下界Part2

下界Part2

毎回とは限りませんが今作はエログロ描写や官能描写を多大に含みますので20才未満の閲覧はご遠慮してくださいね♪
なお現実と烈しく乖離した描写がめちゃくちゃ多数ありますことをお断りしておきます。

「花奈ちゃん寝ましたか?」
私が助手席、後ろの単座シートを覗きに行くと夏乃花奈(なつの かな)ちゃんは葉類亜希(はるい あき)みならい刑事の膝の上でもたれかかっているようにして眠っていた。
いわゆる熟睡ってやつだろう。
「変わりましょうか?」
私は申し出たが亜希は『大丈夫』と返してきた。
誰がどう見ても亜希よりも可奈ちゃんの方が発育は良いので亜希が抱いているのではなくてむしろ下敷きになっているようにしか見えない。
まあ本人がこのままで良いと言っているのに無理に代わる必要もないだろうな。
次は運転席で必死になってハンドルにしがみついたいるようにしか見えない春香織(はる かおり)さんに声をかけに行く。
いくら下道を休み休み走っているとはいえもう3時間以上はハンドルを握っている。多分限界だろう。
「道が空いているので適当なところで三角マーク押して止まってください、運転代わります」
あたしがそういうと香織さんは首を縦に振った。
やはり相当バテているようだ。
まあ初めての運転にしては上等な方かもしれない。
もしもこのシビリアンがオートマじゃなかったらこうもいかないだろう。
ちなみにこのシビリアンの外見はいわゆる護送車ではない。
鉄格子は簡単に外せたし長細いパトライトも簡単に外せた。
その他いろいろな文字も塗装ではなくて、単に貼り付けただけのラッピングシール以下だった。
まあ要するに加世が偽装の為に急拵えで作ったまがいものだったということだ。
香織さんは見晴らしの良い直線で車を停めると運転席を降りて、あたしと交代した。
ガソリンはさっき満タンにしたばかりなのでしばらくは走れそうだ。
実は香織さんに運転を任せたのは他の娘だと身長と顔つきで未成年だと疑われる可能性があったというのもある。
「おつかれ」
と声をかけてやると香織さんは何故かすごく疲れた表情で微笑んだ。
いや、そこは無理して微笑まなくても良いから、とは思ったが極度な緊張から解き放たれた為だと思いたい。
香織さんは当たり前のように助手席に座ると「ごめんなさい」と言ってシートを少しリクライニングさせると速攻で眠り始めた。
まあ長時間運転を続けてきていきなり横向きのベンチシートはきついとは思うのでそれはそれで正解かもしれない。
一応生意気というか贅沢にも組み込み式のナビゲーションシステムが搭載されていたのでテレビも映らないか試してみた。
「あー映るんだ」
後ろから声が聞こえた。
水無月海(みずな つきみ)さんだ。
実はあたし、可奈野椎(かなの つち)はここにいる人たちとはほとんど面識がない。
強いて言えば今後ろのロングベンチシートでうたた寝をしている文月輪(ふみ つきわ)と東京で軽い、と言って良いかどうかはわからないが面識があったくらいだ。
「ちょっとテレビ映るやつならどこでも良いから流しおいてよ」
月海さんは簡単にいうがこんな田舎の山道じゃ映る局なんてほとんどないと思う。
自動サーチボタンを押したが1局だけしっかりと引っかかった。
一見ただのニュース番組だったが見たくない顔の女が映っていた。
速攻で消そうとしたがそいつはあたし目線でハッキリと言った。
「あーら、今消さない方がイイわよぉ」
妙に腹が立つセクシー系セーラー服のそいつはあきらかに秋種加世(あきくさ かよ)だった。
今受信している電波は衛星放送でもなければCS放送でもない。
普通に地上デジタル放送だ。
多分空いているチャンネルをジャックして電波を飛ばしているのかも・・・
「悪いんだけどさぁあんたらにはこれから向かって欲しい場所があるんだけど」
生意気にも指示を出してきた。
まあ正確には彼女の方が数ヶ月ほど年上であたしが12才なのに比べてあっちは13才なのだから文句を言えた義理じゃないんだけれど。
「嫌だ、って言ったら」
あたしは答えた。
そしたら加世は急に勝ち誇ったように笑い出した。
「ザーンねんね、あんたたちに拒否権はないの事故って死にたいのかしら?」
ふと気がつくと助手席で眠っていたはずの香織がいつの間にか起き上がってきていて右手でハンドルを握っていた。
「新聞の見出しは『不良女子中学生、無免許運転で逃亡の末、崖から落ちて転落死』なんてのはどうかしら?」
冷たい汗が流れた。
どうやらこの車の走行位置、そして車内での状況はちゃんと監視されているようだ。
「うーん、よくわからないけどラブホとか嫌だからね」
一応、ジョークのつもりで言ってみた。
「あーら、さすが、秩乃名香(本当は可奈野椎[かなの つち])ちゃん、ご名答よ、屈服な精力抜群の兄ちゃんと撮影スタッフさんたちが待機しているからね、集団レイプものだから思う存分ヒーヒー言わされまくってね」
ってそれ犯罪でしょ!と言いたかった。
だがあたしたちも犯罪決行真っ最中だったのを思い出して思いとどまる。
「言っておくけどぉ、香織と花奈に打ち込んだコマンドは複雑に絡み合っているから同時に解除できないと大変なことになるからぁ、例えば花奈ちゃんが暴走はじめちゃうとかぁ、2人とも時間操作モードに入って近くにいる人たちを殺しまくるとかぁ」
そう言った瞬間、あたしと花奈と香織を除いた全員の両手に手錠がかけられていた。
「もう気づいていると思うけど香織はもう近くに時間操作能力を扱う者がいなくても時間操作できるようになっているし、花奈も香織も遠隔操作で私の思うように動かせるから下手な事は考えないようにね」
加世がそういうとテレビの画像は『優雅に静かな湖を航行している観光客船を映し出す画像に切り替わっていた。
香織はハンドルを右手で握ったままナビゲーションシステムを操作して目的地を設定した。
本当に目的地はこの先25kmほど先にあるラブホのようだった。
どうやらこのナビに逆らうと2人とも暴れ出してあたしたち全員皆殺しにされる可能性があるという事だ。
そしてナビゲーションシステムがテレビ画面に切り替わると再び加世の苛つく顔が映し出されて彼女は画面を観ているあたし達に雇用契約書を見せつけた。

