アダルト版カレンダーガール9 クソガキの反抗期

アダルト版カレンダーガール9 クソガキの反抗期

#20才未満閲覧注意
#SFっぽく
#ハタチ未満はご遠慮ください
#ハルサメとナッツシリーズ
#過激な描写あります
#エログロ注意
#波瑠沙芽とナッツ
#小説

この話はストーリーの都合上過激な性描写や暴力描写、及びグロテスク、パクリな表現を多く含みます。
20才未満の方の閲覧はご遠慮ください。

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@憲法とはなんぞや

公害や戦争がなくならない理由はわかった。

【本当かにゃ】
のんかうざい雑音が入ったような気がするが無視するとしよう。

だからこの国には憲法があり憲法第9条なるものが存在している。
「あのさあ、この国において憲法第9条は大して役には立っていないよ?」
ボクの心の内を読んだのかリナは速攻で否定た。
「どうして?」
とボク。
「まずは憲法なるものや法律が何故存在するのか考えたことがある?」
突然聞かれてハッとしたが確か聞いたことがあるのは。
「法律を守ることは国民に課せられた義務、憲法は政治家や官僚が守るべき義務、だっけ?」
するとりなはボクの顔を見つめて『残念』と言った。
どこが残念なんだろうか?
「よく、SNSなどで議論されているわね、それは法律に書かれていないから罪にはあたらない、とか憲法で明記してないから憲法違反だ、だから憲法を変えなければいけないとか?でもそれは実にくだらない論争な訳」
そしてスマホの落書きアプリを起動させて公園のような場所を描き出した。
そしてすごく雑な人らしき絵を描き、その人が何かヒモで引っ張られているような絵を書いた。
そしてその先には首輪がつけられているライオンの姿が。
「これは昔、栗本慎一郎とかいう人の書いた『パンツを履いたサル』という本に書いてあったことだけど大抵のアメリカの州では『公園で猛獣(ライオンやクマなどの散歩をしてはいけないという法律はない』と言う条例はない、でもそれに関する条例のある州があるどうしてかわかる?」
リナにきかれて考えてしまう。
「たいていの州じゃ公園で猛獣の散歩をさせてもいいけどダメな州があるとか?」
そう言うなりボクはリナに特大のデコピンを食らってしまった。
「バッカじゃないのそんなの常識で考えてダメに決まっているじゃない」
「じゃあどうしてそんな変な条例がある州があるんですか?」
ボクは思わず聞き返した。
「簡単な事よ、そんな常識で考えてもダメなことがわかるような事をしておいて『そんなことは法律にも条例のどこにも書いてない、だから公園で散歩をしても良いはずだ!』と言い出したバカがいたのよ、それでけっきょく『公園で猛獣(ライオンやクマなどの散歩をしてはいけない』と言う条例を紙に書き留めなければいけないような恥ずかしい事態に発展していったわけ、だからSNS上などでそれは法律で決められていないからやってもいいと言うことにならないわけ」
リナは息をぜいぜいさせながら言った。

「例えば憲法に書いてなくてもやっちゃダメなことはいくらでもあるし書いてないからやっちゃダメとかいうわけじゃないこともある、でもこの際だから現行憲法と今政権を握っている政党が提案している改正案との違いをひとつひとつ見ていくわね。
リナはそういうとボクのスマホに憲法前文の現行と一緒に改正案を表示した。

    現行憲法

https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/shiryo/dl-constitution.htm

       
    改正案

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA27DJO0X20C23A4000000/

「まあここに引用元あるけど、かなりの意訳を含むから真面目な人は元サイト見て自分で確認する事ね」
リナは誰に向かって言ったのかわからない台詞を吐いて説明を始めた。

       ーーーーーーーー

       現行憲法 前文

日本国憲法

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。

そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。

これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。

われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。

われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

      ーーーーーーーーー

ここまでが現行憲法の前文ね、次は改正案に行くわよ。

      ーーーーーーーーー

 前文
日本国民は、自らの意思と決意に基づき、主権者として、ここに新しい憲法を制定する。

象徴天皇制は、これを維持する。

また、国民主権と民主主義、自由主義と基本的人権の尊重及び平和主義と国際協調主義の基本原則は、不変の価値として継承する。

日本国民は、帰属する国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務を共有し、自由かつ公正で活力ある社会の発展と国民福祉の充実を図り、教育の振興と文化の創造及び地方自治の発展を重視する。

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に願い、他国とともにその実現のため、協力し合う。

国際社会において、価値観の多様性を認めつつ、圧政や人権侵害を根絶させるため、不断の努力を行う。

日本国民は、自然との共生を信条に、自国のみならずかけがえのない地球の環境を守るため、力を尽くす。

        ーーーーーーーーー

        現行憲法 前文
【日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。】

「まずこの一節に現行憲法の全てが詰め込まれていると言っても過言じゃないわ、要するに不正な選挙はあり得ないしそういったものは排除しなさいという事、そしてよく誤解されそうなのが『国会における代表者を通じ』という部分、これ『国会で決まったらそれに従え!』という意味じゃないから、自分の選挙区などを通じて選んだ政治家にちゃんと自分たちの想いや願いを伝えなさい、という意味だから!それが実現するとは限らなくとも少なくともそういった声に政治家は耳を傾ける必要性があるのよ、どっかの辞め弁して大阪の知事か市長になった人みたいに『今の政治が気に入らなかったらいい大学出て政治家になってから言え!』なんて暴言を吐くのはその時点で憲法違反だから!」

ゼイゼイと息を荒げてリナは一気にまくし立てた。
「それに該当する部分は改正案にはあるの?」
僕は恐る恐るきいてみた。またサンドバッグのようなデコピンを喰らうのは嫌だと思ったからだ。
「ないわ!」
リナはキッパリというと続けた。

「まだ話の途中だから、『われらとわれらの子孫のために、』、これは今生きている世代とこらから生まれようとする世代、まあ由紀や有希たちの子供や孫、ひ孫、さらに先の世代のためにするべきことという意味ね、そして『諸国民との協和による成果と、』がくるわけなんだけどここで気を付けてほしいのは『諸国』ではなく『諸国民』となっているところ、ここは大意としては『さまざまな国の民』と解釈すべきね、そんな彼女彼らたちと『共和による成果と』なかよくともにその恩恵を分かち合おうというものなの、だからはっきり言ってウィシュマさんやその他の入国管理局で行われている虐待や、資格を取らせると騙して違法な低賃金で外国人労働者をこき使うのはもちろん憲法違反、それも前文だからね、政治参加、要するに選挙権を与えないと言い出すのも論外」

「それはまだ続いているの、『わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、』、北海道の稚内から石垣島に至るまで、日本全土において、自由のもたらす恵沢、つまり恩恵、恩沢、恵みや慈しみを受ける権利があるという意味があるんだけど、この国はそれが守られているかしら?アイヌというだけで差別さてたり、存在しないもの扱いされたり、沖縄などのように島の大半を米軍の支配下にあるような状況で『基地を移転するには辺野古の海を埋め立てて工事をするしかない』と沖縄県民の意思を無視して軟弱な海底の海を埋め立てる、いつ終わるかわからない工事を強行したり、地震などの災害で核爆破を起こしかねない危険極まりない原発を住民の意思を無視して次々と再稼働させられたり、民意に反して放射性汚染物としか言いようがない核廃棄物の処理場にされたり、本当に『わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保』されているなんて言えるのかしら?」

さらに続くわよ、『政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、』、つまり政府の行為、仕業で戦争によって惨禍、むごたらしい被害や災難が起きることがないように決意して、というところだけどこれの被害や災難は日本人に限定されていると勘違いしている人がいるから言っとくけどここに『諸国民』の言葉が入ってくるわけ、よく自称右翼の人が『某国が攻めてきたらどうするんだ』とか『黙って殺されろというのか?』という人がいるけどそういう意味じゃないから、同じ震災の犠牲者のハズなのに彼らに向かって『井戸に毒を流した』とあらぬデマを流した挙句、なぶり殺ししたり、もうここで話が食い違ってきちゃうんだけど彼らの頭の中では日本は侵略などしたことがないことになっているらしいけど侵略しまくっているから!中でも呆れてものも言えないのが陸上自衛隊によってSNSに発信された『大東亜戦争』と言うワード、『太平洋戦争』の事を指す日本側の呼び方だから!最初に侵略したのは日本だし『西洋からこの地域を守ってやるから金と女と命を寄越せ!』って言っているどこぞのヤクザと同じだから、『そのせいで大勢の中国人や朝鮮人が死んだ』というと『日本人もたくさん死んだ』という人いるけどそれはただの餓死、本国からの支援がなくて飢えで死んだ人たちだから」

