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おうちで性教育はじめようと思った本



子育てに関してこだわりがあるかないかで言えば、こだわりがある方だと思う。
(「~せねば」と、呪縛のようにならないようにしたいけれど。)


一番大事にしたいのは「整った生活リズム」つまりは「早寝早起き朝ごはん」
これさえできていれば、子どもも大人も健康的に過ごせると信じているからだ。
健康的なこころと体があれば、好きなことをしたり、困難なことがあっても立ち上がることができると信じているから。

そしてもう一つ大事にしたいのが「性教育」
ここで言う性教育というのは、単なる「避妊」「妊娠」と言った生殖に関することだけでなく、(もちろんそれらも含んではいるけれど)いわゆる「包括的性教育」のこと。
それって具体的にはどういうこと?っていうのは、今回は割愛するけれど、とにかく性教育には大人にとっても子どもにとっても必須の科目だと思うのだ。

ということで、今回はそんなことを考えるようになったきっかけになった本を紹介します。


さかのぼること8年前。
第1子育休中に、あるファッション&ライフスタイル系の雑誌で性教育に関する記事を目にした。
その記事の中で印象的だったのは、他人に見せても触らせてもいけない大切な場所としての「水着ゾーン」(水着で隠れるところは大切なところ)のこと。

大人からすると当たり前のようでいて、でもまだ幼い子どもたちにはからだが自分だけの大事なものであるということがわかっていないのかもしれない。性教育はこういうところからはじめていくのだと、目からうろこだった。

その記事を読んだことがきっかけで購入した、のじまなみさんの著書
『お母さん!学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』。

この本には、日本の学校の性教育は、例えばセックスや避妊については教えないなど、世界的にもとっても遅れていること、だからこそ家庭での性教育が大事で、それは3歳から始められることが書かれてあり、親に(この本ではお母さん向けに)知っておいてほしい生殖に関する知識や子どもへの伝え方などが、わかりやすい文章にイラストを添えて書かれてあり、日常での性教育のハードルをぐんと下げてくれた。


表紙(題名)インパクトが大きくて
本屋さんで手に取るのに
ためらいを感じる人もいるかも


そもそも私は助産師で。
日々仕事をする中で、いわゆる妊娠や避妊に関する性教育の必要性を感じては強く感じていた。
けれど、じゃあ例えば我が子に対して、何をどうやってしていったらいいのだろう、と思っていた。
この本を読んだことがきっかけで、性に関する絵本もたくさん出ていることを知った。
そして、息子が5歳くらいの頃から、お風呂に入りながら、絵本の読み聞かせをしながら、そして日々のコミュニケーションの中で、男性・女性の生殖器のこと、月経や妊娠するまでの過程などを話している。


まだまだ嫌がることなく私の話に耳を傾けてくれる時期に、
そしてインターネットなどの様々な情報に触れる前に、
親子で性の話ができてよかったなと思う。

もちろん1回話したら終わり!もう大丈夫!というわけではなく。
子どもはすぐに忘れてしまうし、そもそも何をどこまで理解しているのか謎。

お風呂のときに「お母さんにおれのちんちんいれてもいいの?」なんて聞いてきたり。
2歳の妹に自分のペニスを見せびらかしてお互い楽しんでいたり。

でもそういった日々の暮らしの中で、そして子どもたちが成長していく中で、繰り返し繰り返し伝えていくことが大事。
そして、一度話しておくと、日々チャンスやタイミングが転がっている中で、話しやすくなると思う。


3歳ツインズ
自分たちが赤ちゃんの頃の写真が大好き
胎盤の写真を見て、「これなーに?」から
はじまった解説お絵描き(双子バージョン)


ちなみに、この本は、私に「仕事として性教育をする人になろう!」と思うきっかけになった本でもある。
以前、私が助産師であることを知る友人(小学生の男の子ママ)から、「うちの子に性教育してやってほしい」と雑談の延長のような感じで言われたことがあった。

そのとき、「OK!」といえなかった私。

それは、小学生への性教育は未経験で戸惑いがあったのと、性教育は家庭でするのが一番良いのでは、という気持ちがあったから。
子どもの成長を身近で見ていて、子どもの気持ちに即して話すことができるのはお父さんやお母さんじゃないのかな、と。

でも、子どもの成長にどんな風に対応したらいいのか戸惑っている友人を見て、「これ読んでみて」とこの本を渡してみた。
その後、この本はママ友のあいだで回し読みされたらしく、それだけ本の内容がママの心を揺さぶるものだったのだろうと少し驚きの気持ちがあった。
子どもへの性教育に関心はあるけれど、どうしたものかと思っている人って多いのかな、と。
なんか勝手に、助産師である自分の使命感が燃え上がっていくような。

それから時を経て。
いろんなタイミングや縁があり、性教育のことを広めていくべく行動していこう!と思いをあらたにしている今日この頃なのである。
先日、本を貸してあげた友人に、「よかったらお子さんに性教育をさせてもらおうかと思ってるんだけどどうかな」と声をかけてみた。あれから1,2年経っているのだけれど、友人は「是非是非~~」と好反応。

小さな一歩だけど、やりがい十分。
もちろん自分自身も学んでいきながら、大人にも子どもにも伝えていきたいと思っている。

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