私は誰?3

私は誰3

20才未満の閲覧はご遠慮してください。

濃厚な性行為描写を含みます。

「でさぁ、どうして私たち深夜遅くの国道でスピード違反の取り締まりなんかをしているわけ?」

私はすぐ横で計測器を覗き込んでいる風間先輩に訊いてみた。

なんかよく知らないがもの凄く高そうな真っ赤なスポーツカーが凄いスピードで私たちの前を通過していった。

男女が乗っていて運転席の男の方は何やらチャラい金持ちそうなやつ、助手席の女の方は見るからに気高いグラマスな美女だった。

「あれ完全にスピード違反よね、捕まえなくてよかったの?」と私。

ここは確か60km/h規制だから軽く30km/hは超えていて一発免停確実だと思うのだけど。

「反対方向だから測定できない」と風間先輩は言う、反対車線は測定できないなんて使えない機械だなぁ、とは思うけど彼がこんなところでスピード違反の取り締まりをさせている上司の方こそ使えないやつなんじゃないかと思う。

何を隠そう彼は我が分署のエリート刑事だったりするのだ。

(もちろん本心なんかではない、私にとってはただのキモいおっさん、でもなぜそんな奴と恋人関係を持った?なんてツッコミはなしね、それは自分でも説明がつかない)

「本来ならこんなところで計器とにらめっこなんかしていないで河川土手のあぜ道で殺人犯とか追っかけているべきだと思うのよね」

声を大にして私が叫ぶと風間先輩が呆れた目をしてこっちを見ていた。

「それは一体どんな設定だ?」と風間先輩

「署内のパソコンの画面が全て真っ赤になって『緊急事態!』と点滅表示されるんですよ、それでスピーカーから報告が上がる、『小田井町4番地にて殺人事件発生、犯人は庄内川堤防を下流に向かって逃走中、全職員犯人確保に・・・』って署内全体に放送が流れるわけ、そして先輩が『いくぞ、亜希、もたもたするな、おいていくぞ』って言って紺色のスーツを肩にかけて出ていくの、それでね、そしたら葉類警部が呼び止めて言うの、『待ちなさい、風間刑事、あくまでも人命重視、犯人は確保、忘れちゃダメよ』ってね、それを聞いて、あう!」

私は風間先輩の手にしていた警察手帳の角で頭をど突かれた。

「また変なテレビ刑事ドラマと自分を重ねて妄想しているな」

いや、今言ったのは単なる一例で、そこまで望んでいるわけじゃ。

「ただ私が言いたいのは、なんで交通課の手伝いみたいなことやらされているのかって事なんだけど」

「その原因を作ったお前が言うか?」と風間先輩

「そうだっけ?」と私はシラを切って見せる。

まあ確かに誰が悪いって話になると、・・・私が原因かも知れない。

あの時、確か私と風間先輩は古いボロアパートの二階の一室に陣取って県道を挟んで向かいに建っている新しいアパート内一室の張り込みをしていた。

ーーーーーーーーーーーー

「誰を見張っていればいいんだっけ?」と私。

「お前なぁ、目の前のマンション、二階の右から三つ目の部屋の女子大生を見張れと葉類警部兼部長から言われていたのを忘れたのか」

と風間先輩。

「あ、そう言われれば、確かメガネをかけた幼女誘拐の疑いがかけられているデブアニメオタとそのすぐ隣人でいて、パパ活の疑いのある美人女子大生とどっちを取るかって言われて、先輩は迷わず女子大生を選んだのよね」

と私。

途端に風間先輩はとても不愉快そうな顔になる。

「いや、卑しいことは考えいないぞ、俺は、葉類警部が考案した監視のためのカメラを試す義務がだな」とうろたえる先輩。

「どうせなら美女の私生活を覗きたかったって?きもいな、エロオヤジ」

私はなぜか自分の意思に反して先輩を見下すような発言をしてしまう。決して嫌いなわけではないが自分の体が過剰に反応してしまうのを防ぐため、でもある。

「それでその二人にはどんな容疑がかけられているの?麻薬?それとも殺し?」と私。

「お前ついさっき自分が言った設定も忘れているだろう」と先輩。

え?そうだっけ?

先輩は自分宛に届いた宅配便の段ボール箱を開け双眼鏡のようなものを取り出したそして部屋に置いてあった滑車付きの椅子に腰掛け窓際に向かいそれで何かを覗き出した。

「おお!さすが智恵先輩!」と彼はため息を漏らす。

私はその間に彼の背後から手を伸ばしてズボンのチャックを下ろし、中からお大事な棒を取り出して軽くさすってやみるみる長く、太く、硬くなってゆく。

ここで説明しなくてはなるまい、彼が覗き込んでいる双眼鏡はただの光学的な双眼鏡ではない。

赤外線および紫外線を含む多波長レーダーが捉えた造影を100ペタフロップスを優に超える物理演算コンピューターと50テラフロップスの画像処理コンピューターにより双眼鏡内に任意の空間の立体映像を生成してしまうという、いわば覗き双眼鏡もとい、透視双眼鏡なのだ。

「今日は部屋に客を呼んでいないのか」とつまらなそうに先輩は言う。

きっとターゲットの美人女子大生が部屋に連れ込んだ男性とエッチな本番行為をするのを覗きたくてたまらないのだろう。

私はといえばその間に先輩の股の前に座り込むと逸物をしゃぶりだす。

「おお、こっちを向いて股間を広げておナニーを始めたぞ、すごい、すごい迫力だ」

先輩はそういているがもう彼の逸物は私の口の中で射精をしていた。興奮しすぎていて気がつかないのだろうか?

