私は誰?2

私は私は誰?2
2023/07/25校正更新追記

葉類亜希風間達也刑事のひとり娘志乃の銃殺死と入れ替わりに出現した謎の少女
葉類智恵 小田井署の警部と私立小田井病院の院長、身寄りのない亜希を引き取る。
風間達也 某メンバーとは関係がないが色々トラブルメーカー
風間志乃 達也のひとり娘、高校3年夏までは女子野球部に所属していたが引退後地学に興味を持ち始める。19才になったばかりの頃に凶悪犯に拉致されて隙を見て逃げようとしたところを背中から大型拳銃で心臓ごと胸を撃ち抜かれて帰らぬ人となる。

私と風間達也先輩は急な呼び出しを受けて署長代理の警部室に呼び出されていた。
私と風間先輩の前に、怖くて恐ろしい葉類知恵大先輩が仁王立ちしていた。
「貴様ら二人、なんであたいにここに呼び出されたか、分かっているんだろうな?」
そんなに怖い顔をして言わなくても、私たちはあなたにそんなにキツく責められるような悪いことはしていないはずですが?
右に立っている風間先輩をちらりと見たら「知らんふり」をして明後日の方向を見ている。
「貴様らは二人、あそこで一体何をしていた?」
そう言って葉類大先輩は私を睨みつけ、そして風間先輩にちらりと目を向けた。
「なんだっけ?」と私。デートでなかったのは確かだし、私はこんなオヤジとは死んでも嫌だ。
「自分らは女子高校生暴行殺人容疑手配の凶悪犯を追っていたところであります、葉類知恵大警部殿」
風間先輩はそんなことを言ってはいたが、視線は全く葉類大先輩を見てなどいなかった。そう言われればそんな気もするけど大した問題は起きてはいなかった、と思いたい。
「第三者を巻き込むなといつも言っている筈だが、どうしてああなった?」
そう問われた私は斜め左上のエアコン室内機を見る。そのエアコンに意味があるわけではない、ただ単に目に入っただけの事だ。
「目をそらすな」と葉類大先輩。
「えーと、追っている途中で容疑者に尾行を気づかれまして」
と私、いや本当はなんで呼び出しをくらっているのかは分かってはいる。
尾行に気がついた犯人は急に駆け足になり私たちとの距離を取るとたまたまそこに居合わせた女子中学生を卑怯にもナイフを彼女の首に当てて脅しせいご(背後)から抱きかかえて人質に取ったのだ。
「鑑識班の報告書を読むとと『犯人は額に硬式野球ボールの直撃を受け頭蓋骨陥没の重体』とあるんだが、亜希、貴様何をした」
亜希というのは私の名前だ。訳あって私は葉類大先輩の家にお世話になっている。だが今はそんなことはどうでもいい、というか悪人に野球のボールをぶっつけちゃダメなわけ?マグナム44とかS&Wぶっ放したわけじゃないんだよ?
「黙秘か、まあいい、貴様そのボールが女子中学生の頭を直撃することを考えなかったのか?うまいことナイフを落としてくれたがそれが彼女に加害するとは考えなかったのか?」
そう問われた私の頭に『私、失敗しないんで』というセリフが突然おぼろげながら浮かんできたのだがそれは破滅フラグにつながるような気がしたのでぐっと飲み込んだ。
「フォークで落とせばなんとかなると思ったんで」と私。
「では犯人と貴様の間に突然背の高い男性、例えば身長190cmの男性が間に割り込んできたとしたら、そいつに命中したら病院送りどころか貴様が殺人罪で起訴されることになるんだぞ」
「いや、そこはちゃんと手加減はしているし、むしろあの男の方こそなんであの程度のフォークボールで頭蓋骨陥没の重体になるのか不思議なのですが?」
私はほっぺを思いっきり大きく膨らませて猛抗議をした。周囲の状況はちゃんと見回していたし私にはフォークだけでなくカーブやシュート、スライダーだってある、ナックルはただいま絶賛開発中なのだが。
「ほお、手加減とな、これは愉快だ」と葉類大先輩は言ってから大声で笑いだした。そしてピタリと笑うのを止めると真顔で私に尋ねた。
「貴様、風間刑事の娘さんを銃殺した犯人を覚えているか?」
いや、そんなこと急に言われても、4ヵ月近く前の出来事だし、あの時は確か大きめの小石、じゃない石ころを犯人の額にストレートで命中させて。
私は思わず吹き出してしまっていた。まさかあの程度の速度の石ころを避けられない人間がいるとは想像だにしていなかったからだ。
「何がおかしい、あの時担当した検死官医によると犯人は即死だったそうだ、そ・く・し、頭蓋骨が砕けて脳髄に喰い込んでいたって話だ」
「へ?」と私、いくら自分がパニクっていても、憎悪で犯人への手心を忘れていたとしても、それは有り得ない。
「とにかく貴様の豪速球は凶器だ!いや立派な殺人兵器だ!今後一切使用を禁じる、いいな!」
そんなことを急に言われても葉類大先輩殿。私はすがるような目をして彼女に懇願の眼差しを向けた。
「ダメだ、それに貴様は公にはできない存在だしな」
私は助けを求めるように風間先輩をちらりと見た。相変わらず「知らんふり」かい!
「まあ風間はまだ両手が満足に使えない状態だ、なるべく彼の手足となるべく補佐をしてやれ」と葉類大先輩。私に向かいつかつかと歩み寄ってきて右手人差し指で私の制服のリボンを指差して念を押す。
「いいか、あくまでも補佐だ、貴様らへっぽこ二人は二人でやっと半人前のクォーター、忘れるなよ」
それから私たち二人は来署して来た本庁のお偉さんたちや何故か内閣調査室とか公安警察のトップからも大目玉をくらい自宅待機ということで帰宅することになった。
署の正玄関には信じられないくらいの大勢の記者たちが押し寄せていてカメラやビデオ、そしてマイクを手にして待ち構えているのがエレベーターの扉が開いたと同時に見えた。
慌てて私はドア「閉じる」ボタンを押してBFLボタンを10回連打した。
「危なかったな」とおっさん、それに対して私は「マスコミ関心有り過ぎ」と答えた。政治家の不祥事にもそれくらいの熱心さがあって良いのではないのか?
しばらくエレベーターは下降した後止まるとドアが開いた。目の前にはいくつかの分岐した地下通路が広がっている。
リニア中央新幹線よりも深い位置を通る地下100メートルの秘密通路だ。
「じゃあな」と風間先輩、「飲みすぎないでよ」と私、そして二人は別々の地下通路を歩き始めた。

