アダルト版ハルサメとナッツ2

ハルサメとナッツ2日本の海、金鳥の川内
2023/08/08校正更新

毎回とは限りませんが今作はエログロ描写や官能描写を多大に含みますので20才未満の閲覧はご遠慮してくださいね♪
なお現実と烈しく乖離している部分が多いですよ

登場人物、今回はふたりのみ

ナッツ 同級生の中学生1年生である、本名は夏野明美、ごくごく普通の名前の女の子だが彼女のあだ名が『ナッツ』になったことには理由がある、なんと彼女、主食がナッツ類である。
彼女に関してはスペック詐欺と言っても過言じゃないと思う。
蒼髪のロングストレートヘアには違いがないのだがその長さは胸元あたりから腰まで自由自在に変えられる。普段は黒髪だが、気分次第で蒼髪に戻る。
顔はどこかおっとりとした母性を感じさせるおっとり美少女だが時折り妖艶な美女に変わり、男を誘惑の眼差しで見つめる。
身長はデフォルトで165cmであるものの実際には145~175cmまで自在に変えられるらしい。戸籍上は12才の現時点では中学1年生ということになっているが脱ぐとやばいタイプで私はてっきりDカップ程度と予想していたが実際にはHカップ以上はあるらしくて、くびれたウエスト以上にピンク色に完熟したとても柔らかいマンゴーとさっき言った通り時折見せる妖艶な美貌、それらは12才とは思えない大人の色香を遺憾なく発揮してそれを見た男どもを性欲のアリ地獄に引きずり込むだろう。

ハルサメ 本名は波瑠沙芽(はる さとみ )

私の正体は淫魔です。
男の前には淫らな美女に化けて誘惑をして精液とそれを射精するときの快楽を半分ほど分けてもらい、女の前では精力溢れる逞しい男に化けて彼に犯される絶頂感と愛液を程よく頂く種族である。
もちろん私は家族である義父の聡さんや義弟の健太にそんな事はしていないしもちろんそんなことを要求した覚えもない。それに義母である幸恵さんに対してそんな失礼な事など出来る筈がないだろう。
もちろん私だって一応まだ未成熟とはいえ性欲をふんだんに持つ女性である、義父や義弟とそんな行為をしたい欲求を持ったことがないといえば嘘になる。
ちなみに私の人間形態での見た目は一応戸籍上は中学1年生12才でありながら身長140cm未満Bカップというお子ちゃま体質である。
肩にかかる程度の春雨のような透き通った白髪が特徴でこれも私のニックネーム『春雨』の由来になっている。

それに世間体には私と弟はひとつ違いとなっているが実は半年も違っていないらしい。
私は父の両母に対する不貞によって生まれた娘である。
相手は当時、母の親友だった。佐原詩織という微少女、母も彼女もまだ高校に通っている間、正しくは卒業間際に父に種づけされたのだ。
進む道進路が違った私の母である詩織は別の国に行き、幸恵さんはブラジルに渡った。
そして互いの妊娠を知らないままそのまま音信不通となった。
一方で今の母、義母である幸恵さんはその後すぐに自分の懐妊に気がついて父との連絡を取って大勢の友人に囲まれて盛大に結婚式を挙げて無事弟となる息子として義弟健太が生を授かった。
ここまでは良かった。しかし今の今の母親の親友である筈の詩織は自身の懐妊に半年ほど気がつかなかったと言う。
色々と才能に恵まれたための忙しさとつわりがほとんどなく月経自体が不定期で半年ほど無かった事もザラだったとのちに今の母親である幸恵さんから聞かされた。
自身の懐妊を知った後も仕事が忙しかった理由もあり、彼女は父と連絡を取る事もなく、自分の研究施設で出産をして、自宅で仕事を請け負い、それをこなしながら私を育てた。
その後母が書き残した日記によると父との行為以前にも以降にも誰とも関係を持った事はなかったと記されていた。
私はスクスクと3才半ばごろまで母の手によって育てられた。
いよいよその国の教育機関に入所することが決まりその手続きの為にふたりで役場に外出した時にあの忌まわしき事件が起きた。
彼女が役場で手続きをしている最中にそいつらは35人でアサルトライフルの弾丸を撒き散らしながら乱入してきた。
運が悪く母、詩織は真っ先に奴らの弾丸に頭部から胸まで数十発も被弾してその場ですぐに命を落としたと聞く。
医者の死因判定では死因は大量の出血による出血性ショックだったそうだ。
もしそれがなかったとしても頭部に被弾した数発の弾丸が彼女の大脳を破壊していた為、恐らくは即死、良くても脳死は避けられなかったとのことだった。
実は役場の人間が13人と母を含む一般人3人の死者、合計16人の被害者を出したこの事件は未解決のままである。
私は母が倒れた時点で意識を失っていた。
私は事件が収集後、そのまま救急車で運ばれたらしい。
しかしあろう事か警察や救急隊が駆けつけたときは犯人は全員血まみれになって倒れていたという。
結局犯人は誰ひとりとして助からずに動機も銃の入手元もわからないままだった。
しかもその場にいた生存者の全員が恐怖でしゃがみ込んで顔を伏せていた為、事件に関する詳細な目撃者もいなかった。