なんとなく自分がイかせたわけじゃないのがシャクだが私は彼の向かい合わせに膝の上に股を開いて腰掛けた。

私の座高はこんな状態でも彼の首までも届かない。

私は自分のスカートを捲り上げ、濡れたパンティの股間の部分を少しずらすとピンク色の割れ目が露わになった。

私はそこに彼の逸物の亀頭を軽く当てると少し膨らんだつぼみとこすり合せる、するとつぼみはさらに大きくなり突き抜ける快感とともにさらさらの液体を彼の逸物に吹きかけた。

そして私は頃合いを見て彼に強く抱きつく、意外というか、qやはりあっさりと彼の逸物は私の中に入り中の袋に繋がる道を押し広げた。

「じゃ、じゃま」と彼はいうが自分が今何をされているのか気がつかないほど没頭しているらしい、私は彼が双眼鏡で女子大生の部屋を覗くのを邪魔しないように首を少し横に傾けて背伸びをすると首筋の血管あたりに吸い付いた。

「おおおおー」先輩の叫び声と同時に彼のマグナムは私の中で実弾(精液)を発射し、果てて逝った。

「迫力はあるが女性のオナニーというものは意外とつまらないものだな」と先輩。そこでふと我に返ったのか「お前何してるの?」と言った。

そりゃあそうだ、パパ活容疑の女子大生の部屋の中を覗き、もとい監視している間に私に向かい合わせに膝の上に座られて中出しをさせられているってどういう状況かよ、ってところか。

「お前なんで俺にそんなことしている?お前は女子児童誘拐疑惑のキモオタを監視をするよういわれていただろ?」と先輩は言った。

そう言われれば確かにそんなことも言われていたような気がする。

美人女子大生の部屋とはすぐ隣の部屋だ。

「そいつを監視するために、お前に送られたはずの双眼鏡はどうした」

自分の逸物を曝け出しながら私に言った。

「あ、あれねキモオタの性生活なんて見たくないからとある男の人に渡してきちゃった、すごくイケメンなの」

と私が言うと先輩の顔色がみるみる青くなってゆく。

「テメェあれが機密事項だって言われたの忘れたのか?」

と言って私を引き剥がそうとする。

「ダメよ、もう離れないんだから、彼だって今のぞいていることだろうしね、『今日〇〇時から私のあなたのためにエチエチするから覗いてね』ってメッセージと使い方を印刷した紙と一緒に渡しておいたのよ」

先輩の顎が一瞬にして外れた、ような気がした。

「そいつは俺たちの行為の一部始終を見ていたというのか?」と先輩。

「悪いけどそれだけじゃないですよぉ」

私、葉類先輩に注文して私の方には特別な改造をしてもらいましたから。

私は人差し指を一本立てて言う。

「まず私の目に仕込んだ特殊なコンタクトレンズ、いやコンタクトレンズ型PC

端末表示画面に双眼鏡の使用者が見ている画像を転送するように改造してもらったってこと」

中指も立ててみて言う、これで2本目。

「次に見る人の眼球の動きを読み取って取り扱っている人間の見たい物体深度、透明度を予測演算してどこまで透かして見えるか変えられる」

早い話が壁とか透けて見えるレベルか、被写体が身につけている衣服まで透かして見られるか、訓練次第で自由に調整ができるようになったということだ。

そしてこれが一番大事、それにより使う人の心理状況を丸裸にできるから。

そして薬指も立てる、3本目だ。

「双眼鏡のボディにも手を加えてもらったんだけど、心拍数や血圧とかも測定して使用者が見ている画像と同時に重ねてね」

それでその結果イケメンの彼は私と先輩のエッチシーンを見て興奮していたか?

結果は全然違った。

イケメンの彼は私らのことなど全く見向きもすることなくこのボロアパートに住んでいる別の部屋に住んでいる住民の女児の裸を舐め回すように見ていたのだ。

「踏み込むよ、先輩」

私はそういうと下着を取り替えて部屋のドアを開けた。

「それだけじゃそいつが幼女誘拐の犯人とは限らないだろう」

と先輩。

だけど私のコンタクトレンズPCには動かぬ証拠が残っている。

イケメンの彼は時々ちらりと自分の部屋に拉致した捜索願いの出ている女児の裸を見ていたからだ。

「あの子、泣いていた、私はそれを放置できない」

それだけ言うと私はボロアパートを出て向かいのマンションに向かった。

ーーーーーーーーーーーーーー

あれ?よくよく考えたら私たちって、誘拐された女児を無事に救出できたし、犯人だって逮捕できた。

まあ女子大生の方のパパ活疑惑だって本当にただの疑惑に過ぎなかったしもし仮に売春行為に近いことをしていたとしても私らがとやかく言う筋合いなんか無かったのも事実だ。

「私たちって、むしろ表彰ものじゃない?」と私。

「では聞くがお前はなんでキモオタではなくイケメンが犯人だと睨んでいた?」

先輩にそれは『女の感』だと言ってみたところで信じちゃもらえないだろう。

ただ私は漠然と危険なものを感じていただけで本当はやはりキモオタも怪しいとは思っていたけど。

「お前あの改造版をイケメンだけじゃなくて改造前のやつをキモオタにも渡したんだよな?」と先輩。

そりゃまあバージョン違いを二つ作ってしまった以上無駄にはしたくなかったし、彼らは隣同士だったから二人をを油断させるのにはちょうど良かったかも、てのも。

「あれを渡された時、葉類部長どころか警視総監までわざわざ地方の分署に過ぎないうちまで来て『あれは我が国の国家軍事機密だから大事に扱うように』と言われなかったか?」

あ、確かにそれは言われたかもしれない。

「で、それがなにか?」

ときき返してみた。

あれは事件解決後、直ちに回収したはずだ。

物が存在しなければそんなものなど誰が信用するだろうか?

「造っちまったんだよ」と先輩。

「はぁ?」と私。

「あのキモオタがな、大きさこそは断然大きい、本体がタンスくらいの大きさになっちまったらしいけどあの透視双眼鏡の互換機を造って量産してネット通販を始めてしまったって話だ」

大変じゃないか、そんなやばいもの直ちに差し押さえないと。

「どうやって回収する気だ?」と先輩。

「そりゃあ公安警察とか内閣調査室の力を借りて」

そういった私の頭を先輩は左手拳で軽く小突く。

「ばかか?そんなことしたらそいつの性能は本物だって証明しちまうようなものだろうが」

そう言われてもなぁ、じゃあ私たちの活躍は世間一般にはどう認識されているんだろうか?

