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悪性腫瘍の疑い(2)

とっても長文です(5000字弱)。この話、長引かせたくないので完結します。
読んでくださる珍しい方だけ読んで頂ければありがたい🙇‍♀️


脳外科にて

翌週行ってみると
いくつか問題点を指摘してくれました

まず、手の震えは『本態性振戦』。
平たく言えば老化であろうということ。


へ??
なんですと!?
老化????😤😤😤

「早いと20代でも発症するよ」って言われても・・・・

でも・・・・
確かに20代の頃、お酒の席で瓶ビールをお注ぎする時など
プルプルして笑われていたことを思い出しました
てっきり、テニスやパーカッションで痛めた腱鞘炎が治らないのだと
思っておりました

早すぎないか老化・・・・😨。
遺伝も関係あると言っていたけど・・・


「それより、他に気になる脊索腫と思われる腫瘍や動脈瘤が見つかったので  紹介状を書くので大きい病院行ってみるかい?」
と言われ、
書いてもらうことにしました。

「A病院に書こうと思うけど、どこか希望の病院はある?
 あればそちらに。」

と聞かれましたが
東京に来て半年・・・心当たりは全くありません

A病院でお願いすることにしました
A病院は田舎に住んでいた私でも聞いたことがある大病院。

そんなところに行けるんだ!?  やっぱり東京はすごい!


先生のすごく言いづらそうな態度に胸騒ぎはしたものの、
確定では無いので余計なことは考えないようにしました。

今、思えばあの先生だけでしたね、私を気遣ってくださったの。
(後にお礼を申し上げに伺いました)
後はもうお医者様も私の周囲の人もやりたい放題で🤣🤣😂
まぁ態度がひどいひどい🤣🤣🤣🤣🤣


紹介状を持って大病院へ


そこは年季の入った「ザ・昭和」な病院でした🤣

呼ばれて看護師さんに付いていくと
処置室の一画に衝立と簡素な机と椅子があり、
医師と思わる方…というか医師がいらっしゃって

「ようこそ」みたいな挨拶があり、
紹介状を受け取ったこと、「脊索腫で良いと思う」
と説明がありました。

診察の合間に採血をはじめ、様々な検査がありました


脊索腫?


しばらく待っていると
再度呼ばれてもうちょっと詳しい説明がされました
次のようなものです

・脊索腫という悪性腫瘍の疑いがかなり濃厚だが
 確定は細胞を取らないと分からない
 稀に害のない良性の腫瘍の場合もある
・脊索腫は悪性腫瘍の中でもおとなしいものから悪いものまで色々あるが
 そもそもだいぶタチの悪い悪性腫瘍である
・原因はいまだ不明であるものの、胎児期の未発達による影響が
 一番可能性が高いと言われている
・かなりレアな疾患である(100万人に1人)
・入院は2~3週間ほどになる。
・手術は8時間くらいになる。家族の立会いが必要
・手術が出来るようになったのはまだ最近で、めでたい
・ほとんどの方は、何か症状が出てから来院されるのだけど
 その時は既に手遅れで手の施しようがない
・今すぐ治療しなければならないことはないが
 いずれ何とかしないといけない。出来るなら早めに検討した方が良い。

など。

矢継ぎ早に説明があり、質問にも冷静に回答されました

「たまたま見つかったんですよね?
 世界的にも稀な病気です。変わってます」

と言われたので

「よく変わってるって言われるんですよ、子どもの頃から。」

そう言うと、ウンウンと頷いて納得されていました💧

いやそこは・・・・・😄
納得しなくて良いところだから❗ 否定してくれていいから❗


「でも切れば良いし、万一また出来たとしてもまた切れば良いだけです
 心配要りません。」

そうキッパリ言って頂けたので心配するのは辞めました
脳外科の先生がそう仰っているのでそうなのでしょう

そのうち取れなくなったら・・・とか転移したら・・・
とか、起こってもいないことを今考えるのはナンセンスです


介護の仕事に就いていると、障害があったり
厳しい病気と闘っている利用者さんと日常的に接しています。

ガンと言っても、今現在は不自由なく生活出来ているし
ただの病気のひとつでしかない。
それに確定ではない。

それくらいで騒いでいられないという気になります
(本当はちょっとだけ落ち込みましたけどね💧)
おそらく、医療職の方も同じように冷静に受け止められるのではないでしょうか?

