下界Part9

下界Part9

毎回とは限りませんが今作はエログロ描写や官能描写を多大に含みますので20才未満の閲覧はご遠慮してくださいね♪
なお現実と烈しく乖離した描写がめちゃくちゃ多数ありますことをお断りしておきます

目的地が近づくにつれて不安が増加してくるのはなんでだろう?
そもそもこのミニバス自体がやばい。
シビリアンだが、どう見ても鹿児島県警の護送車にしか見えない。
しかも貼ってあるラッピングがヤバい。
『国立さぬきがわ学院行き御一行様 連続集団リンチ幼女殺人犯グループ様』
なぜかグレードアップしている。
一見左右両側に分かれたクッションの厚いベンチシート。だがロックレバーを解除して引っ張るだけで完全なフルフラットシートというか180cm×350cmのつなぎ目の小さな巨大なベッドに変わるという、むしろ下手なミニバンも羨む高級仕様となっている。
ちなみに片方だけ90cm×350cmの簡易ベッドにすることもできる。
ちなみにあたしは膣の中、じゃない可奈野椎、12才、4月になるまでには13歳の誕生日を迎える。
いまのとこショートカットではあるけれど好きな髪型、髪質に変えられる。
身長、体格に関しても同様だよ?
ちなみに今日の昼食のために立ち寄った、道の駅では手厚い出迎えをしてもらえた。