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話は過去に遡る

病院に運ばれてから何日経ったかよく覚えていない。私はガンガン響く頭痛を我慢しながらベッドから起き上がり御手洗に向かうことにした。
私のベッドの隣にはもう一つ大きめなベッドがありそこには見覚えのあるおっさんが点滴を何本かぶら下げて眠っていた。
まあお互いに霊安室送りにならなかっただけ運が良かったかもしれない。
しかしそこで私はなぜかボブカットヘアーのグラマーなアホヅラ少女を抱いたような気がしたが多分気のせいだろう。
両肩を包帯でぐるぐる巻きにされて見た目にも痛々しいが顔はキモいので同情はしない。
まあそういう私だって右腕にギブスを装着した上に注射針刺して点滴を打ってもらっているので他人のことは言えないんだけど。
本当は下着を御手洗で取り替えたかったんだけど点滴スタンドを押して行くにはちょっと遠い。
お隣さんはよく眠っているようなのでここで着替えをすることにした。
ベッドに腰掛けて左手でパジャマズボンの上端に手をかけて腰を浮かせて引き摺り下ろす、たったそれだけのことなのに左手一本だけだとすごく不便に感じた。
腰を曲げたり、足を浮かせたりしてなんとかパジャマズボンを脱ぐことは出来た、次はパンティだ。
「あれ?」、と私は思わず声に出して呟いてしまった。
自分はまだ生理中でもないのに生理用のパンツを履いていたからだ。いや、そもそも生理ってなんのことだ?疑問が頭をかすめた。
しかしそこはさほど気にすることもなく脱ぐ作業を続ける。そしてそれを見たとき
「あれ?」と言ってしまう。
なぜならその生理用パンツにはナプキンが仕込んであったからだ、しかも「多い日も安心夜用安心長時間」ってやつ。
しかもそれは鼻をつき刺すような臭いを放っていた。
「ん、お前何している?」と男の声がしたので見るとさっきまで眠っていた筈のベッドの上の中年男が目を開けてマジマジとこちらを見ていた。もちろん大事な割れ目ちゃんも見られてしまったかもしれない。
「見るなぁ!」
私は叫び近くにあったものを投げそれは奴の額に命中した。
突然勢いよくドアが開き「どうしました!」と驚く看護師の声、そして私の目の前に落ちていた少々ひしゃげたプラスチックケース入りのティッシュペーパーを拾うとそれをベッドの枕元に置き、そして下半身全裸の私を見て右手を口に当てて「ププププ」と笑い、「お盛んですね」と言った。
「はい?」
意味がわからず私はそう返すしかなかったんだけど正面の男に目をやる。
彼は再び眠っていた、いや気絶していると言うべきか。
「なんか夕べ変な夢見てさ」と私が言うと看護師は興味津々な顔をして尋ねてきた」
どんな夢なんですか」って、こういうの聞くの守秘義務なんとかになるんじゃないのかって思ったけどどうせ夢の中の出来事だからまっいいかって感じで喋ることにした。
「なんか夕べさ、私、夢のの中でこのキモいおっさんの腹の上で激しく腰振っていたんだよね」
それを聞いた途端看護師は再び「プププププ」と含み笑いをし始めやがった。
なんて失礼なやつだ、と私は思わず看護師を睨みつけてしまう。
「ごめんなさい、で、それからどうしましたか?」と看護師は返してきた。
それからのことはほとんどよく覚えていない、だんだんすごく気持ちよくなってきて思わずこのきもい中年男にしがみついてしまったような気がする。
もちろんそんなことは口が裂けても言えない、この看護師の性格からしてそれを言おうものなら光よりも速い速度でそれは病院中のナースセンター中の話題になってしまうような気がした。
「いや、覚えているのはそこだけ」
私はそういうのがやっとだった。なんかこれ以上は思い出さない方がいいような気がする。頭痛がますます酷くなりそうだ。
「それより右肩の調子はどうですか?まだ痛みますか?」
急に真顔になって看護師は聞いてきた。
右肩から下はほとんど感覚がなく、腕の上げ下げはもちろんのこと指先一つ動かせない状態だ。それだけを簡単に伝えた。
一応気をつかっての事かもしれないが「それぐらいカルテとかに書いてないの?」とか言いたいけど右手が使えないんじゃこの先・・・・・あれこの先どうするんだっけ?
「あー、そりゃあそうよね、二人とも大型拳銃で撃たれた衝撃で肩の骨が粉々に砕けちゃっていたらしいからウチのスーパードクターが瞬間接着剤で固めちゃったんですよね」と看護師。
珍しく今日は長いセリフを言っているな?と思っていたら・・・カンニングペーパーを読み上げていた。
でもそんな話は担当医から聞いていないし中年おっさん刑事の上司からも聞いていない。確か葉類知恵警部とか言ったっけ?一度見舞いに来てくれて、その時になんかよくわからない戯言を言ってすぐに帰ってしまった。
それ以来もう二度と来なくなったけどあれは一体なんと言っていたんだろうか?
「・・・・・・・・・・・・・の世話をしてやってな」
なんかそんなようなことを言っていたような気がする。あれ?その前にもなんかセリフがあった気が・・・
「・・・・・・・・・・・・・・風間刑事の・・・の世話もしてくれな」
えーとまだ完全じゃない。
「風間刑事は両肩やられちまっているが貴様は右肩だけだ、だから風間刑事の・・・の世話もしてくれ」
ここまではなんとか思い出せたけど、いや、あれはもしかして「お前らの方の骨は瞬間接着剤で固めてしまったからもう動かせるようになるのは諦めろ」的な宣言だったんだろうか?・・・
それにしてもいまだに思い出せない「風間刑事の」に続く「・・・の世話もしてくれ」がものすごく気になるんだけど。
看護師たちに言わせるとそれを言った時の葉類知恵警部の含み笑いは、『エロい下ネタ話しをした時の表情』だそうだ。
あの風間志乃銃殺事件の際に救急車を呼んでもらった時に行った笑えないジョークを言った時の表情もそんな感じだったらしい。
ただ私はその時は死にかけていたので気がつかなかっただけのことかもしれなかったが。
「ここは多分警察病院、ですよね?」と私は看護師に聞いてみた。
「そーよ、一応ここは他の警察病院と違って表向きは民間病院だけどね」
「へ?」っと私。
ちょっと待って、なんでそんなややこやしいことをする、そもそもそんな事をしてなんの利点があるというの?
「まあここの院長兼、理事長兼、総株主があの葉類知恵警部なんだよね?」
と看護師、なんであの人にそんなに権利、じゃない、役職を持っているんだろうか?
ひょっとして裏金をたっぷり袖の下に送ったんだろうか?
「ああ、賄賂とか心配しているのね、ないない、あの人は知能指数カウンターストップだし、だからと言うのもあるけれど持ってない資格ほとんどないの」
じゃあなんでそんな人が警察署にいるわけ?しかも警部どまりって一体?そんなに凄い人なら警視総監だって目指せるんじゃ?
まだ納得がいかない部分もあるけど?
「まあ葉類警部としても普通の警察病院に放り込みたかったらしいんだけど、実はあなたの存在がね?」
「え?私の存在?もしかして私、厄介者扱いなの?」
「違う違う、あなたはいまだに身元不明者扱いになっているの、ただそれだけ」
と看護師。
そう言われれば私の記憶はいまだに取り戻せないし顔写真やDNA照合でもそれらしき人物さえ見つからなかったらしい。いやDNAそのものの規模が桁違いにスゴイとか言っていたけど。
「でもそれだけなんですか?むしろ普通の警察病院の方が」と私。
「それだけならね、実はあの人、風間刑事、実はあの都市伝説、人工地震に関して捜査していたって噂なんです」
「え?えーと、なんで?」
飛躍し過ぎにも程度があるってものだろう。誰が信じるのよ、そんな与太話。
「さあ、わたしは詳しくは知らないけど」
そう言いかけて看護師は少し考え込んでから点滴を見てクスリと笑った。「あ、いけないもうこんな時間、葉類院長に叱られちゃう」とだけ言い残して看護師は去って行った。
おっといけない私は話に気を取られて下半身裸のままだった。
誰が用意してくれたのか知らないけど私はベッド横の下に置いてあったボストンバッグに手をかけ引き寄せるとチャックを開けてお気に入りのパンティを取り出して履いた。
左足からパンティの穴に突っ込み続いて右足も入れる、続いて膝上まで上げると腰を浮かせて一気に腰まで引き上げた。
いや、やけに今日はあっさりと履けたな。
疑問に思っていたら右の腕から剥がれ落ちた点滴の針が粘着布ごと床に落ちていてポタポタと液体を垂らしているのが見えた。
「あれ?」と思わず声に出してしまう。私は今どうやってパンティを履いた?
左手だけではあんなにもすんなりとは履けないはずだ。
それよりもナースコールを押すなりして点滴針を刺し直してもらう必要がある。
しかしそのナースコール用のボタンはどこにも見当たらなかった。
とりあえず点滴のつまみを絞って針を危なくない場所に移さなくては。
そう思った時にはすでに私はその一連の行動を終えていた。
両手を使ってだったけれども。
「動かせている?」
私の胸のうちに湧き上がった大きな疑問。
右手は肩から全く動かせなかった筈ではなかったのか?
試しに肩を少し前に上げようとしてみた。
激痛が走ったが全く動かせないというわけではなさそうだ。
もしかしたら現役復帰も夢ではないかもしれない。
でもすぐに疑問がわく、一体何の現役に復帰するというのだろうか?
私は落ちている点滴針を拾おうとして前かがみになり、左手で摘んだ。
その時になぜかベッドの下に落ちていたナースコールボタンも見つけてそれを拾って押した。
「どうしましたか?」とか「今から行きます」の声もなく、さっきの看護師がずかずかと入ってきて私に言った。
「やっぱりね、これダミーだからもう取ってもいいわよ」
「なんですって」と私、「ダミーってどういうことですか?」
私は一瞬ダミーの意味がわからなかった。
「そうね、意味はないってこともないけどただの生理食塩液、薬は入っていないわ」
看護師はそう言いながら点滴をさっさと片付け始めた。
じゃあ何か?私は必要の無いものをずっとぶら下げてトイレとか不便な思いをしていたと云うのか?
「そんな顔しないで、実は貴方知らないかもだけど夜中に何度も自分で針を外していて、ステキなコトを終えた後で自分で再び元どおりの位置の血管に挿しているの」
そういうと看護師はまた「プププププ」と含み笑いをした。
「ちょっと待ってそれって・・・」と私は言いかけて口に出すのをやめた。
「そう、か・ん・し・か・目・ら」と看護師はそう言ってまた「ププププ」とわらった。その瞬間に私の昨夜見た夢の続きの内容が蘇った。