この日は本当に検査が色々あって
待ち時間がとんでもなく長かった💧

午後1番に行ったように思うのですが

「ここでお待ちください」
確かそう言われたような気がするのだけど
みんなどんどん居なくなり
そのうち誰もいなくなり
照明も所々切られ
聞く人もいなくなり

(本当にここで待っていていいのかな??)

そんなことが何回か続いて
心細かったのを覚えています
古い病院だったので尚更

膨大な待ち時間の中で
考えていたのは
仕事どうしよう。
ということと
ガンだとして・・・早すぎない!?(42歳)ということ

こないだ入院したばかりなのに・・・・・また入院なの!?

ということは
ようやく仕事慣れて安定して来たのにまたクビ!??
(正しくはクビではないけど仕事が無くなる)

そしてもうひとつ。
脳を手術することの言いようのない怖さと不安


子宮筋腫の時は何の不安もありませんでした
別に切り過ぎたって、ちゃんと縫ってくれればそれでOK。

まな板の上の鯉の気分で
「どうぞ好きなだけ切ってくれたまえ」

みたいな余裕しゃくしゃくな態度でいられたのですが


今度は怖いんです
何とも言えない不安がある

脊索腫は頭部の最重要部位に囲まれた場所にあるそうです
手術中に0.何ミリを間違えたら、死んだり、植物状態になったり、
半身不随になったりします
医師の手が震えたりクシャミしたらそれでアウト

正式には脳でなく、頭蓋底なのですが
当時は理解していませんでした
また悪性腫瘍とガンと癌の違いも分かっていませんでした
(同じものですが、出来た場所によって呼び名が変わります)


手術前にDVDを見て学習があるのですが
やはり「脳腫瘍がある」というと、
患者さんみんなパニックになるって💦
そう仰ってました😅

やっぱそうだよね?

まぁ、なってみたら分かります😅


すべて終わってようやく病院を出られた頃には外は真っ暗になっていました
解放されて早速親と職場に連絡しました


周囲の反応


親に電話しました
怒ってました

「おまえ自分で東京に出て行って、病気になって親に東京に来いだと!?
 いいかげんにしろ😠😠😠❗❗」

キレてました💧

職場に電話しました

当時は2か所に勤めていました

大学病院を勧めてくれた職場は驚きながらもすんなり理解してくれ、
「今は身体を治してください」と暖かいお言葉を頂きました😭

もう1か所の職場は様子が違いました。現在も働いている会社です💧
「僕(←社長)、すごく身近に脳腫瘍になった知り合いがいるんですよ。
簡単に手術と言うけれど、本当に今すぐ必要でないなら
よくよく考えた方が良いですよ?
その知り合いは同じように脳腫瘍になったと言って手術したのだけど
後遺症が残ってしまって(高次脳機能障害)
それから時間の感覚が分からなくなって遅刻が頻発するようになったり
感情をうまく抑えられないようですぐに爆発するようになってしまって
働ける状態ではなくなったので結果的には辞めてもらったけど・・・
僕は勧めないな、簡単に考えない方がいいんじゃないかな?
よく考えた方がいいと思う」

そう言われてすっかり怖くなって「考えます」と回答しました

後で分かったのですが、私の前任者がその方だったようです😁

社長からすれば
ようやく新しいヘルパーが慣れてきたと思ったのに
まーた脳腫瘍かよ!
そう思ったに違いありません🤣


夜、考えたこと


社長に脅され、すっかり怖くなった私は
いつ手術しよう?と悩んでいました

もうひとつ気になることがありました。

待ち時間にネットで調べてみたところ、
病院というところは最初に診察してくれた医師が主治医になる
みたいなことが書いてありました

ということはあの方が・・・主治医さん?

全体的に事務的な報告と言うか
説明が足りないというか、とても冷たい印象を持っていました
この方に任せて信頼関係を作って行けるだろうか?
主治医さんはこの方で大丈夫だろうか?


