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【短文】猫に聞かせる平家物語

祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
猛き者もつひには滅びぬ、偏へに風の前の塵に同じ。

平家物語 巻一より

盛者必衰と申しますが、時代というものは必ず変遷するもの。

今はどんなに勢いに乗っていても、必ず終わりがくるのです。

古典の素養があれば、歴史を大局的視点から読み込むことができるのですが。

なにも慌てることはありません。

この国の衰退は一時的なものです。

幕末であれ、昭和初期であれ、敗戦後の混乱期であれ、国内の状況がどんなに揺らごうとも、私たちのご先祖さまはたくましく生き抜いてきました。 

その生き抜いてきた経験が、文学として残されているのです。

確かに今は転換期に差しかかっています。

しかし、今の状況なんて歴史の流れから見れば、微々たるものです。

とは言いつつ、文学なんて今どき誰も相手にしてくれません。仕方がないからこの思いをネコちゃんにでも聞いてもらいましょうかね。

呵々かか大笑 呵々かか大笑

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