私は自分で点滴の針を抜きその針を点滴バッグの上部に刺していた。
そしてスタンドごと壁際に押しのけた。
隣のベッドを見れば見覚えのある顔、風間刑事が大きな口を開けて眠っていた。
鎮痛剤と睡眠薬で眠らされている状態だろう、点滴袋にはそれらしき薬品名が記載されたシールが貼られていた。
おそらくそうしないと激痛でろくに睡眠も取れないと聞く。
私はそんな彼のベッドの近づきしばらくその寝顔を眺めていた。
私は自分の顔を近づけてそんな彼の唇と私のそれをそっと重ねた。
ごわごわした感触が意外と心地よい、唇を少し開いてから彼の唇を挟んだとたん理性が吹っ飛んだような気がした。
私の内唇が敏感に彼の唇の感触に反応して思わず唾液を流してしまう。
続いて舌を出しごわごわの唇を押し開く、今まで経験をしたことのない快感が衝動となり私を次の行動に掻き立てた。

ー娘が付き合っていた男が犯罪組織に関わっているとのタレコミがあり俺はその捜査に乗り出していたー

どこからともなく声が聞こえたが夢の中の私は行為に夢中だった。
私は彼のパジャマズボンとパンツを下ろしてやり出てきたものを優しく包み込むとそれはすぐに硬く大きくなった。
「包茎かい、バッチィな」
傍観者である自分はそう思ったが夢の中の自分はお構いなくしゃぶりそれの皮をむいた。
自分の唇の内側が敏感に反応して私は思わずおしっこを少し漏らしたような快感に襲われる。
舌を使い舐め回すと快感はさらにエスカレートして知らぬ間に自分のパンティに手を入れ股間の柔らかな丘を縦にはしる割れ目をさすっていた。
私の息はどんどん荒くなり彼の逸物が大きくなるにつれてそれはピストン運動も伴うようになった。
その先端、亀頭が私の上顎に押し付けられたり歯肉内側に触れるたびに私は異様な興奮状態になり自分の左手中指は割れ目に深く食い込むようになり小さなつぼみがサラサラとした液体を泉のように湧かせてていてそれがさらに指の滑りを良くしていた。