「日本政府の行為によって、つまりこの国の政治家の判断によって戦争が起きて『諸国民』、日本人も含むいろいろな国の人たちが命を落としたりすることがもう2度と起きないように決意をしてと言っているのであって責められた場合のことは言っていない、つまり防衛権は放棄していないということ」

「そしてその締め(しめ)として『ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。』とくるわけだけど要するに『政策を決める主権は国民であって武器輸出とか『巨額な(軍事資金)ばらまき』とか『なんとかカード』を勝手に作って一つに紐付けするようなことを勝手に閣議決定するなよって事なの、『強行採決じゃない、多数決だ!』と彼らは言うけどそもそも彼らは少なくとも一度でも自分の選挙区の民意を一度でも確認したことがあるかしら?党則だから党の方針に逆らえない?自分の考えさえ持たずに『安倍総理バンザーイ?』ふざけないでよ!それが強行採決だって言うのよ」

【そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。】

「ここからして勘違いしている人が多いのよね、『国民の厳粛な信託によるものであつて、』とあるんだけど当然ながら賄賂とかで票を買収したり、開票場に私物のバックを持ち込んで投票用紙をすり替えたり、集計用のコンピューターにバックドアを設けて外部から票数の操作を可能にしたり、そんな不正行為などを含む不正選挙などあってはならないことだし、『信託』、信頼して任せられることが前提となっているわけだから本来なら選挙前の公約を破ること、や『無所属』を名乗っておきながら政権与党に入党する事自体が憲法の前文を全く読んでいない証拠なの、つまり『投票によって信託された票で当選した議員は公約を守ることが条件であってそれを破ることは民主党であろうが共産党だろうが憲法違反なわけ、どっかの党は破りまくっているけどね、ここで『我が党の党則が〜』とか言い出すのは卑怯で卑劣な言い訳でしかないわけ」

【これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。】

「そして次なんだけど『これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅(しょうちょく、天皇があーせい、こうしろなどと言い出す事)を排除する。』と書いてあるんだけど『人類にとって当たり前の理屈であって、それがわからない馬鹿がいるから文章にしただけで、この憲法はその当たり前の理屈に基づいて書いたものであって、自分ら日本人はこれに反する(新しい)全ての頭がイカれた連中が考えた戦争憲法や軍事法令、そしてあり得ないと思うかもしれないけれど天皇がもしも『戦争やろまい』とかふざけた事を言い出したらそれらを排除、つまり拒絶しますと言う事なの、改正案でこの一節を削除しただけで本当に憲法違反だからね!本当に壊憲ものよ」

「まだまだ続くわよ、実は前文のさっきまでだけでも十分なんだけどこの国には歴史改ざん者や戦争をやりたがっているヤバい連中が多いからわざわざこの一節によって釘を刺しておいてから細かく制定したんだけどそれを削除しようとする人間ってどうしようもない生き物だと思う」
リナは言うと深くため息をついた。

【日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。】

「ここは『日本国民は永遠に続く平和をひたすら願い続けて人と人同士の関係を深く抱きしめ合う気高い理想を深く自覚するのであって、平和を愛している諸国民、ここで『諸、国民(つまり多くの国民という意味か)』、あるいは『諸国の民(様様な国の民)』と取るのかで解釈が分かれそうな部分ではあるけど私は後者だと思う、平和を愛する『様様な国の民』の『差別のない平等に考える気持ち』と『他者や他民族を強い擁してくれる気持ち』に『高い評価を寄せて任せられるという決意』をして『われらの安全を守ろうと決意した』という事なんだけど、この『われらの』の中は日本人に限ると思っているのは大間違いだから!ウィシュマさんや他の国からの難民さんたちも含まれているから、もうこれさえ理解出来ていないのが『自称愛国者』だから呆れてものが言えないのよ」
何故か今日のリナは暴走気味だと感じ始めていた。

【われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる(いる、の旧字、わいうえおのい)国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。】

「これもわかりきった事だけど無自覚な人が多すぎね、『私たちは平和を守り続けて、支配する人と支配される人、そして他人や他民族を弾圧(ハラスメント)したり、同じく他人や他民族を偏見の目で見たり卑下するして憎んだりするような行為(ヘイト)を地上っていうか少なくとも地球上から無くそうと努力して入り世界中の国から天晴(あっぱれ)されたいという意思表示なわけ、地上からと書いてあるから相手が地底人や最底人だからと言ってヘイトしたり、天空の翼持ちだからって首輪と鎖に繋がれて蹴ったり踏まれたり、可愛がっていた小鳥を殺せと命令されたり、そんなことをされないって、ちょっとなんでそこで嬉しそうな顔しているのよ、有希』
どうやら有希はあのアニメの登場人物と自分を重ねているようだがあの『ニンフ』って娘はそう言った事をされて一度も本心から嬉しそうな顔なんてした事なかったと思うんだけど?

【われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。】

「要するに、私たちは平和を守り続けて、支配したり支配されたり圧迫されたり、偏った考えを地上から永遠になくそううとする世界でも胸を張って生きられる身分になりたいと思う、『私たちは地球中の国民が平等に恐怖や飢えから免れて平和な世界の中で生きる権利を持っている事を確かめたい』そんな感じだけど」

「これらの事を私たちは守れているかと言われると一片の自信もないとしか言いようがないわね、この国はもちろんのこと世界中でヘイトやハラスメント、バイオレンスは蔓延(まんえん)して場所によってはジェノサイドも公然と行われている、そして最も嫌な気持ちにさせられるのがこの国の国民の大勢もそれらに加担していると言う現実よ」
リナは言うとさらに深いため息をついた。

「もう『諸国民』どころか『全世界の国民が』と書いてあるの、北朝鮮だろうがミャンマーだろうがハマスだろうが、ウクライナだろうが、「みんな平等に、等しく(いつジェノサイドされるかわからないという)恐怖と(食べ物を始めとして衣食住などの)欠乏から『免れて』、そんな辛い思いをする事なく、平和な環境の中で生きる権利を持っている事を『確認』する、これが一番大事なんだけど『お金数千億円送ったから後よろしくおねがいしま〜す』とか『戦闘機とかミサイルとか護衛軍を送ったから、後は自分たちで殺し合いをしてちょ』って意味じゃないから!そんなとこにそんなもの送ったらどうなるかなんて小学生にでもわかりそうなものなのよ!必要なのは武器や兵士じゃなくて、そんな諸国民に対して虐待行為をする国に対する抗議とそこに住む諸国民に対する直接支援なの」

【われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。】

「どこの国であっても自分の国さえ良ければ良いということに拘って(こだわって)他の国の存在や尊厳を無視しちゃダメって事なの、だから未だに朝鮮や満州に対する侵略行為はなかったとか慰安婦や強制労働はなかったとか言い出すのは歴史に対する冒涜なだけにあらずその他国の存在を無視するような行為であって、『政治道徳に関する法則は普遍的なものであって自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする核国の責務であると信じる』$
「もうここまで書いてあるのにあの政党が幅を利かせているところを見るとほとんどの日本人が憲法を前文でさえ読んでいない気がしてくるわよ」

『われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。』、って要するに『私たちはどんな国であれ、てめーの国のことだけ考えて、よその国を無視したらあかんゆー事で政治家はなんでもできる特権階級じゃなくやったらあかん事、裏金とか贈賄賄賂は論外だし文書技ゾーなんてもってのほかだし国民のひとりとして脱税とかエロパーチーなんて論外なんだよ、おいきいてんのかゴラー!ハルサメとアケビィ!お前ら悪魔らからって威張ってんじゃねーぞゴラー!私とテメーらはTAITOなんだよ」
なんかリナの様子がおかしくなってきた。
『うー、【日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。】
そこまで言うとリマは机に伏せていびきを書き始めてしまった。
「ねえ、リナの息すごく酒臭いんだけど」有希が言うのでリナの口の周りを見たら巨大な徳利(とっくり)が転がっていてアルコール臭い液体が溢れていた。
『一体誰だよ!幼女のいる部屋の僕の遺影の前に日本酒の入った徳利をお供えをしたバカは!』
僕は思わず怒鳴り散らしてしまうところだった。
もちろん犯人は兄貴だ、間違いない。
「改正案については明日聞くしかないね」
有希は言ったが僕も同意せざるを得なかった。