「この幼女殺しの犯罪者どもが税金で食う飯は美味いか!」
投石された。

「なんだよ!警察のくせに道交法無視でフルフラットで車内風俗営業かよ!」
電〇をたくさん投げつけられた。

よく見たらその手のお店の広告ラッピングが・・・
「なんだよ少〇〇を期待していたのに高校生ばかりじゃないか」
いやそんな事件が蔓延ってもらっちゃ困るけど、ロリコンか?
いきなり月輪ちゃんと銀ちゃんに抱きついてきたウマシカがいたことのはおどろいた。
月輪ちゃんに抱きついたやつは胸をおさえて、うずくまり。l
銀ちゃんに抱きついてきた奴は自分の股間のそれに激しくぶつかってきた銀ちゃんのもっと立派なモノに激しいショックをうけたようだったが・・・。
あたし達、御一行様は正面玄関から堂々と入って席を確保すると月海さんがひとにらみしただけで潮を引くように墓の客たちが遠ざかって行った。
そりゃそうだ、ここには犯罪者を監視する責任者が1人もいない。
1人葉類亜希という女刑事のみならいが1人いるのは確かだが彼女の見た目はどう見ても中学一年生か下手をすれば小学56年生位にしか見えない。
しかも見るからにいい加減そうな奴なので、誰1人刑事とは思わないだろう。
「あたし漬け丼!」
花奈ちゃん、夏乃花奈ちゃんが言った。
「カツカレー」
銀ちゃん、冬河銀ちゃんが言った。
「豚丼」
月海さん、花見月海さんが言った。
「私、海鮮丼」
香織さん、春香織さんが言った。
「わたしはふもと丼」
月輪ちゃん、文月輪ちゃんが言った。
それぞれ自分勝手な事を言い出した。
「こらこら予算を考えろ、かき揚げ蕎麦かかき揚げうどんの二択な」
亜希のひと睨みでみんなは黙り込んだ。
ただひとりをのぞいては・・・。
「私は食欲がないので単品うどんで、その代わり温泉使わせてもらっていいでしょうか?」
そう言ったのは観萌ちゃん、佐原観萌ちゃんだった。
「私もそれにします、観萌さんが心配なので」
そう言ったのは月海さん、ちなみに彼女は年下であるはずの観萌ちゃんの事をさん付けする。
「あたしもついていきます、観萌ちゃんが売店で万引きするか心配なので見張りに!」
あたしがそう言った途端、観萌ちゃんと月美さんのふたりに同時に頭上に平手チョップをを喰らっていた。
「するか!」
本当にこのふたりはピッタリと息が合う。
「そうは言っても、観萌ちゃんは今朝早朝に心臓を包丁で刺されて、大量出血しているし、犯人に繰り返して中に出されているって聞いたから、しっかり食べた方がいいと思うけど」
亜希は言ったが観萌ちゃんは首を横に振って言った。
「昔からなんですけどしばらくは食べられなくなるんです、それに無理に食べると暴走して自分を抑えられなくなるので」
「だったら家族風呂使いなさい」
珍しく優しそうな亜希の言葉。しかし、
「自分だけ特別扱いなのは嫌なので」と観萌ちゃん。
確かにシビリアンは想像以上にガス喰いだったのでなるべく倹約しなければならかった。
それでも観萌ちゃんに関しては別格扱いするべきかと思う。
一応は傷口は塞いでいたものの自分で縫った傷口の跡が未だ生々しく残っているはず、それが胸元だけでなく右太もも、左脇腹もとなると知らない人が見たらどこぞのヤクザ姐御さんだと思う。
自販機に1200円入れて入浴券3枚を買うとあたし達の向いのロッカーのある着替え室に向かった。
そこで案の定、観萌ちゃんは男性従業員に呼び止められた。
入浴に必要のないものは持ち込むなという事らしい。
「すみません、3人分の着替えなどが入っていますので」
観萌ちゃんがそう言っただけでその男性従業員はあっさりと通してくれた。
そりゃそうだ観萌ちゃんは長身細身の美人、それでいて出るとこはしっかり出ていて形も美しく整っている。
そんな彼女に微笑まれたらほとんどの男性はイチコロになるに決まっている。
対して月海さんも多少太めではあるけど筋肉質、だけど観萌ちゃんに負けないくらいナイスバディ。
あたしだって精一杯能力をフルに発揮して一般女子大生くらいの体型は維持しているつもりだけどうしてもふたりに比べたら見劣りしてしまう。
