは何?」

つぶやいたあたしに誰かが声をかけて来た。

「これは何度も何度も繰り返して【地神の豪雨】につらぬかれて粉砕されて崩れたビルの跡、【地神】はそれを見せかけだけ再修復してエサが寄って来るのを待っている」

「誰?」
あたしは振り返る事なく尋ね返した。
すぐ後ろには黒髪ショートカットの少女が全裸で立っているのが見えた。
あたしは鳥の視点であらゆる角度から見ることができる。
それがあたしと『イ』の最初の出会いだった。
「他にもいっぱい女の子がいるみたいだけど、他にも大勢の、昔、あたしを襲った男たちの仲間のような、獣鬼というのかしら?あたしたちを襲おうとしているわね」
あたしがそういうと彼女は少し驚いた表情をした。
そしてその直後にあたしたちは大勢の少女たちと共に昔あたしを輪姦した獣たちの餌食になっていた。
でも大丈夫、あたしにはおなかの中に8人もの頼もしい娘たちが住んでいる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

@胎嚢内の羊水に揺られて

私たちは気がついたら意識複合体No.2伊良衣良チームとして誰かの胎の中にいた。まあ私以外の他のみんなは眠っているので一人称は『私』と言う事にしておこう。
どうも違和感を感じると思ったらもうすでに先客がいたらしい。
頭に水色の髪が生え始めた、まあ胎児だ、大きさは20周目くらいだろうが姿は32周目は余裕に過ぎていると思われた。まあ出産した経験がないのでよくわからないがこんなものだろうと思う事にした。
それよりも問題なのは今の私たち、意識複合体としての伊良衣良なのだが姿は12歳以上の少女だが体長は15センチくらいしかなかった。要するに1/10スケールのミニチュアだ。まあ今はすっぽんぽんの丸裸なのだがこの中にいる限りは何の問題もないだろう。
問題なのは私と同じ胎嚢(たいのう)に入っている見た目が32周目に入ったにも関わらず20周程度の大きさの胎児とその胎嚢(たいのう、胎芽や胎児を羊水と共にへその緒を通じて母体内子宮内に収める袋)を大きくなった胎(子宮)に抱えた女性だろう。
『いや、いやぁぁ〜‼︎いた〜い!いやぁ!い、い、いやぁ〜!』
恐怖に怯える叫び声が胎まで響いてきた。
激しく胎嚢の中の羊水が揺らされている。
『いた〜い!いやぁぁ〜‼︎やめてください!あ、あ、あ、あ〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!』
『アホがこの妊婦さんを強姦しているよ』と私の中に住んでいる可奈野椎が目を覚まして警告してきた。
とてもじゃないが眠っていられる状態じゃないから目を覚ましてしまったのだろうか?
『あー、筋肉隆々の獣鬼がこの妊婦さんをを強姦しているわね、射出している精液の量が半端じゃないし女の大事な穴が削られて血まみれになっているようだわ、椎の『願望達成能力』で撃ち込まれ続けている精液をどっか別の空間に飛ばせないかしら?』と無責任な事を『B』さん。
でもないか?このまま大量に精液を射精され続けられたらこの胎嚢も破かれて破水されかねない。
私たちはともかく目の前の胎児には生命の危機である事には変わりがない。
『じゃあとにかくこの妊婦さんを強姦している獣鬼の胃袋の中にその精液をまとめて送るよう願ってみるよ、コイツもあたしとおんなじ(願望達成能力】を持っていて妊婦さんの体を拘束しているみたいだけどあたしの方がはるかに上だから問題ないよ、たっぷりとおあがり、テメーが放出した精液を』
椎が言うとこの胎嚢を押し破ろうとしていた圧力は消えた。
まだ妊婦さんの身体は激しく突き上げられているようだけどじきに収まるだろう。
なにしろ妊婦さんを強姦している獣鬼の胃の中には自分が射精した精液が数リットル胃の中に転送されて相当気持ちが悪い状態になっているはずだから。
『じゃあ時間操作能力でこの妊婦さんを時空間遮断して囲ってあげようかしら』
春香織が言うと妊婦さんだけ周りの時間線から隔離されて彼女は素早く動けるようになったはずである。
『もっとも獣鬼さんの身体が時空間の断層で引き裂かれようが血液の流れの速さが部分的におかしくなってそこらじゅうの血管が破裂して大出血を起こしても知った事じゃないですけどね』
黒いセリフを香織は『クスクス』笑いながら吐いた。
【『B』さんちょっとの間任せたよ】と私は伝えると妊婦の体の外に出て身体中の血管を破裂させながらも彼女の大事な穴を剛毛で包まれた松茸君で激しく突きまくっていた獣鬼の臍(へそ)のあたりを思いっきり蹴り飛ばしてやると奴の身体は妊婦さんから引き剥がされるように吹っ飛びながら土手っ腹に風穴を開けて自分が出した大量の精液と内臓を背中からぶちまけていた。あとは右手の拳で奴の頭を横から殴りつけて首から胴体と生き別れ、いや、死に別れにさせれば完了だ。砕け散った頭蓋骨が他の獣鬼の顔面に命中して、命中して、、、あれ?私と妊婦は15匹以上の、身長が私の倍はありそうな獣鬼に取り囲まれていた。
「あれ?なんなのこのマヴラブ感は?」
思わず呟いてしまっていた。とは言えその間に数匹は私のパンチと蹴りで粉砕されていたけどね!遅い事なら、あれ?
「何だ手助けするまでの数もないじゃん」
小柄なセーラー服姿の白い透き通った髪の主がそう言いながら身長が3メートルをはるかに超える獣鬼どもを小柄な少女が自分の身長以上の高さをジャンプしたり踏み台にしながら蹴り飛ばし殴り飛ばす光景は異常とも言えた。
私が獣鬼を3匹倒している間に5匹は破裂させられた肉片に変えているその少女はスピードもさながらその重量感のあるパンチとキックはどこから来るのだろうか?
そしてこの少女に『慣性の法則』は適用されないのでは?と思わず疑ってしまった。
いとも簡単に移動の方向を変えたり凄まじまじいスピードの移動から停止をしている。
「あれ?あんたいつからいるの?」
今更のように私の存在に気がついたのかその少女は言った。
「いや、さっきからいますが?あなたのその目は節穴さんですか?」
思わず突っ込んでしまった。
「あ〜、それってもしかして大型掲示板で相手のID情報を抜き取る裏技だね」