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@脅威の〇〇党草案

「昨夜はごめん、続けるわ」
リナの二日酔いを心配した僕たちだったが2〜3時間寝ただけでムクッと起き上がり改正案の説明を始めた。

「まずのっけから凄いんだけど」
とリナは言ってスマホに改正案の前文を表示し始めた。

【日本国民は、自らの意思と決意に基づき、主権者として、ここに新しい憲法を制定する。】

「とあるんだけどなんなのこの煽り(あおり)文句と言いたいわね、由紀にしても勇気にしてもどういった憲法にして欲しいかなんてアンケート誰かから受けたことある?大和会議の毎度の手口だけどここでサラーっとウソを折り込んでくるのよね、ほとんどの内容を決められているんだけどこれでも私たちは主権者と言えるのかしら?」

「でもそれは現行憲法も同じじゃない?マッカーサーの押し付けだって話だし」

リナの問いに対して僕は答えた。

「あのね、それ壊憲派のデマだから!ちゃんと日本のスタッフが考えた憲法でマッカーサーはそれに対してOKを出しただけなの、それにね、『日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。』とさっき言ったように国民が主体となって制定したなんてどこのも書いてないの、この違いわかる?」

【象徴天皇制は、これを維持する。また、国民主権と民主主義、自由主義と基本的人権の尊重及び平和主義と国際協調主義の基本原則は、不変の価値として継承する。】

「さらにエグくなるわよ『象徴天皇制は、これを維持する。』、ってなんのジョークよ、って言いたくなるわね、わざわざ前文で明記する事じゃないし『天皇』が国民全員の『象徴である』かみたいな表現ね。次の第1章で明らかにしたいけど実は『象徴天皇制に関してはかなりいじられていてお世辞にも継承とは言えない事を忘れないで」

それから『また、国民主権と民主主義、自由主義と基本的人権の尊重及び平和主義と国際協調主義の基本原則は、不変の価値として継承する。』、とあるけどそれ、継承するならわざわざここに書くべきじゃないわね」
確かにそうかもしれない、しかし何も書かないと全削除とか言われてしまうんじゃないのだろうか?
「あのね、よく考えてごらん、現行憲法にそんな抽象的な言葉なんて出てきた?その時その時に作成した本人たちにとって都合が良いように解釈できる表現だよ」

【日本国民は、帰属する国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務を共有し、自由かつ公正で活力ある社会の発展と国民福祉の充実を図り、教育の振興と文化の創造及び地方自治の発展を重視する。】

「それでここからいよいよ本性をさらけ出すんだけど『日本国民は、帰属する国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る責務を共有し、自由かつ公正で活力ある社会の発展と国民福祉の充実を図り、教育の振興と文化の創造及び地方自治の発展を重視する。』、どう変わったか理解できるかな?」
と言われてもすぐには答えられなかった。

「まずは『帰属する国や社会を愛情と責任感と困難ををもって自ら支え守る責務を共有し、』からね、わかる?前に『主権者として、ここに新しい憲法を制定する。』と言っておきながら『帰属する国や社会を』よ?この時点で日本国民は国や社会の従属物にされているわけ、それから『愛情と責任と気概をもって自ら支え守る責務(自分の責任として果たさねばならない事柄、務め)を共有し、』ね、要するに『お前らは国や社会を愛して責任と乗り越える気持ちを持ってお国(草案作成者)のために尽くせ、だが【テメーのことはテメーで守れ】って言う強いメッセージな訳ね、まあ『自己責任論』に通じるところはあるけど、お前らは国や社会を守る義務があると言いたげな一節ね」

「さて次は『自由かつ公正で活力ある社会の発展と国民福祉の充実を図り、』なんだけど言うまでもないよね?それやるのお前ら政治家の仕事じゃね?と言いたくなるんだけどね、貧乏な家に生まれた子はどう頑張れば自由だが後世で活力のある社会の発展と国民福祉の充実を図れって言うの?」

「これ見て既視感ないかな?これはもうすでに事実上適用されちゃっているのよ、収入の半分を様々な名目の課金として巻き上げられる実質上は税金、でもそれで貧乏な国民が出ようがそれらはお前らの努力が足りないからだ、自己責任だと言いたいわけ、もちろんこれは明らかに現行の憲法違反よね?改正案はそこを壊してその辻褄合わせをするためと受け取らざるを得ないのぉ」
あ、また語尾がおかしくなった。

4歳児リナの自我がしゃべっているのだろうか?だとしたら天災だな。

「いいこと?現行憲法では『日本国民』と『国民』そして『諸国民』と3種の使い分けをしている、それに対して改正案では『日本国民』に絞っているわかりやすく説明するために続けていくね」

【日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に願い、他国とともにその実現のため、協力し合う。
国際社会において、価値観の多様性を認めつつ、圧政や人権侵害を根絶させるため、不断の努力を行う。】

「次は『日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に願い、他国とともにその実現のため、協力し合う。国際社会において、価値観の多様性を認めつつ、圧政や人権侵害を根絶させるため、不断の努力を行う。』とあるけどまずは『他国』と『諸国民』、その両者の違いから認識する必要があるわね、いうまでもない事だけど『他国』はよその国の政府や権力者のことであって、そこに住む国民のことじゃない、対して『諸国民』は国のことではなくさなざまな国に住む『民』、人々の事を指しているの、その大意はアメリカに住む大富豪も貧民も、韓国や北朝鮮、中国や台湾、ベトナムや国に関係なく住んでいる人たちを指している」

「それから『正義と秩序を基調』にって誰が決めるの?アメリカ?ロシア?中国?ウクライナ?イスラエル?ハマス?他国と共に協力し合うって、そこで言っている他国ってどこの国?それを決めるのは誰?これ考え方によっては『集団防衛権』の事だよね?『国際平和を誠実に願い』なんて言っている国がそこの国の国民に対してではなくて、問題のある政府に直接支援しているのょ、平和を願っている国が紛争国に多額な援助金を出したり武器兵器を第三国に輸出出来るように閣議決定するかな?『圧政や人権侵害を根絶させるため、不断の努力を』って言っているけど結局はミャンマーとか圧政や人権侵害の加担しているの日本だよ?」

「え〜と、これなんのジョークかな?と言いたくなるよね?」

【日本国民は、自然との共生を信条に、自国のみならずかけがえのない地球の環境を守るため、力を尽くす。】

「まだまだあるよ?『日本国民は、自然との共生を信条に、自国のみならずかけがえのない地球の環境を守るため、力を尽くす。』なんて言っているけど福島第1原発事故のデプリに触れた大量の汚染水を薄めて海に投棄したり、こりもしないで次から次へと原子力発電所の再稼働を推し進めたり、それだけならまだしも毒性の強い放射性元素であるプルトニウムを配合したMOX燃料も使えるプルサーマルやフルMOX燃料で稼働可能な改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)を投入、さらにそれらの原子炉で使用済みの燃料を再加工するための再処理工場で大量に発生する放射性廃棄物とそれを処分する場所、もう使用禁止になったはずの六価クロムの大量希釈投棄など、これらはやっちゃいけないでしょ?もうすでにこの日本という国は自分たちが考えたはずの改正案の、それも前文さえ守れていないのよ!」

「そしてさらに現行憲法にあった『われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。』がものの見事に削除されているんだぉ」
またなんか変な語尾が入ったけど気にしないでおこう。
気にしたら負けになるのかもしれない。

「それで天皇に関する項目に移りたいんだけど」
リナはそういうとボクのスマホ画面を切り替えた。

「まあ見た目別の項目を参照しろいうのがやたらと多くてスパゲッティ状態なんだけどちょっと分別してみたぉ」
まただよ、それともリナはボクたちをからかっているのだろうか?