ー娘が付き合っていた男は地学専攻の大学生だったー

私の喉の奥に熱い液体が飛び込んできた、それをごくりと飲み込んだ。

ー君に言われたようにいくつかの地震について調べているうちに明らかに地震の波形がおかしい事例があったことに気が付いたー

少し間をおいて再び熱い液体が私の喉奥を襲う、もちろんそれも飲み込むと同時に上顎前方と歯肉内側の神経が脈打つ鼓動を感じている。

ー確かにこれはありえない波形だな、それで俺に何をしてほしい、公安管理のデーターか?ー

さっきよりは少ない液量だったが流石に飲み込む対応が遅れがちになる。

ーやはり隠していたようだ、なるほど、これは地震の波形じゃない、のか?核爆発か何かによる波形か?ー

私は飲み込むのを諦めて射精が収まるのを待った。
私の唇の両端から熱い白濁のドロッとした液が漏れ出していた。
少しずつ口の中のそれがしぼんでいき柔らかくなるのを待ってから私は彼の上に馬乗りになりそれを自分のパンティを下げることにより露わになった割れ目に軽く当ててみた。
それから私は横たわり彼と再び唇を重ねる、そして口の中に残っていた精液混じり自分の唾液も一緒に彼の口の中に流し込んだ。

ー待ってくれ、誤解だ、そんなつもりで僕は志乃さんに近づいたわけじゃないー

私が彼の亀頭を軽く摘み、先っちょを持ち、頃合いよく開いた自分の花びらに当てて軽く腰を振るだけですんなりとそれは中に入ってくれた。
そしてそれは徐々に大きく太くなり硬くなってゆく、彼は次第に腰を円を描くように降り始めて私も体の中をとても太くて硬い棒でぐしゃぐしゃに掻き回されるような気分になり思わず声を出す。
それがだんだん激しくなり私の意識がぶっ飛んだと感じた時に下腹部の中を熱い爆風が何度も吹き荒れた。
それで終わったと思った、思ったけど甘かった、彼は腰をくるっとひねると私との上下関係をひっくり返していた。
しかも私の中の棒はまだ太くて硬いまま、それでいて上下左右にピストン運動を始め出した。
今度こそ私の体が持たない、そう何度思ったことだろうか。
目の前が真っ白になり気がつくと私は彼にしがみつき妙な充実感を感じていた。

って何を考えているんだ、私!
そこは充実感なんて言ってられる場合じゃないだろ?
妊娠確実だよ。
誰が生むんだよ!
育てるんだよ!
お前人生が詰んでしまっていることに気がつけよ!
このおっさん刑事が責任取ってくれるとでも思ったのか?
私が夢の中の自分を罵倒している間もその夢の中の自分は横で寝ている風間刑事の下着とパジャマを取り替えて、っておい、しかも先輩のベッドのシーツの上に事前に大きい赤ちゃん用特大おねしょシーツってどんだけ事前用意が周到なんだよ。
左手で風間刑事の腰をひょいと持ち上げて右手でそのおねしょシーツを横から抜く、なるほど、私の右手ちゃんと使えているやん。
それから私はバスタオルと手ぬぐいを持ってシャワーを浴びに行った。
といっても肩に包帯を巻いている関係上、下半身しか洗えないんだけどね。
シャワールームから帰ってきた私は左手拳で風間刑事の頭を強く小突いた。
「お前18歳以下の女の子に手を出したら犯罪なんだからな、何回も中出ししやがって」
そう行ってもう一回強く小突いた。
だが傍観者である方の私はあえて強く言いたい、「先に誘惑を仕掛けたのはお前(私)の方だろ!」と言わねばならぬ。
そう言っている間も夢の中の私はボストンバッグの中から今朝私が履いていたのと同じ柄の生理用パンツに多い日も安心長時間夜用生理ナプキンを仕込みそれを履いた。そしてパジャマズボンを履き点滴を自分で挿し直したら大きなあくびをしてベッドに横になった。

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長いようで思い出すのに要した時間はほんの一瞬、私の目の前には覗き込むようにしてこっちをジロジロと見つめている看護士の顔があった。
夢の中での出来事だと思っていたらまさか現実に私がやっていた行為だったとは、驚きだ。
しかも相手はイケメンのにいちゃんではなくてどちらかというと不細工なおっちゃん刑事。
いや待てよ、大事なことはそこじゃない、この女看護士、さっき妙なことを口走ってやしなかったか?
「か・ん・し・か・目・ら」って、あれ?私ら四六時中ナースセンタから見張られていたってことにならないか?
しかも多分十数時間分の記録のための録画機能くらいはあるだろう。
ということは、今日、いや最近色々な看護士達から言われていて、しかしさほど気にもとめていなかったセリフを思い出した。
「お盛んですねぇ」「夕べもお盛んでしたねぇ」「毎日お盛んですねぇ」etc
「うわぁ~!」、と私は大声で叫んでしまった。
どうやらナースセンター公開のセックス動画を提供してしまったようだ。
顔が真っ赤になりもう二度と看護師らに会わせる顔がない。毎日私はこの中年刑事とエッチエッチなことをしていたというのか?
いやいやそんなことよりもたまたまその場に居合わせた若いイケメンな男性医に視聴された可能性だってある。
しかも毎晩となれば院内でも話題になるのは避けられない。
この階のナースセンターに大勢の男性医が集結してAVでも見る感覚で私らの行為を凝視しているとしたら?恐ろしい!
そんな私の頭を看護師はカルテのバインダーで軽く叩いた。
「何を考えているかわからないけど?じゃない大体想像はつくけど、ここの医者や看護師はそういうの見慣れているし、別段驚かないわ」
「え?」
と私。
そんなものなのか、よくあるAVか何かみたいに看護師と患者がセックスしちゃうとかイケメンな医師が若い看護師と手術台の上でせっせと始めちゃうとか。
私は期待いっぱいの目で看護師を見つめてしまう。
「あなたが何を期待しているかは知らないけど多分あなたが期待しているようなことはないと思う・・・、だけど」
看護師は困ったような顔をしていい、ちょっと言葉を濁らせた。
「私の場合はなるべく患者や医師との距離をとるようにしているんだけだやっぱりね、・・・情に流されちゃって一線を超える人もね・・・」
そういうシリアスな事を言っておきながらこの看護師は次の瞬間それを全力でぶち壊しにくるのが定番だ。
「プププ」と含み笑いをして付け加える。
「まあウチらのナースステーションじゃ前夜のあなたたちの行為をオカズにオナニーをするのがルーティーンになってしまっているけどね」
看護師はそう言うと再び「プププププ」と含み笑いをした。
どうやらやっぱり私のエッチエッチな行為はナースセンターの見世物になっているんじゃないか。
私は怒りに身を任せて彼女の背中に風間刑事宛に同僚刑事らが置いていったお見舞いのオレンジを投げつけようとして固まる。
彼女は振り返りこう言ったのだ。
「こらこら、食べ物で遊んじゃダメでしょ?」
顔は笑ってはいたがその目は笑ってはいなかった。彼女らは何か特殊な訓練でも受けていると言うのだろうか?
気配も感じさせず私は一塁ランナーを刺すように投球動作に入ったはずだ。
「それとあなたの年齢が13歳未満である可能性もあることを考えると彼をあまり挑発しないでね、うちの病院から逮捕者を出したくないから」
と付け加えると再び私に背を向けて退室しようとしていた。
私は頭に血が上り無意識のうちに彼女に後頭部めがけて思いっきり強く投げつけた。
しまった命中する!と思った寸間彼女は素早く右に上半身を傾けオレンジを避けると同時にバックハンドの左手で受け取るとそのまま投げ返してきた。
わたしはただ呆然と受け取り彼女の次のセリフを聞いていた。
「野球経験者があなただけとは思わないとね」
この病院の人たちって一体?

