劇場版ウマ娘を見てジャングルポケットがもっと好きになった話。

これはジャングルポケットが発表時から刺さりまくったオタクの映画感想です。ネタバレは極力避けていますが、少しはあるので映画を見てからの方が良いです。というか今すぐ映画を見てください。



これより下ネタバレ注意。



ジャングルポケットはまだ育成ウマ娘として実装されておらず、同期であるアグネスタキオン、マンハッタンカフェの育成ストーリーに存在しない。(どちらの実装時期にも発表されていなかった。同じく同期のダンツフレームはジャングルポケットより後に発表されたウマ娘であり、同じく実装されていない。)なので、ジャングルポケットの人となりはサポカエピソードか、ホーム画面の誕生日エピソードでしか知り得ることはできない。
 そしてそれらからわかる彼女の性格は『勝ち気で負けず嫌い、感情の起伏が激しく荒っぽい口調。最強のウマ娘を目指している』くらいで、まさか映画でここまで印象が変わるとは思わなかった。

皐月賞までの彼女は、今まで思っていた性格と寸分変わらない。ホープフルステークスでアグネスタキオンに負けるまで無敗、「最強はオレだ」と声高に言う勝ち気なウマ娘だった。ホープフルステークスで負けた後も、「今度こそ勝つ、逃げんなよ」とアグネスタキオンに宣戦布告を突きつけた。

だが、皐月賞でまたもやアグネスタキオンに負け、かつ彼女は皐月賞を最後にターフから去った。「君は皐月賞で私に負けた時、どう思った?」逃げるなと言ったはずなのに、とアグネスタキオンに詰め寄ったジャングルポケットに、アグネスタキオンはそう尋ねた。
ジャングルポケットは、皐月賞でアグネスタキオンの走りを見て『勝てない』と思った、思ってしまったことに気づき、その場を走り去ってしまう。

(ここからの展開はネタバレになってしまうので避けますが、ジャングルポケットは調子を取り戻し、日本ダービーへ挑みます)

ダンツフレームの猛追を凌ぎ、日本ダービーの栄光を手にしたジャングルポケット。彼女の叫びは、まさに『最強はオレだ』と声高に宣言しているかのようだった。

だが、そうではなかった。彼女の心の中にはずっと、皐月賞でアグネスタキオンが見せた圧倒的な走りが残っていた。次のレースを求めない捨て身の走り。
「お前は最強じゃない」「タキオンに勝てない」「追いつけない」と、彼女の姿をした幻影が囁く。彼女がダービーで発した叫びは、勝利の雄叫びではなかった。嘆き──目指した最強に、なり得ないことへの嘆きの叫びだった。

私はこの流れにいたく感動してしまった。「あの子がいないから勝てた」の流れは三期でも見たものだけれど、ここからの消化の仕方が見事としか言い表せない。アグネスタキオンと同じように、クラシック路線、それ以降の活躍を期待されながらターフを去ったフジキセキだからこそのアドバイスは、ジャングルポケットの絶望を打ち砕き、彼女に再び道を見つけさせた。

アグネスタキオンの幻影に「追いつけない」ことに絶望していたジャングルポケットが、アグネスタキオンに言った言葉が頭から離れない。言葉自体は単純なものではあるが、今まで積み重ねてきた彼女の苦悩、懊悩、それらを見てきた側からすると、彼女があの言葉を言ったことで、それらの感情を打ち払おうとする覚悟を感じられた。

ジャングルポケットは、ただ最強を目指す、明朗快活なウマ娘ではなかった。アグネスタキオンという圧倒的な実力の前に絶望し、それでもレースから逃げず、必死に道を追い求めながら走り続ける、ひたむきなウマ娘なのだ。

劇場版ウマ娘、あまりに良すぎるので全人類に見に行ってほしい。それでジャングルポケットを好きになってほしい。そう感じる素晴らしい映画だった。








(ちなみにカレンチャンも好きなのですが夏合宿で水着+浴衣見れて大満足でした💮あまりにもカワイイカレンチャン🎀😍)

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