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@スーパーサ〇〇テンノウ

     

       現行憲法 
  第一章 天皇〔天皇の地位と主権在民〕
第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。
〔皇位の世襲〕
第二条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
〔内閣の助言と承認及び責任〕
第三条 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。
〔天皇の権能と権能行使の委任〕
第四条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。
2 天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。
〔摂政〕
第五条 皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行ふ。この場合には、前条第一項の規定を準用する。
〔天皇の任命行為〕
第六条 天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。
2 天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。
〔天皇の国事行為〕
第七条 天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
一 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
二 国会を召集すること。
三 衆議院を解散すること。
四 国会議員の総選挙の施行を公示すること。
五 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。
六 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
七 栄典を授与すること。
八 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
九 外国の大使及び公使を接受すること。
十 儀式を行ふこと。
〔財産授受の制限〕
第八条 皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。

         改正案
        一章 天皇

一条 (天皇)天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。
二条 (皇位の継承)皇位は、世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。
三条 (六条四項参照)
四条 (天皇の権能)天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない。
五条 (七条参照)
六条 (天皇の国事行為)天皇は、国民のために、国会の指名に基づいて内閣総理大臣を任命し、内閣の指名に基づいて最高裁判所の長たる裁判官を任命する。
2 天皇は、国民のために、次に掲げる国事に関する行為を行う。
一 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
二 国会を召集すること。
三 五四条一項の規定による決定に基づいて衆議院を解散すること。
四 衆議院議員の総選挙及び参議院議員の通常選挙の施行を公示すること。
五 国務大臣及び法律の定めるその他の国の公務員の任免並びに全権委任状並びに大使及び公使の信任状を認証すること。
六 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
七 栄典を授与すること。
八 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
九 外国の大使及び公使を接受すること。
十 儀式を行うこと。
3 天皇は、法律の定めるところにより、前二項の行為を委任することができる。
4 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣がその責任を負う。
七条 (摂政)皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名で、その国事に関する行為を行う。
2 四条及び前条四項の規定は、摂政について準用する。
八条 (皇室への財産の譲渡等の制限)皇室に財産を譲り渡し、または皇室が財産を譲り受け、もしくは賜与するには、法律で定める場合を除き、国会の議決を経なければならない。

       ーーーーーーー

        現行憲法

第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

         改正案

一条 (天皇)天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。

「別に変わった部分はないんじゃないのかな?」
ボクは言ってみた。
「そうかしら」とリナは言った。
「じゃあ何故(カッコ)でくくる必要があるのかしらね?」とリナは言ってさらに続ける。

「カッコの内か外を『元首』に変えたらどうなるかしら?」
そんな馬鹿なとは思ったがそれをやれば天皇を『象徴』とは全く別のもの『明治憲法下の天皇と扱われてしまう、国際慣例上では天皇が元主と扱われている』という記事もあった。

     〔皇位の世襲〕

       現行憲法

      〔皇位の世襲〕

第二条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

       改正案

二条 (皇位の継承)皇位は、世襲のものであって、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

「これも違いといえば『あつて』が『あって』と『つ』が小文字になっているくらいですかね?」
ボクが言うとリナの巨大なデコピンが襲ってきたので慌てて避けた。
しかしボクは主人公な筈なのになんでこんなにも惨たらしい仕打ちを受けなければいけないのだろうか?

「それは昔の和文タイプがひらがなやカタカナの小文字を使えなかったからよ、てか今更気がついたの?」
リナに言われて気がついたが確かにその通りだった。

      〔内閣の助言と承認及び責任〕

        現行憲法

第三条 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。

        改正案

三条   (六条四項参照)

「やっぱり元からして読むものを混乱させるのか目的としか思えないわね、しかも問題なのはご丁寧にPDF形式でアップされていることね」
「いろんなパソコンで読めるからありがたいんじゃないですか?」
ボクが聞いた途端にリナの巨大デコピンが飛んで来そうな気がしたので思わずJアラートの避難ポーズをしてしまっていた。
リナは実寸大の幼女だがボク、由紀と有希は体長25センチメートルの小人だから簡単に吹っ飛ばされてしまう。
「バカね、誰もがおちいり安い罠だからそんな事しないわよ、まあ平たく言うとテキストで入れるか画像で入れるか製作者が選べる特徴があるんだけど、専用のリーダーアプリがないと普通のブラウザで読めなくなったりもするわね、問題は画像形式で記入された場合はちょっとやそっと内容をいじられてもそれを見つけることが困難になると言うことね」

「それ肝心の『(六条四項参照)』はと言うと次のようになっているの」

【4 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣がその責任を負う。】

「全く同じじゃないですか?これのどこに問題が」
とボクは言ってリナのデコピンをモロに喰らってしまった。
「あなたはパソコンのプログラムもやったことがあるくせにそんなこともわからないの?よくあるサブルーチンによるわかりにくい化よ」
「つまり三条をいじらなくても六条の4項をいじれば知らない間に三条をいじったのと変わらなくなるって事?」
とボクが言うとリナはニンマリと笑いながらそのクソデカい手のひらで頭をぐりぐりしてくれた。

「まあ正しくはないけど良い線はいっているわ、例えばの話、その六条の四項から別の場所、新しい章や条に飛ばしてとんでもない内容に替えることが可能なわけ」
リナはそう言うけど憲法ってそんなに簡単に変えられるものだろうか?
そう考えていたらリナはボクの心の内を読み取ったかのように言った。
「詳しくは第二章に関して説明してから『憲法改正』に関する『九章 九六条 改正』で説明するわね、今回の改正案が通ったら好きな時に好きなように改憲が可能にできる項目があるの」

        第四条
   〔天皇の権能と権能行使の委任〕  

      現行憲法
【第四条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。
2 天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。】

      改正案
【四条 (天皇の権能)天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない。】

「え〜と、現行憲法の『権能行使の委任』が削除されているようにも見えるけど」
「と思うでしょ、でも実は別の場所にそのまま残されているのよ、しかも少し違ったニュアンスでね」
リナはそう言うと改正案六条のある部分を指差した。

【3 天皇は、法律の定めるところにより、前二項の行為を委任することができる。】

「あれ?これって現行憲法四条の2項とほとんど変わらなくなるんじゃ?」
そう思ったが必ずそもそうでじゃないことにすぐに気がついた。
その3項の前2項とは何か?2項前の1項なのか?、それも1項と2項を合わせたふたつの項なのか?わざと紛らわしい表現をしている気がしてきた。

【六条 (天皇の国事行為)天皇は、国民のために、国会の指名に基づいて内閣総理大臣を任命し、内閣の指名に基づいて最高裁判所の長たる裁判官を任命する。
2 天皇は、国民のために、次に掲げる国事に関する行為を行う。
一 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
二 国会を召集すること。
三 五四条一項の規定による決定に基づいて衆議院を解散すること。
四 衆議院議員の総選挙及び参議院議員の通常選挙の施行を公示すること。
五 国務大臣及び法律の定めるその他の国の公務員の任免並びに全権委任状並びに大使及び公使の信任状を認証すること。
六 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
七 栄典を授与すること。
八 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
九 外国の大使及び公使を接受すること。
十 儀式を行うこと。
3 天皇は、法律の定めるところにより、前二項の行為を委任することができる。
4 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣がその責任を負う。】

「これって、本来の現行憲法七条に無理やり現行三条と五条の2項目を無理やりねじ込んで六条にした感じですよね?どうしてかな?」
ボクがそう言うと有希がボクの遺影に飾ってあったお供物のアルファベットチョコレートをかじりながら口を挟んで来た。食べ過ぎで鼻血を噴いて失血死しないか心配になる大きさだ。
「もしかしたら第七条を空けて別の文章を入れるためのものじゃないかな?前にもゆうきがそれで騙(だま)されたんじゃなかったけ?」
ってゆうきは『有希』だろうがと突っ込みたかったが何故か不安が僕を襲い(おそい)だしていた。
ボクが有希を乱暴に犯しているイメージが唐突(とうとつ)に浮かんで来たからだ。