「地道な捜査の結果ということになっている、それとキモオタには女児誘拐犯の通報をしてもらったということにして数十億円の金を渡しこれ以降は互換機の製造及び販売をしないと約束させたらしい、まあ破ったら『命の保証はない』との脅迫付きだろうけど」

風間先輩は事件の事後処理について喋り終えると計器を覗き込んだ。

彼にとっては退屈ではないかもしれないが私はすることが全くなかった。

「ねえ、こんな時間に通る車なんて滅多にないよ」と私。

「でもここは想定外の速度違反車が多発する区域だから対向車にとっても危険だし」と彼。

「でもなんでこの国道はこの区間だけ3km以上も直線が続いているわけ?」(異世界設定です、小田井にそんな道はありません(-。-;)

「なんでって、お前はここら一帯の地主がだれか知らんのか?」と先輩。

「いやそんなことは知らないです、きっと鼻持ちならぬ大金持ちなんでしょうね」

「それにもしかしたら市街地サーキットでも造る気だったかもしれないけどシケインをいくつ作れば認可されるんやろ?」

私はそう言いながら彼の背後から抱きつく。

「とある病院のオーナーであり院長なんだがわかるか?」

病院の経営者が誰かなんて知ったことじゃないし今の私が関心あるのは彼のズボンのチャックの中にある逸物さんだけ。そっと気づかれないようにチャックをそっと下ろしてパンツの開口部から左手の親指と人差し指を侵入させてまだ柔らかくて小さい逸物さんをおびき出す。

「ちょ、ちょっと待て、その地主様に叱られるのは俺なんだぞ」

そう言って先輩右手で私の左手手首を掴んだ。甘いなぁ、そんな防御じゃ逆効果なんですよ?私は先輩の右肩脇の下に右手の指を差し込み軽く刺激してやる。

思わず先輩は右手を硬直させて自ら掴んだ私の左手首を持ち上げていた。

そう、つまり先輩は自ら勝手に私が掴んでいた彼の逸物を引き上げる行為に協力してくれたというわけだ。

私は軽く指先でさすってやると大きくなり始めた亀頭を手のひらで優しく包みあげて円を描くようにさすりながら血走った陰茎の血管を軽く撫でた。

「まさかその院長さんってうちの葉類警部だったりする?」

そう言ってから私はしゃがみこみ今にも暴発しそうなそれの先端に口づけを亀頭の頭を軽く舐め回してからその根本のくぼみに溜まった恥垢を舌の先で削るように削ぎ落としてそのなんとも言い難い味と鼻を突き刺すようなキツい匂いを味わう。

「そ、そうだよ、あの鉄面皮、あいつが金と権力を物に買い占めまくった、んあー!」

先輩は喋りながら私の顔を覗き込んでいるようだったが突然に叫び声に変わった。

私が大きな口を開けて彼の逸物を一気に喉の奥まで突っ込んだせいだろうか?

私はそのまま彼の陰茎を口で強く締め上げて舌と上顎を巧みに使い亀頭を攻めつけた。

そのまま私は頭前後にゆっくり振って亀頭と舌および上顎に生じる摩擦を愉しむ。

同時に自分の左手はスカートの中に手を入れてパンティの付け根をずらして人差し指と中指を侵入させると割れ目の中でうずくまっているつぼみをさすり始めた。

最初はゆっくりと優しく、指の先で私の可愛いつぼみはだんだんと膨らんでゆき高揚する私の気持ちに反応するようにサラサラの液体を一気に解き放ち私の指先と割れ目に流し込む。

指の滑りが良くなり私はその動きを徐々に早く、激しくましてゆき穴に続く門を開いた。

一方私の口の中では上顎内側の歯肉上側内面に亀頭の根元が触れた時、いや刺ささった時、全身を貫くような電流が駆け巡る。私のつぼみはさらに膨らみ多量の液体を吹き出した。その量は私の指先を伝って穴の中面を浸すに十分だった。

程なく彼自身は私の口の中で暴発を始めて大量の熱い液を喉の奥目指して解き放った。

私は彼の射精が終わって逸物がしぼみ始めるよりも早くいつものように前に回り込んで椅子に座っている彼と向かい合わせで膝の上に座り自分の割れ目を、開いた穴がちょうど当たるように指でつまんで誘導した。

彼の両腕脇の下に手を入れて抱きつくと軽く腰を振る、それだけで彼の逸物は開いた私の扉を更にこじ開けて一気に突き抜け狭い道を押し広げながら奥の空洞目がけて突き進んだ。

しかし途中で一旦引きまた突進してくる、それを繰り返しながら彼の逸物は少しずつ前進してゆく、その都度私は痛いとか苦しいとか、そんな感じとはまた違った衝撃に襲われて彼に強く抱きついてしまう。

中途半端な麻酔で体の中に何かを突っ込まれているような感覚だ。

少しずつ意識が遠のいてゆく中彼は再び熱い液体を私の下腹部の中で解き放った。

それは一気に私の中の空洞を満たすどころか破裂させてしまうのではないかと感じるような衝撃だった。

頭の中が真っ白になり私は意識を失ったが気がつくと彼は自分の逸物を私の穴の中に突っ込んだまま腰を振っていた、

「あれなんで私、土の上に横になってしかも先輩に馬乗りにされているんだろうか?』

私の独り言で言ったわけでもないのだが先輩ときたら構わずにやけた表情をしながら腰を振り続けている、こいつは正真正銘のクズ男だろうか、自分の逸物が私の穴をつくたびに私の顔が苦痛で歪むのを楽しんでいるとしか思えない。

