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研究レポートNo.55【35年前の夢】

再び2023年──

K籐さんにビンタというワードを言わせたエピソードで若干(かなり)脱線したが、Aちゃんは私の長年の夢である『女子バレー選手の強烈ビンタ』を叶えられるかも知れない逸材なのだ。

【Aちゃん情報】

・二十歳。

・身長170センチ。

・小学生からバレーボールを始め、高校では県大会にまで出場し、現在もママさんバレーを続けている。

・指が長く、手のひらも大きめ。ネイルが映える綺麗な手の持ち主。


文句なし! 理想的!

完璧なアスリート女子である。

今まで受けてきたおびただしい数のビンタで、バレーボール経験者はたった一人。

バズーカビンタを炸裂させたYちゃんである(No.47参照)。

しかし、Yちゃんはバレーボール経験者であり、ブランクも長かった。

現役バレーボール選手のAちゃんは、週末にボールを叩いているという。
これは打ち手にとって最高の環境と言えるだろう。

バレーボール選手のスパイク……つまり、それはビンタだ。
バレーボールはボールをビンタする競技なのだ。

K藤さんのビンタを目の当たりにした私は、女子バレーの試合を観る度に思いを馳せた。

ボール、羨ましい──

と。 

ネットでビンタサーフィンをする際、毎回検索するワード、『女子バレー ビンタ』もしくは『大林素子 ビンタ』

しかし、それらの情報はほぼ皆無──

あったとしても大したビンタではない。

確かに、バレー選手の全力ビンタはもはや凶器……いいや、兵器だ。

しかし、それでも私は望んだ。

最強のビンタを受けた時、新たな扉が開くと──

私はAちゃんとコミニュケーションを重ねに重ねた。
ファッションや音楽、サブカル等の趣味も合ったので、仲良くなるには時間はあまりかからず、休日に食事へ行く約束を取り付けた。

奥さんにはAちゃんのことを隠さずに話し、『妹的存在』と、警戒心を解いた。 

勿論、バレーの事は伏せて。

そして休日、Aちゃんと食事へ行きバレーボールの事を話題に出すと、Aちゃんは饒舌に試合の事や、得意技であるスパイクの事を話してくれた。

その後、食事を終えて駐車場へ移動、人の気配が無い絶好のシュチェーション。

私は交渉に挑んだ。

35年前の夢を叶えるために──

続く

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