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私は退院後、彼と別れた後自宅謹慎の指示を受けてめちゃくちゃデカいウインナーコーヒーゼリーで有名な喫茶店で1人くつろいでいた。
自宅謹慎中にそんな事していて良いのか?って?
バレなきゃ良いんですよ。
パンケーキ5枚重ねとクソでかいウインナーkコーヒーゼリーの組み合わせ、最高じゃないですか!
しかしそれは建前でひとりで考えたいことがあったのも理由の一つだ。
私の義母である葉類智恵警部殿は私と風間先輩が住んでいるそれぞれのアパートに隠しカメラや盗聴器を仕掛けてくれていたのは明白だった。
要は他人に監視されるのが耐え難いほど嫌なだけなのだが。

本題に入ろう。
彼と一緒に入院している間に判ったことがいくつかある。
本来ならば私の方が先に退院が決まっていたんだが、実際には2人とも同時の退院となった。
彼、風間刑事が「雑用でもいいから早く職場復帰したいと上司(葉類知恵警部県病院院長)に直談判をして同じ日に退院したんだけどいくつか疑問も同時にある。
まず風間刑事は人工地震に関する調査を何者かから依頼を受けていた。
そしてその依頼主は銃殺された風間志乃と恋人以下の関係だった。
しかも当時彼女は女子高校野球部の活動がメインで地学関係の研究は片手間と言って良いレベルだった。
忙しくてデートどころか付き合う暇さえなかったはずなのだがどこで知り合ったのだろうか?
その恋人とは志乃銃殺事件以降音信不通で連絡が取れないらしい。
スマホのクラウドにもそれらしき記録は残っていなかったと聞いた。
風間先輩、風間達也の娘さんである志乃を殺害した犯人は身元不明で犯罪者リストにもなかった。

「あとは人工地震に関する捜査内容なんだけど、どれもぶっ飛んでいてにわかには信じられないのよねぇ」
私はブツブツ呟きながらおしゃれなカップにいれられた追加のホットチャイを口にする。
いくら核爆弾を地中深くで炸裂させたとしてもマグニチュード8レベルの大地震を引き起こせるものだろうか?という疑問がある。
いやいやそれよりも先に、私は自宅謹慎で家にいるはずの風間先輩のスマホに直接に電話をかけてみた。
入院中に(ベッドの上で)聴き出しそびれた事がいくつかあったからだ。
昼寝しているのか呼び出し音だけがなんども繰り返されていた。
(まさか謹慎を破って一人で勝手に自宅を飛び出して勝手に捜査とかしてないよね)と疑問の念がわく。
一度切って奴のスマホに仕掛けたワームソフトウエアを起動させる。
これで風間刑事のスマホはメールアドレス長を通じて刑事仲間のスマホに増殖をし続け奴の位置情報を知らせる。
いや、言っておくけど私はストーカー行為をするようなメンヘラ女じゃないよ?
私のスマホにマップが表示された、どう考えても人通りの多い街中だ、私はほとチャイを一気に飲み干すとカップを返却口に返して清算を済ませると店を飛び出していた。
「なんでおとなしく家に引きこもっていてくれないのよ」
怒りで目の前が真っ赤になる。
でも私、彼はほとんど赤の他人なのになんでこんなに必死になっているんだろうか?

ー娘の彼氏に呼び出されたんだ、志乃が拉致されたって、それでひと気のない寂れた公園に呼び出されたー

ああ、そういえばそんなようなことも言っていた気がする。
でもそれよりも急がなくては、彼の身に危険が迫っている。

ー公園に着いたらなぜか彼氏の姿はなくて娘を羽交い締めに拳銃の銃口を娘の頭に突きつけている見知らぬ男の姿があったー

携帯の着信音が鳴り私は相手を確認することなく受話アイコンをタップする。
「さっき彼電話を何度もかけてくれているみたいだがすまん、追われている」
一方的にそれだけ言って一方的に切ったその声は彼の声そのものだった。
「くそ、この辺の何処かにいるのは分かるんだけど、何処に居るんだよ」
私は思わず声に出して言う、辺りを見回すがどこにも彼の姿は見つからない、焦りばかりが私の心を蝕んだ。