それは3人揃って服を脱いで裸になれば一目瞭然だ、やっぱり本当の意味でのプロポーションというのは数値だけでは語れないということかもしれない。
それにしても観萌ちゃんの胸と左脇腹、そして右太ももの切り口の縫い目は彼女にしてはかなり雑に見えた。
「そりゃ自分で犯人に包丁で破かれた心膜と心臓を縫合してから左脇腹を縫合して最後に右太腿を縫合したんだからまともに縫えるはずがない」
月海さんが感想を挟んだ。
浴室に入ると結構人がいた。
14人以上はいるだろう、なぜか今日は若い子が多いと聞く、とは言ってもあたし達からすればおばさんばかりなのだが。
「なぜ、最後の少女は医院に送ったの?」
あたしはひっかかていた事を聞いた。
観萌ちゃんは少し驚いた顔をしていたが微妙な微笑みを浮かべてため息をついた。
「そうですね、わたしが彼女の家の窓を割って侵入されていることに気がついた時、すでにあの子は暴行を受けている最中でした。
「あの子って?どういう意味?」
あたしは思わず訊き返していた。
「プライバシーとか個人の尊厳に配慮してのことなんだろうけど、あの報道、私が個人医院に運び込んだあの女の子の年齢に関してはウソです」
あたし達を見るなり他の女性客が更衣室に次々と出て行った。それでもまだ20代くらいの若くて綺麗な娘さんがひとり人残っているというか動けなくなっていた。
湯船に浸かった彼女の顔が恐怖に青ざめた時には既に彼女の股間あたりから白く濁った液体が溢れ出していた。
「今日はマトモな性癖者なのかしら?」
観萌ちゃんがそう言った時すでに湯に浸かってた彼女の脇腹から大量の血が流れ出していた。
「入り口と露天風呂に通じる道を封印して!」
観萌ちゃんが叫ぶと同時に浴室の壁の洗面鏡がいくつか剥がれて双方の出入り口を塞いだ。
月海さんの念動力だ。
そうしている間にも観萌ちゃんの身体は次々と至る場所を裂かれて浴槽が真っ赤に染まっていく。
そしてついに動かなくなり真っ赤な血の浴槽の中に沈んでいった。
「観萌ちゃん!」
あたしが叫ぶと同時に今度は月海さんの左腕が変な方向に捻じ曲げられたかと思うと彼女は口や肩、至る所が真っ赤に腫れ上がって皮膚が破れ、真っ赤な鮮血を噴き出した。
あたしは何かに殴り飛ばされたかのようにフっ飛ばさ洗面鏡の手前に落ちた。
そして鏡に映る自分の姿を見て驚いた。
どう見てもその姿は生理の数日前の自分、要するに身長が123cm、小学生12年生くらいの幼女になっていた。
突然、髪の毛を後ろから引かれて後頭部を床のタイル面に叩きつけられたあたしの後頭部から真っ赤な血が流れ出していた。
あたしの身体をまたいだ男が姿をあらわした時、周りの時間は完全に止まっていた。
浴槽にお湯を注ぎ込む湯口から流れるお湯の流れも止め忘れられたシャワーのお湯も静止画のように止まっていた。
男は信じられない速度であたしの両膝を掴み股を開くとあたしの両足太ももの骨はあっけないほど簡単に折れて続いて骨盤を引き裂くように割った。
それを見てからかなり時間が経ってから下半身に激痛が走ってあたしは意識を失いかける。
しかしその間も無く血が逆流したかのように心臓にすごい負担がかかってあたしの胸を激しい痛みが襲った。
あたしの体の部分によって時間の流れが異なるんだ
「私の親友にあなたはなんて事をしてくれたのですか?」
怒りに満ちた男のようなすごくゆっくりとしたとても低い声。
「あなたが、私を憎いという気持ちは許すとしましょう」
その声が近づくにつれてテンポが速くなりトーンも高くなる声。
「関係のない女の子達を湯船の中で陵辱しようとした行為、1万歩譲ってよしとしましょう」
「あなたの犯行を途中で阻止した私をミンチになるまで引き裂きたかった、その衝動を抑えきれなかった気持ち、これも1億歩譲ってよしとしましょう」
その声が近づくにつれて聞き覚えのある声になってゆく。
「ただ、私の月海さんと椎さんに手をかけたのは1京歩譲っても許せないですよ」
そう言ってあたしの頭をまたいだものはあたしが男だったら見てはいけないものだった。