身寄りのなくなった私は事件からしばらくして駆けつけた母の友人である幸恵さんに引き取られて日本にやって来た。
そこでやっと遺品の中にあった母の日記から私が父との間に出来た娘である可能性を知る事になるんだけど普通こういう場合修羅場になっちゃうよね?
でもそうはならなかったんだ。幸恵さんが私を親友である詩織の忘れ形見と考えてくれた理由もあった、がそれよりもDNAによる親娘検査の結果父親と思われていた聡さんと私のふたりには全く血縁関係がないことが証明されてしまった。
つまり私の本当の父親は誰か?という事になるのだけれど母の交友関係は母が住んでいた国のエージェントによって洗いざらい調べ上げられていた。

犯人達の体に残されていた指紋と付着していた血液のDNA判定が私のそれと一致して私が彼らを殺害をした可能性が一時的にせよ示唆された可能性があった。もっともそれはすぐに笑い飛ばされてしまっていたようだ。
まさかまだ4才にも満たない幼女がたったひとりで何の武器も持たずにアサルトライルを手にした35人もの武装集団をものの数分で始末してしまったと考えるような馬鹿はいないだろう。

というわけで母が住んでいた日本に帰って来た私だったけど1週間程はほぼ毎日のように検査が続けられていた気がする。
結局は母である詩織との血縁関係はほぼ100%認められたものの唯一、母との交際関係があった父とのつながりは否定されていた。ただ一つ、医師達の関心を得たのは母である詩織の自宅研究用冷凍庫に保存されていた冷凍精子だった。これがなぜか今の父である聡から採取した精子とのDNA判定が完全に一致していたようだ。にも関わらず私と聡の血縁関係は一切認められなかった。