全く話が噛み合っていなかった。

『この妊婦さんの胎嚢は私たちで守るから伊良衣良さんはしばらくは外から守ってください』
『B』さんからメッセージが届いた。
「ふーん、このアンドロイドさんは妊娠しているんだ」
少女は妊婦さんの大きく膨らんだおなかをまじまじと見つめて言った。
なんか違和感を感じるセリフを聞いた気がする。
「それでこのアンドロイドさんを孕ませた乳親はあんたなの?」
唐突に白髪頭がきいてきた。どう考えたらそんな結論に達するのだろうか?
「あのねぇ、わたし女の子!どうやってこのアンドロイドに精子をぶち込めるのよ!」
と大声で怒鳴ってからふと我に帰った。
『え?アンドロイドに精子をぶち込めるって?』と椎
『ちょっとぉ、この人がアンドロイドなんて今聞いたんだけどぉ〜、マジですか?』
わたしは妊婦さんの胎の中にいる『B』さんや椎、香織さんにきいた。
『え?今更?【遅い事ならの口上は返上ものだよ?』椎にさえ指摘されてしまっていた。
それよりもここがどこなんだろうか?また前の『サタン』とか言う惑星の周りをまわっている『ルシファー』とか言う衛星みたいなものじゃなければよいのだが?
『いや、ここは宇宙空母というか宇宙洋裁みたいなものなんだぉ〜』
突然頭の中に声が割り込んで来た。
どう考えてもアホヅラ巨乳娘花奈、の思考パターンだ。
宇宙空間で洋服でも仕立てる気だろうか?
『おまえさんは今どこにいるんだ』
わたしは意識複合体花奈、いや馬鹿奈に尋ねた。
『それがよくわからないんだおぉ』
『そんなわけあるかい、お前さんの四次元レーダーは亜希を通じてさらに強化されているはずなんだが、それよりも分身強化した子リス獣鬼に輪姦されて大量の放射性物質と放射性生物など致死量をはるかに超えるレベルで含んだ精液を射精されてドロドロの液状になって命を落とした志乃と『ルシファー』こと『ローズに関して聞きたいのだが、あんたならなんとかなったんじゃないのか?』
馬鹿奈からの返事はなかった。
おそらくはわたしたちのすぐ近くには居るのだろうが答えたくない理由でもあるのだろうか?
『そんな薄情な奴、ほかっとけよ、単身のあたしはともかく単身の志乃を見殺しにした奴だぜ』
苛立ちを隠しきれないNo.4チームの『激辛』の声が頭に鳴り響いた。
やはり彼女としては花奈の行為は裏切られた気分になって許すわけにはいかなかったようだ。
そうNo.1チーム花奈の物質エネルギー還元能力と再構築能力の合わせ技でふたり共に完全再現は可能だったはずだったのだ。
「ハル、こんなところにいたのか?」
不意に背後から声をかけられた。
「なんだサタンか?探したんだよ?どこ行ってたん?」
ハルと呼ばれた少女は淡々と答えると私と声をかけてきたストレート黒髪を腰まで伸ばした美少女に質問をした。
「なんかあったの?」
淡々とサタンと呼ばれた少女は逆に訊き返してきた。
「なんかあったかじゃないよ!昔のトラウマが再発して自暴自棄になっているんじゃないかと心配したんだよ!」
「なんであたしが自暴自棄にならなきゃいけないの?」
サタンは呆れたように言った。
「だってあの時にあんなこと言っていたし」
とハル。
私には彼女たちが言っている事の意味がわからなかった。
『ちょっと、あたしが何十億年生きていると思っているのよ?アレは馬鹿奈とかいうメス豚に合わせてやっただけ!放射線で被曝したオリジナル志乃とオリジナル『ローズ』は馬鹿奈の胎の中にいるよ』
私、伊良衣良とハルは同時に『え“!』と答えてしまった。
『気が付いた奴はいなかったし、ましてや『ルシファー』でさえあんな状態だったからね、ケトルじいさんが近くにいた気配に気が付かなくても仕方が無い事だったよ』
【でもだからって】
私はハルと同様の疑問を持っていたと思う。
【何故あの時、花奈は志乃とローズを復元させない道を選んだのか?それよりもあたしたちの心の中を読み取ろうとする奴がいるからテレパシーも最大プロテクトかけて暗号化して】
何故かサタンは言って来た。
【サタンだったからこそ言える事なんだけど太陽系第5惑星メビウスはとても地殻変動、というかプレート移動の激しい星だったんだよ)
【それってマントル対流の力が強くてプレート変動が大きくてその結果、巨大地震や火山活動が活発だったという事?】
ハルはきいた。
それにしてもサタンだったとはどういう意味だろうか?
【そう、それでそんな星に規模の大きな核反応炉発電所や核融合炉発電所をバンバン建設して稼働したらどうなるかって話だよね?】
【それはわかる、事故が多発して雨水などは汚染されてそれの回収は困難を極める、一時的にタンクなどに保管しておくとしても徐々に放射性汚染が進む、でも汚染水はロッコー処理機でほとんどの放射性物質は処理できたんじゃ?】
【それがそんなに甘い話じゃなかったんだよ、核反応炉の中で既にさまざまな放射性物質は増殖していたんだよね、最初はウラン鉱の1%にも満たないウラン二三五のことさえ考えていればよかった、それが欲を出してウラン鉱の93%を占めるウラン二三八に大量な中性子を捕獲させることでほとんどのウラン鉱をプルトニウム二三九核燃料として利用することが可能となった】
【だったらいいことじゃない】
ハルはそう言った。
【でも問題はそれが放つ放射性物質の毒性が極めて強い事にあったんだ】