「その6条も結構問題があるのよ」
リナはボソリと言って一点を指差した。

【五 国務大臣及び法律の定めるその他の国の公務員の任免並びに全権委任状並びに大使及び公使の信任状を認証すること。】

「ちなみに該当する現行憲法七条の5項はこれね」

【五 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状及び大使及び公使の信任状を認証すること。】

「違いはわかるかしら?」
とリナはきいてきた、しかし『官吏』では意味が通じにくいかもしれないから『国の公務員」と言い換えたんじゃないのかな?
「それだったら普通に『国家公務員』とすれば良いのに何故わざわざ『国の公務員』と言ったのかしらね、変な理屈『反社団体の定義はない』とか『裏金の定義はないとか言い切った代議士が逮捕もされない国だよ?もしもそんな人が『その他の国』の『公務員の任免並びに全権委任状並びに大使及び公使の信任状を認証すること。』と解釈したら他の国の大使館の大使館の人材などを離任要求することも可能になるし、最悪だけど大使館そのものを追放可能になってしまう憲法内容になるわね」
リナはそう言ってからポケットから缶ジュースのような物を取り出して飲み始めた。

「それで事実上新たに追加された第七条なんだけどこれね」

【七条 (摂政)皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名で、その国事に関する行為を行う。
2 四条及び前条四項の規定は、摂政について準用する。】

「まあまだ皇位継承した天皇が幼かったり女性だった場合はまだわかる、つか今の天皇は象徴の筈だからそれらの仕事って女帝だとしても十分務まるはずなのよね、ところで日本の摂政って何の事か思い出せる?」
リナにきかれたがすぐには思いつかなかった。
確かそれは人の名前じゃなくて『天皇がまだ幼かった場合や女帝だった場合代わりに天皇の行事を執り行う事じゃ?」
ボクは辞書で調べながら答えた。
「それは3番目の表示ね、2番目にはこうなっているはずよ?『変わって政治を行う事』、そして一番目にはこうあるわ、『君主に代わって政務を執り行う事、又はその人』とね」
そう言われても君主って国民のことじゃ?

「スマホのスーパー大辞林で調べたら『世襲的に国家を代表し、統帥して国家の代表である人』と出てきましたね」
と有希は言ったがその意味を理解出来ているのだろうか?
「はっきり言って天皇が総理大臣や軍隊を指揮下に置く事も可能になるけどヤバくないだろうか?」
「その天皇を陰で操って日本の民主主義を崩壊させて戦前に巻き戻しすることも可能ね。リナはそう言ってひとつのWebアドレスを示した。

https://twitter.com/mariyatomoko/status/1743072468993294702?s=46&t=Pw7ezBx9ZYfXaG-fBU0T8Q

「もう消されているかもしれないけどスクショは取ってあるから」
と言ってリナは画像を表示した。
そこには第一章の『現行日本憲法』と『現与党の改正案』の比較が表示された。
そこには第一条に関して天皇の扱いが日本の『象徴』から『元首』になる事が明記されていた。
ボクはこれを読んだ時は半信半疑だったがもうここまで来ると疑いようもなかった。

「まあ取り敢えず、八条に行くわね」
リナは言うとそれぞれの八条を表示した。

      八条
    現行憲法
【〔財産授受の制限〕
第八条 皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。】

    改正案
【八条 (皇室への財産の譲渡等の制限)皇室に財産を譲り渡し、または皇室が財産を譲り受け、もしくは賜与するには、法律で定める場合を除き、国会の議決を経なければならない。】

「この違い、わかるかな?」
リナに聞かれてもすぐにはわからなかった。
「現法憲法じゃ国会での決議(を経なければならない)に基づかねばならない、同じじゃないですか?」ボクが言うとリナは険しい表情でにらみつけてきた。
「バカね、その時に与党サイドが過半数割れをしてたらどうなるの?無茶な財産譲渡は不可能になる、だからあえてこの一文を追加したのよ、『法律で定める場合を除き』、つまり前もってそんな法律さえ作っておけば天皇は国家予算を使い放題にすることも可能なわけ」
そしてさらに続ける。
「さっきも言った【七条 (摂政)皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名で、その国事に関する行為を行う。2 四条及び前条四項の規定は、摂政について準用する。】なんだけど今は『皇室典範』は一般法律として存在しているわけ、つまり今なら多数決で変えられる法律な訳よ、それを『天皇は元首と認める』と変えるとどうなるのか?」
「でもそれは現行憲法にも言えるし、改正案でもの二項がブレーキになるんじゃ?」
ボクは抗議してみた。
「じゃあ改正案の四条と前条つまり六条の四項をまた引用しようか?

【四条 (天皇の権能)天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない。】

【六条 4 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣がその責任を負う。】

「ほらやっぱり国政には介入出来ないじゃないですかぁ」
ボクは誇らしげに言ってしまった。
「現法憲法でも同じでしょ?【【第四条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。2 天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。】と言って得意げにリナにデコピンの仕返しをしようとしたがいかせん身長25がセンチメートルと手の大きさが圧倒的に不足していた。

「まあ今回は引くけど【六条 4 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣がその責任を負う。】だけは覚えておいてね」

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@平和主義と連帯安全保障の狭間に

       現行憲法

第9条(平和主義)

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

      改正案

二章 安全保障

九条 (平和主義)

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮権者とする自衛軍を保持する。
2 自衛軍は、前項の規定による任務を遂行するための活動を行うにつき、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。
3 自衛軍は、第一項の規定による任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動及び緊急事態における公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。
4 前二項に定めるもののほか、自衛軍の組織及び統制に関する事項は、法律で定める。

「現行憲法はこれに至っては極めてシンプルね」
リナは言ってから解説を始めた。

【日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。】

「まずこれからね、『日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、』、正義、つまりはどっちが正しいかなんて誰も言えないんだけど間違っている事はハッキリと言えるし、少なくとも他者をないがしろにしたり権利をうばう行為を正義とは呼べない、少なくともガザチキやウクライナの状況に油を注ぐ行為をしない国際平和を希望してって事ね」

【国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。】

「いわゆる『お国のための戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は国際紛争を解決するための手段としては使わない」

【前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。】
「これはあくまでも理想ね、人間兵器のあなたたちにこんな事を言っても説得力がないかもだけここだけは覚えておいてね」

リナはそう言うと改正案の解読に移った。

「ハッキリ言ってこれは本音じゃなくてオブラートで包みまくっている気がするわね、本音は緊急事態条項と96条ね、とはいえヤバそうなのはピックアップしておくけど」

【我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮権者とする自衛軍を保持する。】

「まあこれを憲法で制定しちゃうと総理大臣が『戦争やろまい』といいだしたらブレーキが効かなくなっちゃうのよね、せめて国会衆参議院の各3分の以上の反対があった場合は指揮官の座を下ろすくらいじゃないとね」

【2 自衛軍は、前項の規定による任務を遂行するための活動を行うにつき、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。】

これもね、『その他の統制に服する。』、ここが気になるわけそこには『閣議決定』も含まれてしまうの?と言う疑問があるの」

【3 自衛軍は、第一項の規定による任務を遂行するための活動のほか、法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動及び緊急事態における公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。】

「まあここでも『緊急事態』と言う曖昧極まりない言葉が出てきたけど逆に『国民の生命若しくは自由を守るための活動を行う』が『国民の生命若しくは自由を奪うための活動を行う』にならない事を祈るばかりね。

まあ2章に関してはこれくらいにして次に行くんだけど

         ーーーーーーー

         第9章 改正

第96条

        現行憲法

この憲法の改正は、【各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。】この承認には、【特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。】
2 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。

         改正案

この憲法の改正は、衆議院又は参議院の議員の発議に基づき、【各議院の総議員の過半数の賛成で国会が議決し、国民に提案してその承認を経なければならない。】この承認には、【特別の国民投票において、その過半数の賛成を必要とする。】
2 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体であるものとして、直ちに憲法改正を公布する。

「まず大きな違いはわかるかしら?」
リナに聞かれてもすぐにはわからなかった。

リナは左手の人差し指を立てて言った。
「例えば『3分の2の賛成が必要』なのと『過半数以上の賛成が必要』では天と地の差があるわね、前者ならこのまま選挙がなかったとしても改正案が両議院で通らない可能性がある、でも後者、改正案の場合は一回通って仕舞えば例えば次の総選挙で与党が2党合わせて過半数いかなくとも湯党、連合などで足を引っ張られる党やヤクザのような党の票を合わせれば簡単に好き勝手な改憲案も通すことが可能になってしまう」

