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あの日、掴みたかった流星~2周年イベ今更感想~

感想の時系列おかしいですね
分かります。

でも書きたいものはしょうがないじゃないですか!!!その頃noteやってなかったんだもの!!!書きたいよ2周年は。

なんかもう各々内容濃すぎて、あれ読んでしばらくずっと瀕死だったのである意味今だからこそやっと冷静に書けるっていうのもあります。
全てを語り尽くすには1日あたり32時間くらいないと無理だと思うので我らが元相棒中心に行きますね。

はい。

……はい。


割り切っていると思ってました。
北の魔法使いは、北の国は、来た道を振り返っていたら正面から切り掛かられるような。
前だけ見て、生きることに全てを賭けないと一瞬のうちに命が潰えるような、残忍な土地だから。
それを分かって、というかそんな性質が合っていたからこそ、北の魔法使いであり続けたブラッドリーが、生きる為に得た力を誰かに明け渡したいという気持ちが残っていたなんて。
正直な話、賢者は勝手に、長い人生の中で自分で培った技術も、知恵も経験も、石になると共に自分だけで完結して他者を介入させないことこそが、ある種の北の魔法使いの矜恃であるとさえ思っていました。

二周年イベ26話より


オーエンちゃんがその漠然とした賢者の考えをすごく的確に言い表してくれたのがこの画像ですね。

でも、だからなのかもしれない。
そんな不毛さを紛らわせたいと何処か奥底で思っていた時にネロと出会い、こいつになら遺せる、こいつなら受け入れてくれるだろうと思った。そうして、明け渡す方と明け渡される方という明確な上下関係を無意識下で区切りながらも、その関係に対等な立場を表す相棒という名前を付けて。
初めはきっとそれは素晴らしいものだったのでしょう。
今まで誰にも求められたことのなかったネロは初めて必要とされて、役目を与えられて、自分を愛してくれて、その相手は自分を救ってくれた敬愛してやまないボス。そんなボスに誰よりも信頼されて背中を預けられたら、もうそれは堪らなく幸せな日々だっただろうし、自分を尊敬して、自分に教えられたことをどんどん吸収して強くなっていくネロがブラッドリーも愛おしくて仕方がなかったと思う。
でも、元々の地盤が平らじゃなかった、そんな相棒の形は当たり前のように歪で脆く、次第に歪みが生じ始めてそこからは地獄のような日々。
そして、初めから決まっていたように訪れる、決別の日。

長い離別の時間を経て、魔法舎で、初めて本当の意味で対等な『賢者の魔法使い』という役目を与えられ再開した2人。

前の記事で書き殴ったように、ブラッドリーの価値観が微妙に、でも確実に変化していって、またそれを受けてネロもまたそれをほんの少しずつ受け入れようとしている様子が見えてきた。(1.5部26話の台詞と去年の夏イベ、カンペッジオ10話の台詞を比べて頂きたい。)
途方もない時を生きてきた2人が今になって向き合い始めている。
確かに、ブラッドリーはこの時は本当に午睡の夢だと思っているのかもしれない。
けれど、更に時間をかけて、完全に交われなくともキッチンのカウンター分くらいの距離まで歩み寄れたなら、その時にはもしかしたら、別の答えがふたりの間に出るのかもしれないし、考えたくもないけれど結局は決定的な互いの違いを痛感して背を向けるのかもしれない。
どちらに転ぶかは想像もできません。
なぜなら彼らは悠久を生きる魔法使いなので。

でも、本当のことを言うなら。
誰でも来られるような談話室で、何も考えずにネロがブラッドリーに話しかけられるような関係になって欲しい。
例えばそこに賢者がいても、ありふれた小競り合いが出来るようになって欲しい。
そう願って止みません。


最後に。

ここが賢者、結構辛かった。
というか、納得もありました。
リケちゃん、世の中を何も知らないから幼く見えがちだけど、あくまで『中央の男』なんですよね。
誠実で真っ直ぐで正義感があって、軍団の先頭に立つような魔法使い。
考え方はボス寄りなんだ……と思うと苦しいけどギュンっと胸に来た。

ブラッドリー……
あの頃は掴めなかったかもしれないけど、変わり始めた今なら手を伸ばせば、心を交わせば届くかもしれないから……
俺には無理だったなんて思わないで。
掴むことを諦めないで……

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