【福島の原子力発電所事故を思い出してほしいんだぉ〜、建屋自体が吹っ飛び原子炉にさえ穴が開き雨水が燃料棒を濡らし炉の中の燃料棒などに触れてその雨水を汚染させて割れた床面やメルトダウンんによって空いた穴から地下水に漏れ出したんだぉ、それをどう回収した?】
馬鹿奈だったよ
まあ最大限の努力はしても100%回収は不可能だろう。
(でもロッコー処理機があるから回収できた排水は浄化できるんじゃないの?】
私の問いにサタンはともかくハルにさえ失笑されたのは意外だった。
【衣良さん、それは科学技術の名を借りた宗教を過信し過ぎ、口ではいくらでも無害とか言えるよ、でも実際には不可能なんだよ】
とハル。
【そうだね、太陽系第3惑星じゃ1970年辺りから自動車エンジンの排気ガス規制が厳しくなってマスキー法などでどこの国、どこのメーカーでも触媒改良やエンジン排気ガスを再循環させる方法などあらゆる手段を尽くして改良を続けた、けれどそれから50年経った時点でも窒素酸化物、1酸化炭素など有害化合ガスは排気ガスから完全に取りきれていない、直接吸えば確実に人は簡単にすぐにでも死ねる、植物だって1酸化炭素ガスだけならまだしも他にも除去しきれていない有毒物質もまだまだかなり残されている、それを浴びせられたらたちどころに枯れてしまうのよ、自動車エンジンの排気ガスでもそれなんだ、ましてや放射性物質による汚染水の浄化となると本当にその歴史は浅い、事故が多発して犠牲者が出るようになってようやく一部の人間にそれが認知されるようになった程度だからね、ましてや自動車業界と違いそれをクリアしなければ車を売れなくなるという重圧もない、安全神話が蔓延って(はびこって)、それを国や電力業界やいわゆる自称識者たちが広めてしまい、逆にそれを指摘するものが弾圧される社会となるとどうしてもなあなあで基準が甘くなる、しかもそれを【海水で薄めりゃ問題ないんじゃない?】そんな激甘な考え、それがロッコーの処理水の現状と思ってもほとんど間違いないんだよ、昔の工場からの排気や排水を大量の空気や真水で薄めましたから大丈夫でしょ?なんて言おうものならその企業や国は信用を失うだろう?それが通ってしまったのが今の、その後の原子力発電事業の事故処理なんだよ】
ナッツは言ってため息をついた。
過去に核エネルギー関係でよほどこっぴどい目にあったらしい。
【それでもその処理水の中の放射性物質はトリチウムの放射線量が半減する期間は割と短い方なのよ】
とハル。
「と言ってもたかが12年程度なんでしょ?それなら大して問題はないんじゃ?』
と私。たしかトリチウム自体にはセシウムさんやストロンチウム90その他の放射性元素ほどの毒性はないと聞いた。
【それが【ミリシーベルト】という単位なんだけどこれは線量を扱う数値なんだ、だけど【ベクレル】という壊変強度を示す値もあるわけ、【シーベルト】を電気で言う電流とするなら【ベクレル】は電力に相当するわけ、で原子力発電所推進派や浄化水の海洋放出に関して寛大な人たちは好んで【シーベルト】という単位を使いたがる(お国が浄化水と言えとおっしゃるの、そう言うことにしときます)、何故っていくら多くな値でも大抵200ミリシーベルトとか100ミリシーベルト以下とか、なんか安全そうじゃん!って印象操作をする狙いもあったりする】

【だけど原発反対派や汚染水海洋放棄に反対する人たちが好んで使う【ベクレル】は死んでも使いたくないわけ】
とハル。
しかしコイツは確か最初に出会った時に淫魔を名乗っていたような気がする。最近のエロ悪魔は博識なんだろうか?
【なんで?】と私。

【単位がとんでもない事になるからなんだぉ】
と花奈。どんなふうにとんでもないことになるんだろうか?
【兆ベクレルとか京ベクレルとかテラベクレルとかペタベクレルとか聞かされて衣良ちゃんは平静を保てるかにゃ?】
たしかにそれはスパコンとかでしか聞いた事のない桁数だった。
なんか京ベクレルとかペタベクレルとか聞かされたらどうしても「破壊力ハンパねー」と思ってしまうだろう。

『例えば福一原子力発電所事故の前の目標値は次の通りなんだぉ』

花奈はあたしたちにひとつのイメージを送って来た。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

放射性希ガス(キセノンなどを含む)=8800超ベクレル
放射性ヨウ素=4800億ベクレル
放射性液体廃棄物(トリチウムを除く)=2200億ベクレル

トリチウム=22兆ベクレル
上ふたつは気体、下ふたつは液体の放射性廃棄物なんだぉ、当然だけど事故が起きてからはその管理目標を大きく上回る放射性物質がばら撒かれているんだぉ

放射性希ガス 1年間の目標8800兆ベクレル
1100ペタベクレル=1100000兆ベクレル=110京ベクレル
放射性ヨウ素 1年間の目標4800億ベクレル
160ペタベクレル=160000兆ベクレル=16京ベクレル
放射性液体廃棄物(トリチウムを除く) 1年間の目標2200億ベクレル
15000兆ベクレル

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【事故の後で立ったの数ヶ月でこんなにもばら撒かれてしまったんだぉ、もっともその原因を作ってしまったのはあたしなんだぉ〜、あたしがプレート地下深くの岩盤をエネルギーに還していなければあの原発事故も起きなかったんだぉ】

【見ての通り目標値に【ベクレル】という単位を使用している以上少なくとも浄化水の基準値にも【シーベルト】ではなくて【ベクレル】を使うべきなんだよ】

でも規制庁や電力会社、そしてイアエアはベクレルを使うようになったはず。

【それは海洋放出に反対していた人たちが厳しく追及したからなんだ】
サタンが解説を入れてくれた。

【策をこまねいているその間にも体外被曝や体内被曝でどんどん生物のDNAは壊されていく、その半減期を過ぎてもその破壊力は半分残っている、そして厄介な事にその間にも原子力発電所が稼働している限りその12年間の間に最初の1年の数倍以上のトリチウムやそれ以外の放射性汚染物質は生産され済みなんだ』
サタンはそう言うと周りを見回した。あの『ルシファー』とは違う大自然の森林のような風景が広がっていた。しかしその樹木や草木はどれも偽物だ。時々リスやウサギ、鹿などに似た生物らしきものも見かけるが全て紛い物のAIによって制御されたロボットだった。
【トリチウムが安全だというのも一種のごまかしみたいなものだったのよ、【構造が水素に似ているけど直ぐに排泄されるでしょう?】、それが大方の見解だったけれど警鐘を鳴らしていた科学者もいたのよ】
これは私の中の【B】さんか?
【考えたくない都合の悪い事は想定外にしてしまう、それが人類の悪い癖だったな】
サタンはつぶやいた。
【それはどういう意味なの?】
と私はきいた。
するとサタンは少し考え込んだ後に私に伝えた。
【まあ要するに【性善説と性悪説】みたいなものかな?】
【それは神の言うことだけを信じるものは良い行いしかしないけど、逆に悪魔に直ぐに身を委ねてしまう奴は悪いことばかりをやらかすって、どこかの教祖様が言っていたアレ?】
私は確認してみた。
【一般的にはその説が正しいように思われているけどちょっと違うよ】とハル。
【人は本来は善である、けれどたまには足を踏み外すこともあるさ、みたいなのが【性善説】、そして人間って生き物はどうしようもなく悪い生き物なんだけど、他の人たちと関わり、裏切られた時やなぶられた時のその痛みを知る事で善行を学んでゆくという話だっけ?】
ハルはそう言って自分を納得させるようにうなづいた。