それに
脳外科の他の先生はちゃんと診察室があった
でもあの先生はナースステーションの隅っこのあんな簡素な場所だった

何故だろう?
診察室入っている間もないほど忙しいスーパードクターなのか?
それともいわゆるぺーぺーで診察室を持てないのだろうか?
どっちだろう⁉️
どっちだ?


ごめんね、先生 スーパードクターにはちょっと貫禄が足りない気がする
と、いうことはぺーぺーか⁉️
(主治医の先生がご覧になっていませんように・・・)

うーん
あの方に任せて本当に大丈夫だろうか?
手術は誰が担当するんだろう?

でも、なぁ
脳外科の手術だもんなぁ
冷たい医者でも腕がいい方が絶対良いよなぁ
いくら愛想が良い『人情派』でも腕が三流とか目も当てられない
事務的なくらいの方が信頼出来るのか?
いや、今後も付き合っていくならあんなぶっきらぼうな
説明の足りない感情が抜け落ちたような医師だと滅入るよなぁ・・・

他の医師はどうなんだ!?
他の医師の意見も聞いてみたい

セカンド・オピニオンという文字が脳内をウロつくものの、
直感でこの病院が良いとも感じていました

他の医師の診察が受けられないか聞いてみよう。

そう思い、ようやく休むことが出来ました


部長診察


病院の『何でも相談室』みたいなところに電話して相談してみました

初めに出てくださった方は「セカンドオピニオンのご相談ですか?」
と聞かれましたが
病院を転院することは考えていないこと、
院内で他の医師の意見も聞きたいこと
を告げると
「では、部長(先生)とお話されてみてはいかがでしょうか?」
と提案があり、
部長診察をお願いすることにしました


部長診察の日


部長はちゃんと診察室がありました🤣
待ち時間の後、ようやく中待合室に入れることになったのですが

その時、部長の診察室から怒声が聞こえてきました💦
「どうしてやってはいけないと言っていることをあなたはやるんだ!
 何度も言っているよね!?
 それではいつまで経っても治らない。絶対やっちゃダメだ!!」

患者を叱っている声でした💦😱

古い病院なのでプライバシーなどありません
診察室と言っても区画があるだけで扉の上下は何もありませんから
会話は筒抜け・・・

その患者さんは何か反論していましたが、やはり反論になっていないというか
確かにいつまでも同じことの不満だけをグズグズ言って
何も進展しない状況でした

部長さん、めちゃめちゃ怒ってる💧

いやいや、この人の次の診察、私なんですけど💦😱

大変な所に来てしまった💦💦💦
どうしよう、絶対怒られる「あの医師さんのおっしゃることは本当ですか?」なんて聞こうものなら
絶対怒られるよ~😭😭😭
あんな凶暴だと思わなかった😭😭😭
もうやだ帰りたい😭😭😭😭😭

いよいよ部長診察


呼ばれました😨
震えながら診察室に入ります😱

意外にも、初めから友好的だったように思います
先ほど、あんなに怒っていたのにね💦

カルテに目を通されます

・・・・・・

正直、5年前のことなので細かいことは忘れました💦

ただ、言われたことは
「たまたま見つかったんだって!?」
と驚かれていました

私は正直に
先日の医師に手術を勧められたが、先生もそう思うか?
職場の人に話をしたら脳腫瘍の術後に後遺症で高次脳機能障害を患い
働けなくなった人がいるらしい。なので怖い

旨、話をしました

部長は改めて私のMRI画像を見て
「このカオはツヤといい色といい形といいほぼ脊索腫で間違いないと思う。
 このカオが悪いんだよ!」

そう仰りました

いやいや、センセ、MRI画像、茶色と黒の二色なんですけど🤣
ツヤなんて分かるものなのですか!?すごい!!🤣🤣🤣

「今、何も症状がないんだよね!?」

「なら絶対後遺症なんて起こさせない。安心してください」

「介護職なんだって!?それだったら僕たちと同じ仲間じゃないですか!?   応援するので、一緒に頑張りましょう」

そう言って頂けました😭😭😭
こんな時代にそんなこと言ってくださるんですね!?
ありがたい。

こちらで手術をお願いしよう。そう決めました。


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