下界Part12

下界(パラレル)12 日本列島生物化計画6

毎回とは限りませんが今作はエログロ描写や官能描写を多大に含みますので20才未満の閲覧はご遠慮してくださいね♪
なお現実と烈しく乖離している部分が多いですよ

食料や荷物は必要最低限にとどめた。
ふたりの食事、2食分、そして私のポーチに入った特殊なボール、一見、硬式野球のボールには似てはいるが似ているのは外見だけで、中身は鉄の塊だったりする。当然かなり重たい。
私はそれを180km/h以上の高速で300m以上正確に的に命中させる自信はある。
実はエロ刑事と葉類智恵警部に拳銃の所持を命じられたが丁重にお断りした。私は約20mしか離れていない距離でも目標から30m以上は外せる腕前の持ち主だ。
関係ない一般人を何人も殺しかねない。実は名古屋市内で渋滞に巻き込まれてしまい周囲は完全に暗くなってしまっていた。
「ねえ、国道23号線って国道の割には沿線に何もないよね、つか無料高速道路って感じ?」
ハルが隣でブスッとつぶやいた。
まあ確かになにもないわな、しかも名古屋を抜けてからほとんど高架だし。
「ねえ、あきねえ、乳吸っていい?」
突然に駄々っ子が甘えるようにハルは言い出して私のパーカーをめくり上げようとした。
「いや、今お前、運転中だろ、ちゃんと前見て運転しろよ」
いくら5速のオートマティックトランスミッションに載せ替えているとはいえ危険なことだと思う、つか刑事の前でそれをやるか?しかも無免許の小学生が⁈

彼女は左に体を横たえて私の太ももの上に頭を乗せて顔を覗き込ませて来ている。

私はそう言って彼女の顔を押しのけようとしたが逆らうことは叶わずあっさりと私の左乳首は彼女の柔らかな唇に陥落されてしまった。

思わず甘美な喘ぎ声を漏らしてしまい、私はうろたえてしまう。
岡崎バイパスに入ってからはほとんど上下併せて二車線、ライトの光はあるのでほとんど対向車から見えすことはないとは思いたいがそれでもすれ違いざまに見えてしまう可能性がある。
「カーブとかどうするんだよ」
私は言ってみたが彼女は構わず吸い続けている。
彼女の視界は私の乳房しか目に入っていないだろうから前がほとんど見えていないはずなんだけどちゃんとカーブに対応しているのは不思議としか言いようがない。
おいおい、よくみたら左手だけで片手運転をしてるじゃねえか?右手は何をしている。
私の大事なワレメちゃんに中指を潜り込ませてゆっくりと擦り始めている。
「ちゃんと前見て運転しているよな、下からの合流や縁からの車に対応できているよね」
私は車内に盛大に喘ぎ声を撒き散らしながら不安に陥っていた。
いくらハルが全方向遮蔽物も関係なく数百メートルまで見渡せるとは言っても道が混んできたら他の車とも接触しかねない。いやそれどころか大衝突だってありうるだろう。
「あきねえは心配性だな、高架部分が終わるまで居眠りしていていいよ」

ハルはそう言うといきなりハンドルから左手も離して抱きついて来た。
その瞬間に私はあらいがたい睡魔に襲われて眠りについてしまっていたようだ。
助手席に座っていて前の風景は見えているはずなのに夢を見ているような感覚。

ーあきねえは何か勘違いしているけど私の能力はなんて言って説明したらいいのかわからないけど『実在しない架空の鳥から見た視点』なんだよ、バードビューって言ったらいいのかな、その鳥は好きなところに飛ばせるしどんな壁だってすり抜けられる。そしてその視力は衛星軌道上からでも地上を歩く蟻(アリ)でさえ判別がつくよ?ー

ちょっといくらなんでもその能力はチートすぎやしないか?
私はそこで気になった質問をぶっつけてみた。

ーそう言えばあなたは複数の男達に襲われていたような気がするけどどうしてだかわかっている?ー

自分で喋っている感覚も全くない。
何となく自分の左乳首が吸われていてワレメちゃんが弄られているのはわかっているのだけどそれさえも非現実的な気がする。
さらに迫ってくる前方からの車窓はビデオでも見ているような感覚だ。