だけどよりにもよって最下層の悪魔である淫魔のハルが言うと説得力があるのかないのかよくわからないんだけど?まあ良しとしよう。

【それで話は戻るけど】と言ってサタンは話をトリチウムに戻した。
【全ての人に当てはまるわけじゃなかったんだけど例えば人によって水分を取り込みやすい体質とそうでない体質の人っているよね?そのほかにも脂肪とか、トリチウムにも同じことが言えたんだ、言うまでもない事だけど人間及び生物の体の半分以上は水でできている、だから直ぐに小便などになって排泄されるだろう、だから被曝するリスクは低い、それに関しては正しいと言えたかもしれない、だけど第3惑星地球人、第4惑星『地球』人、そして第5惑星メビウス人は肝心な点を見落としていたんだ、自分たちの体が実質的に炭素と水素の化合物だったと言う事にね】
その後をハルが受け継いだ。
【彼らが摂取した水分には一定量とはいえトリチウムが含まれているプランクトンや小動物、 この場合は小魚も入るかな? それらは海水中の炭素や水素を取り込んで体を構成する物質に変えるのよ、 トリチウムは水素によく似た構造だから簡単に炭素と結びついてそれらを構成する物体に変わるわけ、 つまり排泄されないで体内に残るトリチウムも存在するの、 ではそれを食べる大きな魚はどうかな? 海水の中に混じったトリチウムはそのまま排泄される、 それが定説だった、 だけどよく考えて? タンパク質をほとんど摂取しない草食動物は自分の体の中に筋肉、 つまりタンパク質を作れない? そんな事ないっしょ? それは海を泳ぐ海草しか食べない種類の魚だって同じ、 取り込んだ他の栄養素に海水中の水は取り込んだ水の中の水素と酸素を分離して酸素は呼吸に水素は他の炭水化物と一緒に加工されて血と筋肉になるの、 もしその中に水素によく似たトリチウムが取り込まれたら? その生物が生きている限りトリチウムの混じった炭化水素で構成された血と筋肉になって蓄積されてゆくの、 これを多くの楽観的な科学者は見過ごしていたわけね、 そしてそれは人類にも言える事だったの取り込んだ水分が全て尿や汗になってすぐに排出されると言う思い込み、 それが彼らの文明の末期になって突如としてDNAの破壊による奇形児の誕生によってやっと気がつくわけだけどそんな頃にはその星の海水は信じられない桁数のトリチウムに汚染されていたわけ】
ハルはやたらと長いセリフを噛みもしないで言ってのけた。
それもそうかもしれない、たとえ放射線汚染されてないとしてもトリチウムは水素とは少し違う、それでも簡単に炭素と結びついて仕舞えばそれは正しいタンパク質や脂質、炭水化物と言えるかな?
DNAの螺旋状の塩基配列にしても基本的には炭素と水素で出来ている、そこにちゃっかりトリチウムが紛れ込んだら、その放射線量が塩基配列を壊してしまったら?

【考えたくない事だけど本当は深く考えなければいけない、その最悪の事態も想定しないで行動に移してしまうのが人類の悪いくせなんだぉ】
と花奈。

【特にジポンの欲にまみれた政治家や科学者、医者たちはそれをあえて無視したんだよ、 取り込んだ水分はすぐにおしっこになるという思い込みでね】
とサタンは毒づいた。
宗教だけでなくその時の政治家や科学者にとって都合の悪いものを【悪魔だ】とか【共産主義のサヨクだ】と決めつけて排斥してきた過去は人類だけではなくどんな知的生命体でもやらかす可能性があるということか?
ましてや他のセシウムさん、ストロンチウム90さん、ヨウ素129さん、ルテニウム106さん、テクネチウム99さんなどの他の放射性汚染物質に関しても同様だろう。
私たちは常に「自分たちが犯すリスクを過小評価する傾向がある」という事実を忘れてはいけない。

でもさっきからなんか嫌な予感しかしないんだけど?

【あ、今やっと自分がどこにいるか判ったんだぉ〜、核反応炉付近なんだぉ〜】
突然馬鹿奈の馬鹿な思考が割り込んで来た。

おいおい大丈夫か?そんなとこに立ち入って?

【シールド張っているからその件に関しては問題ないんだぉ、それよりもこの船の原動力がわかったんだぉ、進行方向から星間物質を大量にかき集めてそれを分離してウラン二三五を核反応炉に放り込みそこから発生する中性子をウラン二三八に吸わせてプルトニウム二三九に変えて核反応させてその熱量で水素やヘリウムを核融合させるシンプルなラムジェットエンジンに近い構造なんだぉ】

おいそれって、もしかしてだけど?

【そうなんだぉ〜、ワープ航法はおろか亜光速も無理って代物なんだぉ、まあ時間をかければ光速度の1/100程度までは加速できるだろうけど数光年の移動でもその200倍以上は楽にかかるんだぉ】

マジでスカ?

本気でそう思った。
それでは私たちの太陽系に着くまでに化け物クラスの他の意識複合体チームはともかく私らは年老いてあのロボットvs怪獣の特撮ドラマに出て来るアー〇様のような腰が曲がったおばさんになって干からびて死ぬんじゃないだろうか?

【じゃあみなさんおやすみなさい♪】

私はそう言うと、その辺に私の背の丈まで生えた草をむしり取って横になるとそれを自分の体にかけた。

【衣良ちゃん、それ自殺行為だから、草の中のダニとか変な虫が取り付いて卵産み付けて寄生して大変な病気になるパターンだから!】

何故かハルさんは騒ぎ出してその行為をやめさせようとした。

(ちょっと待て、ここにいる動植物はすべて人造のニセモノじゃなかったんですか?】

私はみんなに問いかけてみた。

【いや、あのケトルじいさん、実は変なところで凝り性でそう言った微生物まできちんと再現しているんだぉ】
っておい、あいつはク〇〇ギかよ⁉︎

【じゃあ怪我してそれを放置したら・・・?】

【うん、破傷風菌に感染して死亡確定だね】
あまりにもあっさりとサタンは答えた。

【とまあそこまでは恒星系圏内での話なんだけどぉ〜いったん外宇宙に出たらアレを使うかもしれないんだぉ】

【はい?嫌な予感しかしないんですが?まさかあの放射性生物とかいう微生物を使って推進力をブーストアップするんじゃないでしょね?】

私の問いに花奈は【そだぉ〜!】と答えてきた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

@超加速とは?

突然にかなりハンパない『G』が私たちを襲い、私たちの体が床に押しつけられていた。
気がつくと大きなお腹を抱えた妊婦さんの腹の中に強制的の戻されていた。
私の身体は『B』さんと強制的に入れ替わり可奈野椎と春香織と共に彼女の中にいた。

【サタンとハルは?】
私は『B』さんきいた。

【あの強烈なGなどお構いなしにこの妊婦さんの身体をハルが抱き抱えて、サタンがその強烈なGで破壊されて飛んで来た樹木や大きく動物を払い除けながら守ってくれなければこの妊婦さんの身体は確実にミンチになっていたでしょうね】
今『B』さんの中にいる香織さんが答えた。

【驚いたんだぉ、あの強烈なGal(ガル、加速度)は【放射性生物】が放射性汚染物質や廃棄物をさらに消化してタキオンみたいなものを卵型の人工惑星の後方射精口からめちゃくちゃ勢い良く噴射して、もう光速の80%以上に達する速度に達したんだけど、まだまだ加速は続いていて、その爆発的な量はとてもラムジェット機構が取り込んだ星間物質だけじゃ足りないんだぉ〜、人工惑星内にも大量の強烈な放射線を放つ放射性物質がエンジンからその数百倍以上もめちゃくちゃ噴射されてその熱量で人工惑星の居住区のラムジェットエンジン部から1/3以上が壊滅状態なんだぉ】
突然花奈からメッセージと共にイメージが送られてきた。