「そう、それこそ日本を戦争の国に変える憲法さえ通ってしまうようになる」

ここで私があちらの世界で体験した話を引用をするね
ひとつは「再会」から、あの頃はすでに私は亜希の中の【G】の中にいた

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@国民投票の落とし穴

「ちょっと待ったよ、なんで日本が戦争仕掛けるの?軍隊を持たない日本がそんなことするなんてありえないでしょ」
私は思わず口を挟んだ、いくらなんでも突飛すぎるしにわかには信じられなかった。
「仕方がないですね、ここは元総理の山崎秋子が責任をもって説明します」
この人が元総理だというのも信じられないけど少しでも情報が得られればということで取りあえず話を聞くことにした。
「10年くらい前にあたしとここにいる倶名尚愛は選挙法改正直後に行われた衆議院議員の選挙で立候補して当選した、その頃はもうすでに二人が所属していたそれぞれの政党は以前からヤバイ党だとは言われてはいた、けれどそれは『近隣の大国に侵入されるのを防ぐにはある程度の軍事力が必要だ』という程度のものだった」
秋子はそこで一息をついて私を見る。そしてなぜか小さく微笑むと続けた。
そんなある日、国民投票法が改正されて一気に改憲の機運が高まった、その時はマスコミをはじめ国民の多くが気がついていなかったけどこの改正案の大きな問題点は二つ」
鹿野城右手を拳骨にしてみんなの目の前に差し出して人差し指を立てた。
「まずは有効投票者数がどんなに少なくても、その場合わずかな僅差だとしても『改憲賛成票』が上回れば改憲が可能になってしまうということ、敦子何か床に書けるものを出して」
そう言ったらすぐそばにいた敦子は黒の油性極太マジックペンを召喚して秋子に手渡した。
「まずここに円グラフを描くとする、そして投票の結果、わずかに『改憲反対票』を『改憲賛成票』が上回りました、結果として憲法改正を国会で審議することが可能になりました、この場合、亜希さん?どう思いますか?」
この問いかけは他の三人ではなくて明らかに私に向けてのものだった。答えはもちろん・・・
「国民が出した答えなんだからそれはそれで良いんじゃないかな?」
私がそう言うと秋子はやっぱり少し微笑んだ気がした。少々子供扱いされているような気がしたが彼女はもう一つ円グラフと書いた、そしてその円の分割比は1/3と2/3、そして面積の狭い方に『有効票』と書き、広い方に『無効票』と書いた。
「この場合はどうかしら?わかりにくかったらもう一つ円グラフを書きますよ?」
私は小さく「あっ」っと叫んでしまった。バカな私でもこれはよく分かる事だ、仮に賛成票が60%あったとしても全体の中のわずかに20%に過ぎない。これを多数決と言い張るには少々乱暴すぎる。
「亜希さんが言いたいことはわかる、でもこれをもって投票結果を無効とする事は出来ないのよね、例えば『投票に参加しなかった人達が全員反対だった訳じゃない』とか、『むしろ賛成の方が多かったけど投票に行けなかっただけのことだ』とか、挙げ句の果てには『無効票を書くような奴はふざけた記入をする輩ばかりだからそんなのは無視するべき』だとか、最低有効投票率を設定してそれを満たさなければ投票自体を無効にするなどときっちりとした方の線引きがないとこうなりますという話です」
なんとなくわかった気がするでもそれだけじゃ。
「今、亜希さんはそれだけじゃって思っていたでしょ?でも二つ目が大問題なの」
心を見抜かれているような気がした、目の前の秋子さんはさらに中指も立てる。2本目だ。
「広告に関する制約を決めなかったことと国民に対してその改憲に関する内容を事細かくはっきりと告示しなくても良いということ、はっきり言って後でちょちょいと書き換えることも可能ですからね、それがなされた場合の『国民投票結果を無効、つまり廃棄する』ことさえ出来ない」
まあ確かに・・・でも
「どうせネットとかで改憲案の詳細がバラされちゃうんじゃない?国民だってバカじゃないし」
一応反論してみた。
「簡単に言うけどわざとそれを難解な文章にしてわかりづらくすることも可能なんですよ、そしてその表(おもて)ではすごくわかり易いイメージ戦略を図ることも可能なの、例えば『一生懸命頑張っている自衛隊の人達が可哀想』だとか『隣国が攻めてくるのがわかっているのに攻撃されて多くの国民が殺されるまで手も足も出せないのか?』とか言いだすんだけど、それでもテレビやネットの広告では『自衛隊にどれほどの権限を与えても良いことになっているのか?』、とか『どんな状態での先制攻撃が許されるのか?、どれほどの対外攻撃兵器を所有しても良いか?』、さらに『緊急時にどれくらい国民の行動に制約をかけて良いか?』それらさえ説明しなくても良いの、わかるかな?このヤバさ」
ちょっとピンとこなかった。
「じゃあ例えば、亜希さん、あなたがテレビをつけたとして他のバラエティとかで見ているタレントさんや博識がありそうな学者さんがあちらこちらで先ほど例に挙げたわかり易いキャッチコピーで憲法改正の必要性を訴えるわけ、でもそれに対する反対派はというと『自衛隊は違憲じゃないけど武装してはいけない』とか『先に攻撃できるような兵器を持っちゃいけない』とかどうしても歯切れの悪いものになりやすい、そしてそれらをきちんと説明しようとするとさっき言ったようなしちめんどくさい話になって国民の頭を混乱させるし、政権側にとっても『そんなことは言ってはいない』とが『デマを流すな』という反撃の材料にもされやすい」
そうかなぁ、でも・・・
「国民はそんなにバカじゃないと思いますよ?」
そう言った私に対して秋子さんは落ち着きなさいと言いたげなポーズを取った。
「そもそも資金力に圧倒的な差があるの、弱小野党や平和団体がテレビ局や新聞社に出せる広告の量なんてたかが知れている、けどね、賛成派にとってはほとんど無限と言っていいほどの資金源があるの、日本の政治に古くから大きな影響力を持ってきたと言われている大手広告代理店や人材派遣会社の経営者であり尚且つ政権顧問でもある大学の名誉教授とか、彼らが『改憲は絶対に必要だと言ったら?さっき言ったタレントや学者や運動家も雇い放題だよ?それに対して奴らは『反対派』をいくらでも締め出すことができる、それがたとえ『SNS上』であったとしてもね」
なんか悔しい気持ちがこみ上げてきた。
「それでも、それでも私は諦めない!」
強く宣言してしまった、顔が真っ赤になって他の人たちに顔向けができない。
「ごめんね、ムキにさせる気はないの、それは私たちが若かった頃にも思っていたことだから、むしろ羨ましい」
なんか急に済まなそうに秋子さんは言う。こっちも申し訳ない気分になってきた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

@憲法9条は役に立っているの?