「おーい、ハルサメ、お前はあいつが全面攻撃してきた後で廃墟になった太平洋の無人島からの帰りの方法をまったく考えていなかったのかよ」
スッポンポンで太平洋の海を泳いでいるナッツが私に苦情をぶーたれていた。
ちなみに私もスッポンポンで泳いでいる。
なんでこうなったか?それを言うと長くなるけど、聞きたいか?
じゃあ言うな!ってか?
と言って言わないわけにはいかないから言うけれど実は私たちは島の近くの海底200メートルくらいのところに帰還用の完全全自動の潜水艦を隠し持っていたわけ、帰りはそれで帰ることにしていたんだ。
え?なんでしがない女子中学生が個人でしかすぎないお前らがそんな大層なものを所有しているのかって?
こまけー事は気にするなよ。
ところがあの逝かれたサナダムシじゃなかった、真田くんは政権の力も乱用して本来なら持っていちゃいけないはずの10メガトン水爆核弾頭付き弾道ミサイルを島に打ち込んできやがった。
当然潜水艦は島ごと蒸発して日本への帰路はこうして泳いで帰っているわけ。
え?なんでお前ら生きているんだって?知らないよ、でも復元出来た体は体重が69kg程度だからね、なんとか体は復元出来たけれど着ていた服までは復元の手が回らなかったのさ、服だけに、ね。
「あとどれくらいあんのよ」とナッツ、本名は夏野明美、私と同じ女子中学1年生、私は春雨こと波瑠沙芽、でも本当は「はるさめ」とは読まない「波瑠」はそのままでいいんだけどなまえは「さとみ」と読む。うーん、しかし作者の奴、手を抜いていないか?前のシリーズで似たような名前が出ていたような気がするぞ。
まあ良い、しかしそろそろ腹減ってこないか?
私はナッツに魚を手づかみでとって生で食べる提案をした。
「ムリ!」
音速よりも速くナッツの返事が返って来た。
彼女の胃袋は彼女の名前が示す通り『ナッツ類以外はほとんど受け入れられない構造になっているらしい。
いや、泳いでいる生魚を手づかみで食えるお前の方が異常だろうって?確かに言われてみれば確かにそうかもしれない。
「それにさあ、この辺の海水って数ヵ月前にこの国の政府が国民の反対を押し切って、というかガン無視をして垂れ流した原発事故で大量発生した汚染水を処理した処理水を大量に垂れ流したものがいちばん流れて来ている海域だよ」
彼女は自信たっぷりに答えてくれた。
「でも放射性物質とかは取り除いた綺麗な水にして放出しているんでしょ?なら安全じゃないの?」
そうは言ってみたものの自信を持てないのはなぜだろうか?
「この国じゃまともな政治は期待できないよ?政治家自体が自分達を変える気がさらさらないからさぁ」
背泳ぎをしながらナッツは言うが確かにそうかもしれないなぁ。
「おい、それよりも仰向けになって泳いでいたら衛生カメラで監視されていたら立派なオッパイと完熟マンゴーが丸見えなんだけどわかってやっているのか?」
私が言うとナッツは私の体も仰向けにひっくり返してニヤニヤしながら私に向かっていった。
「春雨ちゃんはお子様だねぇ、男の人って、黄金のマンゴーよりもあんたみたいな少しおぼろ昆布が生えた程度の適度に透けて見える方が萌えるんだよ」