私の脳裏に飛び込んで来たイメージは1960年台のヨネスケ合衆国の辺境を思わせる大自然だった。
だが今はがまるで核融合兵器で爆破されて灼熱の業火で燃え盛っているようだった。

【どうやら獣神は神や人間どころか生物扱いもしてもらえないようだね】

サタンが毒づくように言った。

【全痴全膿の神様にしてみれば獣の1万匹や20万匹なんてゴミみたいなものなんだぉ〜、でも本当はもっと恐ろしい事が実行されているんだぉ〜】

やっと目が暗闇に慣れてきたのか周りを見回すと花奈の思考が伝わってきた。

どう見ても宇宙船か何かの操縦エリアのようでもあった。

しかし壁が金属や樹脂類のような硬いものじゃなくてまるで生物の肉体の中にいるような気がする。

【ここはどこ?】
私は恐る恐る花奈に聞いてみた。

【住居エリア、いわゆるイブやアダムたちが住むエリアだね、今残念なことにNo.3加世とNo.4激辛、そしてサタンとハルが捕えられているみたいなんだぉ】

【それってヤバい状態じゃない】
と私。

【うんとってもヤバいんだぉ、4人とも宇宙船というより宇宙生物の内臓の内部のような場所で20人の実体のない【人神】と800体、と言っていいのかわからないけど大勢のやはり実体のない【次世代獣鬼】とか言われている奴に輪姦されれている、どうやら意識複合体の内部構造がバレちゃったみたいで、い、い、いやぁ〜いた〜い!いた〜い!いやぁぁ〜‼︎あ、ぁ、あ、あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!】
花奈が激しく首を横に降って柔らかなウネウネと波打つ床の上でのたうち回っている様子が見えてきた、どうみても宇宙船のコクピットでもなければ艦橋でもない、何かの生物の消化器の内面に閉じ込められている気がした。
見慣れた獣鬼よりもさらに大きくて凶暴な実体のない逸物を同じく実体のない彼女たち女の子の大切な膣(ちつ)に何十本も同時にねじ込まれて削られている感じだ。
どうやらNo.1花奈も奴らに捕獲されたらしい。
異常なのはたったひとつしか存在しないはずの彼女たちの大事な女の子の膣に数十本もの実体のない灼熱の陰茎が同時に強引にねじり込まれて、休む間もなく激しくその中で暴れまわされて、同時に物理的な灼熱に燃える溶岩のような精液を射精され尽くされているようだ。
『ドクドクドクドクドクドクドクドクドク』と意識体のほぼ全員、みんなの胎内にその大事な穴に捩じ込まれた逸物から大量の放射性物質と放射性生物を含んだ精液が撃ち込まれている、そんなイメージだ。
『あ、あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!いやぁぁ〜‼︎いた〜い!いやぁ!灼けそう!精神が燃え尽きるぅ!スゴい力で心が破られそう!』
ハルの叫び声が聞こえた。

『パーン‼︎』という破裂音が私の頭に鳴り響いた。
おそらくはハルの意識体の子宮はその中に大量に大勢の獣鬼から撃ち込まれた精液の圧力に耐えかねて意識体ごと破裂させられたのかもしれない。

『飛んで火に入る夏の虫とは貴様らのことじゃぁ!意識体もバラバラにして仕舞えばただのメスガキよ、余が新しく開発をした実態なき【次世代獣鬼】に陵辱されまくってプルトニウムと放射性生物をたっぷりと含んだ精液をその意識体の胎の中にたっぷりとぶち込まれて志乃とルシファーのようにドロドロの液体になっては果てるが良い、さあ言え!きさまらは何処からどんな目的で世の聖域を荒らしにきた』

『いやぁ!いた〜い!いやぁぁ〜‼︎いやぁ!いやぁ!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!熱い!焼けるよ!』

No.4激辛の激辛意識体がドロドロに溶かされながら弾丸のように高速で射出される溶岩のように熱い精液で木っ端微塵に吹き飛ばされるのを感じていた。

『バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!』っと加世の意識体の肺や心臓や胃腸などが先の尖ったドライアイスの氷柱のようなもので撃ち抜かれていた。

『あ、あ〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!いやぁぁ〜‼︎いやぁぁ〜‼︎いた〜い!あ“〜!あ“〜!熱い!灼けそう!子宮が、膣が、内臓がすべて焼き尽くされて燃えている!』
亜希が泣き叫んでいた。

『フン、衣良とやら、貴様が何処にいようが世は貴様の居所を探し当ててこやつらと同様に嬲り(なぶり)尽くしてくれるわ、椎の意識体が崩壊してゆくのがわかるだろうコヤツの願望達成能力など世にかかれば生娘同然じゃ!泣くがいい!喚くがいい、女に生まれた己の不運を呪うが良い』
奴がパクリなセリフを笑いながらいった。その笑い声と同時に椎(しい)の意識体が50体の『次世代獣神』に陵辱されているのがわかった。

『いやぁ!いた、いた〜い!いやぁぁ〜‼︎いた〜い!いやぁぁ〜‼︎いやぁぁ〜‼︎いやぁ!破裂する〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!』
『自慰か、名前からしてあれだが世の力にかかればこんなものじゃ!』

『いや、いやぁ!いやぁぁ〜‼︎いた〜い!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!』
黒光りしていた甲羅が熱く真赤に熱せられてヒビが入って裂けると白いねっとりとした液体を大量に噴き出しながら木っ端微塵に破裂させられたのがわかった。

『いやぁ!いやぁぁ〜‼︎いた〜い!いた〜い!裂けそう!あ“〜!あ“〜!あ“〜!熱いよう〜!』
泣き叫びながら破裂させられていたハルの体が何者かに蹴り飛ばされて壁に激突するとその壁から黄色味を帯びた液体が強く噴き出して彼女の意識体に降り注いだ。

『いや、いやぁ!いやぁぁ〜‼︎いた〜い!熱いよう!体が燃えるように溶ける!』
『第3惑星地球の西暦1975年に九州で始末したはずだった貴様がなぜここにいるかは知らぬが貴様はどのみち世の正体を知りすぎておる、サタンと共々消えるが良い』

『あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!いやぁぁ〜‼︎いた〜い!いやぁぁ〜‼︎』
サタンの身体も20匹を超える『次世代獣鬼』に同時につらぬかれたまま長い、長い時間、大量の精液の乱射を撃ち込まれながら壁や天井から黄色みを帯びた液体を強く吹き付けられて溶かされながら激しくうねるように波打つ壁や床に弾かれて床に溜まり始めた黄色みを帯びた液体に全身を浸され(ひたされ)て揉まれて原型をとどめないほどぐしゃぐしゃに溶け始めていた。