ーよく覚えていない、あたしは昔から大人の男達に暴力で支配されてきた、今回もその一環だとばかり思ったいたけど今度は違った、命まで奪いに来たー

その時私は貨物列車の中にいた。そして私が眠っている夢の中で彼女は身体に2発ものダムダム弾を打ち込まれていた。
私は無意識に彼女の体をテレポーテーションさせたのだろう。
しかし私と彼女はテレポーテーションする間際にレーザービームのようなもので腹部を射抜かれていた。

ーその時にどこにいたのか覚えている?ー

ーあたしは阿蘇山の内輪山内で火口付近の観光をしていたはずだったー

ー本当に観光目的だったの?ー

ーわからない、ただ親からお小遣いをもらった直後だったのでどうせ生きていても意味がないなら火口の中に飛び込んで人生を終わらせるのもありかな?って感じだったかもしれない、今思えばだけどー

ハルは左手を再びハンドルに戻して右の少しきついカーブに対応した。
ただ彼女の鼻から時折噴き出すあたたかな吐息が私のさしてりっぱとは言えない乳房に吹き付けられて私の意識を甘美なさらに深い眠気に導く。

ーそれは、さっき君が言っていた「1度や2度じゃじゃない」というのと関係してくるのかな?ー

ーあ、暗い話になっちゃうからその辺の話はパスねー

そう言ったが彼女は全然笑っていなかった、むしろ今にも大声で泣き出しそうな気持ちを必死になって堪えているように感じた。

ー破裂させられたあとの縫合手術でということ?ー

ーやだな、あきねえ、勘が良すぎー

ーそうあたしの大事なところはつぎはぎだらけで、その上にある左右ふたつのもの、名前は知らないんだけどそれも完全にやられちゃったらしくて、もう女の子の日は来ないって言われていたー

ー入れ替わり立ち替わり何人もの男の人に挿れられて下腹が破裂する恐怖を何度も何度も味わったー

ー最初は家の中で留守番をしている時、突然に部屋の中に入ってこられて腹と顔を何回か殴られた後で固いものを股の間に入れられた。それが今から3年前の梅が咲く頃ー

ー男の人たちが去って行った後で帰宅した両親が救急車を呼んで病院に運ばれたあたしは2ヵ月ほど入院することになった、それほどひどい重症だったみたい。ー

ーそしてその年の彼岸花が咲く頃にあたしは下校の途中で連れ去られてしまった、それも男の人たち4人組に、そして再びあたしはー

ー今度はさらに酷くて3ヵ月の入院と4ヵ月の自宅療養を必要とした、しかしあたしは絶望から立ち直る時間も与えられずに、その自宅療養期間の最中に今度は通院途中のバスの中で大勢の人前で5人組の男の人達に乱暴をされてまた何度も何度も挿れられてしまった。それも彼岸花が咲く頃だった。ー