まあ女の子なら誰でも持っているはずのそれなんだけど妙にもちもちしていて生まれたての赤ちゃんのようだった。
「今すぐ私の椎ちゃんから離れなさい、さもなければあなたの体に自壊コードを打ち込みますよ」
観萌ちゃんだった、だけどいつもの彼女とは雰囲気が違う。
「できるものならやってみろよ、逆に重力場の断層で貴様たちをまたズタズタにしてやるまでだ」
男はそう言って股間の太いものを私のまだ幼い小さな穴に捻り込もうとした。
「すみません、忘れていました、まずは椎さんに打ち込まれた排卵期モードコマンドを解除すべきでしたね」
そう言うと観萌ちゃんはあたしの血まみれになったおへそあたりを数本の指で十数回タップした。
あたしの身体にエネルギーが注入されて身長が伸びてきて傷や骨折した骨が復元されてゆくのがわかる。
「加世さん、そこにいらっしゃるのでしょう?あなたはいくつかの重大なミスを犯しました」
そう言うと観萌ちゃんは男の額に私にしたのと同様、いやそれ以上に多い回数を指でタップした。
「あなたにそのまま刑務所で罪を償う気があれば私の心臓に穴を開けたことなど赦すつもりだったのですが残念です」
観萌ちゃんがそう言うとその男の身体はドロドロの白濁液となって排水溝に流れて行った。
「私、昨夜から早朝にかけての連続時間停止レイプ事件に関して疑問を持っていたんですよ」
観萌さんは真っ赤な血で染まった湯船の中で怯えている女性に向かって言った。
「被害者はみんな、いえ、たった1人を除いて生殖器以外にほとんどダメージを受けていませんでしたなぜでしょうね?」
湯船に浸かった女性は焦りの表情を浮かべ始めていた。
「逃げようとしても無駄ですよ?あなたの周囲球体状半径3メートルに重力場の壁を作りました、あなたの時間停止能力をフルに使い、あなたの周囲に重力場の断層を作ったとしてもその壁は破れない」
月海さんが血まみれのまま、あたしたちに向かって歩いて来た。
「まず銀さんが喫茶店で春香織さんに襲われた時に壁を抜けたかのように消えたと聞いた時に疑問に思うべきでした」
浴槽の女は不敵な笑みを浮かべ始めた。まだまだ勝算はあるとでも言いたげ見えた。
「タイムリープ、それを使い銀さん達がいない時間帯に飛んでいた、そして花奈さんと香織さんが信号待ちのシビリアンの中で襲われた時も同様な手口を使った、しかしそれは本来私たちの父親たちが持っていた能力」
観萌ちゃんの傷口からの出血自体は止まっているかのように見える、しかし身体のそこらじゅう、裂傷だらけで生きていて、しかも普通に歩いて動いているのが不思議なくらいに見える。
「変態偽装の能力、エネルギーの転送能力、時空を歪める能力、まあんまと騙されたみたいね」
観萌ちゃんの傷口が次々と閉じられてゆくのが見えた。
「そういえば加世さん、私もあなたに謝らなきゃいけないことがあるの」
月海さんの破れた皮膚が元通りに塞がっていた。
「ごめんなさい、私、別にあんなに大層な道具も糸や針がなくても外科手術できるの、でもね、私たちのグランマはもっと凄いことができるのよ、わずかに残っている肉片からそれを活性化させて人間や他の生き物を再生したりしてね」
観萌ちゃんは七色のカーテンのような腰までの長い髪を足元まで伸ばしていた。それがフワッと舞い上がると湯船の中の女の方にゆるい弧を描きながら彼女の首にまで達すると巻きついて縛りあげた。
息ができないのか苦しそうな表情をしている。
「まずあなたはあの男にレクチャーをするために彼の身体を乗っ取りタイムリープをして建物に侵入が可能な時間に飛ばしてこっそりと忍び込ませた、そして元の時間に戻って突然、彼女たちの前に現れて半径3メートル以上の断層を作って外の時間の流れから遮断させた」
湯船に使っている女の首の巻き付いていた髪の毛がバラバラに切断されお湯に上にパラパラと落ちた。
「あらあら、私の嘘がばれちゃいましたね、でも試しにやってみますか?」
観萌ちゃんはやや挑発気味に言った。