「ここからはいずれはあなたたちが体験する話ね」

第二章 戦争の放棄
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
② 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

「それ言い出したらその日本って国は他国から攻められたら大人しく降伏してその結果、皆殺しにされても文句一つ言えないってことじゃねえのか?ひどいな」
オレッチは思わず口を挟んでしまった。

「まあそう解釈しちゃう人もいるわね、でもこれは単純に私と『L』の関係に置き換えるとたとえばあなたが持っているショコラケーキが欲しくなったとするわね、もしそれが一つしかなくってあなたもそれを失いたくはないって当然思うよね?」
「そりゃそうだ、オレッチにとってショコラケーキは何よりも大切なものだからな」
オレッチは即答した。
「それでもしも私が『素直にそのショコラケーキを渡さないと殴るわよ』とかいきなり刃物で切り付けて奪おうとしたらどうなるかしら?」
「そりゃ喧嘩になるわな」
オレッチは素直に思った通りに答えた。
「じゃあもしも『今日の晩ご飯は私は和食にしたい』と言って、でもあなたは『イタリアンにしたい、いやしてもらおう』と思った時普通どうする?」
「まあ話し合いで決めるわな」
オレッチは当たり前だろと思いながら言った。

「そうねでももしも私が『和食にしないと殴るわよ』とか言ったりあなたがいきなり包丁持って私に切り掛かって『パスタとピザを作れ』と脅したら?」
「オレッチはそんな物騒な事はしないぜ、ちゃんと話し合う」
オレッチは反論したが『B』が何を言いたいか理解できないでいた。
「まあこれが国家間で行われれば『国際紛争』でありそれを『殴るわよ』と脅したりいきなり包丁で切り掛かるような行為をする事を国家間で行えば『国際紛争を解決するために武力による威嚇や武力の行使をしたことになるわね?」
そうなるかな?いや多分そうなんだろう。
「そして②のところになるわけなんだけどこれも実に単純な話でもしもあなたと私の話がこじれた時の為に私がいつも出刃包丁を隠し持っていたりマグナム44を腰のベルトにぶら下げていたら?あなたはそんな相手とまともに話し合う気がするかしら?」
それは微妙だな、とは思う。
もしも相手がその武力をチラつかせて来たらどうなるって事になるんだけど。
「じゃあ国内の法律的にはどうなるわけ?日本じゃ明らかに銃とか大きな刃渡りの刃物を所持すれば銃刀法違反でアウトよね?ましてやそれを所持して外を出歩けば確実にアウトよね、じゃあ国際的にはどう?」
アウトだな、でも実際にはその違法行為はまかり通っている。
言っちゃ悪いが大国と呼ばれている国のいくつかは現にそうやって問題を解決しているじゃないか。
「まあいきなり刃物で切りつけられたり銃で脅されたりすれば反撃するしかないわね?でもこの行為を憲法は禁じている、やられっぱなしにしろって言っているようにも取れるわね、で、この項目に対していちゃもんつけた党があったのよ、どこだと思う?」
そりゃあ憲法第9条に拘っているあの左寄りの人間が嫌っている今の政権の元になっているあそこだろうよ。
オレッチにはお見通しだと言いたかった。
お隣の大国に攻め込まれたって黙って殺されろって言っているのだろ、まさあかあそこがいちゃもんつけないわけがない。

「そのまさかよ」
『B』の口から意外な言葉が飛び出した。
「理由は単純にこちらから攻め込むことが出来ないのは良い事っだとしながら相手が攻めてきた時に手も足も出せないのはいかがなものかと」
「でもあそこは確か護衛隊の存在そのものを否定しているんだろ?やっぱり攻め込まれたって黙って殺されろって事じゃないか」
オレッチは反論した。
「確かにそう言っているわね、でも良く考えて?護衛隊というのは最初から専守防衛の範疇を超えていたのよ」
思わずオレッチは笑ってしまったね、あの程度の軍備で、核兵器も持てねえような装備で専守防衛の範疇を超えているってあり得ないだろ。
「そうかしら?護衛隊は既に麦軍と手を結んだ時点で専守防衛の範疇を超えて違憲状態になってしまっているの」
んなまさかだよ、オレッチは大声で笑わざるを得なかった。
「こら、他のみんなが起きちゃでしょ?」
『B』は唇の真ん中に左手人差し指を縦に当てて囁いた。
「行動を共にすれば麦軍と護衛隊が無関係なんて誰が思ってくれるかしら?しかも軍事機密だったとは言え日本の麦軍港に入港した空母や潜水艦に核兵器が搭載されていたのは事実よ、そんな麦軍と蜜な関係に護衛隊があるとすれば過去に日本に侵略された国の人々はどう思うかしら?」
「別に、どおって事ないだろ?」
それが大きな問題とは思えなかったのは事実だ。
「あっきれたぁ、あなたってどこまで鈍感なの?」
突然、『B』に責められてしまった。
「米軍に要請さえすればその核兵器は近隣諸国に対して使用可能ってことよ、しかもそれは地上の麦軍基地にだって配備されている可能性があるの、でその麦軍と敵対関係にある竹国からすれば日本のどこが一番警戒されている場所かなんてすぐにわかるわよね?」
なんだか『B』の奴急に興奮し出して怖いんですが。
「えーとやっぱり沖縄かな?一番近いし、基地も多いし」
そう言いながらなんで自称愛国者が沖縄から麦軍を追い出そうとするどころかやたらと擁護するのかわけがわからなくなってきた。
「あのね、これは他の2大国にも言える事なんだけど日本は特に麦国だけは敵に回せないの」
「それは軍事力の差か?だったら日本だって核兵器とか潜水艦とか戦闘機をバンバン持てばいいじゃんか?ICBMだって持てば」
「あんたやっぱり頭に蛆虫が湧いているんじゃない?」
そこまで言われちゃオレッチにもプライドがある。
「だからそのための憲法改正だろ?弾道ミサイル作って先制攻撃だって出来るようにすればいいじゃねえか」
オレッチは別に間違った事を言っているつもりはなかった、なっ、みんなもそう思うだろう?
「は〜、本当に『L』さんって、湧いていたのは蛆虫どころかサナダムシさんだったのかしら?」
いや、何もそこまで深いため息をつきながら言ってくれなくても。
「だっから勢力均衡て言葉があるんだろ」
「ホントこういう時の『L』さんは『G』たんのほうが冴えているとしか思えないわ、そんな言葉に騙されるなんて、あっちの世界でも何度も思い知らされたの忘れた?」
いや、忘れた覚えはないし、そんな記憶もないし。
「隣の芝生は青く見える理論知っているかしら?その逆に隣の車が小さく見えまーすなんて絶対にあり得ないことも」
「いや、実際ロングパジェロから見たらサニークーペは小さく見えるっしょ」
オレッチの決め台詞を聞いた途端『B』は顔を両手のひらで覆い隠して言った。
「だからそういう事じゃないんだってば」

「ほぼ同じくらいの軍備を持っていてもどうしても自分達の方が貧相に感じてしまう、だから軍備拡大をして同じくらいに引き上げる、すると今度は相手から見れば均衡が崩れたように感じる、だから相手もまた軍備拡大を進める、するとこっちの方から見ればまた、というわけで軍備拡大のスパイラルに陥って永久に双方軍備拡大を止めることができなくなるわけ、だから『勢力均衡』なんてのは兵器を作る軍事産業にとっては都合のいい妄想なんですよ」
突然『G』が口を挟んできた。
それが『G』自身によるものか、それとも彼女の胎の中にいる天災愛によるものかはわからなかったけれど。
「いや、だから戦闘機が何百機で空母が何機とか数で正確に比べられるでしょ」
オレッチは諦めきれずに反論してみたが。
「じゃあどんな方法でその数を調べるの?軍事機密だから公開されることなんてないよ?もしも公開したとしても正直に正しい数を発表すると思う?控えめな数字しか出さないよ?」
「じゃあスパイを送り込んで調べさせるとか?」
とオレッチ。
「それこそあり得ないわね、簡単に潜りこめて正確な資料を手に入れられるわけないしどうしても相手を過大評価してしまう、それに」
『G』はいったん口を閉じた。口調からして喋っていたのはおそらく彼女の胎の中の愛だろうな。
「領土面積の広い大国に日本や韓国のような小国がいくら莫大な軍事力を持っていても勝てないチャンとした理由があるんですよ」
「そんなわけがないだろう少なくとも相手の数倍の戦闘力を備えれば」
オレッチは反論を試みたが『G』の胎の中の愛はそれを無視して大きなあくびをした。
「とにかく眠いんで、胎の中まで響くから、もう少し静かに怒鳴り合いをして」
そう言うと『B』は大きないびきをかきながら再び眠りについてしまった。
「あ、逃げやがった」
オレッチがそう言うと『B』は急にクスクスと笑い始めた。
「な、何がおかしいんだよ」とオレッチ。
「多分戦略的な細かいことじゃなくって陣地的な話ね」
ここから先はまたリナを起こしてしまい機嫌を損ねる可能性があるからなるべく思念で直接話し合おうと言うことらしい。
オレッチは少年を膝の上に抱いたまま前の運転席のヘッドレスト後ろに直接オレッチの額を当ててみた。
これでオレッチと『B』の間で直接に意思疎通ができるはずだ、いやあ、便利だなぁ、超能力設定。(笑)

まず、小国と大国共に同じ破壊力の核弾頭付きの長距離弾道ミサイルが100弾ずつあるとします、まあ公平を期するために同時攻撃としましょうか?