1、自分は複数の男性からのいかなる性行為を含む暴力行為も芸術作品制作のためと認め労働条件として認めます。
2、作品制作過程における妊娠、および性病感染などの事故に関しては自分達自己責任として当社には責任はない事を認める。
3、臨場感を演出する為ぶっつけ本番NG無しでノンストップ撮影をする事も労働契約としてこれを認めます。
4、なお、この契約期間は1年として途中解約するには別紙にて解約契約書を当社弁護士が立会の元、提出する必要があり、違約金として300万円を支払う事を認めます。
5、なお本契約は期限切れの際に自動的に1年延期契約とする事を了承します。
6、契約労働料は時間給1300円としてこれに異議を申し立てません。

みたことのあるような、いや妙に既視感のある契約書に確かに自分のものと思われるサインと印鑑がここにいる全員分用意されていた。
しかも契約金額が時給1300円って微妙な気がする。

「さあしっかり働いてもらうわよ、もちろんゴムもくすりもなしでね」
加世がそういうとその制作会社の過去映像が次々とダイジェストで表示されて全員の顔が青くなった。
あまりにも激しすぎて暴力的な描写、おそらくは実演で集団男性からレイプされているのだろうか?
あたしをAV違法契約から助けてくれた月輪ちゃんですら真っ青な顔をしている。
すました顔をしているのはコントロールされている香織さんと背中を向けて亜希に抱かれて眠っている花奈ちゃんくらいのものだろう。
あたしなんかはハンドルを握る手が震えているし、痴女とはいえ亜希も・・・、
『なんで笑っている?なんで嬉しそうによだれをたらしている?』
「はぁ〜」
あたしは信号待ちをしながら深くため息をついた、もうあと1時間ほどであたしの短かった人生は自分の大事なところを大勢の男たりに血まみれになるまで荒らされて命日を迎えるかもしれない。
今のうちに過去の罪を悔い改めよう。
そうあれは去年の夏だった。

