感想:ヘルシンキ生活の練習はつづく

タイトル:ヘルシンキ生活の練習はつづく
作者: 朴沙羅
筑摩書房

前作「ヘルシンキ 生活の練習」から続くフィンランドの生活を通じて、二つの社会の違いを見ていく。二つの社会の生活に、筆者の感想はあっても優劣はない。こちらの社会とあちらの社会の違いを生活を通じて体感し、思索にふけていく。
ユーモアにあふれ軽やかな文体は、変化や違いに戸惑いながらも
筆者が自分の軸をしっかり持って生活をしていることを感じさせる。
その中でも子供の感じ方と筆者の感じ方の違いに、育った環境の「当たり前」の違いが浮き彫りにされ、読んでいるこちらも驚き、揺さぶられる。
社会の違いを知り、観察すること、考えをはせ、暮らしていくことが生活の練習なのかもしれない。