逃走1

逃走1
2023/06/21校正更新
私は誰?シリーズの前哨ストーリーです。

毎回とは限りませんが今作はエログロ描写や官能描写を多大に含みますので20才未満の閲覧はご遠慮してくださいね♪
なお現実と烈しく乖離した描写がめちゃくちゃ多数ありますことをお断りしておきます

さて、帰る準備は整った。
あとはどうやってあのオンボロマスコミどもの包囲網を掻い潜ってこの国会議事堂から脱出、じゃない、退出するかだ。
いやあ、あいつらしつこいからなあ。
奴らが私に聞きたがっているのはおおよそ見当はついている。
世間一般で「パンケーキおじさん」と言われている自称総理大臣のことだ。
まあ私に言わせりゃパンケーキよりも一口サイズでうん千円しそうな高級洋菓子を超高級フレンチコースのシメに5、6個は喰っていそうなイメージはあるけどね。
「なんか今日は洋菓子店の気分かな」
私は女子トイレので口付近に身を潜めてため息をついた。
脱出不可能の逃走ゲーム?なんかそんなタイトルのバラエティ番組があったっけ?
「まさしくまさしく、今私はそんな気分であります」
ちげーよ、なんであんなヤラセ番組に例えられなきゃなんないのよ。
左の扉に〇〇新聞のやつが二人、右の扉には女性週刊誌の記者、でもなぜかむさいおっさん。
真ん中の扉は80近い御高齢新聞記者、去年までの私なら迷わず中央突破で容赦なく爺さんを蹴散らして脱出するだろう。
「しかし私は最近深いトラウマをしょってしまった、なんとたかが高齢のおじいさんと侮ったばかりに一本背負いを見事に食らってしまったのだ」
そうその時の負傷のために私は議会を一週間ほど休む羽目になってしまった。
あの時は10メートルの高さまで飛ばされただろうか?
その時そのご高齢の記者が私に言ったセリフをよく覚えちゃいないがおおよそは『わしに特上寿司も奢りもしないでここから逃げ出そうったあ良い根性だ』だったと記憶している。
普通、大臣とか総理とかが自分にとって都合の良い記事を書いてもらうためにマスコミの人たちを接待するという話はよく聞くが(本当はやっちゃいけない事だろうけどわが党はオールグリーン、ノープロブレムなのさ、なんせ初代代表が『シケーだグヘヘ』のチンピラ弁護士だったしマル暴のおっさんぽい人だったり、公然と猥褻行為を働くようなのばっかだからね)
しかし逆に記者が、しかもヒラのJK議員にたかるなんて聞いたこともない!
「でもおぢさまの大きくたくましい逸物で逝かせてくれるならこの党と私の全てを捧げても良いかな?」
私は固まった、さっきから私は何も喋ってはいない、喋ってはいないが私の口調と声色で喋っているのは・・・
最近私を一本背負いで投げ飛ばしたご高齢の新聞記者だった。
「嘘、あんた確かついさっきまであの真ん中の扉に」
私は思いっきり後ずさりをして階段から転げ落ちた。
「アンさんが見たのはわしの分身や、せやけど、わしはこの時間帯に二人いることも可能じゃ、なんせ周りの時間も自由に操れるからのぉ」
高齢の新聞記者はヘラヘラ笑いながら仰向けに倒れて身動きが取れなくなった私に近づいてきた。
「わしから逃げようとした罰じゃ、アンさんのその華奢な口にわしの熱いフランクフルトをたっぷりと食らわせてやろう」
そう言うと私に覆いかぶさるように馬乗りになりスカートに手をかけた。
『いやぁー』と大声で叫んだが声にはならなかった。
周囲の時間が止められているのだろうか?恒例の新聞記者はチャックを下ろし太くて立派な何かを取り出した。
それを容赦無くあたしの口に押し込んだ。
「どうじゃ!わしの肉棒は、もう貴様はわしの虜じゃ」
私はその肉棒を無我夢中で貪った。
そして思わず噛み締めた時に飛び出した熱い汁を喉に流し込む・・・ってこれただのフランクフルトソーセージじゃない!