あたしは中学になって初めての夏休みに浮かれていた。
周囲に誰もいない事を確認するとショーウインドウに映る自分の姿に念じる。
「身長168cm体重65KgB95W58H 92、顔も整えて、と」
心に念じてみた。
我ながら見事な変貌ぶりにドキドキしちゃう。
歩き始めてから5分も経たないうちに3人の若い男、しかもいい男に声をかけられた。
「お茶しない」
ありきたりなナンパだった。
「可愛いから写真撮らせてよ」
そう言われたがどうせ今日いっぱいの顔だ。即、オーケーした。
最初は銀座の有名なカフェに連れて行かれた。
1500円のパフェをさして面白くもない話を聞きながら食べていたら「おいしいステーキの店を紹介するよ」と言われて入った店はいかにも高そうなお店だった。
「いくらでも頼んでいいよ」と言われたのであたしは300gの黒毛和牛ステーキセットを注文した。
しばらくしたらそれから「この店は会員制なので会員登録をお願いします」
と言われて1枚、いや複数枚のカーボンコピー用紙を渡された。
店の名前と1年の特別有効期限とそのサービス内容が書かれていたと思う。
あたしはそれに迷わずに歳をごまかしてサインをした。
そして食前酒のワインが来た時、私は警戒する事なくそれを飲んでしまっていた。
「大変だ〜」
とあと彼たちに騒ぐ声、遠のく意識、思い返せばそれはあまりにも白々しい演技。

意識を取り戻したあたしは裸にされていて両手を背中で縛り上げられて両足首に鉄輪を嵌められてその先には鎖が繋がれていた。
「どうして?」
と叫ぼうとしたあたしの口に大きな男の人のものがねじ込められその間にも両足首に繋がれた鎖が左右斜め上に巻き上げられてあたしの体は中途半端に逆さ吊りにされていた。
あたしの股の下の割れ目に気持ち悪い舌が捩じ込まれるとあたしは大声で叫んでしまったが口に捩じ込まれたおおきく太い物のせいで喘ぎ声に変わってゆきあたしの口の中にドロッとした液体を放出した。あたしはそれをすこしのみこんでしまい、大きく咳き込んだ。
それから別の男の人があたしの頭の上を通り少し足首につけられた鉄輪を下ろすように指示をした。
そしてあたしの両太ももを鷲掴みにするといきなりこしをおとして股間にある太くて立派なものをねじ込んでくると最初はゆっくりと次第に激し腰を降り出した。
腹が裂けるような激痛が走りあたしの中に大量の熱い液が放出された。
それが終わると別の男が現れてまた同じことの繰り返しだ。
「今のもう1度やり直し、君もプロなんだからちゃんとギャラに見合った演技してもらわないと困るよ」
パイプ咥えた偉そうなおっさんが言った。
「ちょ、なんでこんな事に」
そう言ったあたしの前に1枚のAV作品出演の契約書が、
「そんなの書いた覚えはない」
あたしは抗議した。
男はニヤニヤ笑いながら言った。
「お嬢ちゃん、君はこれにサインしたんだよ」
そう言ってもう一枚の紙を見せた。
そう、それはあの食べ損ねたステーキの店の年会会員申し込み用紙だった。
そしてその2枚目以降にはこう記載されて自分の名前が1枚目の写しでサインされていた。
どう見ても自分の字だ。しかも、カーボンコピーとは思えないボールペン感。
そしてその内容とは

1、自分は複数の男性からのいかなる性行為を含む暴力描写も芸術作品制作のためと認め労働条件として認めます。
2、作品制作過程における妊娠、および性病感染などの事故に関しては自分達自己責任として当社には責任はない事を認める。
3、臨場感を演出する為ぶっつけ本番NG無しでノンストップ撮影をする事も労働契約としてこれを認めます。
4、なお、この契約期間は1年として途中解約するには別紙にて解約契約書を当社弁護士が立会の元、提出する必要があり、違約金として300万円を支払う事を認めます。
5、なお本契約は期限切れの際に自動的に1年延期契約とする事を了承します。
6、契約労働料は時間給1500円としてこれに異議を申し立てません。

ん?〜

「わかりましたね」

いやわからない?