まあそれなら一方的な戦いになる事はないだろうし相手だって相当な被害を被るわけだから抑止力にはなるだろう。

しかし現実にはほんの数時間のかからずして大国の圧勝で決着がついてしまいます。

なんでや、同じ数の弾道ミサイルやで、相手だってボコボコになるだろ。

小国は数発のミサイルが領土内に被弾するだけで全土が焦土と化します。対して大国はそうはなりません。

そらそうかも知れんが小国だって迎撃用に弾道弾を飛ばせばいいだろう。

それでも数発は落としきれずにちゃくだんしますよね、そして最初どちらも最初から全弾打ち尽くすような事はしない、これが何を意味するかわかりますか?

どっちの国もまだ大量に領土内に核弾頭付きの弾道ミサイルを基地に持っているってことだろ、条件は同じじゃねえか?

果たしてそうでしょうか国土面積の広い大国は都市をあちらこちらに分散できます、もちろん軍事基地に関しても同様です。対して小国ではどうでしょうか?どちらも狭い領地に身密集して配置せざるを得ません、つまり小国は大半の都市と軍事基地を同時に最初の一撃で失う事になるんです。

いやこっちも相手の軍事基地をピンポイントで攻撃すれば済むだろ、それに小国だって馬鹿じゃないし弾道ミサイルだって移動式の発射台に乗せてだな。いやなんでまたそこで深いため息をつく?

ピンポイントって相手の広い面積のどこをどうやって調べる気ですか?軍事衛星ですか?スパイですか?どちらもあまり当てにはできませんよね?

まあそうかもしれんでも最初の一撃で決着つくなんてあり得んだろ。

その最初の一撃が向こうから見たら密集している軍事基地の残っている核弾頭や移動中の核弾頭付き弾道ミサイルを巻き添いにしたら?1Gトンの核弾頭だってヘタ打てば十数Gトン級の破壊力を持つに等しくなるわ。

それは相手も同じだろ?軍事基地のミサイルも巻き込まれるのは?

ほんっとあなたって馬鹿みたい、私最初に言ったわよね軍事施設えを数多く広い国土に配置出来るってことは、それは一つの基地にある核ミサイルの数だって少ないことになるよね?
つまり小国は最初の一撃で多くの都市と軍事基地、そしてそこに大量に置かれている核弾頭を誘爆させて被害をさらに大きく受けるってことなの。

だからと言って小国側の軍事施設が全滅するわけじゃないだろ?外洋に出ている空母や戦艦、潜水艦だってあるし。

ほんっと『L』って救いようがない馬鹿、国民の大半が死に絶えた国が戦い続ける理由なんて有ると本気で思っている?

それを言われてもなあ、元々例え話だし。

もっと真面目に現実的に物事を考えて、例えば国内に原子炉が56基もある国の場合はどうなるの?当然それらも最初の一撃で巻き添えを受けるの、この重大さがわかる?

えーと、核爆弾みたいな圧倒的な破壊力じゃないから大したことないかなって、あは、あはは。

ちょっと、やっぱりあんたって本当に何にもわかっていない、爆風とか一瞬的な破壊力は核爆弾よりはかなり劣るけど長期的に見たら原子炉の爆発ほど恐ろしい破壊力のあるものはないの、数100年、いえ事によったら数千年以上地上を汚染し続けることになるの、その重大さ、わかるかしら?

あー、えーと分が悪くなってきたな、助手席の似非学者っぽいのでもいいから誰か起きてくれないかな?

だからもし日本が地上に残っている核弾頭付き弾道ミサイルを100弾打ち尽くし日本は全滅したとする。
たとしてもまだ大国には50以上の核弾頭付き弾道ミサイルがある
何故なら大国が50弾撃ったとして日本の迎撃ミサイルの迎撃率が90%あったとしても10%のミサイルが日本本土に着弾する。
それだけあれば日本は壊滅される。
その残り50弾を迎撃用に回せば高高度の核爆発で数発の弾道ミサイルを巻き添えにできるわね。

じゃあどうすればいいってんだよ、結局は大国の言いなりか?

そうね、実は大国の方だってデメリットがないわけじゃない、爆発した原子炉は数百年に渡って莫大な放射性物質が偏西風に乗って地球全体にばら撒かれて生物という生物を破滅の危機に陥れるし、核爆弾の衝撃が日本周辺のプレートに致命的な衝撃を与えて日本中の火山が大噴火を始めるのも想定内、そうなると大国だってただじゃ済まなくなるわね。

つまり戦争に勝者はなくただ単純に多くの人の命が失われるだけってことか?

そういう事、だから憲法は最初から紛争は武力ではなく話し合いで解決すべきだって言っているわけ、決して実は古臭くてカビが生えたようなものなんかじゃなくて核兵器や細菌、ウイルス兵器といった人類そのものを絶滅に追い込みかねない最新兵器を視野に入れた新しい時代の思想と言えるわね。

「あーもう、さっきから頭の中で難しい話をごちゃごちゃと、いつになったらパンケーキ200枚食べられるんよ」
むくっと起き上がった『G』が突然騒ぎ出した。
眠っていたんじゃなかったんかい!
「私もエネルギー不足でシャットダウンしそうです」
これはポンコツアンドロイド椎奈。
「わたしだって全然幸福セットあれだけじゃ全然食べ足りないんだから」
リアルリナもむっくりと椎名の膝の上で起き上がって騒ぎ出した。
一番後ろの席ではパジェロの車内中に響くような音で腹の虫を鳴かせている女子小学生が2人いるし。
「いやあよく寝た、そろそろ高級ホテルのビュッフェ形式モーニングを食べたいな」
と、助手席の爺さんあんたもかよ。
「そろそろ私たちもお腹が空いてきたわね、そろそろ北海道上空だけどどこに降りたい?」
さっきまでの重々しい会話と打って変わってライトノベル的な展開になってきたのでオレッチも賛同する事にした。
「どうせなら佐世保バーガー食いてえな」と。
「ねえ、さっきからあんた私の話をちゃんと聞いている?」
オレッチが車内の全員にボコられたのは言うまでもない。

「そうそうあんたたちひとつ重要な事忘れているみたいだけど、地の不利、ってのもありますよ」
おお、突然『G』がガチマジモードに入った!
「なぜ人工衛星のロケットとか東に向けて飛ばすか知っている?」
「いやわからんが、要は西方向には飛ばしにくいって奴だろ?」
まあオレッチは全くその辺は疎い、うそ言われても簡単に騙されるだろう。
「じゃあ麦国はどうなんだ?それこそあっちの方が不利だろ」
オレッチは多少自慢げになって言った。
「はあ、なるほどですねゴキちゃんの言わんとしている事はわかるわ」
突然『B』が同意した。
「お隣の韓国にも米軍基地がありましたね、そこから核弾道ミサイルを打てば、確かに瞬殺」
また蒸し返すか?ならばこっちも言おう、韓国の米軍基地を先制攻撃すれば良いんだよ」
「まあそれが中国と米国の真の狙いかも、それに日本には沖縄を含めていくつ麦軍基地があるか忘れていないかな?瞬殺で本土制圧も焦土化も出来るんじゃないかしら?」
なるほどそれが歴代総理らが麦国に対して強く出られない理由か?

#20才未満閲覧注意
#SFっぽく
#ハタチ未満はご遠慮ください
#ハルサメとナッツシリーズ
#過激な描写あります
#エログロ注意
#波瑠沙芽とナッツ
#小説

アダルト版カレンダーガール9 クソガキの反抗期

終わり

アダルト版カレンダーガール10 クソガキの反抗期2

にちゅぢゅく!

風間達也「なんか引用多すぎじゃないか?」

亜希「ちょっと色々あってね、リニアと汚染水がらみで話が長引きそうなので色々と」

愛「無責任なやつだな」

さとみ「あなたがでしょが」

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31字
有料部分を時々追加、更新します、円盤特典みたいなものと思ってください。

壁にかけてあったアイドルの女の子が突然にミニチュアサイズの女の子に実体化 軽いエッチあり、重たい性描写あり、身体のムフフな場所に寄生する異…

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