『わかりました、私たちの正体を言いますから彼女たちをこれ以上痛ぶるのはやめなさい』

私の中の『B』さんがそう言うと奴は私たちを馬鹿にしたかのように笑い出した。
『貴様如きが世に命令できる立場だとでも思っているのか?もう貴様の居所も掴めたわ、もう貴様らもわしの胃袋の中じゃ!』

『私たちの正体を、いやぁぁ〜‼︎いやぁぁ〜‼︎いた〜い!いやぁ!あ、あ〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!』
案の定『B』さんは私たちが予想していた通りの場所に、転送されて数十匹の【次世代獣鬼】に輪姦射精されていた。と言うかこの場所がどこか?奴が白状していた事を私は聞き逃さなかった。

なぜかほぼ全員が何十体もいる獣鬼の槍のような先の尖った真っ赤に燃える亀頭部をもつ剛毛で包まれた何十本もの陰茎で同時に繰り返してひとつしかない大事な膣を突き刺されていた。
そして全ての亀頭部先頭の割れ目その先から灼熱の真っ赤に灼けた『ドロドロ』の精液が噴射されていた。

『あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!いやぁぁ〜‼︎いやぁぁ〜‼︎熱い!焼ける!溶ける!痛〜い!』
泣き叫んで心をよじらせる『B』さんに奴は言った。

彼女だけは何故か実体のある【地神】、ケトル爺さんに犯されている。

『さあ言え!ここで永久に続く無限輪姦射精地獄で溶かされ、意識体ごと粉砕され朽ち果てるか、それとも本当のことを白状して貴様ひとりだけ生き伸びて世の愛を一心に受け止めるか?』
両足の太ももの裏側を大きな手のひらから生えた太くて長い爪を突き刺されて持ち上げるように股を開かれた【B】さんのその間に入り込んで何度も何度も何度も何度も引き寄せられながら股を引き裂かれてその何本もある陰茎の剛毛で大事な穴を削られ大量の血とひき肉を掻き出されながら『B』さんは口から気味の悪い色の吐血を大量に吐かされのたうちまわさせられながら言った。
『あ“〜!あ“〜!サハラ系の、いた〜い!いやぁぁ〜‼︎いやぁ!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!いやぁぁ〜‼︎いやぁ!いた〜い!いやぁ!はぁ、はぁ、はぁ、エモ星とあ、あ“〜!熱い!言えば納得してもらえる、あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!かしら?あ〜!あ“〜!あ“〜!いやぁぁ〜‼︎いた〜い!いやぁぁ〜‼︎いやぁ!いやぁ!裂けそう!やめて!』
それを聞いた奴は激怒して叫んだ。
『ふざけるな!貴様ら如き下劣な生き物が我が全ての大地を収めるワシらの存在と同じ星の生き物などであるはずがないわ、胃酸で溶かされるが良い!』
奴が叫ぶと同時に壁や床、天井から大量の黄色味を帯びた液体が噴き出していた。
それよりも一瞬早く壁の一部が外から押されたかのように迫ってきたかと思ったらこの部屋全体が破裂していた。
というかスニーカーの先がこの部屋の壁を突き破って、このうねうねした部屋ごと燃え盛るジャングルの中に放り出していた。
その部屋に大きく開けられた穴から見えたものは背中に巨きな穴をぶち抜かれた絶世の巨大な美少女だった。
その声の主は振り返るなり怒涛の大声で叫んだ。
『絶世なる世の美なる裸体に大穴を開けるとは何たる愚弄(ぐろう)!引き裂いてくれるわよ』
かなり違和感のあるセリフだった。
人間のサイズに直すならバスト105を余裕に超える張りのあるバスト、細くくびれたへそ周り、わしづかみにしがいのありそうな柔らかそうな腰回り、そのくせ陰毛1本生えていないワレメさま、つかみ甲斐のありそうな程良く柔らかそうな太もも。まず大きさから言って無理!の一言だったが私も巨女化すれば可能か?ただし振り返ったその『絶世なる美なる裸体』のへその上あたり土手っ腹に大きな穴が開いていて血がドバドバ噴き出して無ければの話だったが。
「そんなことよりさぁ、私の友人たちにあんな酷いことをしておいて詫びの一言もないわけ?」
私は【地神】とやらに詰め寄った。自分たちが神である立場を笠にきた不遜な態度は許しがたかった。
『その件に関してはもういいよ』
花奈はいつもと違う穏やかな口調で言った。
『後輩たちの心をズタズタに引き裂いてくれた件は正直言って看破出来ないけど、コレも許してあげる、ただし・・・』
大量に放射性毒の強いプルトニウムと放射性生物を大量に胎内に精液に混ぜて撃ち込まれてドロドロに溶かされながらわたしたち全員の意識体も崩れ始めていた。しかし少しずつではあったが復元し始めていた。
「バカな!キサマらは世の胃袋の中で溶かし尽くしたはず!」
「お腹を私に蹴り飛ばされて破裂した胃袋を業火で燃やされているあなたはそんなこと言っている場合じゃないでしょ?」
【地神】よりもはるかに小さなハルがジャンプしてその【地神】の顔面の前に浮いていた。彼女の小さな拳が凄まじいスピードで【地神】の鼻っ柱にヒットするとその重量差を全く無視するかのように【地神】の身体は後方に吹っ飛んでいた。
『ば、馬鹿奈!椎の願望達成能力は奴を真っ先に100体の【獣神】に陵辱することで封印させたはず』
起きあがろうとした【地神】をほぼ同じ大きさの【獣神】、いや【獣鬼】が数匹で取り囲んでいた。
2匹の【獣鬼】が【地神】の両肩を押さえつけてもう1匹が彼女の両太ももを持ち上げて巨大な尖った肉槍状の亀頭部を捩じ込んでいた。
『あ、あ“〜!世をどなたと心得る、【ゼウス】様直々のぶかであるぞ、いや、いや、い、い、いやぁ〜いた〜い!あ、あ〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!』
女体化している【地神】の大事かどうかわからない膣(ちつ)を何度も執拗(しつよう)につらぬいている巨大化した【獣鬼】が剛毛で包まれた陰茎君で激しく彼女の大事かどうかよくわからない穴を何度も突き、つらぬいてはつらぬいては引きながら大量の血とひき肉を掻き出していた。
『いやぁぁ〜‼︎いやぁ!いた〜い!いやぁぁ〜‼︎あ、キサマら世をこんな目に合わせてタダで済むと思うなよ!この虫ケラどもが!、あ、あ、あ“、あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!』
『どう?いつもいつもあたしたちにやらせていることをやられる気分は?』
【地神】を強姦している獣鬼の頭の上に腰掛けているショートカットの少女が言った。どう見ても可奈野椎だ。
『ななぜキサマが、キサマの意識体はは真っ先に50匹を超える精神体【獣神】に陵辱させて崩壊させたはず』
『ひょっとしてこの子のことかにゃ』
【地神】の右肩を押さえ込んでいる巨大な獣鬼の頭の上にちょこんと座っている水色のボブカットヘアの巨乳娘がポニーテールの女の子を抱き抱えながら言った。
『キ、キサマは確かいやぁぁ〜‼︎いやぁ!世の手下の【獣神】ども50匹にいた〜い!獣姦させて大量のあ、あ〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!プルトニウムと放射性物質あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!を含んだ精液をたっぷりといやぁ!いやぁぁ〜‼︎SDIしてドロドロにい、い、いやぁ〜あ“〜!あ“〜!あ“〜!溶かした筈』
『何を言っているのかわからないんだぉ、でもともかく説明しておくなら、おねえさんが痔世代獣鬼君たちを使って輪姦させたと思い込んでいたのはこのあたしただひとりだったって事と』
花奈はポニーテールの女の子を軽々と抱き上げて言った。
『この子の名前は【しい】、椎と同じ字なんだけど【ちつ】じゃなくて【しい】、だからそこは間違えないでね』花奈がそういうとどこからともなくベトベトした大量の白濁液、Semen、つまり精液が【しい】と花奈に降り注がれた。【しい】にとってはいい迷惑だ。
『馬鹿奈のバカァ!あれほどさかさ読みは禁止だって言ったのに!』
もちろんその心の声の主は可奈野椎だ。
『それから言っておくんだけど、あたしは獣鬼たちにあんた、【痴神】を犯せなんて1ミリも望んでいないからね、みんなあんたに対する鬱憤(うっぷん)が溜まっているのよ!さっきの無茶苦茶なブーストアップ加速で何万体の【痴人】や獣鬼が強烈な放射線で灰になったと思っているのさ?』
『いやぁ!いやぁぁ〜‼︎いた〜い!世のいう事が聞けぬというのかこの鬱獣(うつけもの)どもが、、あ、あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!う、ウソをぬかせ!現に世の偉大なる肉体再生能力が完全に封じ込められておるではないか!コレもキサマの仕業ではないとい、い、いやぁ〜いやぁぁ〜‼︎いた〜い!熱い!削られる〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!』
【地神】の大きく開いたお腹と背中から大量の白濁液が出血と混じり合い気味の悪い色の液体となって吹き出していた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