湯船の中の女は一瞬消えたかと思うとすぐに再び見えない壁に突き放されたかのように元の位置に出現をした。
しかも全身を血まみれにして。
「最初の被害者は恐怖で身動きが取れなかったでしょう、突然に見知らぬ男が目の前に現れて襲いかかってきたのですから」
再び湯船の女は姿を消した。
次は重なるようにして再び現れた。
「では仕切り直しです、本当の最初の被害者はちゃんと襲われている自覚もありました、しかし隣の部屋や下の階には家族はいましたが泣けど叫べど助けには来ませんでした、なぜなら彼女にとっての忌まわしき数十分は他の部屋のほんの23ms、せいぜいが0.003秒の間の出来事でしかなかったのですから」
湯船の女は自分の血まみれになった手を見て唖然としていた。
「それを23人繰り返した後、次にあなたは壁抜けの方法を教えましたね、ごめんなさい、私また嘘言っちゃいました、喫茶店で使ったのはタイムリープではなくて錯覚を利用しましたね」
観萌ちゃんがそう言った時スクール水着を着た月輪ちゃんが更衣室のある方向の壁、洗面鏡の向こうから突然に姿を現した。
「面白いデスゥ、向こうから中が丸見えなんですから」
といってまた向こう側に消えていった。
「あれからあの喫茶店の造りを調べてみたんです、それでわかったのはあなたがすり抜けたように見えた壁、実際そこには壁なんてなかったんです」
それを聞いて湯船の女はクスクスと笑い始めた。
「じゃあ聞くけどあの男をどうやってこの女風呂に招き込んだのか説明してほしいわね」
それを聞いて観萌ちゃんは急に可笑しくなったのか大声で笑い出した。
「どうして急に他の入浴客達が私たちとあなたを除いて出ていったと思いますか?仲間が誘導したからなんですよ?」
湯船の女、いや、もう加世と呼ぶほうがいいか、加世は理解していなかった。
「私の仲間は自分をエネルギーに置き換えたんですよあなたと同じ方法ですけどね、信号と言ったほうがわかりやすいかな?例えばこうして」
そう言うと観萌ちゃんの姿がかき消すようにして消えた、そして加世のすぐ前に突然出現した。
「ごめんなさい、また私嘘言っちゃいました、あの喫茶て、壁は存在していたんですよ、でもね光の帯域によっては透ってしまう、それをなんて言うかご存じ?」
「電磁波でしょ?」
「もしかして加世さんはご自身の壁抜けの原理も知らずにやっていましたか?あなたはご自身の身体を自由に電磁波に変換して目的地で再び実体化できる、減衰するエネルギー量も補正してねそしてまずあなたはあの男の前で実現させてみせた」
加世は怒りの目で観萌ちゃんを睨み二つの大きな乳房を引き裂いて真っ赤な鮮血を返り血として自信が浴びた。
「あらこわい」
観萌ちゃんは言うと同時にそこから姿を消してあたしの目の前に現れた。
出血どころか胸の傷もない。
「どうしてって顔している、でもこれはあなたが無意識にやっていることよ」
観萌ちゃんがそう言うとあたし達の目の前に立体化された映像が浮かび上がった。
加世が2階の窓の外のベランダから中の様子を窺っています。
カーテンをしないで勉強をしている女学生を男と一緒に見せていました。
加世が姿を消すと女学生のすぐ後ろに出現して彼女の首筋に数本の指を使い89回タップしたそして加世は再び姿を消すと女学生は窓の外、すぐ目の前に男がいるにも関わらず窓のロックを外して窓を開けました。
男が飛びつくようにして襲いかかった時女学生はやっと自分が置かれた状況に気がつきました。
しかしもう遅かったのです。
この部屋の柱に掛けられれていた時計の秒針は既に止まっていました。
男は持っていたナイフを女学生の右頬に当てると恐怖で叫び出したがもちろん誰も助けには出て来ません。
何故なら男が女学生に対して満足がいくまでことを済ませるまでこの部屋の外ではほんの0.003秒しか経っていなかったからです。
男が慣れるまでは加世はいつもそばにいました。
特に相手に気づかれないように接近して密着するまでは時間操作をしてはいけないと、ただそれだけを注意しましたね。
