茜さす福岡
今年の春、初めて福岡に行ってきました。
一人旅です。
いつか行ってみたいと思ってた土地。
椎名林檎ファン歴20年なのに、「正しい街」をこの目で見たことがないとは、何か宿題未提出状態のような少し居心地の悪さを感じていました。(誰からも林檎さんからも責められる訳じゃないけど)
今まで福岡を旅したことがある人に「どんな街なの?」と聞くとみな「とにかく食べ物が美味しい」と言います。
実はモツ鍋が大好物な自分。「東京のモツ鍋とは、全然違う。福岡のモツ鍋は感動するレベル」とも話を聞いて、期待値は長い時間をかけて上がっていく一方。
そんな期待値も極まり、ついに飛行機に乗って福岡上陸です。
福岡は、空港から街へ距離が近すぎたことにまずびっくりしました。
着陸してすぐに福岡メインの街がある。
東京だと羽田か成田を使うので、どこか遠くへ旅するとき長い助走をしてから飛び立つ感じが強かったのでまずここに驚きました。
空港じゃなくて、街に着陸したような。
飛行機で来たのに新幹線に乗ってきたような。
そんな不思議な体感でした。
プランはほとんど考えていない一人旅。
一番のミッションは、「正しい街」の歌詞に出てくる百道浜と室見川をこの目で確かめてくること。イヤホンで聴きながら!
下調べもせず友人情報と自分の勘だけを頼りに美味しいお店も回ってみよう。
天神駅に着く。
yonawoの「天神」や、林檎の「茜さす帰路照らされど」や「同じ夜」の歌詞を思い浮かべる。
ここが福岡青春の街か…。
チロルという地下街にある喫茶店でホットサンドとコーヒーのセットをいただいた。ちえこさんやおみそはんも食べて絶賛していたから。
セットで500円くらい。令和とは思えない値段設定。地元の人から観光客、海外の人たちなどひっきりなしにお店に入ってくる。
ホットサンド、見た目を超えたジューシーさ。
ここから福岡の旅が始まったと実感。
もつ鍋は、地元の人にきいて教えてもらった「おおいし」というお店に入りました。
自動ドアがあいて入った途端、店内の匂いで「間違いない!ここは確実に美味しい!」と悟ったほど。自分がモツ鍋の中に突入してしまったような美味しい匂いの海に包まれる。
そして、本当に美味しかった。
人生で一番美味しいモツ鍋だ。
東京では食べたことがない、ここまでコクのあるモツ鍋は!
鍋は2人前注文からなので、〆に何も食べられなかったのが悔やまれる…。
接客も全員優しくて、みんなお店の看板を背負って仕事しているのが伝わってくる名店でした。
旅の途中で気づいた。
「福岡は一人旅ではなく、食いしん坊友だちと巡らないと本当の意味で楽しみきれないんだ」と。
メインミッションの林檎の歌詞聖地巡礼も果たし、うどんも食べ、とんこつラーメンも食べ、太宰府にも参拝に行き初めての福岡旅は大満喫。
印象的だったのは、福岡は夕方から急に街全体にワクワクした気分が広がってくる感じ。
海が近いからなのか、東京より空が広いからなのか、屋台や居酒屋が豊富にあるからなのか。
「今日も夜がこれから始まるね。あー、楽しみだね。」
街歩く人たちからそんなワクワクした空気を久しぶりを感じ取ったのが個人的ハイライトの旅でした。
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