「あれ?わしは最初からフランクフルトだと言ったぞ、お前さん何をエロい妄想しとんじゃ」
「いやだって爺(じい)さんズボンのチャックを下ろして」
あたしは抗議した、だってどう見ても〇〇〇にしか見えなかったし
「いや悪かったのぅ、わしはカバンとかの類は持たぬ主義だし、有料のレジ袋入りますか?などと聞かれたものだからつい見栄を張って『いらんわ』などと言ってしまったもんだから時間止めて思わずズボンのチャック開けて突っ込んでしまったのじゃ」
「なぁんだ、そうだったの」と私もあっけらかんと言ったがそれがどこに入っていたか気がついて吐き気を催してきた。
「気にするな!いつもは毎日同じものを吐き続けている褌(ふんどし)だが今日はこんなこともあろうかと一張羅(いっちょうら)のズボンを履(は)いてきた!」
偉そうにそのじじい、じゃない高齢の新聞記者は胸を張って言った。
ちょっと待て、まさかズボンを履いているからパンツはいらぬとか言って下に何も履いていないんじゃないでしょうね?
「当然じゃ、なぜそのようなものを履かねばならぬ」
だめだもう限界だ、私は胸を張ってズボンのチャックを下ろして今度こそ黒々と膨らんだご立派様を薄れゆく意識の中で見つめながら胃にあったものをすべて吐き出していた。
「うお!汚いのお、ちゃんと掃除をするんじゃぞ」
爺さんが言い放ったその一言が私を正気に引き戻した。
「一体誰のせいでこうなったのかなぁ!」
ムカムカと腹が立ってきて思わずそのご立派様を握りしめていた。
白濁(はくだく)の液が脈打つようにピュッ、ピュッと飛び出しあたしの顔に降り注いだ。
『やばい、止められないかもしんない』
そう予感した私は手を離そうとしたがあたし自身気持ちが良くなって逆にさすり出してしまった。
「ちょ、そいつ殺す気じゃないでしょうね?」
背後から聞き慣れた声がした。
悪友であり政敵の倶名尚愛だ。
「いやだって私にも止められないんだもん」
「いいけどさ、こいつ干からびるか心臓が止まるまで出し続けるよ?」
全く悪友の言う通りだった。
すでに高齢の新聞記者は心停止を起こしていた。
私は心の中だけで合唱した。
「しかしどうすんのよ、この惨状、あんたがレイプされそうになったことにしとく?そんで腹上死しちゃったとか」
いや、それだけはごめんだ。私の清らかなJK議員の顔に傷がつく。
「例の子に頼んで証拠隠滅を図ってくれない?」
私がそう言うと悪友は外で遊んでいた幼女を呼び出した。
「あいお姉ちゃんのお友達っていつも面倒な事ばかり起こすのね」
「リナちゃんにはわからないだろうけど地球人って色々面倒な生き物なんよ」
ああ、そういえばあの幼女の名前はリナって言うんだっけ?
私はぼんやり考えながら彼女が指差し呼称をするかのように指差した物が次々と消えてゆく様をぼんやりと眺めていた。
「まだ完全に死んでいなかったから今回の件はなかったことにしてもらうね」
幼女がそう言うと恒例の新聞記者はおもむろに立ち上がりぶつぶつと呟きながら真ん中の扉付近に立っている自分の分身に向かって歩いて行きその身を重ねると一つに纏(まと)まった。
「ちょっと待って、その人時間を支配するとか言っていたけど大丈夫なの?」
私は不安になって訊いた。
今回の出来事を一部始終覚えていて後で面倒なことになっても困るしその反撃が怖いと感じていたからだ。
「ブラッディ秋子がそれを言う?」
鼻で笑うように悪友は言った。
幼女(ごめんまた名前忘れた)は恒例新聞記者の額に手をかざすと何やらぶつぶつ呟いていた。
「大丈夫、私とこのおじいちゃんとではレベルが全然違う、それに」
そう言いかけて彼女は黙り込んだ。
そういった時彼女はほとんど他人の深層意識まで読み取っていることが多い。
「あんたが本気になったらこんなジジイめじゃないってさ」
悪友は鼻で笑いながら言った。
そして私と新聞記者の間で事が起きたあたりの空間をじっと見つめている。
「あんたってさ男の人のアレをじかに握ったり揉んだり出来るくせに時たまとんでもなく奥手になると言うか」