ただし加世自身もその理由を知らないのでは?
だからちゃんと説明ができていないしどうなるのかさえも知らなかった。
そして次に加世が男に教えたスキルはカーテン越しに中を見通すことでした。
紫外線や赤外線など幅広い電磁波を感じることで中に人が居るのか?それがどんな体型の持ち主かを知る方法を教えました。
そして自身を波長の短い電磁波に変換することによって例え分厚いカーテンでも中に忍び込んでかの女のすぐ前で実体化して時間操作をして襲わせることを教えました。
もうそれ以降はノータッチを決め込みましたね。
「要はめんどくさくなったからですよね」
と観萌ちゃんは加世に確認した。
「でも、加世さん、あなたは男って生き物の決して少ないとは言えない人数がどんなに適当か知らなかったでしょ?」
と問いかけた。
確かに言いつけを守っていました、最初のうちは。
まずはカーテンを開けている1人部屋を探しました。
でも女性ならどんなんでもいいとは限らないんです。
好みがありますからね、仕草とか表情の変化とか。
それらは時間操作モードではわからないんです。
単なる立体静止画像にしか見えませんからね。
なので結局は窓にへばりつく時は時間操作モードを解除せざるを得ませんでした。
あ、これは被害者の記憶などを聞き出しての判断ですからね、もちろん私がウソを言っている可能性もありますけど。
これで17人くらいは襲ったでしょうか?
「それでも事後処理は大変でしたよ、よほど激しい行為を行ったのか中は擦り傷だらけで感染症の恐れもあったし、中には抵抗する娘に対しては力づくの暴力を働いていたみたいですし。
「あ、失礼しましたシビリアン内で花奈さんにえげつないまでの暴行を働いたのもあなたでしたね」
観萌ちゃんは皮肉を込めて言った。
直接加世が男になりすまして花奈に加えた暴行行為は見ていないがその後の診察治療で中の状態がどんなに酷い有様だったかは見ていたはずだった。
問題はカーテンを閉めている部屋でした。
もう普通ならこの辺で諦めるはずなんですけど加世さんはようでもないコマンドを打ち込んでくれたらしくてさらに欲望を暴走させたと言うか。
ここまでいってやっとあたしにも話が読めるようになってきた。
要するに窓の外からカーテン越しにでは赤外線と紫外線で除くには精細な容姿を判断しにくくて最初の内は手当たり次第襲っていたんだけどハズレが増えて」
そこで観萌ちゃんに肩に手を置かれてストップがかけられた。
「そうじゃないの、部屋の中の家具とかの配置で年齢とが趣味を推測するようになって何段対象年齢が低下の一途を辿るようになって、もう最後の方は中学生」
それが最後の個人医院に運んだ少女だとばかり思っていた。
「まさか、私が運んだのは正真正銘の小学34ねんせいくらいだったわ」
さすがにそれにはあたしも驚いた。さっきまでの幼児体型も性欲対象になり得ると言うことだ。
「ただこれは加世さん、あなたがわざと誘導した結果でしょ?」
観萌ちゃんは加世を見るなり吐き捨てるように言った。
「あの男は最後の幼女に関しては執拗に犯していた、まるで私が追いつくのを待っていたかのように、しかし加世に言われていたはずだった約束を完全に忘れていましたね」
苦しみ喘ぐ幼女の姿を見て興奮が抑えられなくなり断層を広い範囲で自分の体から幼女の頭の先まで段階的にわざと緩めて。
「私が駆けつけるのがもう少し遅かったら彼女は身体中の血管や内臓が破裂して死んでいるところでした、止めに入った私はいきなり包丁で胸を突き刺されましたけどね些細なことです、ついでに言うなら5回くらい中に出されたと言うのも些細なことなんですけね」
そう言ってから観萌ちゃんは加世の周りに張っていた重力場断層を一旦解除すると自ら加世のそばに飛び込んで再びさらに大きな直径15メートルほどの重力断層を作りふたりの姿は消えて見えなくなった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「椎さん」
