コーチング④
順番が前後しますが、前回の投稿で「応答」のことに触れましたので、今回はコーチングの技術の4つ目、「応答」について書いていきたいと思います。
「応答」とは、聞き手が話し手に対して感じていることを正直に伝えることを言います。
どういったときに行うのかと言うと、単純なものであれば、話し手が聞き手に対して、「あなたはどう思いますか?」と聞いてきたときに、
「私は◯◯と思います」
と伝える感じです。
複雑なものとなると少し言い回しが難しいのですが、話し手が悩んでしまったときや目的など見失ったときに、話の方向性を見出すときなどに行います。
文章だとわかりにくいかと思うので、例えを言いますと、
話し手「◯◯を頑張るのを辞めようかどうしようか悩んでいるんです。」
と言ったときに、聞き手の応答として、
聞き手「私にはまだ諦めきれてないように見えますが、いかがですか?」
といった感じになります。
この後は話し手しだいにはなりますが、話し手が自分の気持ちを自分で確認するために使う技術と言えるかと思います。
前置きが長くなりましたが、ここからは「応答」の技術を使うときに気をつけることをお伝えします。
①こちらが話してもいいか話し手に許可を取る
②Iメッセージで伝える
③聞いた内容が正しいか話し手に確認する
これらを満たすことで、話し手に威圧感を与えず、かつ、聞き手の意見を伝えることができます。
これらを簡単に解説していきます。
①こちらが話してもいいか話し手に許可を取る
これはもうそのままで、聞き手が話をする際、「私の意見を言って良いですか?」と話し手に許可を取ってから話をすることです。
②Iメッセージで伝える
最近、本とかでもよく見るようになった表現ですが、「私はこう思う」というように、あくまで自分はこういう考えであることを示す伝え方です。
この逆なのが、YOUメッセージで「あなたはこうだ」と決めつけるような伝え方です。
以外に思われるかもしれませんが、90%以上の人がこのYOUメッセージを使っています。
③聞いた内容が正しいか話し手に確認する
これもそのままになりますが、「私はこう思いますが、いかがですか?」と聞き手の考えと同じかどうかを話し手に確認することです。
たったこれだけ?と思われるかもしれませんが、この対応がうつ病だった私でも、すんなり聞き手の意見を受け入れて、その意見が自分の考えと正しいかどうかを冷静に考えれたのだと思います。
悩み相談を人にした場合、普通の人であれば、
「それじゃダメだよ」
「もっと頑張らないと」
といったYOUメッセージで、自分の価値観でものを言い、かつ、話しの中心まで奪ってしまうのが常です。
簡単に見えてこの「応答」もとても難しい技術なのだと思います。
話が少し変わりますが、
ちまたでは、うつ病の人に「頑張れ」と言ってはいけないと言われております。
なぜこのようなことが言われだしたのか考えてみたところ、私の解釈ですが、要は話し手の会話を奪って自分の価値観を押し付けることがダメなんだと思います。
そして、これを防ぐ方法として、「応答」の技術がとても役に立つと私は考えます。
「応答」の技術を使えばうつ病を減らすことができると私は考えていますが、残念なことに、これが自然にできている人に私はまだ会ったことがありません。
私自身、まだまだできていないと感じている状態です。
それでも、少しづつで良いのでこの技術が広まってほしいと願っています。
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