そういうと男はさっさと奥に消えてあたしの上に別の男が現れて天井クレーンを頭の方向に移動操作させると四つん這いに近いうつ伏せで膝だけを立てた状態にさせると今度は後ろから斜め上に入れられて男優を何度もとっかえ引き換えでこれも十何発出されたかは覚えていない。

仕事?が終わったと思ったら紙袋を手渡された。中には僅かに千円札が6枚。

あたしは割り当てられた部屋のシャワーを浴びるとパジャマに着替え下腹部に激しい痛みを覚えながらも浅い眠りについた。

次の朝食欲もなく、クロワッサンをかじっていると遠くで別の制作会社の人が3人で会話している声が聞こえてきた。
「あの娘ってビンボークジだよね」
意味がわからなかった。
「あそこの作品ってシナリオも悪くってロクな俳優も集められなくってさ売れ行きが悪いんだ」
「じゃあどうやって儲けているんだよ」
「田舎から出てきた可愛い娘騙して契約書書かせて格安でAV女優やらせているんだよ、例えばあの娘とかな、きっと本番やらされてるぜ」
「あんなに可愛い娘とか?羨ましい限りだな、こっちとら個人的な付き合いもさせてくれないのにモザイクで誤魔化したりアングルで入っているように見せたり頑張っているのにな」
そう言ってその男はチラッとあたしを見た。
「警察に届ければいいのにな」
ひとりがそう言うともうひとりが首を横に降った。
「だめだよ、あそこの経営者、ヤクザとか政治家とも関係あるっしょ」
「それでも男優だって金かかるだろ」
「だから男優じゃなくって客なんだってばよ、あそこの作品、男優の顔に目隠しや横棒がかけられてるだろ・・・」
そこで彼らの話は中断された。(売春行為にあたります)
「おはようっす、今日もいい天気っすね」
急にへつらった喋りになった。

食事が終わったらすぐに撮影だ。今度は電車の中でのエッチな行為と言う設定らしい脚本とコンテ渡されたが最低としか言いようがなかった。
「こんなのいやです」
勇気を売り絞って言ったらいきなり腹にストレートが入った。
しかも監督じゃない、ディレクターでもない。
もうズボンのチャックから大きいもの引き出している男優さんだ。