言いたいことはわかる、でもそれは自分でもどうしようのないのだ。
「だってそれは・・・」
言いかけた私の口を悪友は左手の平でおさえた。
トラウマだって認めたくはないし言いたくもない。
だがそれを彼女は悪友のくせに察していた。
「ねえ秋子お姉さん」
幼女に突然声をかけられて私は突然ハッと我に帰った。
心臓がその寸間バクバクと激しく脈を打ち出す。
他人に触れただけでその人の全神経を操れるあたしがこの幼女の前では全く無力どころか逆に操られているような気さえした。
「この新聞記者に最近何かされた?」
そう聞かれたので最近一本背負いを豪快に食らったことと今回、ついさっきのことを話した。
「同業者ね」
意外な言葉にあたしは唖然として口をぽっかり開いてしまった。
「なんですトォ」
自分でも何言ってんだろうという言葉を口にしてしまった。
「この人は調査員ね、んーなんて言ったらいいのか、タイムパトロール?的な?」
「はい?」
もうだめだこの幼女どっかの施設に入院させなきゃ、この国に明日は来ない。
オメデタイというか妄想がすごい。
「自分の存在とかあたしらを無視してそれを言うわけ?」
悪友は首を傾げて言う。ってか誰だよ人に無断で私の思考を他人とシェアしているやつは?あ、目の前の幼女様しかいないか?てへっw
「てっへじゃないし、気づくの遅すぎ」
呆れたように言う悪友に構わず私は幼女に尋ねる。
「何を調査すると言うわけ?」
「この国に干渉する存在、ところでこの国の政治家、特に与党政府の閣僚トップにいる人たちはどうしてどんな悪いことをしても追及されないのか知っている?」
それはえーと、寿司とか天ぷらでおもてなしをしているから、かな?かな?」
とりあえず思いついたことを言ってみた。
「お前は倶名尚愛か!もっとちゃんと考えろ!」
突然幼女に怒鳴られてしまった。
こら!悪友!お前そこは照れ笑いして良いところじゃないぞ。
幼女にバカにされたんだからね。
「と言われてもねマスコミが追求しないとか野党が及び腰とか検察や司法が閣僚(かくりょう)の子分に成り下がっているとか色々あるんじゃないのかな?」
私は思いつく限りの理由をいくつか挙げてみた。
とは言ってもどれもネットとか口コミで言い尽くされた目新しいものではない。
「本気でそれ言っている?秋子姉ちゃん国会で今まで何してきたの?まさかあいお姉ちゃんみたいに昼寝していたわけ?」
いや私はそいつと違ってちゃんと起きているし、議事の流れも見ているし、こら!悪友またそこは褒(ほ)められてないっつうの、ニヘラニヘラ笑っているんじゃない。
「おかしいとか、不自然と感じた流れはなかった?」
見た目にちょっと、いやかなり可愛い幼女にまっすぐに見つめられあたしはドキドキしながら記憶を弄って見た。
それはあたしが国会議員になってからずっと感じていた違和感だった。
「ある、なぜか急に野党議員が内閣に忖度をするような行動をとったりマスコミが、番記者と言われる人たちが一部の新聞記者の鋭い質問に対して罵声(ばせい)を投げつけたり、官房長官が何か言いかけて黙り込んでしまったり、返答自体を拒んだり記者そのものを排除しようとしたり」
思い返せば思い返すほどおかしな事だらけだった。
まあ今日のあの爺さんみたいにマスコミの方からお持てなしをしろとは言ってはこないが・・・
「本当にそうかしら?まあ誰だって与党政治家が、特に内閣閣僚がマスコミや一部野党の人間を賄賂(わいろ、ういろうではない)やご馳走(ごちそう)で接待をしてたらし込んでいると思うわね」
それだけじゃない、一つ間違えば一発で政治生命が終わってしまうような危ない橋を彼ら政府閣僚の連中は渡っている。
「だったらアレじゃないの?今日の秋子みたいに実は政治家や検事、裁判官たちが脅迫されて操られていました、みたいな?」
悪友が突然口を開いた。
あれ?さっきまでぼんやりと周りのマスコミ男子を物色していたんじゃないの?
「あいお姉ちゃんにしてはまともな発言ね」
幼女、あ、今突然に名前思い出したルナちゃん、だっけ?