あたしは道の駅に着く前に観萌ちゃんから相談を受けた。
「もしも今、あなたに好きな人が出来て気持ちが良いことをした結果、お腹の中に赤ちゃんが出来てしまった場合生んで育てる覚悟がありますか?」
よくテレビや小説、マンガでそう言った話はよく聞く。
しかし現実はどうだろうか?
大抵の話は双方の両親の祝福を受けて産んで育ててハッピーエンドというパターンが多いと思う。
でも現実にはどうなんだろうか?
中学生といえばまだ義務教育の真っ只中、やりたいことだっていくらでもある。
ちゃんと高校を出て大学も出ていろいろな資格を取りたくなるかもしれない。
そんな時に子供は単なる足枷にしかならないんじゃないだろうか?
「今すぐじゃなくてもいいですよ、高校を卒業してから、なんなら大学を卒業して一流の企業に勤めてからでもいいんです、この国って本当に子供を産んで育てるのに向いている環境でしょうか?」
観萌ちゃんの言葉を聞いたのか月海さんが寄ってきた。
「私、月海さんの子を産みたいんです、でも私自身汚れてしまって、いいえ、そんなことが問題なんじゃなくてちゃんとやっていけるか不安で」
あたしと月海さんは顔を見合わせた。流石にどこから突っ込んだら良いのかわからない。
これが相手が銀ちゃんとかならわからないでもないのだが女の子同士で妊娠して出産なんて流れはどこからきてどこにいくのかわからなかった。
「あたしは銀ちゃんとするのは気持ちがいいんじゃないのかって誘惑を感じます、でも」
話に割り込んで来たのは花奈ちゃん。
このメンバーの中では1番できる可能性がある娘だ。
「私なら銀ちゃんが花奈ちゃんに産ませた子供なら育ててもいいけどね」
そう言ったのは香織さん。
「どうして私が父親になるのが前提になっているのですか?」
唐突に言い出したのは銀ちゃん。何が言いたいの?
「そういえば亜希ちゃんは父親とやっている最中はどんな気分ですか?」
唐突に危ない発言をし出したのは月輪ちゃん。
亜希は口にしていた缶コーヒーを盛大に吹いた。
「私は考えすぎて色々臆病になっちゃうんですよね、気持ちがいいことだけを毎日して一緒になってい何か良いことがあるのかな?」
「いやいやそれだけじゃないでしょ」
とあたし。
「でも椎ちゃんの父親だって家に帰ってこないじゃないですか?エッチをするときだけ?私の父親なんて働きもしないで私を産ませたらもうあとは知らんぷり」
「んー、それはそうかもしれない」
亜希は意外にも同意した。
「あんた達中学生になってひとりでお出かけとかするだろうけど自転車の前と後ろに小さい子乗せて買い物とか行くおっかさんとか、電車やバスの中で泣き止まない子供をあやしながら肩身の狭い思いをしている女性を見たことがあるでしょ?」
確かにそういった話はよく聞く、それどころか育児ノイローゼになったり。
「私?私は関係ないよ?何発やろうが出来ないものは出来ないしね」
「他人事のように亜希ちゃんはいってますけど確か葉類智恵警部に言わせると亜希の体の造りはまともじゃないから『良い娘はマネをするな!』と念を押された記憶があります」
と月輪ちゃんが思い出したようにいった。
「それに10代のセックスを推奨するサイトとかよく見るけどあれも疑問なんよね、毎日生でしなくちゃいられないって人は父親や母親になるには向かないってこと」
亜希はいつも言動と行動が一致しない。
「風間先輩とは毎日数十発やっていたと葉類智恵警部から聞いたことがあるんですがそれはどう説明を」
月輪ちゃんのツッコミが入った。
「私は椎さんと別れてから別のアパートに住みましたが両隣と下の階にも新婚さんが多くて毎日お盛んだったのですが、実はその時に聞いたのですが妊娠中はエッチを控えるべきと言う考え方もありまして特に妊娠初期と出産間近、それだけじゃなくて出産直後も産道の状態が良くなかったり帝王切開や産道を大きく開くための手術をしたときはやっちゃいけないんだそうで父親が家に帰らなくなって事実上シングルマザーになってしまう家もあることを知ったんです」