ナッツはそう言うといきなり自分の左手の人差し指を私の大事な部分に割り込ませて来た。
私が耐えきれずに大声で喘ぎ声を出してしまうと微かに爆発音が聞こえた気がした。
「え?今の何が起こったの?」
狼狽える私にナッツはニヤニヤ笑いながら言った。
「監視カメラ衛星、1基撃沈完了」
って何それ、監視カメラって、私たち盗撮されていたの?
「そんなのネットで拡散されたらもう家族に顔向けできないよ」
私が言うとナッツはニヤニヤ笑いがますますます止まらなくなっていた。
「だって今の真田くんの所有している監視カメラ衛生だよ?報復で全世界公開しないわけがないじゃない」
いやいや、あいつそんな陰湿キャラだったっけ?思い出せ!自分。
「あれれぇ、ハルサメちゃんってもうあいつがあんたの胎内に超濃厚消化液の混じった精液たっぷりとぶち込んで全身を溶かそうとしていた事忘れちゃったのかなあ」
限定核戦争とか体験させられていたからそんな瑣末な事、すっかり忘れていたがアイツは私の顔が超絶に残念な微妙顔の微少女である事を理由に馬鹿にしてチョー上から目線で強姦しまくった挙句、私の身体を超濃厚消化液でドロドロに溶かそうとしたゲス野郎だった。
「チクショー!アイツに復讐をする手立ては何かないものか!」
私は太平洋のど真ん中で大声で叫んでいた。
「ってハルサメちゃんって自分が真田くんにした事、すっかり忘れちゃったの?」
ナッツは思いっきり真顔できいてきた。
「私は犯されるだけ犯されまくった哀れな負けヒロインよ」
私がそう言うとナッツは呆れ顔で言った。
「真田くんの肩を脱臼させたのは誰かしら?」
えっ?誰よそんなことしたの?
「真田くんに尻もちつかせて彼の尾てい骨を割ったのは誰かしらね?」
「いやあ世の中事故はつきものだよ、ナッツちゃん、私体重は950kgあるって警告したはずだし」
「その後、恐怖に怯える真田くんの上に乗って騎乗位で腰を降りまくって彼の骨盤を粉砕したのは一体誰かしら?」
「いや、私そんな酷いことはしていないよ?多分だけど」
「さらにその後で逆正常位とか言ってえげつないことに真田くんのほとんどの肋骨をへし折って内臓を破裂させたのは誰だったかしら?」
やばい!ナッツの身体中から殺意が満ち溢れている、ここは全力で逃げないと殺される!
生命の危機を感じた私は全力で泳ぎ始めた、すかさずナッツも恐ろしい形相で追いかけて来た。
どうやらまだ彼女は真田くんの洗脳から解けていないようだ。
それは核ミサイルを投下されても揺るがないものらしい。
私は自分の股間の大事な穴から大量に液体を噴出した、一時的に異次元に保管しておいた真田くんが私の中に大量に放出した超濃厚消化液を大量に含む精液だ。
「大好きなでしょ、たっぷり飲みなさい」
一応そう言ってやったが絶対に飲むはずがない、だってその辺り一帯に魚の死体がぷかぷかと浮き始めていたから。
「真田さんは私の中にはそんなもの出さないもの、濃硫酸の匂いが嗅ぐわかしいステキな聖液よ」
どっちにしても毒じゃないの!そう思ったが逃げる方が最優先だ。
もう面倒だ、空飛んで一旦衛星軌道の高度まで達したらどっか適当なとことに落ちるだろう。
まさしく弾道淫魔だ。私は空を飛ぶ!