「違う!リナ!いい加減に覚えて」
彼女はそういうと口を尖らせたまま続けた。
「この国は政治家がおかしなことばかり、でもその元凶はほとんどがマスコミなの」
そんなこと急に言われてもなあ、悪友よあんたはどう思う?どうせ思考はシェアされているんだからとだんだん喋るのも面倒になってきた。
「んーでもさ、リナちゃん、奴らはあたしらをどうやって操っているわけ?」
マジレスすんなや、いつも不真面目な倶名尚愛がマジレスすんなや、と思ったがその疑問は自分も感じていた。
「強力なテレパス?ただ秋子お姉さんのような接触するようなタイプが相手だと逆に強制力が働かなくなるみたいだけどね」
いや、私はテレパスなんかじゃないし、他人の心なんて読めないし。
何を言い出したんだ、この幼女は、と思った。
私に触られた殿方が勝手に制御不能になって生理現象や性本能が止められなくなるだけなのに、それで欲情が止まらなくなった殿方に襲(おそ)われたこともないし、意識や心理、思考を操ったこともない。
「いやいや、身体のコントロールを奪(うば)ってしまった時点で同じことでしょ」
悪友なナイナイと言いたげに肩の高さまで上げた左手のひらを前後に振った。私の言うことはいちいち否定しないと気が済まないたちらしい。
「そこが最大の強みなんだけど、わかっていないなぁ、秋ねえは」
なんかこの幼女まで急に上から目線になってきやがった。
「ここに来る前に買ったやつだけど食べる?」
そう言って悪友は自分のジーンズパンツのチャックを下ろしてご立派なフランクフルトソーセージを取りだした。いや、それは食べ物のそれではなく男性のご立派様そのものだった。
「えっ?あんた男だったの?」
私は思わず呟いてしまった。
だが悪友はキョトンとしてあたしを見つめている。
「何を言っているんだか、秋子、あんたあたしのジーンズの股間に触れてみ」
そう言われて私は悪友のジーンズの股間チャックから飛び出したご立派様に恐る恐る触れてみた。
「いやぁん、漏(も)れちゃう、逝(い)っちゃうよ」
艶(なまめ)かしい悪友の声が聞こえたかと思ったら目の前のご立派様は消えて私の左手に触れられた悪友のジーンズの股間があった。
しかもチャックはちゃんと閉じられている。
今までの羽目の錯覚だったんだろうか?それにしてもなんという良い触り心地だ。
私は軽くその柔らかな丘の感触を楽しむかのように指先でなぞっていた。
「あー、」
喘(あえ)ぎ声とともにジーンズの股間が黒く染まってゆく、そしてそれはまたの間を伝うようにして足の裾まで達すると大量の液体が床を濡らした。
「えーともしかしてこれはあの聖水ってやつ?」
あたしは濡(ぬ)れていない右手の方で自分のほおをポリポリと掻(か)き助けを求める目で悪友を見た。
やばい!めっちゃ怒ってる!そして次に幼女リサを見た。
しかし彼女はなんか知らんが深くため息をついて呆れていた。
「今のは一時的にあいお姉ちゃんにテレパス能力を与えてさっきのおじいさんがやっていたことと同じような事をやってもらったんだけどどうだったかしら?」
リナちゃんはそういうとちょっと薄ら笑いを浮かべて悪友に対して同情の視線を向けた。
自分のせいでこうなったことに対する申し訳ないと思う自覚はあるらしい、なんとか悪友のご機嫌(きげん)は取ってくれるだろうか?
しかし何故か私はこのイタズラ幼女にキッ!と睨(にら)みつけられてしまった。
そりゃないよ、元といえばマッキンのせいじゃん。そう心の中で抗議した時アミガちゃんは私を怒鳴りつけていた。
「秋ネエ!何度私の名前を間違えれば気がすむの!私の名はゴア!じゃない、リナ!どこをどう間違えたらどっかのアニメの猫になったりクソ高いパソコンの名前になったりあげくにアップルとは関係位のないパソコンの名前になったりするのよ!」
あれ?そんなに間違えましたっけ?そんなのはどうでもいいから解説してください。
あ、そこのおもらしちゃんはそこに放置しておいて良いんで。
いやだなぁ、さっきから殺気感じちゃっているんだけど私のせいじゃないもんね、それにしても小便臭いなあ。
「いい?一度しか言わないからちゃんと聞いてね?私に能力を与えられた上に操られたあいお姉ちゃんはアキコお姉さんに暗示をかけた、それは幼女の私からしたらとても恥ずかしくて言えないような暗示をね」
うん確かにそうかもしれない、でも今サラッと私の名前、漢字を間違えたよね?天才幼女という設定の筈なのに。
「細かいことは気にしないで、あなたはそれに簡単にかかってしまった、だけどその暗示をかけた人間にあなたが触れることにより暗示をかけた人間は末端神経からの特に敏感(びんかん)な下垂体からのただならぬ刺激を受けることになる」
スゴイのかな?私に触られるってだけの刺激で。考え込んでいる私のそばをしかめっ面をした先輩女性議員が通り過ぎて行った。
「場所と時をわきまえてよね、近頃の若い学生議員は、こんなところで痴気情事を恥ずかしげもなく繰り広げるなんて、しかも生産性のないLGBTじゃないの」
うん誤解されたね、絶対に。
そう考えながら仕方がないかとあきらめかけてきた瞬間、なぜか彼女はつかつかと私たちのいる方に引き返してきた。
「私もあなたたちと同類のですって?その後に言ったことをこの大勢の記者達の前で言ってごらんなさいよ」
何やらすごいハイテンションでお怒りのようだ。
しかしふとあることに気づき視線をリナちゃんに向けると・・・悪魔の笑みを浮かべていた。
「その汚らわしい手で私を触らないで」
確かにそう聞こえた、聞こえた気がしたがなぜか彼女はあたしの左手を掴みグッと自分のスーツズボンの股間に引き寄せた。
あれ?これはあの「押すなよ!押すなよ!」のパターンなのかな?と思い私の指は先輩議員の股間にズボン越しに触れてしまった。
言いようのない欲望があたしを襲(おそ)いその柔らかな丘をモミモミしていた。先輩女性議員は途端に声を荒げて・・・以下略、本日三人目の犠牲者となった。
なんかシャッター音が続けざまに議事堂内に響いたような気がするけどこれは私のせいじゃないよね?私、悪くはないよね?