AVの観過ぎ症候群だろうか?私の中でパンパンに膨れ上がった彼の逸物が動かぬ証拠だ。

私の苦痛が絶頂に達した瞬間、それは再び大量の精液を解き放ちしぼんでゆくかと思った、しかし彼はまだまだ腰を振り続けまた逸物を私の中でパンパンに膨らませる。

こいつの性欲は無限大か?これではキリがないし私としては痛いだけで何のメリットもない。

しょうがないので彼には私が振り下ろした左手の拳で気を失ってもらうことにするしかない。

正直彼の突き上げ攻撃は凄まじく私は意識を保つのも精一杯な状態だったが長引けば長引くほど私の体力も気力もなくなり反撃のチャンスはなくなるので彼が果てるのを待つしかなくなる、ここは強行することにした。

「ばか」

と私は気を失ってダウンしている彼の頭を今度は右手で軽く小突いて言った。

「よっこらせ」と彼の体を右に押し退けて私は起き上がる、気のせいでもなんでもなく私の下腹部の入り口はもちろんのこと中の奥深くまでヒリヒリして痛い感じだ。

「懲りないよな、私」

つくづく自分が情けないと思いつつも風間先輩の鼻を触って遊んでいる自分がいる。

もうすぐ夜中の2時すぎだ。先輩の他には誰もいないのはわかってはいるけど外で服を着替えるのはさすがに抵抗があったのでワンボックスワゴンの中ですることにした。

「どんだけ中に出したんだよ」といつまでも太もも内側をつたい流れるべとついた液体をティッシュで拭き取りながら私はつぶやいた。

スカートも少し濡れている、葉類先輩には勤務中にはスカートではなくズボンを着用するように命じられていたはずなんだけど私はなぜかそれを守る気がない。

「こういうのを自業自得っていうのかな?」

私はスカートとパンツを脱いだら除菌アルコールで大事なところから両足の内側を足首辺りまで拭き取りうがい薬で口の中をゆすいだ。

変な味が口の中いっぱいに残っていてもっとちゃんとゆすがないといくら空腹でも何も食べられそうにない。

脱いだものをビニール袋の中に入れて自分のカバンの中に入れる、そして替えの生理用パンツを取り出してよるよう生理ナプキンを仕込んで一気に上まで引き上げる。

モタモタしていたらまだ私の胎の中に残っている先輩が私の中に出したものが再び太ももをつたって出てくるから。案の定間一髪で、それがナプキンに吸収されているのが感覚的にわかった。

カバンの中を見るとピルが事前用と事後用の二種類入っているのが見えた。それと何故か抗生剤?よくわからないけどこれでも私は用意周到に臨んだつもりなんだろうか?意味不明でもある。

私が私という人格を意識するようになってから半年以上は経つが私は私という人格がどんどんわからなくなってきた。

私にとって風間先輩というのは単なるセフレなんだろうか?それとも全てを投げ出してもいいと思えるほど大事な人?

いやいやいや、なんべん裏切られたら気がすむんだよ私。

事件から五ヶ月目あたりで身ごもってしまった時に告白したら「本当に俺の子?」なんて言っていたじゃないか!

まあそんときの子供、胎芽はなぜか数週間で自然消滅しちゃったみたいだけどその時に看護師達に「一度道ができてしまうと次からは出来やすくなるからもうやっちゃダメよ」なんて警告されていたしなぁ。

私は深いため息をついた。幸せが逃げていくとか言われる気がするけど今度また出来ちゃったらどうしようか?とも思う。

いっそ一人で産んで育ててしまおうか・・・なんてね。

私はぼんやりと外を眺める。

それにしてもさっきのスポーツカーが通り過ぎてから車が一台も通らない、いや本当はもしかしたら私と先輩が二人でせっせとエチエチしている間に通り過ぎているかもしれないけど。

『もしもエッチしている最中に通り過ぎた車があったらきっと乗っているドライバーとか助手席の人はさぞ驚いただろうな』

ろくに仕事もしないで性行為に耽る警察官なんて前代未聞だろう。彼らが驚く顔を想像しただけで今度は自分が「プププププ」と笑えるようになってしまった。

もう自分は恥という言葉も捨てて開き直ってしまっているのかもしれない。

「本当に車一第通らないな」と私がもう一度呟いた時、耳の中に金属音が飛び込んできた。

それは音の高さが連続して高くなったかと思うと次の瞬間いきなり低い音に変わりまた連続して高くなってゆくの繰り返しだった。しかもその音はだんだん近くに来ているのがわかった。私が慌ててワンボックスワゴンから飛び出して測定機器を見に行くとか甘先輩はすでに意識を取り戻し起き上がって計器を覗き込んでいた。

金属音が今度は青天井に高くなってゆきそれが頂点に達した頃、そいつは私たちの視界の前に出現していた。

彼が「これは・・・」というと同時に白っぽいセダンがものすごいスピードで目の前を走り去って行った。これも明らかにスピード違反車だ。

「どうしたの?追っかけてとっ捕まえる?」と私、先輩は首を横に振る。

「無理だな、スピードがかなり出ていた、それにさっきと同じく向きが逆だから計測出来ていない」と彼。今日はなんて日だ。

それにしては音が変だったような気がするけど、見た目はごく普通の乗用車にしか見えなかった。けどエンジン音は全く聞こえずモーターのような音。でもそれよりも気になったのはその車の車内の様子、女性が4人乗っていてそのうち三人が私くらいの少女、だけど運転席でハンドルを握っていたのはまぎれもない・・・

「私、動体視力ってやつには多少自身があってさ」

言いかけたがその先を言うのをためらう。

あまりにも非現実的な残像が私の網膜に残っていた。

「どうしたんだ?」と先輩。

「いや、私の目の錯覚じゃなかったら運転席に座って、じゃなくって、立って運転していたのはどう見ても就学前の女の子だった」

「おいおい寝言は寝て言えだぞ、そんな小さい子が車を運転するなんてありえないだろ」

そう言ってから先輩は少し考えてから続けた。

「気のせいだ、以上」

おい、こら、その一言で片付けるな。

私の動体視力を知らないわけじゃないだろうが。

いや、正確には動体視力というのは正しくないかもしれない。

以前に私の視力は光学的に見えているのではなくて『動きを感じる能力だ』と葉類知恵先輩は言っていた。

確かに私は自分の身体の中に流れ込む精液の流れが自分の性器の形状に沿って向きが変わるのを感じる時がある。

胃の中や腸の中の消化物の流れを感じる時もある。

ーそれは確かだけどやはり彼女の説明はぶっ飛んでいる、というか狂気じみている。

だいたいそれは誰しもが感じ取ることができるものだろう?