気がつくと私達はどっかの海辺に辿り着いていた。
普通に考えたら太平洋沿岸側なんだけど。
どうやら雰囲気的には日本海方面の方だ。
多分だけど鹿児島の北西あたりか?
「あれは何かな?」
私がナッツにきくと彼女は無情にも「ググれば」と言った。
スマホも何にも持っていないのに探せるはずがなかろう。
なんか焦げた色した筒状のふたつの建屋からヤバそうな煙と水蒸気が濛々と出ているんですが。
そう思いながら建屋の周りを回っていたらふたりの若い男性が出て来た、しかしどこか変だ、2人とも肌が妙な薬品で焼かれていて青紫色に焼き爛(ただ)れている。
そんな彼らがふらふらとしながらそれぞれ私たちにしがみついて来た。
「ちょ、ここはどこ?何があったの?」
私たちにしがみついて来た男たちに聞いてみたが反応はほとんどなかった。
「ボクらはもうだめだ、せめて死ぬ前に若い子を・・だきたかった、あが・・・」
私達にそんなことを言われてもと思ったがナッツは私に「逝く前にせめて望みを叶えてあげようよ」と言った。
私も仕方がないなぁ、と思いつつその男性に抱かれてやる、いや、その男性を抱くことにした。

30分くらい私達はそれぞれ一つになって互いにゆっくりと動いた。
彼らの体力もほとんど失われていたがそれよりも私たちと擦れ合う部分が簡単にボロボロと皮膚が破れて血まみれになってゆくのも痛々しかった。私は淫魔になった記憶の中でこれほど男性と交わるのに細心の注意をはらった経験がなかった。彼の皮膚にちょっとでも軽く触れただけで彼の皮膚はいともたやすく破れてしまっていた。
本来なら太く立派でたくましい彼の陰茎、男性性器も青紫色にただれていた。
こんなものをマトモに膣(ちつ)に直接差し込もうとするなら彼は激痛に耐えかねてのたうち回って命を落とすだろうそこで私は自分の膣(ちつ)の内径を最大限に大きくして彼の陰茎に触れる事なく1番奥深く、子宮口に軽く、本当に触れるか触れないか程度まで差し込んだ。
そしてじんわりと自分の膣口の軽を彼の顔色に細心の注意を払いながらせばめていった。
しかし私の膣内粘膜がほんの少しだけ彼の陰茎の皮膚に触れただけで彼は激痛を感じたのかのたうち回っていた。
「ごめんね、こんな事じゃ淫魔失格だよね」
私はは彼にそう謝りながら再び膣の内径を大きくして再びそれをすこし触れる程度にすぼめて繰り返しただろうか?ようやく彼は私に対して安堵の表情を向けてくれた。
そこには派手な射精もなく激しいピストン運動さえなかったが私はその要領で彼の全身に優しく触れていた。
別れ際に私は「最後の相手がこんな微妙なこどもでごめんね」と言ってあげると彼は両目から赤い涙を流して口から大量の吐血をすると動かなくなってしまった。
「そっちはどう?」と私はナッツにきいてみた。
彼女は首を横に振って呟いた。
「弱々しい最初の一回だけ、それも水分の少ない干からびた・・・」
彼女もそこから先は言葉には出来ないようだ。
「なんか危ない気がするけど、中に入ってみる?」
私はナッツに提言した。
中でどんな悲劇が起きているのかわからなかったが今、この建屋の中に入れるのは世界中のどこを探しても私とナッツのふたりしかいないと確信が持てた。
いや、本当は会いたくもない甘ったれた声が聴こえてきたような気がするが気にしないでおこう。