ーーー「お父さん」、俺の姿を見つけるなり娘は男の腕を振り払って一目散に駆け寄ってきたーーー

確か彼の普段着はダサいTシャツに破れたビンテージものじゃないジーンズ、今日はオシャレな男女ばかりでそういった場違いな彼はここではかえって目立ってしまうはずだ。

ーーー男が冷徹な目をして娘の背中に拳銃を向け、そして発砲するのが見えた、そしてーーー

その光景、記憶はそこから先は私が見た風景と同じものだ。私がそういうと彼は言った。

ーーーそこから先は全く覚えていないーーー

「お父さん!」
私は思わず大声で叫んで、人混みの中で身動きが取れず立ち往生をしている彼の姿と、そんな彼を人混みから離れた場所で自動小銃を向けているフルフェイスヘルメットの男を。
「それで私への策は完璧だとでも思ったか!」
私は大声で叫び硬式野球ボールをフルフェイスに向かって左手で投げつけた。
ボールは一旦地上1メートルほどの高さを猛スピードで犯人目指して突進して、ゴムまり遊びをしていた女児の手前で左に大きく弧を描気彼女の体を避けると三輪車に乗っている男児の手前で再び右にカーブして彼の背中の後ろ、数センチを掠めてフルヘイスのわずか左をぬけるとかなり先でほぼ真下に急激に落下して逆Vの字を描くようにして戻って来てフルフェイスの股間を直撃した。
自動小銃はフルフェイスの手から落ちその持ち主は両手で股間を押さえて倒れた。

犯人はめでたく確保出来て風間達也刑事が所持していた手錠を私がかけて自動小銃も押収できた。

犯人と自動小銃を駐在所のおまわりさんに引け渡した後私と彼は近くの喫茶店で一休みすることにした。
20人程度で満席になるさほど大きくない店で向かい合わせにふたりずつ座れる4人がけのテーブル席だった。
「一応駐在所のおまわりさんには口止めしておいたけど大丈夫かな」と私。
「いやいや無理無理、自動小銃を持った銀行強盗班を確保したってあまりにも設定が無理やりすぎるし」と彼
「はぁー、次はどんな処罰かな、謹慎中にしでかした出来事だし」と私。
「一週間くらい警視庁に出向して全てのトイレ掃除かもな、葉類先輩は以前にも不祥事を起こした署員に対してそんな処罰を下していたし」と彼。
でもそういえばなんだって彼は出歩いていたんだろうか?
まあ私は部屋の中に閉じこもっているのが耐えられないほどのデベソだから仕方がないのだけれども。
「襲撃でも食らった?」と私。
「娘の彼氏を名乗る男から電話があった、『危険だから早く家を出ろ』と、それで俺が家を出ようとしたら突然ものすごい揺れを感じて頭を寸胴鍋で庇いながら命からがら飛び出すと」
彼はそう言ってから深くため息をついた。おいおいちょっと待ちなさい、私は今日1日そんなに強い地震どころか、感じるかどうかさえ怪しいような軽震さえ感じていないのだが。それに寸胴鍋を頭から被ったら周囲が何も見えないでしょうが。
「わかっている、強い地震で潰されたのは俺の家だけだった」
とあっさりと風間先輩。いやいや、そんなの普通ありえないでしょ、漫画の世界とかじゃないんだから。
「実は『核爆弾による人工地震の誘発はもう古い』というようなことを野球を辞めてしばらくした頃の志乃から聞いていた」
いやいや、野球のピッチャーのエースやっていてよくそんな知識をしい入れる時間あったよね?そんなツッコミを入れるところでしょ?それにしても志乃さんの彼氏とは一体何者だったんだろうか?
とは思ってはいたが彼にとっては辛い事実を思い返すだけだろうから今日はそっとしておくことにした。
彼に目を向けると地方新聞の社会欄記事に目をやった。
『小学校教師が教え子の男子にわいせつ行為』
どうでもいいわ!そんなもん。どうせ一言目二言目には『ユー』とか『ミー』とか言っちゃうタイプだろう。

「風間刑事の・・・の世話もしてくれ」
そう言われて葉類知恵警部に彼を充てがわれたが彼の両肩と両腕は日常生活を送れる程度には回復はしていた。それでも葉類智恵警部は私と顔を合わせるたびに同じ事を言って来る。
まさか本当に下半身のお世話だけってことはあるまい。しかも私の容姿はどうみても小学生か中学に入りたてだ。どう考えても彼の夜の行為に応じるのは犯罪だ。しかし私の体も心もそんな自制など失ったかのように毎晩のようにやりまくっていた。
『無排卵症』、とか葉類智恵警部は言っていた気がする。要はいつ何回やっても妊娠の心配はないらしい。
その代わり私の卵巣に当たる部分は毎分のように数万個のとんでもないものを生産しているらしい。
それが現代医学で言うところの『iPS細胞的な物』らしいのだがちんぷんかんだ。