ーさすがにあたしはこの時は長い間、生死の境目を彷徨っていたらしい。意識を取り戻した時は次の年の彼岸花が散った後のいつもにも増して寒さが厳しい冬の朝だったー

ーそれから半年の自宅療養の最中、春が近づく頃に誰かが呼ぶ声が聞こえてあたしは無意識のうちに阿蘇山上ターミナル行きのバスに乗って乗っていた。ー

『うーん、この娘はどうやって交通費や行く方法を入手したんだろうね』

頭の中で私でもないハルでもない声が響いた。

ー誰なの?あきねえじゃないよね?他人の秘密を盗み聞きしないでー

『あきねえ?亜希の事を言っているのか?この小娘は我々は亜希ではないが同時に亜希でもある、そしてお前自身も我々の一部に過ぎない』

『それ傷ついた女の子に対していう言葉?さすがに神経疑っちゃうよ?』

ーあんた達になにがわかるっていうの?何度も身体を壊されたあたしの気持ちなんか分かりっこないよ、ないんだよー

『その都度寄生体を植え込まれてそいつのせいで過剰なフェロモンを撒き散らして男達を暴走させたって事だろ、ある意味自業自得なんじゃないのか?』

ーあたしはそんなもの植え込まれたくて襲われたわけじゃない、そもそも誰も襲ってくれなんて望んでいなかったー

『ほら、Lはそれ、今は言うべき事じゃないよ?私はこの娘をなんとかしなくちゃって思うよ?』

『ふん、だからGは甘いっていうんだよ?ついこないだ日本国民の数千万人を胎にかくまって良いことでもあったか?』

『実はL、とてもいい難い事なんだけどあの世界はまだ分岐した歴史のひとつが救われただけでほとんどのルートで日本は、いいや、世界は破滅の道を歩み続けているんだよ』

『ここでなんだってぇと叫べばいいのか?』

『この話はしばらく後にしましょう、しばらくはこの娘の話が先よ、私たちが別時間線の自分達と東名高速で合流するまでにはまとめておきたいの』

ーあんた達は何を言いたい?あたしをからかっているの?それともあたしはもう狂ってしまっているのか?ー

ー『B』?『G』?『L』?誰だか知らないけど、知らないけど私はずっと昔からあんた達を知っている気がするー

私はぼんやりと少しだけ目を覚ましたような気がした。しかしそれはほんの一瞬だけだった。

ーねえ、教えて?どうしてあたしは男の人達に襲われる必要があったの?あたし、何も悪いことなんてしてないよー

ハルの悲痛な言葉が伝わってきた。しかし今の私は何も感じることができない。

『それで亜希、君に聞きたいことがあるんだけど、君はハル、この小学生と出会う前に何をしていた?』

ー私?私は確か可奈野椎と秋種加世の争いに巻き込まれて、加世はなんとか逮捕して他のパトカーで護送してもらったんだけどそいつがニセモノで結局は逃げられてー

『それから?』

ー私と文月輪は可奈野椎と一緒に名神高速に入った事を突き止めて、というより何故か知らないけどそっち方面に全速力で走っていたらパガーニ・ゾンダとカーチェイスするハメになって、そこで多賀サービスエリアで待ち構えていた高速警察にとっ捕まってあのクソ乗り心地の悪い護送車シビリアンに押し込まれたんだけど先客がいてそれがカーチェイスをしていたゾンダを運手していた水無月海と佐原観萌だったんだー

ーそしてしばらく走っている間に春香織と夏乃花奈が空間転送して来て間も無く冬河銀が転送して来たー

『おかしいわね、それじゃ1人足りない』
『私の娘、って事?確かに私の娘は12人、秋子、愛、凛と敦子を加えても11人にしかならない』
『まあG、落ち着け、奴らが孕んだ娘たちはお前の娘ばかりじゃないぞ、他にも11人はいるはずだ、お前以外の11人の第二世代実験隊が強制交配させられた最低限11人の娘たちがな』

ーそうだ、今思い出した。全員で護送車シビリアンの警官と運転手を襲って護送車をジャックしたんだ、そして適当なパーキングエリアに彼らを置き去りにして走り去った。ー

私は少しずつ何かを思い出しつつあった。

ーでも何者かによってシビリアンは再びジャックされた、それは思いもしなかった3人組、最後に空間転送されて来た春香織と夏乃花奈、そして冬河銀、春香織は時間操作能力、夏乃花奈は見たもの、物質を好きな量、アイシュタインの方程式よろしくエネルギー化する事が出来てある意味、人間核爆弾とも言えた、私たちは彼女らに従わざるを得なかった。

『それで何をさせられたのかしら』

ーすべては加世の策略だった。地元の喫茶店にて彼女は3人に自立型のコマンドを3人に打ち込んで簡単な指示で思うがままに操れた。そして私たちはやりたくもない風俗店やAV撮影などの仕事をさせられたー

『でもあなたはそのあとすぐに彼女、加世の真意に気がついていたんでしょ?気がつかないふりをしていたのはどうして?』

ー加世も何者かはそれから少して気がついた、『G』の娘の1人だということもね、それが火山の調査を始めだし出したあたりから

『それをみんなに伝えて安心させればよかったじゃない?何故そうしなかったの?』

ー今少しずつ思い出しつつあったんだけど加世の身体が何者かによって義体化されていた事、しかも今現在の技術ではなくかなり未来の技術によって成り立っていることー

ーそしてもうひとつ、佐原観萌ひとりだけは他の姉妹とは桁外れに能力、戦闘能力が高かったこと。私は彼女が『G』の娘であることに疑念を持たざるを得なかった。ー

『なるほどね、観萌の正体は私たちは大体掴んでいるけど今は伏せておいた方がいいかもね』

ーまって、彼女がさとみだってこと?ー

その問いに対する答えはなかった。

ーあきねえ、その、あたし、ふうぞくとかえーぶいとかはよくわからないんだけどそのかよ、って人の真意は何だったの?ー

ハルは問いかけて来た。一瞬風俗とかAVとかに関して聞かれたらどうしようかと焦った、まさか性的暴力を何度も受けて来た小学生の女の子に言えることじゃない。

ー九州に存在する大きな火山の調査だったよ、君が観光に行った阿蘇山も入っていたー

ーそれはいつくらい?