ーーーーーーーーーーーーーー

時系列は私と風間先輩、こと風間達也が退院する前に戻る。

風間志乃殺害事件のあと少なくとも2週間は過ぎた頃だろうか?

葉類先輩は警察関係者としてではなく私が入院していた病院の院長として私の前に現れた。

私はちょうど院内の食堂で昼食のカレーライスを食べているところだった。

病室のベッドに毎食用意される病院食を食べていてもいいのだけど、いやそうするべきなんだろうけど風間先輩を見ていると、苦痛に歪む彼の表情と痛々しい姿を見ているだけで私の中のムラムラとした性欲が抑えきれなくなるのでいつもここにきて食べることにしている。

まあ本音はまずい病院食なんかよりも自分が食べたい料理を食べたいという身勝手な欲望で看護師らの注意を無視してこっちに来ているだけなんだけどね。

「前に座っていいかしら」と葉類院長、私の了承も待たずに勝手に座る。

警察警部の時と口調が違うのは立場上を気にしているからだろうか?

「右肩はどう?まだ痛む?」

と院長。

「いえ、痛くないと言えば嘘になるんですが、それほどではないです」

と私、嘘はついてはいない、だがそのまま退院してもいいかな?と思う程度の痛み。

「全くあなたには呆れてものも言えない」

私の右肩に巻かれた包帯を見て眉間にしわを寄せる。

とても最初に会った時のようなガサツなイメージはない。流石に一般外来患者や見舞客もいるこんな場所で院長ともあろうものがそんな言動をすれば『この病院は大丈夫だろうか』と不安にもなるだろう。

「何がですか?」

と私。

辛さ三倍程度じゃ物足りないと思いながら私の右手は無意識のうちに勝手にテーブル右端奥にあるガラムマサラとレッドペッパーの缶を取りそれをカレールーの上にたっぷりとふりかけとていた。

それを見て葉類院長は深いため息をついた。

「看護師らからの報告は聞いてはいたけどまさか本当だったとはね」

「何がですか?」

と私。

いまの行動は墓穴を掘ってしまったのかも?と今更ながら気がつく、私の右肩は一応まだ動かないことになっている。

「今のは見なかったことにしておくわ」

と院長大先生。

「そういうことにしておいて頂くととてもありがたいです」

「あの事件は妙なことが多すぎてね、風間刑事の両肩を射抜いた弾丸は彼の骨を砕いたあと文字通り貫通していたんだけど」

と言いながら左手を伸ばして私の包帯をぐるぐる巻きにした右肩に触れた。軽い痛みが走り私は顔を歪める。

「本当に謎だらけ、演技なのか、それともそう思い込んでいるのか、あなたの右肩は、肩の骨はほとんどと言っていいほど完治している」

(はい?)と心の中で私、確か瞬間接着剤で固めてしまったのではなかったのか?

「接着剤の件はジョークです、それよりもあなたの右肩に打ち込まれた弾丸は実際に右肩の骨を砕いて貫通しているはずだった、でも実際には砕けた骨の間の挟まれるようにして残弾していたの、私が言っていることわかりますか?まあそのおかげで使用弾丸を早い段階で特定出来たんだけど」

と言いながら院長は私の後ろを通り過ぎた初老の婦人に手を振っていた。

「お年のわりにはまだまだお若いおばちゃんですね」

思わず感想をいってしまった。あまりにも素敵な笑顔だったので。

「そして二つ目、あなたは人の心が読めるわけではないのに見えない範囲のものまで気配で感じ取ることができる、今あなたの後ろを通り過ぎたのが『初老のご婦人』だと確信できたのはなぜ?あなたの目の前には鏡の替わりになるような物なんてない筈よ」

確かに院長の言う通り私の目の前には鏡になるようなものは一切ない。

故に私の目には私の背後を通り過ぎる初老の婦人の姿など見えるはずもない。しかし実際私には彼女の姿が見えてしまっていた。

ていうか院長先生さん、あなたは人の心の内を読めるんですか?

「そして三つ目、そのあなたの治癒力、と言って良いかどうか判らないけど普通はそんなにも早く砕けた骨が繋がったり、切れた筋肉の筋がまた再び完全には戻ることなんて滅多にあるものじゃない」

もしかして私の体が特異体質だとでも言いたいのかな??

そう疑っているのかな?院長大先生は。

やっぱり見なかったことにしてくれなかったのかな?

「そして最後に四つ目、あなたのその異常なまでに強い性欲、看護師たちに聞いたんだけど『毎晩だった』んですってね」

「えーと」

私は残っていたカレーライスを一気に口の中に流し込みその場を離れたい衝動に駆られた。

どうやら毎晩、風間刑事とエッチエッチしていたのはバレているみたいだ。

額から、いや全身から嫌な汗が流れ出る。

ところで彼女をはじめとしてここの病院で働いている人たちの目には私はいくつくらいの歳位の女の子に見られているのだろうか?

「あなたの年齢?見た人によって多少ばらつきはあるけど中学生くらいだと思われているわね、中には小学生高学年だと思って何故か鼻の下を伸ばしている男性職員もいるみたいだけど」

いちいちそんなこと他人の心の内まで覗いて回っているんかい!

