迷子の神様


新章更新でしたね 犠牲者の皆様
失礼、賢者の皆様(血眼)

フィガロ……
まず心の中では賢者のこと晶って呼んでたんですね 解釈一致です
賢者様のこと、普通に好ましく思ってる一方でいつでも切れる相手って思ってるところが本当に大好き。薄々感じてはいたけど言葉でそれを聞ける日が来るとは、そしてあの、賢者を軽んじて籠絡しようとした日から色んな苦楽を共にした気でいたけど、フィガロからしたらほんの一瞬のことで全然立ち位置が変わってないところも大好き。

そして冒頭のフィガロとファウスト回想〜〜
これですね。
だから、フィガロは孤独なんだってやっと少し分かった気がしました。人を信じられず愛せない孤独な魔法使いになってしまった理由に触れてしまった気が。
フィガロはずっと畏怖されながらもその畏を民から感じられなかったんだろうなと。
フィガロ様、フィガロ様、どうか私たちに知恵をと崇められながらも自分では何も考えずに、教えを乞う癖に、貴方なら答えられぬはずは無いという怠惰と慢心を向けられて、それでもその愚かさを愛する忍耐と弱いものとはそういうものなのだという諦念の両方を持っていたんでしょうね。
貴方が答えを知る過程でどんな傷を負ったのか、誰も知ろうさえしないのに。
それを初めてファウストに言葉で報われて、この子が自分の天命だと思うのは当然だと思います。
言葉通りただ、フィガロはフィガロを神ではなくひとりの永き時間を生きた魔法使いとして親愛と尊敬を抱いてくれる、ありふれた感謝をしてくれる子と出会いたかっただけなんだと思います。

最後は、チレッタとの関係について。

泣きたくなってしまってもう。
こう、フィガロが思っているってことはどちらが先かは分かりませんがファウストがアレクの手を取った(ように見えた)ように、チレッタもまたミスラの手を取ったと、フィガロの目には映ったんだろうと思います。
オズも、二人で始めた世界征服から降りて、命に替えても守りたい子と出会い。
師匠であるスノウとホワイトも、互いが何よりも一番で。
いつだって、好ましく思ったり大切にしたいと思った相手には不動の誰かがいる。
そんな世界には失望だってしたくもなるでしょう。
でも。
互いを信用出来なくても、たった一夜の戯れ程度なら互いを預け合わずとも、背後を警戒しながらの眠ったフリでも、愛を囁く恋人の真似事くらい出来た筈なのに、互いにそれをしようとしなかったのは一定の距離はあれど信用しきれない中であっても、長く付き合っていたいと思ったからでしょう。
それがチレッタとフィガロが築き上げた唯一無二の関係性だったんじゃないの、と。
まだこの世に生まれて二十数年のガキは思ってしまうのです。

フィガロにただ幸せになって欲しい……

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