見出し画像

資格試験に挑戦してしまったので

 卒業単位より数科目多くなるが、指定科目を全て修得することで、ある国家試験の受験資格を得られるシステムがあった。入学時に、自身のモチベーションアップのため、このシステムに乗ることにした。そして、それを成就して卒業した。

 で、、どうする。 ということである。

 受験するかどうかは全く自由だし、この国家資格を得たところで、いくらなんでも未経験者がこの年齢からそれを生かして仕事するなど、まず無理だ。だが、、、。

 試しに過去問を覗いてみる。
 あれ?意外とできるかも。

 全国何万人もの受験者がいる試験だ。大学の科目修了試験のように私のために何かが特別に動くということもあるまい。受験料だけ支払えば、誰にも何にも迷惑はかからないはずだ。

 かくして、私は、三か月後に迫った資格試験の受験者となった。
できるかも、と思ったのはチラ見したからであって、いざ始めてみると、なんでも簡単ではない。覚えることが多すぎる。知らないことも多すぎる。
 そして何より、試験時間だ。
午前午後に分かれて3時間ずつ。トータル6時間。
 3年間、大学の勉強を続けてきたが、自分のペースでやってきた。頭の冴えている時間帯に、疲れたらすぐ休み。したがって、そんな長い拘束時間の中で、思考力が稼働し続けるなんて、とうてい思えない。

 それより何より、3時間、トイレ我慢できるかな?
実はこれが一番大きかった。

 それでも、やっぱり、始めてしまった。
 受験勉強は大変だったが、大学の学び同様、新しい発見がもたらす充実の日々だった。
 笑い話でなく、午前午後とも3時間集中するとか、トイレ行かないとか、そんな練習までした。(初めのころは具合が悪くなりました)

 そして、私は試験を受けた。
100人ほどの息子世代の受験者に混ざって異質な私。どうか、最後まで体力が持ちますようにと願いながらも、終わってしまえば一瞬だった。トイレに行きたいとさえ思わなかった。(ちなみに、試験中にトイレに行く人が結構いたことに驚き。試験官が随伴する、そういうシステムなのね~。年齢に関係なく生理現象は訪れるのよね~。ちょっと安心)

 そして、、、結果は、残念。、、、だけど、、、ほぼ1点不足!!!
ちなみに、これに受かれば二次試験の実技があり、それはさすがに無理だろうと思っていた。だから、どのみち最終合格者にはなれないのだけれど、
1点かあああああ!

 大学に入学した目的の一つが「人生の後悔を一つでも失くすること」だった。そして受け身だった自らの学びを取り返すことに成功した。なのに、また、後悔の種をまいてしまったようだ。資格試験に挑戦など、余計なことをしてしまったばかりに!

 ということで、もう一年だけ、再挑戦することにした。
今は、はっきり言ってやりたくないが、1点不足は何より悔しくて、このまま終わりたくない。今年受験しに行ったら、「あのおばさん、また来た」と誰かが笑うかもしれない。それでも、挑戦することで、きっとまた、今まで知らなかった何かを得られることには違いない。
 だから、やっぱり頑張ります。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?