観萌ちゃんはボソッと言った。
「あたし達って考え甘いんですかね」
「産んだら産んだでとても忙しくてエッチどころじゃなくなるからね、毎日朝昼晩問わずにギャアギャア泣き喚くし」
さすがにボロアパート住まいの亜希らしいセリフだとは思ったがきっと何もしないんだろうな。
「私は少しでも役に立てればと夕食や食器洗いの時間だけでもお邪魔して観に行くことはあるんですよ」
観萌さんが言うと何故か彼女のアパートに住む新婚夫婦さん達はすごい幸福ものだと思えてくる。
「それは今でも?」
と月海さん。
「そうですね、でも中にはプライドの高いお母さんもいらっしゃって最初から最後まで拒絶されたこともあるんです」
「そう言うひとの父親に限って仕事大好きとか言って家事や育児に協力しない男もいますけどね、他所で子供を作るのが仕事かよって言いたくなりましたが」
銀ちゃんが言うと花奈ちゃんが顔を覗き込んで笑って言った。
「その人、持病で飲んでいる薬の関係で母乳をやれなかったんですぅ、だから粉ミルクを哺乳瓶で飲ませたりしていたんですけどなかなか飲んでくれないんで台所仕事で忙しかったその子の母親さんの代わりに銀ちゃんが哺乳瓶で飲ませていたんだけど結構銀ちゃんって大きくて立派じゃないですか?」
まあ大体予想はつく、思わず服越しに乳首を吸い付いてきちゃったんだろうけど。
「まあそれで満足するのならって咥えさせたんだけど、これが結構噛む力が強くて痛くって」
銀ちゃん勇気あるな、って正直思った。
「なんでだろう、その時に本当に出ちゃたの、すごく美味しそうに飲んでいるその子を見ていたら私の大きいだけが取り柄だって思っていたんだけど私も自分で産んでみたいなって、いやだ、泣けてきちゃった」
銀ちゃんはそう言いながら本当に大粒の涙を流して泣いていた。
「せっかくか感動モノっぽい話になった後で申し訳ないんだけどさぁ」
亜希が口を挟んだ。
「子供をひとり成人まで育てるのに2,000万円近くかかるらしいよ、親友の愛が言っていたけどさ、派遣勤めで共稼ぎじゃキツイよね、赤ちゃんどこかに預けなくちゃだし、ふたりだと1年で最高200万円、ひと月で17万円、そりゃ少子化まっしぐらだよね、愛と秋子が怒るわけだよ、まだまだこれから税金上がって物価も上がって、学費も上がるし保険料も上がるからパンピーは大学どころか高校も諦めろってことになるかもね、まあ私は子供なんて産む予定ないから関係ないけどさ」
「あの、亜希さん、確か本題は中学生同士のエッチは気持ちが良いか?って話だっと思うのですが?」あたしがそう言うと観萌ちゃんが鬼の一言を付け加えた。
「キモチイイのは一時苦しいのは一生ってことですね」
「言っとくけど親の金は当てにしないでね、年金だけで老後生きていけない時代になっているし、ますます減らされるって話だし」と亜希
「ハイハイ、エッチする暇があったら学業に精を出せってことですね?」
あたしは絶望感を感じながら言った。
「それとこっちの世界の日本では12歳から選挙権ありますし15才で国会議員に立候補できるから上流階級のお坊ちゃんしか政治家になれない、パラレルワールドの日本よりは希望を持てるかもですね」
あたしは自分を励ますつもりで言ったけど観萌ちゃんはさらに沈んでいた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

勝負は始まった瞬間に蹴りがついた。
と言うか中断させられていた。

ふたりの間に割って入った者がいたからだ。

「姉妹喧嘩はやめて!」

セミショートカットヘアの彼女を見た時あたしは思わず叫んでいた。
「ゴキちゃんママ」
「誰がゴキブリですか」
あたしの頭上に鉄槌が下された。

下界Part9

Part10に続く

ここから先は

0字
もしもお気に入って下さればよろしくお願いしますm(._.)m

下界シリーズです。

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?