2/4親族に金を貸した話。①

私には尊敬していた従弟が居た。
一つ年上で家も近くて小さいころからよく遊んでいた。
何をやっても自分より優れていて、顔も整っていて運動もできる。
話も面白いし、人の上に立つことができる人間だった。
だからこそ彼の言うことは正義だし、就活の頃にも尊敬している人物として彼のことを挙げていた。
私の大好きなもので大学4年間をささげたディズニーも彼の影響である。
そんな男に心底失望した話。

久々に彼から連絡が来た。
「従弟:金を借りれないか??月末の結婚式資金なんだけどさ、、、」
彼からの連絡は3年ぶりだった。もちろん結婚することなど聞いてないし、招待もされていない。嫁にあったことすらない。そして月末はもう来週?という日付。
既に突っ込みどころが多すぎるが、そのまま連絡を返すことにした。

「私:おめでとう、微力でもいいなら協力するよ」
「従弟:極々小規模でやるから親族や友達呼べないのが残念だよ」
「従弟:ちなみに200万笑」

親族・友人抜きで200万足りてないとかどんだけ贅沢なんだよ、ほんで結婚式場に吹っ掛けられてるのでは?と思い、見積もりを見せてもらうことにした。
見積もりは星野リゾートの結婚式場だった。
「200万弱」
????
自分たちの結婚式で200万弱の見積もり、そして俺に借りようとしている額が200万???は?
持ち出し0?自分は一切お金払わないということか?意味が分からなすぎる。そして相談相手間違ってない?まずは親じゃないの?そんでなんで金ないのに、星野リゾートにした??そんで人が少ない癖に演出に金かかりすぎでは?
色々やばすぎる臭いがしたのでとりあえずは断ることにした。

「私:親族のみでやるには贅沢だね笑」
「従弟:マジ結婚とかしない方がいいと思った笑」
「従弟:これでも女の我儘あって相当削った方なんだ笑」

いやいや、結婚しない方がいいとか言う奴の結婚式に金貸せるかよ。
ほんで全部嫁のせいにしてるし、ダサすぎる。
結婚式まで何か月あったん、決めたのはお前らだろ。言い訳するにしてもダサすぎる。とりあえず完全に断ることにした。

「私:正直お金に関しては厳しいかな。」
「私:この場所を選んだ時点で金額は分かっている訳だし、本当に申し訳ないけど、人にお金借りてまでやることじゃないと思う。申し訳ない。」
「私:ただ、本当に困っているならまた連絡してくれ。とりあえずおめでとう」

一度ここでこの話は終わった。

正直かなり不快だったし、本当に結婚式があるのか?詐欺なのか?
そもそも親は何してんの?って感じ。
叔父とは仲が良いし、さっそく電話で聞いてみることにした。
すると

①結婚式は本当にある。
②でも幾らくらいなのかは把握していないし、息子の言っている事が良くわからない。
③自分たちもお金がない

良く分からないじゃねーよ。あんた参加するんだろうが。
自分の息子なんだから意味わからんとかないし、見積もりを見せてもらえば済む話だろ。とりあえず私は親として息子に何かしてほしいと伝えた。
そのあとに直ぐ電話ではなくてメッセージで連絡が来た。

「叔父:今回の件は息子と貴方の件なので私は一切関わらないことにします。お金も大きいし二人で納得するまで話して決断して」

は?マジであり得ん。本当に尊敬していた叔父だった。常識がある人だと思っていた。俺が親だったら、「息子がアホですまん!これはこっちで片付ける」で終わらせるけど。まじであり得ん。
自分が参加する結婚式だよね?関わらないはおかしいだろ。ほんで、結婚式があることすら知らない俺に、その相談が来ること自体失礼なのにそういう謝罪はないのか?親として恥ずかしくないのか?
全て知っているうえであわよくば、俺に金を出させようとさせている気にしか見えない。最低だよ。
本当にショックだった。信じられない。親族で最も信頼していた人だったのに。
取り合えず「よく話してみる」と返信した。
この時点で既に断っているので失望したで終わる話だった。
しかし、、、



翌週また連絡が来た。

「従弟:本当にすまん、100万なんとかお願いできないか。。。」

こいつマジかよ、、、なんでなん???

「私:そうなった経緯とか返済の見込みとか詳細を聞かせてくれ。」

そこからは電話で話すことにした。
話を聞くとこうなってしまった原因はこうだった。

①お金は祖母(私側の祖母ではない)が出してくれる予定だった。
②祖母が金を急に出せなくなった。
③自分たちのお金は殆どない、困った。
④結婚式2日前の今現在

なめすぎでは??俺の1個上ってもう29歳になる年だぞ。
29歳の大人が自分の式を全て祖母に払ってもらう??
子供じゃねーんだからよ。そんでその祖母も意味わからん事すなよ。そんで祖母ってことは絶対に親は事情も金額もしってたよな?そんな話は叔父と電話した時に聞いてないのだが?親子そろって最低だな。
他にも嫁側は何してんの?一切金出さないつもりかよ。話によると嫁の我儘でこうなったらしいですけど?狂った結婚式だなおい。
しかし、2日前にまだ支払いができていないこの状況。明日までに振り込みがなければ大変なことになる。しかし、親はクソ役立たず。嫁側もクソ。全員クソ。
ただ小さい頃は本当によく遊んでもらった。自分の親と出かけた記憶よりも叔父一家と遊んだ記憶の方が多いくらい。色んなことを教えてもらったし、自分の人生に大きな影響を与えたことも事実。
絶対にお金を貸したくは無いが、高校生までの沢山の思いでで情が沸いてしまう。あのカッコいい男はどこに行ったのかは知らないが、今までの感謝も込めて取り合えず「100万」貸すことにした。
電話越しで泣きながらお願いをしてくる従弟。

「従弟:すまん、、、なんでこんなことに、、、」
「私:俺もお前にお世話になったからいいよ。100万貸すよ。」
「従弟:うぅっ。ありがとう。。。」

これ以上憧れていた従弟の醜態を観たくないしこれでよかったんやと納得しようとしていると、、

「従弟:いや、本当にありがとう。スゥーー。恩に着るよ。スゥー。」

ん?スゥー??こいつタバコ吸ってる??
さっきまで泣きながらお願いしてきた奴がタバコ吸ってる?
いや、マジで?本当にありがとうって言いながら口にタバコ加えて火つけてる?切り替え早くね?あとちょっと我慢できなかったん??
マジで最後まで不快極まりないね。貸して5秒で貸したこと後悔させる奴っているんだな。
しかし、もうやっぱなしとは言えない。致し方ないのだ。結婚式2日前だしここで文句を言うのも無粋。今はただおめでとうを言うのみだ。招待もされてないし、あることすら知らされてなかったけどな。

ここで不快な話も終わるかと思いきや、落ちるところ前落ちた人間というのは更に人を不快にさせるらしい。
取り合えず今はここまでで、お金回収編をまた書こうと思う。







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