もううのっけから脚本も完全無視だ。

あたしは両側から体を押さえつけられると右足を高々とあげられて丸見えになったスカートの下の下着ををずらされて顕になった谷間に激しく動作している電マを押しつけられた。
喘ぎ声が口からら溢れて出すがそれを両側の男が塞ぐ、そしてあたしの割れ目の中がぐしょぐしょになったころあたしの腹にストレートを入れてくれた男が自慢のものをねじ込んできた。そして数発中に出して満足した表情をすると監督の顔を見た。
「役者を変えて取り直し」
それを5回くらい繰り返したあろうか違うシチュエーションを取り始めようとした時、あの子は私のすぐ目の前にあらわれた。
「ふうん、あなたちこの娘がまだ中1だって知ってての上でこんな事をしちゃってるんですかぁ?」
その子は態度こそでかいがどう見ても小学生の低学年にしか見えなかった。
「誰だこのクソガキはどこから入った?さっさとつまみ出せ」
監督が叫んだ時さっきあたしの腹にストレートをれてくれた男が言った。
「監督、面白えじゃないですか、俺いっぺんこんな小せえ生意気なクソガキをヤリまくりたいと思っていたんで、腹が破裂するまでやりまくればきっと売れる裏作品が撮れますよ」
相当なあたおかだとあたしは思っていた。さすがに監督も
「それは私が逮捕される」
と拒否しようとした。
「気にする事ないですよ、3DCG合成作品だと言えば良いんですよ、万が一の時はオヤジが政治力でなんとかしますって」
そう言ってその養女の腹に蹴りを入れるとスカートを捲り上げながら言った。
「監督はどんな未来が希望ですか?毎年数千万円の年収か?クローゼットで首を括るか」
そう言われた途端監督は「脚本変更」と言った。
それを聞いた途端、男はニヤニヤしながら養女のパンツに手をかけていた。
「情状酌量の余地なしですね」
養女はそう言って男の股間を見つめるとその男は急に前屈みになってうずくまり出した。
「さすがにつぶすのだけはかんべんしちゃいますよ」
幼女はそう言って全員を見回して言った。
「この中に本当に潰されたい人はいますか?なんなら心臓やっちゃってもいいですよ、今日はショッピクのも面倒なくらい怒ってますんで、もっともこの悪行に気がつかなかった自分に1番腹が立っていますけどね!」
一旦は距離を置いていた男たちが次々と襲い掛かったが次々と前屈みになってのたうち回った。
「じゃあ証拠資料はすでにもらっちゃいましたんで」
幼女はそう言うとあたしの手を引き立ち去ろうとして、一度立ち止まり振り返って行った。
「それからこの件は父上の力は期待しない方がいいですよ、何しろ内閣調査室との交換案件なので、あなた方が臭い飯を食えば父親の座は安泰ですよ、断れば東京湾の魚の餌ですけどね!」

それからあたしはすぐに婦人科医にかかりそのお金の面倒まで見てもらって家に帰ってきた時は数万円が自分の口座に振り込まれていた事に気がついた。
そしてその振込人の名前はフミ ツキワだった。

それにしても月輪ちゃんはさっきから何か考え事をしているようにしか思えない。
それはバックミラー越しにもわかった。
「それにしても1時間1300円っていくらなんでも安くね?」
水無月海(みずな つきみ)さんが言った。
「休息料金で消えちゃいますね」と佐原観萌(さわら みもえ)さん。
大きなドアを開けて入ると割と普通なリゾートホテルっぽかった。
それまで建物の中を隅隅まで見回していた月輪ちゃんが深くため息をついた。
「よーするに、去年の銀座でのリベンジ、つまり仕返しって事ですね」
「アサルトライフル25丁、マグナム4422丁、コルト4517丁、ロケットランチャー8基、オスプレイ3機、F-35B2機、戦争でも始める気かな?」
亜希がブツブツ言っている。
「あんた透視能力ないでしょ!」
「なんでわかるん!」
思わず突っ込んでしまった。
「女のカン?」
もう意味不明すぎて言い返す気がなくなった。
その時全員のスマホに加世からのメッセージが入った。
『さあ覚悟してちょうだい貴方たちは44口径の50亀頭を相手に生き延びられるかしら』
「なんかイミフなメッセージが来た。」
あたしが呟くと亜希は加世に返信していた。
『それどころかアサルトライフル25丁、マグナム4422丁、コルト4517丁、ロケットランチャー8基、オスプレイ3機、F-35B2機、が待ち構えてくれたんだけど?これもあなたの差金?』
しばらくの間長い沈黙が続いたあとで加世は言った。
『じゃ、そう言う事で、あとはよろしく!』
無情にも通信はそこで切れた。

うーん、どうしようと亜希
さすがにあれだけ相手だと手こずるどころか瞬殺されかねない、やはり加世はあたしたち全員の抹殺が目的なのだろうか?
「オスプレイとF-35Bは花奈ちゃん、ロケットランチャーは月海さん、あとは私に任せて他の人は地下の撮影スタジオに向かってください」
突然に香織さんは全員に指示を出すとホテルの中に向かっていむか走り出した、と言うか消えて見えなくなった。
あたしたちの姿を見つけた途端飛び立とうとしたF-35Bとオスプレイが次々と爆発炎上して落下した。
多分、花奈ちゃんが部品の一部分をエネルギーに変えたんだろう。
ロケットランチャーは次々と上に音速以上の速さで天井を突き破り上の上の階で爆発をする音。
月海さんの念動力だ。
その後すぐにこのホテル内はしばらく銃声が鳴り響いていた。
これは香織さんの加速装置、じゃない時間操作能力。

