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【相場下落】「令和のブラックマンデー」の再来か?

9月4日の日経平均は1638円安と、1600円を超える下げ幅となりました。
その後週末の9月6日まで続落が続き、現在日経平均は36000円を割れの懸念も持たれています。

グロース市場もここ数日軟調な展開で、私がマークしている銘柄も一部は大幅な下落に見舞われています。

中には先月起きた「令和のブラックマンデー」がまだ続いていると見て、株式市場に警戒感を持っている投資家も多いようですね。


今回は私の視点から今後の相場展望を考察していきます。


8月の米雇用統計

9月6日の日本時間夜にはアメリカで8月分の雇用統計の発表があります。
4日の下落要因は同じアメリカで発表された景況感指数が悪化したことが主な要因でしたが、その後今夜に控える雇用統計までは気が抜けないということで弱含んだ相場が続いています。

ただ、既に景況感指数の発表でアメリカ景気の減速を織り込んだ株価形成になっているため、今夜の雇用統計の数字が悪くても株価への影響は限定的になる可能性は高いでしょう。

もちろん市場予想を大幅に下回る悪化なら大荒れになることも考えられますが、確率としては低いと見積もっています。

8月相場との違い

もう一つ、今夜の雇用統計が悪い数字でも株価変動が限定的な理由として、8月の相場環境との違いがあります。

当時は「円キャリートレード」や信用買い残の積み上がりが一気に巻き戻されて起こった下落でしたが、暴落によってそういった株価変動を増幅するようなポジションは大幅に解消されました。
そのため、仮に相場が下落で反応したとしても、下げに拍車をかけるような要因は今はないと見て間違いないでしょう。


グロース市場、スタンダード市場の見通し

ここまではアメリカの経済指標を中心にいわゆる「マクロ」の考察でした。
果たしてそれが日本の個別株にどのような影響を与えるかということを考えていきましょう。

もし今夜の米雇用統計が悪い内容だったとして、その場合以下のようなロジックが働きます。

米雇用統計(悪)

アメリカの利下げ圧力

金利差縮小によって円高進行

日本株下落

この中の「円高進行」については、グロース市場とスタンダード市場の、特に国内の内需的な事業がメインの会社にとっては実際の業績に対する直接的なマイナス要素はありません。
むしろ海外から原材料や、その他何かしらのリソースを輸入している企業にとってはプラス要素にさえなります。

日経平均が大きく下げれば一時的には連れ安になることはありますが、値動きが落ち着いてからの、特にグロース市場は力強い値動きの銘柄が多くありました。
指数でみても以下の通りです。

グロース指数

一時の1ドル/160円だった頃と比べると、今は1ドル/140円台まで円高に動いており、多くの大企業では既に今期の想定為替レートよりも円高になっている状態です。
現状では円安が業績にプラス寄与する(主に海外事業比率の大きい大企業)は急落したとはいえ積極的に押し目買いをしづらい状況でしょう。

↑のトヨタ株の日足チャートが典型的で、8月の下落前の水準を未だに戻していません。

しかし先に見た通り、グロース指数は早々に下落前の水準まで戻していました。
グロース市場の銘柄は個別色が強いので明暗は分かれていますが、業績の成長期待が高い銘柄や低PERの銘柄などは急騰と言って良いほどの戻し方をしている銘柄も多くあります。

一時的な下落は買い場

グロース市場やスタンダード市場には会社の実力に対して株価が不当に安い銘柄がたくさんあります。

ある程度ファンダメンタルズ分析が出来ることが前提ですが、そういった銘柄が全体相場に連られて更に安くなっている場合、それは一時的な下落と見て積極的に拾って良い相場だと考えています。


一部には世界的に株式市場の下落が続くと思っている投資家もいます。

それは心配し過ぎでしょう。

経済を根底からひっくり返すような事件(大手銀行の破綻や世界戦争など)は今のところ起きていませんし、アメリカの経済指標はあくまで「失速」なだけで景気が「後退」しているわけではありません。

過度に先行き楽観な見立てが蔓延して一部の銘柄が過剰に買われた分を巻き戻しているだけです。

逆にここ数年買われてこなかった優良株については改めて見直される時期に差し掛かっている可能性は十分あります。
そもそも安値圏にいるそれらの銘柄であれば、一時下げたとしても戻すのにそれほど時間はかかりません。

自分の嗜好もありますが、マークしている中小型銘柄に関しては業績等に陰りが見られない限りはじっくりと安い価格帯を拾って仕込んでいきたいと思います。

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