建屋の中に入ると誰もいる気配がなかった。
正確に言うと「生きて動いている」人たちという意味だが。
「屋根が吹っ飛んで、空が見えるね」
ナッツが言ったセリフに対して私は「そうだね」としか答えようがなかった。
あちらこちらで配管が破断していてそこから勢いよく水蒸気が噴き出していた。
クソ大きな黒い釜の上部も吹っ飛んでいて大量の湯気を出していたけどそれも弱まりつつある。
「ちょっと様子を見て来る」
ナッツはそう言うとその釜の上端まで一気に跳び上がって中を覗き込んだ。
「酷いものだよ、中に水がほとんど残っていない、燃料が溶け落ちて、そこに申し訳程度の水が太いパイプから降り注がれているけど焼け石に水だよね」
なんでもなさそうにナッツは言うが常人がそこに立てば一瞬にして蒸し焼き状態になって釜の中か外に落下する。
「外もめっちゃ暑いけど中はどうなんよ」
私はナッツにきいてみた。
「うーん、灼熱地獄って感じ?中に20人くらい倒れているけど防護服の中は炭化しちゃって人の形をなしていないと思うよ」
時々ナッツは感情というものが欠落しているんじゃないかと思う時がある。まあいつもじゃないのだが。
「炉の下の溜まった溶け落ちた燃料棒の塊が大きめなプールの水を沸騰させて水蒸気にしている感じね」
私は炉の下部の壁に手を添えながら言った。
良い子は真似しちゃダメだよ!
ヤケド程度じゃ済まないからね!
というかもうここ自体が地獄の一丁目って感じじゃない?
いや一丁目は既に建屋の外でこの建屋の中はもう地獄の二丁目か?
「なんでこんなことになったかハルサメちゃんならわかる?」
いきなりそんなことをきかれても私にわかるはずなどない。
「ってか、ナッツ、あんた今どこにいるのよ」
妙なノイズというかさっきから金属の長い棒が妙に振動していてうるさいので声を大きくして聞いてみた。
「えーよく、聞こえないんだけど、炉の中にいるよ、その金属の棒を上下に動かす機械が止まっている感じ?、ちょうど電力需要が多くなっていてかなり上まで引き上げられていたのかな?そんな感じ」
ナッツは自分自身では理論立てて説明しているつもりだろうけど私には全くと言って良いほど伝わって来なかった。
「そこに大きな揺れの地震が来たって感じかな?」
なんでそんなことがわかるの?と突っ込みたかったがどうやらさっきから断続的に発生している金属棒の揺れは余震によるものかもしれない。
「ハルサメ!今度はすごくはげしくて大きい揺れだから気をつけて」
ナッツが叫んだ時は少し身体がふらついたかな?という程度だったが次の瞬間にはすでに私の身体は激しく建屋の壁に叩きつけられて次の瞬間には再び炉壁に叩きつけられたかと思ったら再び建屋の壁に叩きつけられ、それを数えきれないほど何度も繰り返させられていた。
「これはヘビーだわ」
私がそう言った時は自分の頭蓋骨が砕けて大量の血を噴き出していて、胸から背中を直径が30ミリほどある金属パイプが貫いているのが見えた。
「ナッツ、無事なの?」
私は叫んだが返事はない。
しかし、しばらくして脈絡のない返事が返って来た。
「事故の最大の原因は想定を大幅に超えた加速度の横揺れね、間違っても津波なんかじゃない」
「そんなことを聞いているんじゃない、ケガの状態よ」
私は叫んだ、しかし、しばらく返事がなかった。
「跳ねて来た燃料棒がお腹に突き刺さってもう大変」
跳ねて来たってどんな状態だろうか?
「自分で引き抜くから、よしょって、でも血まみれだな、いやこの棒自体がすっごいエネルギー放出しているから血なんてすぐに炭化してもえちゃっているんだけど、うああ、もう臨界超えちゃっているね」
ナッツは言いながら自力で出て来た。当たり前だけど普通の人間ならとっくの昔に(以下略
「どうするよ、この溶けた燃料の塊、ほかっておくとやばいし放射線汚染の元凶だよ」
私が言うと簡単にナッツは言った。
「おし、太陽のど真ん中に転送しよう」
えらい簡単に言ってくれるけど問題は無いのか?
「まあ世界何大珍事の数が一つ増えるだけだけど、ここの責任者達はどこに行ったんだろうか?」
私は疑問に感じただっけだったけどナッツにとってはそれは確認するまでも無い出来事だと言う。
「制御室に行けばわかるよ、責任感のある人は被曝してほとんど死にかけているし、無責任な連中はどこか安全な場所にトンズラしている」
それよりもナッツにとっては許し難いことがあるようだ。
「安全な新世代原発って知っている?あれ聞いた時思わず笑っちゃったよ」
話が全く見えて来ない、新世代ってサーマルとかそう言った類だろうか?
「まあここらに充満した放射線量もあたし達にはお美味しいご馳走になるんだけどさこの世界の支配者たちはとんでもない『ウソ』をご馳走にしているのも居るわけで」
私と一緒に制御室に入ったナッツはうずくまってのたうちまわている作業員ひとりひとりに触っていくと彼らは呼吸を安定させて眠り始めていた。
「まあ障害は結構残るだろうけど人並みには生きられるんじゃないかな?」
ナッツは最後のひとりに触れて容態を安定させると本来そこに居るべき最高責任者の席を睨みつけた。
「多分彼は今政府要人達の前で言い訳をしているところだろうけど許してあげるものか」
珍しくナッツは美少女の美しい顔を醜く歪めて言い放った。
彼女は何も言わなかったがそいつがどんな目に遭わされているかは容易に想像がついた。
そいつの身体中の血液に大量の放射性物質が次々と流れ込んで被曝、そして大量の吐血と下血で即死、そしてその部屋にいた大物政治家や原子力規制委員会の人たちも少なからず被曝は免れられないだろう。
「さあてと食事はすんだ事だしここにある車盗んでどっかに行こうか?」
ナッツはそう言うと制御室建物の隣に停めてあった一台の車のキーロックを勝手に解除してエンジンをスタートさせた。
「あんた、ハルサメも言っていたけどさ、私も口先だけの奴、大っ嫌いなんだ」
まあそれは多分私が真田くんに言ったセリフだとは思うんだけど。