ー 日にちはよく覚えてえいないけど3月の上旬に火山口から強力な有毒ガスが大量発生して入山禁止令が発動した日があったでしょ?あの日ー

ーあたしが行ったのはしばらくしてかな、それはなんのために?ー

ー九州を代表する火山の様子を観察するためかな?ー

ー私達は仲間達と共に阿蘇山周辺だけでなく他の九州を代表する火山を見て回ったー

ーそれで何かわかったんですか?ー

ーほとんどの火山において、マグマ溜まりが異常に急速に膨れ上がり続けていることはわかった、それだけー

ーそれでハルはマジで火口に飛び込もうとしていたの?ー

ーだって何もいいことないじゃない、身体中手術の縫い目だらけだし、大きくなってからふつうにエッチをしても中の袋が破れるってお父さんとお母さんが泣きながら話をしていたし、一週間に一度はメンテしないと命も危ないってさー

「そんなことないよ」
私は力を込めて言った。
「これから私はあんたがさっき会話をしていたのを耳にしていた『G』の娘たちに会いに行くんだ、彼女達に会えば万事解決だよ」

もっとも彼女のメンテナンスは私が彼女にあってからほぼ毎日のように行なっているのだけどどうしようもない部分が残っていた。それはあの寄生体だ実は本当はまだ処理しきれていないのが1匹だけ残っている。でもそれは気取られてはいけないと思った。

ーどうしてそんなことが言えるの?ー

「会えばわかるよ、きっとそしてあなたは多分本当に『G』の12人目の娘だよ、だから私にとっては数多くいる孫の1人だね」
ハルは私の乳首からくちびるを放してキョトンとした顔をして見上げていた。
まあ正直言って私が何を言っているのか理解はできていないだろうなぁ。
「それよりもバイパス道路はここで終わりだからちゃんと前を見て走らないと危ないよ」
私が注意してやると春は名残惜しそうな顔をしつつも私の胸から離れて起き上がって正面を見た。
70km走ってガス目盛から想定するに10リットル程度の消費か?試作のN社の2ロータリーエンジン車にしてはなかなかな燃費じゃないかと思う。私なら間違いなく20リットルは喰っている筈だ。さて、これからが大変だ、ここから一国、つまり一旦一般の国道23号線を経由して国道1号線に出るのは非常にややこやしい。
国土庁は何を考えているのか?とクレームをつけたくなるがここで文句を言ってもどうしようもない。
残念なことにこの車は旧車であるがゆえにカーナビなる便利なものは搭載されていない、だから私は愛知県のロードマップをダッシュボードから取り出して愕然とした、なんと発行年数が昭和59年、使い物になるはずがない。

「あきねえ、なんでスマホのナビアプリを使わない?」
ハルに言われてハッとした、なんで私はこんな便利そうな存在を忘れていたんだろうか?
「あー、私これのパスワード忘れて使えなくなっていたんだ」
つい大声で叫んでしまったがそれを見て急にハルは大きく吹き出し笑いをし始めた。
「あきねえってどこのご老人様ですかぁ?でもそう言えば誰かさんは孫がたくさんいるって言ってましたもんね」
笑い出した廃位がもう止まらなくなってしまったようだ。
しかし私にとっては彼女の沈んだ顔を見させられるよりは例え自分がどんなに馬鹿にしたような話題でもこうして大声で元気よく笑ってくれる方が嬉しい。
「まあ安心してください、あきねえ、もう富士インターチェンジの入り口までは把握(はあく)済みですから」

下界(パラレル)12 日本列島生物化計画6 終わり

下界(パラレル)13日本列島生物化計画7
に続く

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