それともうひとつ、紫乃に関する調査をしていて私は気になる噂を聞いていた。
それは実の父である風間達也ともうひとり今は離婚して別の姓になったらしいが実の母親であるはずの葉類智恵なら本来は知っているはずだった事だった。
『中学に入ってすぐに彼女は最低でも3回、しかもそれぞれ1日に渡って男から強姦されて友人が血まみれになっているところを見つけた時に忽然と姿を消してそれぞれ3ヶ月にわたって行方不明になっていた話なんだぉ〜』
私の頭の中に直接響いて来る言葉が聞こえた。私は慌てて周囲を見回したがその主らしきものは見当たらなかった。
『最初の一回は公衆トイレの女子トイレの中、男が入れるはずのない女子トイレの個室の中から彼女の悲鳴が聞こえたと思ったら激しく喘がさせられながら泣き叫ぶ声が聞こえたんだぉ、そして何回も破裂する音が聞こえたんだぉ、彼女の友人がドアを蹴り破って個室に入った途端に血まみれの筋肉質の男は姿を消してぐったりとしていた志乃の身体は中に爆弾でも仕掛けられていたかのように吹っ飛んで臓物(ぞうもつ)を広い個室の中に撒き散らしていたらしい』
『それで彼女は?』私は心の声で答えた。
『何かに怯えるような空な目をして友人の存在に気がついたのかすぐに消えるように姿を消したって事なんだぉ』
『それで、警察は動いたの?』
『動く訳がないんだぉ、あたしが引き起こした東北沖大震災と同じで世界的に活動を広げているカルト団体が関わっているんだぉ?警察も国も、他国の政府も
グルだったんだぉ』
その言葉に私は少し違和感を感じていた。
『東北沖って何?』と私。
『その件に関しては触れてほしくないんだぉ』
わがままな奴だと一瞬だけ思った
『少なくともバリアフリー対応の車椅子も入れる個室には20人分以上の人がぶちまけたとみられる臓物が飛び散って異様な刺激臭を放っていたらしいんだぉ』、
『それで彼女は?』と私、
『風邪をひいて休んでいたと言って出て来たらしいんだけどその時はまだ地学部の部員で野球はやっていなかったんだお』
『それで生き返るような奴が拳銃の弾丸で命を落とすかな?』と思っていた私は重大な事実に気がついていなかった。
『それから3日後に今度はその友人の目の前で忽然と姿を消したらしいんだぉ』
『不可視化能力?』ふとそんな言葉が頭をよぎった。
『友人の耳には彼女が激しく喘がされて泣き叫ぶ声が聞こえたらしいんだぉ〜、でも彼女の姿は見えなかったんだ』
それはある意味では友人に対する挑発行為とも言えた。
『そして何度もトイレの時と同様に破裂させられる音が頭に響いた、友人は何もない空間を金属バットで殴りつけた、一瞬サラリーマン風の男が浮かびがったがすぐに消えた、そこには全裸にされて大事な穴がむき出しになる程われめを削られて血まみれになっている友人の姿があった、今度も身体ごと何十回も破裂させられて口から気味の悪い液体を大量に吐かされていたとの事なんだぉ〜』
『それから彼女はどうなったの?』
『また3ヵ月近く行方不明に、というか今度は休校届けが父親の達也さんから出されたらしいんだけど『実父がレイプしたらしい』なんてもっともらしいデマが流れたんだぉ〜』
『それからまた1週間後、今度は彼女の実家、葉類家のリビングで白昼堂々とレイプされてしまうんだぉ〜』
『それが発覚したのはまた彼女が3ヵ月近く休校したからね?』
私は問いかけた。いかん、だんだん話が重くなる一方ではないか?しかしさらに新たな疑問が生じていた。
『その時にはすでに2件目の時の友人は存在していない、どうして?』
『彼女はふたり目の犯人にマグナム44の改造拳銃と特殊な弾丸で胸や腹、トドメに頭蓋骨を粉砕されてほぼ即死したからなんだぉ』
『ダムダム弾というやつね』
私は即答したが何故そんな事を知っているのだろうか?正直言って私はワルサーP38とコルトガバメントの区別もできないくらい拳銃オンチだ。
それで3人目は母親である葉類智恵警部と風間達也刑事が近所のショッピングモールで起きた大規模な爆破予告事件だった。犯人はその広大な東京ドーム5個分はある広さの建物を完全に木っ端微塵に出来る火薬量の爆弾を仕掛けたと予告して来た。
それはまずはA棟が宣言されたらしい。それは目の前にいた風間達也刑事にすぐに確認が取れていた。
犯人の予告通り避難が終了した途端にA棟は崩れるように崩壊した。
その直後から残りの爆弾の捜索が始まったがそれはなかなか見つからなかった。
その日の捜査は打ち切りとなり近隣の住民は近くの学校の体育館などの緊急避難施設に逃げる事を余儀なくされていた。
しかし問題はそこではない。大事なひとり娘がその間に何度も何度も犯されて腹どころか身体全体を破裂させられていたにも関わらず彼ら夫婦は何事もなかったかのように次の日の捜査再開のためにその大量にぶちまけられたはらわたの山が散乱した鼻を突く程の腐臭を放つ部屋のソファーで仮眠を取ってすぐに出かけていった事だ。
「風間達也先輩、志乃さんは中学1年生の頃に少なくとも3回は性的な暴行にあって瀕死の重傷を受けていますよね?」
一応それとなく聞いてみた。
「なんの話だ?、そんな事実は知らないぞ」
あっさりと返事が返って来たので落胆したほどだった。
実の娘が3回にわたってそれぞれ3ヵ月ほど行方不明になったいるのによくのんびりとしていられたと思う。
『マインドコントロール?』
そんな言葉がふと脳裏をかすめた。
『そうなんだぉ、彼女の両親はあるルートまではアイツらの思うがままに操られていたんだぉ』と心に響いて来た言葉。
私は何かとんでもなく大きくて危険な何かの事件に関わる世話を押し付けられているような気がしてきて背筋に寒気を感じた。
そして大声で喫茶店の店主に向かって叫ぶ。
「ちょっとぉ、この店暖房効いていない!」
今思えばおかしな話だ、もう真夏だと言うのに暖房ではなく冷房と言ったほうが正しい。しかしその時の私は底冷えを感じていた。

