ひどいと思うのはわたしだけか
母は今や、常時介護が必要な状態にある。
4月から父が仕事を辞め、その役割を担っている。父は定年して1年間再雇用で働いたところだった。本当ならあと4年、働くつもりだったが、さすがに母の状態を考えると辞めざるを得なかった。
この前父の実家の親戚が亡くなった。葬式には父ひとりで行く。車で4〜5時間かかる場所なので、泊まってくることになった。
その間、母が一人になる。
本当なら、わたしがその間実家に泊まって母の面倒を見てあげたかった。
でもわたしの職場が遠いので、朝は早く、夜は遅くなる。母に昼間デイサービスに行ってもらうとしても、デイサービスの提供時間が短いのでどうしても母を一人にする時間が生まれてしまう。
そこを弟に埋めてもらおうかと思ったが、弟の協力は得られなかった。なんの返事もなく終わった。
結果的に父はわたしたちに頼むのを無理だと判断し、ショートステイの契約をしてきた。
しかも何を思い立ったか、二泊三日で契約してきた。
さすがにそれは母がかわいそうじゃないか?と思った。
初めてのショートステイ。本当なら家にいたいところなのに子どもたちの協力が得られずショートステイに預けられることとなり、さらに一泊ならなんとか…と思っていたところ二泊になってしまった。
父に聞いたら、けっこう俺も大変なんだ、みたいな?夜に母の面倒見るのは正直キツイ、みたいな?ことを言っていて二泊にしたいと。
「お母さん納得してるの?」と聞くと、「まああの人のことだから嫌だとは言わないけどな。」だってさ。
でも本当は母は絶対嫌だと思ってるはずだ。薄々それがわかっていながら、二泊にするのはなんでなのか。
介護の息抜きが必要なら、土日とかでわたしが休みの日にどっか行ってくれればいいのに。そしたらショートステイなんか使わずに済むじゃん。
今まで、わたしたちが介護のことにいろいろ意見しようとするとすべて否定して、俺の思う通りに、と進めてきた。だからわたしたちは介護に参加しづらいのだ。
通院の日に医者に言われたことも、なんにも共有してくれない。
わたしたちを関わらせないようにしているのは、わたしに言わせれば父本人なのだ。
それなのに突然「俺も休みたいから二泊で」って?
ショートステイも、別にいろいろレクリエーションとかしてくれるわけでもなく、ただ座ってるだけ。とにかく食べ物とトイレの世話をしてくれるだけ。母にとってはこんなに暇でつまらないことはないだろう。
そこに急に二泊三日も放り出される母の気持ち、考えないのだろうか?
二日目の夜にわたしが迎えに行こうか?という提案も父にしてみた。
ただ次の日の朝わたしは早く出ないと仕事に間に合わないので、夜遅くなっても大丈夫だから、その日中に父が帰ってこれれば、一泊で済むんじゃないか?と。
でも父には却下された。別に普段の感じから考えて、2日目に夜遅くにはなるが帰ってくることは可能なはずだ。でも今回はそれはしないと。
別に息抜きをしたい気持ちを否定することはしないが、息抜きしたいなら母が悲しまないような方法を考えろよ。
わたしらいつでも手伝う気でいるのに。わたしの介護参加の障壁となっているのは父自身なのに。
二泊三日にするということを、わたしは父から事後報告で聞いたので、もうどうにもならなかった。母がかわいそうだと思いながらも、受け入れざるを得なかった。。
じゃあせめて、マメに母に電話してあげたいから、夜電話しても大丈夫そうな時間を施設の人に聞いてきて。と父に頼んだ。
でも、それも父に結果を聞いたら「聞くの忘れた」と言われた。
現在母はショートステイ2日目が終わるところだ。昨日も今日も電話をかけた。
母は「早く帰りたい。暇だ」と言っていた。わたしは涙が溢れた。「ごめんね。明日まで我慢してね。」と言うしかなかった。母は、「大丈夫だよ」と。
それから母は、「お父さん何してるのかな。なんの連絡もないけど。電話くれるのは〇〇(私の名前)だけだよ」とも言っていた。
わたし、本当に、母がかわいそうでならない。
いっそのこと介護をすべて自分が引き受けて、わたしと母の二人で暮らしたい。
仕事を介護休暇とかで休ませてもらって、2人用のマンション探して、母と2人で暮らしたい。
父に嫌々介護されるより、そのほうが良いんじゃないかと思う。
でも、わたし仕事って休めるのかな。無職の父がいるのにわたしが休むのって非現実的かな。
てかどうせ父に「わたしが介護する」と言ったら、「俺がちゃんとできてないって言いたいのか」とか言われそうだ。話にならなそう。
母と二人で暮らすとしたら、どんなマンションがいいかなあ、ってSUUMO見てると、少しだけ心が和らぐ。
現実的には難しそうだけど、そうできたらいいな、っていう、わたしの夢の話。
ほんとに、そうなれたらいいのに。
母には、病気になっても、最後楽しく生きられたなって思ってほしい。幸せだったって思ってほしい。
わたしなら、少なくとも今よりは母を幸せにできそうなのになあ。
それができない悲しさ。
せめてもと、わたしは、明日も母に電話します。
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