あたしたちは月輪の透視能力で地下に通じる階段を見付けると用心しながら降りて行った。
「んー、降りてすぐのドアを開けたら12丁のアサルトリリィじゃなかった、アサルトライフルに蜂の巣にされますね」
月輪ちゃんがイミフな事を言った。
「じゃあ全部の目詰まりよろ」
ドアをあけるなりいきなり銃が腔発する音がつづけて炸裂した。
「マグナム4412丁とコルト459丁もヨロ」
亜希が月輪に続けて言う。本当に人使いの荒いやつだ。
「奥の鉄ドア施錠の解除コードを観萌さんお願い」
亜希がそう言うと観萌さんは瞬時に6桁の数字を読み上げた。
ドアを開けると亜希は深くため息をついた。
「うーん、確かに50亀頭あるわ〜、そりゃないわ〜」
中では15人の女性たちと50人の男優たちが本番AVの撮影の本番をやっていた。
「わけないでしょ!」
かと言って月輪ちゃんは能力を使い切ってほぼ限界、万策尽きたか?と思いきや皆んながあたしを指差した。
「あなた1人だけ何もやってないでしょ?」
と言いたげに。

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あたしたちは結局15人のAV撮影詐欺の被害少女を連れて地上界に出るとホテルはほぼ廃墟になっていた。

月海さん、花奈ちゃん、香織さんたちはすでにシビリアンの車内で待っていてくれた。

車内で警察に向かう途中どうやって彼女たちを引き渡そうか考えていた。
ほぼ全員が女性性器内に重傷と言えるほどの問題を抱えていたが亜希のラッキースケベ、もといヒーリングで数日の入院ですみそうなほど回復していた。

山口県警に少女達を引き渡す際に感謝されたのは何故だろうか?
と思う。
「さすが愛知県警は優秀な人材揃いで素晴らしいであります」
え?あたし達どう見ても中学生だよ?おかしいとは思わないの?
「これから容疑者を確保しに行きますが本当に感謝します」
「あ、だからお礼はいいから早く月海さん、早く車を出してください」
あたしは何度も月海さんにせっついてようやく車が発信した。

「何をそんなにあせっているのかしら?椎さんは?」
香織さんは不思議そうな顔をしていたがどうやら月輪ちゃんと亜希だけは理由を知っていたようだ。
ふたりでこっそり耳打ちをしていたようだけどちゃんとあたしにも聴こえていますよ?
『犯人絶対に捕まらないよね?』
『まさかあそこまでやっちゃうとはね』

シビリアンが関門トンネルに入った頃ナビゲーションシステムの画面が強制的にテレビに切り替わり思いっきり不機嫌そうな加世の顔が映し出された。
「あのね、『秩野名香!』、あんたは本当にやりすぎって言葉を知らないの?」
いくら興奮しているからって顔近すぎ!
「あれから私がどれだけ事後処理に走り回ったか、わかってるの?」
「よくわからないけどすみません」
とりあえずあたしは涙目になって謝った。
50人の男どもをペチャパイとはいえ女体化しちゃったのはまだ許せるよ」
は、はい、でもそれ以上は言わないで!だって本当にめちゃくちゃ腹が立っていたんだから。
「でもなんで50人全員妊娠させちゃって妊娠25週にしちゃうかなぁ!」
それだけ言うとナビゲーションシステムの画面は再び地図表示に切り替わった。
その途端運転席の月海さんはルームミラー越しに、他の全員があたしを睨みつけて言った。
「マジか!恐るべし!願望実現達成能力!」
それとは別にあたしは違う事を考えていた。
加世は本当は何がしたいんだろうか?

下界Part2 終わり

Part3に続く

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下界シリーズです。

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