私はそう思ったがとある看護師が指摘していた警告を思い出した。

「あなたがもしも13歳未満だったら、あなたの意思に関係なく彼は逮捕されちゃうからね」

その警告はデジタルエコーのごとく頭の中で何度も繰り返し鳴り響いた。

私は自分が何者で歳がいくつかさえ覚えていない、だがもしもここのみんなが認識しているように中学1年生だとしたら。

「風間さんは逮捕されちゃうんですか?」と私。

それを聞いて院長は右手を自分の額に当てて眉間にしわを寄せる。

「あのね、名無しさん、あなたが例え高校生でも18歳未満ならアウトなんだけど」

「それは知りませんでした」

って私の記憶喪失都合よく中途半端すぎない?

「ちょっと彼の、風間刑事の再手術の関係で2晩程あなたを別室で若い男が三人入っている四人部屋に同室させたことがあってね」と院長。

「そんなことしていいんですか?もしも私が襲われたらどう責任を取る気だったんですか?」

と私。

「まあその時はその時、全員始末しちゃって、何にもなかったことにすればいいしね」

と院長。

それって命を奪っちゃうって意味か?それとも記憶消去か?

おおい!無責任通り越してヤバ過ぎでしょ!

「それに私という証拠が残ってしまうし、万が一妊娠でもしようものなら」

と私。

「うーん流石にあなたはゴルゴ13でも連れてこないと無理ね」と院長はボソッと呟いた。

流石に私はあの角刈り三白眼のM-16からは逃れられない、というより普通の拳銃を持った警官で充分でしょうに。

じゃあなんで?少し考え込んで見たが答えはこれしか見つからなかった。

「それってもしかして私と風間さんのエッチエッチに見飽きて別の若い男性とのエチエチシーンをを見たくなったていうのが本音じゃないでしょうね?」

と私。

「あ、そんなことないから、純粋にあなたが入院していた部屋の中に医療器具や手術道具を大量に部屋の中に入れたかったから、その時一時的にあなたに出て行ってもらっただけだから、ちゃんと説明したでしょ」

と突然やたらと饒舌になった院長の両目はなぜかあらぬ方向を見ておよいでいた。ウソ確定だね。

でも確かにそんな説明を受けた記憶はある。

「まあそういう本音が全然なかったという訳じゃないんだけど、あなたはなぜか2晩とも男たちの寝込みを襲わなかった」

「それってどういうこと?」

と私。

「三人に例の隠し撮りエッチエッチビデオとかも見せたらどうなるかな?なんて考えてみたり」

と院長。

そんな事はどうでもいいから!・・・・いや本当はどうでもよくはないけど。

「あなたの異常に強い性欲は風間刑事にしか働かないんじゃなのか?って結論に達したの」

院長はさらに続けた。

「でもこれはすごく妙な話でね長年連れ添った仲ならともかく、事件現場でほんの少しの間しか交流、と言っていいかわからないほど浅い関係でそんなことなどあり得ないというのがうちの精神科医たちの共通した結論なんだけど」

「ん、それはどういった解釈をすればいいの?私はさほど別に風間刑事さんのことは好きではないし、むしろやたら説教してくることもあるからウザいと感じているくらいで」

「というわけで今後のあなたに関する取り扱いだけど」

どこが「というわけなんですか?」と私。

しかし院長は聞く耳を持たず続ける。

「あなたは私の養子として引き取ります、もちろん戸籍も捏造して19歳としておいたからあなたが風間刑事とどんなにエッチエッチしても大丈夫!」

そんなことを言いながら右手の親指を誇らしげに突き立てられても。

「名前は葉類亜希にしておいたから、数ヶ月後にはうちの署で働いてもらいます」

いやいや、人の人生を勝手に決めないで欲しいんだけど。

「不安か?それなら何の心配もない、書類とは重要なものであれ、機密書類であれ勝手に書き換えて良いものだとこの国の総理大臣が教えてくれた!素晴らしいじゃないか!」

葉類院長は警察関係者としての立場も交え喋り続けている。だがいくら書類上は19歳になっていても見た目が中学生以下というのはいくら何でも問題があるのではないだろうか。

「大丈夫だ!問題はない!今はJKが国会議員に立候補して当選してしまうようなご時世だ、君がすでに風間刑事との子供を孕んでいたとしても何の問題もないさ」

「院長先生、口調が完全に葉類知恵警部っぽくなってますよ」

と私は言った。

JKの国会議員なんて正直どうでもいい話だと思っていたけどちょっとした疑問が引っかかった。

「確か被選挙権は25歳からじゃありませんでしたか?」

と私は尋ねてみる。

「よくぞきいてくれた、それはある番組で(ピー)総理が(ピー)中学の女学生の挑発を受けた勢いでその番組の収録後勝手に15歳でも立候補できるように閣議決定しちゃったんだ」

あーまたあの国民不在の超不自由君主党の話ですね。

私はそれ以降は院長の話が耳に入らなくなった。

どうせ院長殿も(ピー)総理に多額の献金をしている口だろう。

そして警察関係者としても国から多額の支援金をもらっていて事件捜査などで相手によっては手心を加えたり冤罪に嵌めたりしているのかもしれない。

そういえば風間刑事は私が気を失って黙ったままだったら『未成年少女に対する性的暴行罪』とかで逮捕されていたのだろうか?

私は警察というものも全く信用していないし、そんな組織に組み込まれるのも真っ平御免だと思っていた。

まさかそんな私がスピード違反のネズミ捕りの罠を張って待ち伏せをするようなことになるとは・・・

ーーーーーーーーーーーーーー

「いくら何でも就学前の女児が車の運転など出来る筈もなかろう」

何度説明しても風間先輩にはわかってもらえそうもなかった。

「う、ちょっと待ってて少しずつ明細に思い出してゆくから」

私は某政治家のシンジローではないが脳の中におぼろげながら浮かんでくるイメージを何度も繰り返してプレイバックすることによりその残像をだんだんと明確にしていける能力がある。

悪くいえば単なる思い込みの強さかもしれない。しかし、

「助手席の女の子はどこかで見たことがある、確か国会中継で、その後ろの席の女の子も同じ、確かJK国会議員の、でも名前までは知らない」

私がそういうと風間先輩は「プププププ」と吹き出し笑いをし始めた。

「おいおい、冗談は顔だけにしてくれよ、彼女らは今晩遅くまで国会で審議をしていたはずだぜ、国会からここまで何百キロあると思っているんだ、5、6時間は楽にかかるってもんだ」

どうせこんな時間なら誰も見ていないだろうしなぁ、私は考えながらちらりと風間先輩を見る。

もうそろそろ彼に入れてあげたホットコーヒーに大量混入した睡眠薬が効いてくる頃だ。

「それにお前なんで俺たちがこんな時間にスピード違反の取り締まりをやらされているのかわかっているのか?」

急に怖い顔になって風間先輩は言う。

さあなんででしょうかねぇ?