車は東方向に向かい走り出していた、いたけど。
「あのぉ、ナッツさん」
私は疑問に思う、果たして中学生が車を運転して良いものかとききたかっただけなのだけど。
「私、今すごく機嫌が悪いの!死にたくなかったら声をかけないで」
もう某南九州の原子力発電所を出てからめちゃくちゃ機嫌が悪いのかほとんど口をきかなくなっていた。

「あたし、原発ってのが大っ嫌いなんだよね」
突然、口を開いたかと思えばそれですか?
「まあ地震大国にあんなものがたくさんあったり、戦争始まったら真っ先に攻撃対象になるとかリスクの塊だもんね」
私はなるべくナッツのトゲトゲした神経を刺激しないように言ったつもりだった。

「よく原発推進派が原発は資源に乏しい日本に向いているとか、発電量に対するコストが安いとか言っているけど、あれ全部ウソだからね」

「どうせあんたも中坊に何がわかるの?なんて思っているでしょ?でもあたし逹くらいのトシじゃないと見えないものもあると思うのよ」
いえ、ナッツ様、私もあなたと同様に中学生なんですが?と言いたかったが逆鱗に触れそうなのでそれはやめた。

「そもそも原子力発電所は『麦国』、別名ヨネスケ合衆国が起源だった」
はいはい、それは重々理解しています。
「でもそれは国内ではたちどころに需要は飽和して減産せざるを得なくなった、そこで目をつけたのが」
「はいはい「ジポン』をはじめとする海外への輸出ですね」
私はそことなく話を合わせたつもりだった。
「しかし『麦国』内で事故や不祥事が続けて発生してそれをテーマとする映画まで制作される始末となってしまい、より一層の減産を迫られた」
「そこで『基本ライセンス』を押さえたまま各国に改良型の原子炉、及び発電システムを開発させた、それじゃあ日本を代表する3大原発メーカーがどんなに誠意工夫して頑張っても黒字化するどころか赤字になってしまうのも当然、だって新規建設するたびに麦国の元会社にゴッソリと基本ライセンス料を持っていかれちゃうからね」
ブスッとした顔をしながらナッツは言いながらコンビニの駐車場に車を停めた。
「それはどんなものでもあるんじゃない?何も原発に限った話じゃ」
私は口を挟んでから後悔した。どうやら逆鱗に触れてしまったようだ。
「どうして最近になってこの国の原子炉の稼働期間を次々と20年単位で延長するようになったかわかる?それも最悪2度目の40年ものまで」
「いや新しく建設する金がないとか?」
「そんなのあり得ないでしょ?、沖縄の建設費がいくら金がかかるかわからない基地だって、オリンピックのバカ高い施設だって万国博覧会の施設やリニアモーターカーにだって湯水のように金使う政権だよ?新しく作り直す理由がないなんてあり得ないでしょ、しかも最小限だけは建設をすると言う、これ本当にどこの国の設計かしらね?」
うーんそんなことを言われてもなぁ。返答に困る私に代わってナッツは答えた。
「新規に建設すれば莫大な金額の基本ライセンス料を請求されるからよ、いいえ、今はもっと別のライセンス料も追加で発生しているかもね」
私とナッツはコンビニで素早く買い物を済ませてすぐの国道に出た「あとどれくらい走れそう?」
そうきくとナッツはすかさず「せいぜい50km」と答えた。

それからふたりはしばらく沈黙を続けたが口火を切ったのはやはりナッツだった。
「ねえ、今『麦国』でメルトダウンしない原子炉の開発が進められているって知っている?」
「うんにゃ、知らない、でもそんなのが出来たら万々歳じゃない」
私は思わずポジティブに反応してしまった」
「バカねぇ、そんなの絵に描いた餅に決まっているじゃない、別の言い方をすれば机上の空論よ」
いや、詳細を聞かされる前にそんな事を言われても。
「今の棒状の燃料棒と制御棒の組み合わせはやめて球状の核燃料を制御棒の代わりになる金属を球状にしてウランやプルトニウムを包む、その金属は燃料の核反応による熱上昇にも耐えられるからメルトダウンはあり得ないって触れ込みだけどマユツバだらけでさ」
「どこがよ」と私。
ナッツは左手をハンドルから離して人差し指を立てた。
「まずそのマリモ状の燃料球体をどうやって造るかよね」
金属を溶かしてウランやプルトニウムを包みながら固まる前に中の燃料が臨界に達したら大変な事になりそうだし半球ずつ作ってくっつける工作をしたところでやはり同じ懸念が生じる」
そして中指も立てた。
「もしも臨界を起こさない状態で作るのなら完成後どうやって臨界に持っていくのか?そのまま熱する?そうすれば今度は内容量の膨張で金属のカバーが破損してしまう可能性もある」
そして薬指も立て言う。
「計画ではそれらを水槽の中にたくさん入れた対流させて今の原子炉のように運用すると言うけどそんなに上手く対流するものかしらね?」
人差し指も立てて言った。
「当然球体同士は激しくぶつかり合うことも予想しておく必要があるよね、その時、燃料を包む金属体は破損しないといえる?」
さらに親指も立てた。
「もしも激しい揺れの地震に遭遇した時、当然だけど中の燃料球体も激しくぶつかり合うやはり金属体の破損の心配もする必要がある、だけど配管の破損や容器の損傷などで冷却水が空になったら燃料球体の中の熱はどこにも逃げようがなくなる、おそらくはその熱に金属体が耐えられなくなるまでに?いいえそれ以前に燃料自体が熱膨張を続けてその圧に金属の球体が耐えられなくなり破裂する可能性も考えなきゃいけない」
そう言いながらナッツは左手をハンドルに戻して右カーブに対応させた。
「そんな物騒、と言ったら言い過ぎかもしれないけど麦国本国の国民が開発に同意するわけがない」
とナッツ。
「と言うことは売り込み相手は当然、他国に対してという事になるか、でもそんな怪しげなものを買う国なんて」
あった。ろくに調べもしないで、ポンコツ単基エンジン戦闘機やらガラガラ爆音可変ヘリを爆買いした国が。
「まあ麦国のその技術者にとっても日本はとってもありがたい実験場でしょうね」
そう言ったナッツのセリフが数日間は耳から離れなかった。

ハルサメとナッツ2日本の海、金鳥の川内  終わり

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まだまだ更新中ですが頑張ってみます。

新米淫魔ハルサメと熟練悪なナッツの愛とえろすの物語 20才以上推奨ですが、、特に、、、、過剰な期待はしないでください(笑)

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