@絹のパンティ

『ファッファッファッファ、滑稽(こっけい)な醜態(しゅうたい)を晒して(さらして)おるのぉ、エホバの神よ』
なんかヤバい奴が来たとしか思えなかった。
『逃げるんだぉ!』
花奈が他の5人に指示を出した。正確には私、No.2衣良とNo.3加世、No.4激辛の意識集合体とサタンとハルに対してだ。
なんかあとふたりいたような気がするがそこは気にしないでおこう所詮はしがない端役だ。
巨大な如何わしい槍が灼熱の炎の下から飛び出すとそこにいたすべての獣鬼のア〇〇をつらぬいていた。
『ウガァー!』
叫び声と同時に彼らの口からその槍の先が飛び出すと急激に膨れ上がり獣鬼の身体を破裂させながら焼き尽くしていた。
『キサマらこの炎の神から逃れられるとでも思ったか?全員炎の(ピー)から逃れられるとでも思うたか、(ピー)して(ピー)して(ピー)しまくって灼熱のがまん汁で燃やし尽くしてみせるわ』
本当に花奈が言う通りヤバい奴だった。(ピー)で隠す意味がなくなっている。
『灼熱のがまん汁って新しいな!』とサタン、そんなわけあるかい!
『追って来る?』と私。
『ああ、まるであたし達の行先を予知しているかのように次々と炎の中から飛び出して来る、厄介だ』
その如何わしい槍を必死にかわしながらサタンは言った。
「あ、そうか、そうなんだぉ、何も逃げ回る必要はないんだぉ」
何を思ったか花奈はそう言うと燃え盛る焔の床に降りて叫んだ。
『さあ、愚神ども!やれるものならあたしをその如何わしい槍でつらぬいてみるが良い』
花奈がそう叫んだ途端に床から数十本の如何わしい槍が次から次へと何もない空間から飛び出してきて彼女の大事な膣をつらぬいていた。
そして花奈の口から飛び出すと一瞬にして膨らみあがり彼女の身体を破裂させた。
『あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ“、あ“、あー!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!、でもまだまだなんだぉその程度で花奈のはいている絹のパンティを焼き尽くせると思ったら大間違いなんだぉ
『何のキサマ如きの再生能力でわしの灼熱のがまん汁攻撃から逃れられると思ったか!愚か者が!』
どこからともなく声が聞こえた』
『あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!なかなかやるじゃん!でもまだまだなんだぉ!』
いくら花奈の肉体再生能力が無限にあるとは言うが実際には限界というものがあるだろう。
『あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!まだまだなあんだぉ、ケモノのようにはだかの花奈に火をつけてなんだぉ〜』
花奈が履いて(はいて)いるパンティをつらぬき焼き尽くす如何わしい槍の数はふえる一方だった。
なんか昔の歌謡曲のパクリな気がするがこの際気にしないことにしよう。
花奈は何を思ったのか四つん這いになってさらに挑発した。
『あ、あ、あ、あ、あ〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!いやぁぁ〜‼︎いた〜い!いやぁ!でもまだまだなんだぉ!それじゃ花奈のパンティは何度でも黄泉がえって燃え尽きないんだぉ〜』
【そうかなる程】
サタンが何かに気がついたようだった。
【ケモノの交尾と言ったらあれしか思いつかないわね】
『B』も納得したようだった。
花奈のお尻の後ろに左右から意識集合体No.3加世とサタンの蹴りが入り、後ろから意識集合体No.4激辛の鋭く長い爪が花奈のケツアナに深々と突き刺さった。
そして私、意識集合体No.2伊良衣良とハルのダブルでプレス攻撃だ!
『え〜と』
なんか花奈の戸惑う様子が見てとれた。
『おい、何でおまえが見殺しにした子リス獣鬼がこんなところにいるんだよ?』
No.4激辛に至ってはパニックに陥っていた。
花奈はそんな子リス獣鬼、というか完全な子リスの姿に戻った彼を抱き上げるとその鼻先にそっと口づけをした。

激辛『馬鹿奈ぁ、それはあたしのものだぁ、返せ!」

馬鹿奈「え〜、あたしが捕まえたんだからあたしのものですよぉ〜〜」

花奈も激辛も譲る気は全くなさそうだった。

アダルト版JC淫魔刑事獣鬼編13『伊良衣良とハル』1

終わり

伊良衣良『ねえ、君はどっちの女子が好きなの?』

子リス『うーん、僕はどっちかというと亜希さんのような貧乳が好きだな』

ー花奈『あれだけたくさんの如何わしい槍であたしの大事な穴をつらぬいてがまん汁で中をひたひたに濡らしておいてそれはないよね?』

激辛『あれだけ衛星ルシファーで散々あたしに中出しをしておいて裏切る気じゃないでしょうね?』

アダルト版JC淫魔刑事獣鬼編14『伊良衣良とハル』2

にちゅぢゅく!