「街中に変な噂が流れていたからに決まっているだろうが」

そうでしたっけ?

そりゃあスピード違反の取り締まりをするおまわりさんなんて恨まれこそすれ感謝されるような対象じゃないから。

私がそう考えていると風間先輩はブツブツ呟きだした。

「〇〇署のおまわりさんはろくにスピード違反の取り締まりもしないどころかワゴン車の中でエッチエッチしているって話、聞きました?奥さんって噂されていた」

あ、それはあるかも、確かに身に覚えがあるし。

「警察のワンボックスワゴン車が妙に揺れているなって思って近づいて中を覗いてみたら小学生くらいの女の子が刑事の膝の上に向かい合わせになってまたがっていて息を荒げて顔を昂揚させていたけどこれってやばくね?警察幼児性犯罪集団じゃん、ってほとんど犯罪者扱いの噂もされてた」

いや流石にそれは・・・・でもありえない話じゃないか。

「計測器に誰もいないと思って周囲を見回したら中年のおっさんが草むらの中で小学5~6年生くらいの女の子の下半身をひん剥いて馬乗りになってせっせと腰振っているのを見たよ、ガン見したらこっちを睨みやがったよ、報告したほうがいいんじゃね?って噂まで流されて、俺ロリコンかよ」

あ、それも否定できない、実際さっきやったばっかりだし。

「でもそれって風間先輩の自業自得ですよね?」

私は声に出して言ってしまっていた。

それを聞いた風間先輩、頭を抱えて考え込み出した。

「いやいや、そもそもなんでお前は俺に付いて回るんだ」と先輩。

「そう言われましても、風間先輩と組むように命令したのは葉類知恵警部ですし」

そう言ったら先輩は信じられないものを見るような顔をして私を見つめた。

「お前は俺と組むのは嫌なんだろ?顔にもしっかり書いてあるし、何より事あるごとにキモいと言ってくるし」

何か同情でもしてほしいといいたいんだろうか?まじでうざく感じてきた。

「そうだ、お前は『俺にレイプされた』と世間に公開すればいい、そうすれば俺なんかさっさとクビになって」

先輩は両手のひらを見つめ何やら呪文のような言葉を吐き出した。

まさかあの執拗な行為は逆に告訴して欲しくて欲しくてやったことなのか?

私が風間刑事を呪い、憎んで離れていくよう仕向けるためにわざと私を乱暴に扱っていたとでも言う気だろうか?

「何をいいたいかよくわからないけど私がそんなことしても私自身には何のメリットもないからね、それにそんなにも逮捕されたいの?」

と私、もちろん彼に対する処罰はそれだけでは済まないだろう。

職を失い、世間の批判に晒されるはずだ。

その時彼は正気を保てるかどうか?もう生きる気力を失ってしまっているのかも?

彼は黙り込んでしまった。

まあそれ以前に大切な1人娘を拳銃で撃ち殺されて生きる希望を失っちゃているのはわかるけどさ。

あのね、おじさん、

「あなたが今路上でへたり込んでくたばったとしても誰も喜ばない代わりに誰も悲しまない、なぜならあなたの身に起きる不幸を悲しむたった一人の身内だったお嬢さんはもうこの世にはいないから」

私は彼の傷ついた心を刺激しないように語りかけた。

本当に親父世代というやつは面倒な存在だとつくづく思う。

「あのさ、風間先輩は志乃さんが殺害されたのは自分のせいだと思っているのかもしれないけどそれは少し違うと思うよ」と私、でもさすがに全然違うよとは言えなかった。

なぜ事件とは本来関わりがなかったはずの男があの公園で娘さんを拉致していたのか、未だもって謎だったからだ。

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以前葉類先輩に呼び出された時に知った話だけれど犯人の名前と所属は最近分かったようだ。世界的な国際犯罪を請け負う組織だという話だがその情報は二十年前以上から資料室に存在していたらしい。

しかし妙なことに事件が起きた当時にいくら検索してもそのファイルは出てこなかったと聞く。

「つい最近になってどっかの組織がうちのシステムに潜入してデーターを何かのファイルに上書きをしたということだろ」

それが葉類知恵先輩、いや警部の見解だった。

一体何の目的で?

「それがわかれば苦労はない、それより風間刑事の様子はどうだ?」

うーん流石に私が誘惑したせいで毎晩彼が私をレイプしているとは言えないし、だからと言って第二ラウンド、第三ラウンドはおろか何回中に出したか判らないなんて絶対に言えないし、ただ一つ言えるのはあの時警部が言っていた「あと2、3発は抜いても大丈夫だ!」と言い切っていたのは今考えると納得だなって。