「まあいつもの暴言、ヘイト発言に対するお仕置きとしてそのまま明日を迎えさせてやってもいいけど」
リナちゃんは悪魔の笑みを浮かべながらアヘ顔の先輩議員に向かって言い放ったが深くため息をつくと「仕方ないわね」と言った。
「ちょっと通りすがっただけだから可哀想なんで証拠隠滅だけ、でも悪夢としてしっかり記憶に残してあげるから安心して、あなたにもそういう性癖(せいへき)があるって思い知ってもらうためにね」
全ての処理を済ませてあたしら三人は時間を止められて動かなくなったマスコミ関連記者たちの間をすり抜けて国会議事堂を後にした。

「ここまでくればいいかな?」
リナちゃんはウインクをすると私らに話しかけた。
時間の動きは戻したらしい、あたしにはよくわからないが原子レベル、いや物理的に時間を止めているわけじゃないらしい、それをやっちゃうとあたしたちが触れた他人の身体がかまいたち現象みたいにズタズタに引き裂かれたり、自分らが動いている際に呼吸ができなくなったり自分の発熱が発散されないまま蒸し焼きになることもないらしい。
いやあどんなすごいスパテクなんだろうか?
「嫌味なら聞かないよ」
幼女に指摘される。
基本的に止まっている空間には干渉はできないがナノセカンド(1億分の1秒)レベルで時間を細かく制御しているとのことだ。
と言われてもわけわからんし。
「それよりも連中の中に私たちの動きに感づいた人間、いや知性体がいたかもしれない」
深刻な顔をしてりなちゃんは言った。
どうだちゃんと名前を覚えたぞ。
鼻高で胸を張った私を見た幼女は大きくため息をついた。
「それで、リナちゃんはあいつらの狙いはなんだと思っているの?」
珍しくシリアスポジションを得て鼻高々な悪友がきいた。
「歴史の生成、もしくは改竄(かいざん、かぜ薬ではない)」
んな、マジで言っている?そんなことして連中になんのお得感があるわけ?
「それはわからない、ただ」
ただ?私は固唾(かたず)をごくりと飲み込んだ。
「ただ・・・・・囲まれちゃった、てへ」
おーい!そりゃどういうこっちゃ、連中とは時間に干渉するレベルが違うから大丈夫なんていうてたやん!
幼女は年相応なあどけない笑顔で笑うと舌を出した。
ここでするような仕草じゃないでしょうが。
「しかも大勢、10体は下らないかな?しかも全員武装しているし」
ねえねえあたしたちどうなるの?嫌な予感しかしないんだけど。
「うーとりあえずごめんちゃいしたら?」
悪友が他人事のように言った。
しかも漢字が全然思い付かないのか全てひらがなだ。もう絶望というか諦めモードに入っている。
「でもみんな武装していて私たちを消す気満々よ」
だめだあたしの人生詰んだ。
こんな幼女の言う事を信じたばかりにあたしたちはフェアリー(処女という意味もあるらしい)のまま人生を閉じることになるのか?
なんとか言いなさいよ、運だけはやたら強いJK、倶名尚愛!
というかそれは『願望達成能力』なのだが。
「じゃあお言葉に甘えて『なんとかなるさ!』」
何とかしてよ!能力の底がまるで見えない年齢不詳の妖女リナ!
「じゃあ私からは・・・・・『ちゅじゅく!』」
おーい!あたしらはどうなる!

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お代は読んでからの(以下略

女子高校生国会議員と合法ロリみならい刑事のエロエロドタバタSFです。

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