子リス『でも志乃さんも捨てがたいし、波瑠沙芽ちゃんマンゴーも美味しそうだし、サタンのアケビちゃんも』

激辛『おい、テメー結局はヤレれば誰でも良いのかよ!』

子リス『いえ決してそのようなことは』

葉類智恵『じゃああたいはどうだい』

強引にベッドルームに持ち去られる

子リス『いや、いやぁ!いやぁぁ〜‼︎たすけてえ!』

リナ『まあ自業自得ですね、せいぜい片山さ〇〇似のママ、じゃない、警部長に抱かれてタヒんでくださいな』

花奈『かわいそうなんだお』

激辛『じゃあ馬鹿奈が子リスの代わりに片〇〇つき似の警部長に抱かれるかい?』

馬鹿奈は突然、激辛に葉類智恵警部長のベッドルームに転送された。

葉類智恵警部長『実はあたい前から花奈の身体つきが好きで、遠慮は要らん、あたいに抱かれりゃあせ』

馬鹿奈『いやぁ!い、い、いやぁ〜いやめてぇ、けえぶ!どうしてそんなご立派なものがあ、ぁ、あ〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!』

葉類亜希『あ、あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ何であたしまで』

椎奈『いやぁ!いやぁぁ〜‼︎いやぁぁ〜‼︎いやぁぁ〜‼︎』

サタン『なあ、あの夫婦がまともな地球人だと思わないほうがいいよな?え?あたしも?あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!いやぁぁ〜‼︎いやぁぁ〜‼︎いた〜い!いやぁ!裂けそう!』

波瑠沙芽『いやぁ!いやぁぁ〜‼︎いやぁぁ〜‼︎いた〜いやぁ!い、い、いやぁ〜いた〜い!!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!』

恐るべし葉類智恵警部長、もしもこんな奴に総理大臣をやらせたら『ジポン』は必ず滅びる!

崖田総理『誰か俺を呼んだか?あ、あ、あ、あ〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!いやぁぁ〜‼︎いやぁぁ〜‼︎いた〜い!焼けずる、あついよ〜もう増税なんて言わないから!軍備拡張なんて言わないからやめて〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!サラリーマンぞうぜいもしませーん!い』

コウダタロスケ『いやぁ!いやぁぁ〜‼︎いた〜い!何で俺まで〇〇〇カード作れって言ったのは俺じゃない!F社とネック社と寝てて社とヨントリーカイチョーの要請だ、強姦するならあいつらを、あ“、あ“、あー!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!』

おフランスに行ったE.I『いやぁ!いやぁぁ〜‼︎いた〜い!いやぁ!い、い、いやぁ〜あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!はぁてぇしない〜、あ“、あー!あ“〜!あ“〜!しゃせいのぉあ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!いやぁぁ〜‼︎裂けそう!」

おフランスに行ったr.m.「だってしょうひぜいをあ“、あー!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!19.5%にするってけんしゅうけっくっくぁをだせば、い、い、いやぁ〜いた〜い!いやぁ!いやぁ!いやぁぁ〜‼︎おフランスに行く金を出すってざいむしょうのあ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!も、^_^もう言いません!そんな本当のあ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!いやぁぁ〜‼︎いた〜い!いやぁ!いやぁぁ〜‼︎裂けそう!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!」

葉類智恵「わかりゃいいんだよ、わかりゃ、ほーれほれ、ほーれほれ」

ポニテ亜希「な、なんであたいまで、あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!いやぁぁ〜‼︎いやぁ!いやぁぁ〜‼︎いた〜い!いやぁ!裂けそう!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!」

こうして首相公邸の夜は老けてゆくのだった。

倶名尚愛「い、い、いやぁ〜いやぁぁ〜‼︎いた〜い!字が違う、あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!、あなたさてはトリチウム水をさっき大量に飲んでいた」

トリチウム葉類智恵「そうさ、日本政府だけが公認の安心安全なトリチウムやその他もろもろをたっぷり含んで放水されたロッコーのおいしい処理水をたらふく飲んで大きく育ったマグロやハマチ、ク〇〇の刺し身をたらふくたべたらこうなっちまったのさ」

『ドピュドピュドピュドピュドピュドピュ』

馬鹿奈「あーあ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!女性の体が男体化して松茸くんと大きな銀杏くんができて女性を犯しまくって犯された女性も男体化して他の女性も犯しまくるなんてあ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!花奈も大きな松茸くんが生えてタマタマちゃんが精子でぱんぱんなんだぉ、ネトウヨ女子を〇〇したくなっただぉ〜」

タロット元大統領「これはなんのふざけた実験かね?」

某マザー•〇ー〇「ふざけてなんかいません、我々も含めてですがたかがトリチウム水と油断した結果がこのザマです、彼らが真摯に私たちの警告に耳を傾けてくれていたら、いやぁぁ〜‼︎いやぁ!タロットさん私を(ピー)さないでーえ」

タロット元大統領「いいじゃないか?わしはもうアナならなんでも良くなってきたゾォ」

某マザー•〇ー〇「あ、あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!私の中の芽が巨大な松茸くんに、いやぁぁ〜‼︎いやぁぁ〜‼︎いた〜い!松茸くん同士が、太くて立派なモノ同士が擦れ合って焼けずりそう!あ“〜!あ“〜!あ“〜!私も我慢できない、あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!」

『ドピュドピュドピュドピュドピュドピュドピュ』

某マザー•〇ー〇「いやぁぁ〜‼︎いた〜い!でももっとたくさん出したい!止まらない!タロットさん!私の松茸くんを受け入れなさい!」

タロットもっと大統領「いや、いやぁぁ〜‼︎いやぁ!いた〜い!やめて!でももっともっと激しく、あ、あ“、あーあ“、あー!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!あ“〜!」

#20才未満閲覧注意
#SFっぽく
#ハタチ未満はご遠慮ください
#ハルサメとナッツシリーズ
#過激な描写あります
#エログロ注意
#波瑠沙芽とナッツ
#小説

それ以降数年後にはこの第3惑星ではSEXと言えばケツ〇〇のことを指すようになったと言う。

ジャーサン北側「ヒャッホーミーのパラダイスがやってきたよ、死んでなんかいられないから心臓くんも一緒に生き返ってバッコンバッコンするよ(以下略

春本安清「うわー悪夢だ、竹本仁くん、うちの美少女をサービスして48人やるから好きなように(ピー)しなさい」

ここから先は

159字
まだまだ更新中ですが頑張ってみます。

新米淫魔ハルサメと熟練悪なナッツの愛とえろすの物語 20才以上推奨ですが、、特に、、、、過剰な期待はしないでください(笑)

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?