実際には5~6発やっても大丈夫だったというのが正直な話だし。

「いや、お前らの夜の話はいいから、彼は何か犯人について思い当たることがあるようなことを言ってなかったか」と葉類先輩。

「私って、そんな話していましたっけ?」

私は首を傾げていう。

「ああ、しっかり言っておったぞ、5~6発抜いてもどうとかこうとか」

どうやら口に出して言っていたらしい、まあ他人の心も読めるらしいから引っかけだったかもしれないけれど。

それから風間刑事か私に対する責任追及でも始まるかと思ったが意外とそうはならなかった。

「そうですね、彼の家が局地的な地震で潰された、とか?」

「それは本人から聞いた、気もするがそんな事実はなかったがな、シロアリがどうのこうのとは言っていた」

それを知っているならもう他にはいうことはない、かなぁ。

私は色々と考えを巡らせながらホワイトボードを眺めていた。そして気になった事、疑問をひとつぶつけてみた。

「つかぬ事をお伺いしますけど風間先輩や私が自宅謹慎になった時、その日程は何日前から決まってましたか?」

「その件か?」

と言って葉類先輩は少し考え込んでから続けた。

「うんあれは確かかなり上層部の判断がもたついてたからな、即日ようやく、やっとだ、まあ貴様らが淫交に走るとまずいのであたいの判断で別々の自宅謹慎にしたがな」

そういうと大声で「ガハハ」と笑い出した。

しかしその発言に私は違和感を覚えざるを得なかった。

「葉類先輩はその時は私と風間先輩のえちえちな展開を期待していなかったんですか?」と私。

そう、このデバガメおばさんがそう言った展開を期待しないはずなどないのだ。

しかも次の日に自宅謹慎が始まると聞いた時に私がホワイトボードに感じたイメージは「私と風間刑事は葉類智恵宅にて一緒に待機(謹慎)だった気がする。

もちろん葉類先輩ならそうして屋敷のそこら中に隠しカメラを仕掛けている方がむしろ彼女らしいと言えるだろう。

念のためにこのホワイトボードは誰か書き換えた可能性はあるのか尋ねてみたが答えはNOだった。

ーーーーーーーーーーーー

「まあ落ち込まないで、私が相手でもよければワンラウンドなら相手してもいいよ」と私。

最も先輩が相手ではワンラウンドでは終わりそうもないけど。

「お前があとで暴力行為に出なけりゃやってもいいけど・・・・」

私は自分の唇に立てた人差し指を軽く当てて風間先輩に視線で合図をした。

要するに少し静かにしてってことだ。

「どうしたんだ」と訊いてくる。

「さっきのやつらがまた来る」と私。

さっきから甲高いモーターのような音とエンジンの甲高い音がまっすぐこちらに向かって迫って来る。

私は車道側に向かって歩き出すとさっき2台が走り去った方向に向かって仁王立ちになる。

「見えた」

私は言うと腰にぶら下げた道具入れから特殊なボールを左手で取り出して振りかぶる。

これは以前から葉類警部に渡されていた重くて破壊力のある特殊なボール、らしい。

「おい、何にも見えんぞ」

と先輩。

「いや見えてる」

と私、全力で投げる。

「おばさん、当たると痛いよ」

ホールはすごいスピードで飛んでいきながら一旦地面すれすれまで下がりホップして人の身長くらいの高さまで浮き上がるとまた突然に斜め下に落ちた。

うっすらと見える白いセダンのガラスが割れる音がして突然何か別の残像がうっすらと見えた。

私はそれを素早く右にかわすとフロントウインドウが砕けたセダンが通り過ぎて行き、私たちの乗ってきたワンボックスワゴン車に激突して大破して止まった。

「さあもう一台」

私は自分に気合を入れるともう一個の特殊なボールを取り出して左手に握りしめていた。

頭の中でV10のエンジン音が鳴り響いている。

「赤いスポーツカーも頂き」

そう言いかけて私はためらう。

なぜかその車の助手席にはさっき白いセダンを運転していた女児が男の腹上にシートベルトで一括りに縛り付けられていた。

「作戦変更」

振りかぶることなく私はクイックで投げるとボールは地面すれすれに飛んでゆき突然向きを左に変えるとタイヤとタイヤホイールの間に挟まり破裂した。

急にタイヤが軋む音がして突然赤いスポーツカーが左に向きを変えて向こうがの草むらに突進してゆき、やがて止まった。

私は用心深く赤いスポーツカーの方に近づくと助手席側のドアを開けてしぼみ始めたエアバッグの隙間から手を入れてシートベルトを外して女児を救出した。

「センパーイ、そっちの白いセダン頼みます」

そう言いながら私は白いセダンの運転席、行き方向を走っていた時は女児が立っていた筈の席を見た。やはり感じた通り1回目に通った時にはスポーツカーの助手席に座っていた女だった。

「おい、この女、額からかなり血を吹き出しているぞ、お前今度こそやり過ぎたのと違うか?」

と風間先輩。

「知りませんよ、ただスピード違反を捕まえただけなんで」

と私。

「おいおいスピード測定もできていないのに捕まえられるわけないだろう」

先輩はそう言いながらまたブツブツつぶやきだした。

「最高級レクサスセダンが、真紅のLF–Aが・・・グシャグシャのスクラップだ、俺はもうダメだぁ」

私は左手に女児を抱きかかえながら白いセダン、風間先輩が言うところのレクサスに近づき用心深く左側後方のドアを開けた。

「自分と同じか少し年上くらいの少女たちが乗っていましたが意識が朦朧としているようです、命に別状はない、・・・と思いたいです」

私はマイクを通じて署内で待機している葉類警部に連絡をした。

「これはちょっと気持ち悪くて説明しにくいのですが」

私はそこで言葉を一区切りし、運転席の女性から目が離せなくなっていた。

「どうしたんだ」

と風間先輩が覗き込んできた。

「あれ見て」

と私。

まずレクサスの運転席に運転席の女の現状を確認した。

続いて赤いスポーツカーを指差した。

「これは・・・白骨?」

それだけを言うと風間先輩は絶句した。

そこにあるのはもはやさっきまでの人間の姿ではなく白骨化した遺体そのものだった。

私は誰4?に続く

あとがき

とうとう出てしまいましたね!

禁断のエロ発明、

多周波数レーダーとかペタフロップスとかテラフロップスとか適当こいていますがただの覗き(透視)双眼鏡です。

できっこないですね?

ここから先は

117字
お代は読んでからの(以下略

女子高校生国会議員と合法ロリみならい刑事のエロエロドタバタSFです。

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