しかし問題はそれだけではなかった。
ーー何故風間志乃は殺害されたのか?ーー

そもそも友人の又聞き情報だったがそれ程までの肉体再生能力があるなら大砲だろうがロケット弾だろうが平気なはずだ。

そしてもうひとつ、なぜ目の前のボンクラ刑事はともかくとして葉類智恵程の頭脳の持ち主でも娘の不在に疑問を持たなかったか?という点だ。

彼女は女子野球部を辞めて彼氏と付き合うようになってから『地学』や『天文学』にのめり込んでいったと聞く、言ってはなんだがそれらとのつながりは到底深くとは思えない。
「それはそうなんだけどあたしが調べた限りじゃ中学に入るまでは彼女は野球はおろかソフトボール部にさえ縁がない生活を送っていたんだぉ」
私は自分の席のすぐ後ろを誰かが通り抜けて行った気配に気がついていた。
「今、私のすぐ後ろを真っ白なTシャツにデニムのショートパンツを履いた(はいた)ボブカットヘアの胸とお尻のやたらと発達が良い女の子通らなかった?」
私は風間先輩に聞いてみた。
「ああ、通ったぞ、身長は大した事がなかったが胸と腰つきの発育は確かにスゴイの一言だったな」
風間先輩はそういうとみっともなくよだれを口から垂らしていた。
「どうせやるならあーいうエロいガキとやりたいよな」
とんでもないことを言い始めた。
「相席して良いきゃにゃ」
そのエロガキはあろう事か風間先輩の後ろにいつの間にか回り込んで彼の頭の上にその豊満な乳房を後ろから乗っけてきた。
『今はまだ詳しく言えないんだけど年寄りには気をつけたほうがいいんだぉ』
そう言いながらそのエロガキは風間先輩の右隣、私からみて左側の席に腰掛けた。
「店員さん、花奈にもスペシャルパフェを頼むんだぉ」
彼女はそういうと風間先輩の股間をチラッとみた。もちろん私もみてしまっていたが彼の立派なそれは激しく脈打ちながら大量のねっとりとした液体を大量に放出していた。
『パーン!』という軽い破裂音がしたと思ったらほんの一瞬だけ風間先輩の立派なものがむき出しになってすぐに修復されたズボンで覆い隠された。
「あんた、何者?」
私は警戒心を隠そうともしないでその女、いや身体つきは立派な大人の女性だったがどうやら頭の中は小学生レベルの馬鹿な娘にきいた。しかしどういうわけか彼女は出産した経験がありそうだった。つまり小学5年生にして非処女という事か?どうなっているんだ!この国の性教育は!
「あたしはどこにでもいる3才の双子の姉妹を娘に持つ普通の小学5年生なんだぉ、ちなみにおぢさんのアパートを壊した犯人なんだぉ」
寝言は寝て言えと言いたかった。身長は160センチ近くありそうなことはともかくとしてバストサイズが100センチを余裕に超えていそうな3才の子持ちの小学5年生がどこにいるというのだ。おまけにこいつはさっき風間先輩の立派様を見えない手で直接触れて噴火させたその上で彼が射精したそれの一部をすごく小規模な核融合爆発を起こさせてすぐに修復させていた。どういう訳か私はそれを理解していた。
『ちょっと待ってよ、ひょっとして今のは『私がアパートを壊した犯人だ』という事を実証させるためのデモンストレーションだったという事?』
『違うんだぉ、東北沖大震災の主犯だという証明なんだぉ』
「あたしはお姉さんと会ったのは初めてどころじゃないんだけどぉ、取り敢えず志乃さんから伝言をさずかっているんだぉ」
この馬鹿奈娘は喋りながらも今店員が運んで来たスペシャルパフェの攻略を始めていた。まあ一杯で5,000円というだけあってかなりな量だ。
『タイムスリップの出来る敵には要注意なんだぉ〜、特に今回のループじゃ警察関係者に大勢の犠牲者が出るからにょ』
「ちょっと待ってよ、志乃さんは銃で撃たれて死んだはずじゃ!」
と言いつつ自分が撃たれて小田井記念病院に運ばれて来た時のことを思い出していた。
胸をアイスピックで何箇所も刺されてほぼ死亡状態だった今目の前にいる花奈とかいうアホ娘にそっくりな女の子、そして股間の大事な穴にダイナマイトをねじ込まれて下半身を引き裂くように吹っ飛ばされた婦警さん、マグナム44の弾丸をダムダム弾と装着替えされて腹を撃ち抜かれて周囲の内臓のほとんどを体内で飛び散った弾丸で喪っていた可哀想な女刑事さん。みんな死んでしまった。
確か花奈という巨乳娘も同様に腹をぶち抜かれて・・・。
「あれ?なんであんた生きているのよ?それに志乃さんからの伝言って彼女死んでいるモゴモゴ」
私の言ったその言葉は馬鹿奈娘の華奢(きゃしゃ)な左手のひらに封じられて声にならなかった。
『それはまだ言えないんだぉ、ちなみにこの世の中は何百回も恋にループさせられているってことだけは覚えておいてほしいんだぉ』
馬鹿奈娘はそれを心の声で伝えてくると何やら彼女の胸から甘ったるい匂いがし始めてきた。彼女の着ているTシャツの中のブラとそれが隠しているはずの勃起したふたつ乳首が透けてみられるようになっていた。ついさっきまでは全く見えなかったのだがその乳首がさっきから大量の乳白色の液体、早い話が母乳を勢いよく『ピューピュー』と吹き出しているせいでびしょ濡れになって透けて見えるようになっているだけの事だ。
その時に彼女のショーパンツのお尻のポケットに差し込んでいたスマホがワグナーの例の曲を奏で始めていた。どうやら誰かからの着信のようだ。
彼女はそれを受けるとスマホのスピーカーから罵声が飛び出していた。
「くぉらー!馬鹿奈!いつまでどこをほっつき歩いているんだよ、ガキどもがさっきから泣き喚いていて大変なんだよ!さっさと戻って来やがれ!」
それを聞いた途端に彼女は速攻でスペシャルパフェを食べ終えると店を飛び出して行った。
「ちょと、ここの支払いは誰が出すのよ?私は自分の分しか払えないよ?」
私が風間先輩に言うと彼は完全にバンザイをしていた。
「いや、オレ亜希の奢りだと思って一円も持っていないし、大体慌てて家を出たから」
「やるか」
私と先輩は顔を見合わせて決意した。もちろん食い逃げだ。
「ちょっと待ったぁ」
ふたりの襟首はひとりの大男じゃない背の高い美女に掴まれていた。
「ちょっと財布を忘れまして」と先輩。
「馬鹿奈巨乳に食い逃げされまして」と私。
「あのねぇ、そんな言い訳が通じるとでも思っている訳?」
そう言われた私たちの考えが甘かった。
結局その日は閉店時刻過ぎまで食器洗いをさせられる羽目になった。
「でも私たち何でこんなことさせられているんだろうか?」
私は自問していた。どうしてこの喫茶店に入ったかよく思い出せない。
「確かおにぎりをコンビニから万引きした老人の窃盗犯を捕まえてそのついでに車の当て逃げをした国会議員を捕まえようとしたら警部から電話があって即釈放しろって」
「特権階級のなせる技だよね」
そう言いつつも後ろを振り返ると身長が170センチは超えているさっきの女店長さんが立っていた。
「いや、私は店長じゃないし」と彼女は言った。
「ただのバイトだし、まだ小学5年生だし」

私は誰?2

終わり

亜希「なんで小学2年生で赤ん坊がつくれるのよこの世の中狂っているでしょ?」

馬鹿奈「公文書を改竄したり、多額な賄賂を受け取って国民の金(税金)を使って遊びまわっている人がのうのうと高説を偉そうに語ったりする一方で菓子パン一個盗んだだけで逮捕されちゃう世界よりはまともだと思うんだぉ」

夏野明美「で途中でマグナム44に装填されたダムダム弾で胸やら腹をぶち抜かれた挙句に頭蓋骨を粉砕させられた可哀想な娘は誰だっけ?」とマジ顔で言う。

志乃「え?マジで私のことを忘れちゃったの?ひとつ布団に枕をふたつ並べて愛し合った仲だったのに」

波瑠沙芽「ひどい!私と言うものがありながら他の女と寝るなんて」

夏野明美「ちょっと待って、なんでそんなごかいをまねくようなはなしになる?」

私は誰3 に続く。

亜希「あの一応主役は私のはずだったんですが?」

馬鹿奈「へ?シリーズを通したら私が主役なんだぉ」


以下旧作にて 何故か有料です。

旧私は誰?2

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13,613字
お代は読んでからの(以下略

女子高校生国会議員と合法ロリみならい刑事のエロエロドタバタSFです。

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