独りよがりに silent(4)

「独りよがり」
ふいに思い浮かんだ言葉。

こんなこと書いたら
たぶんだけど、後に自分に反論したくなるかな。
書き始めて、迷って、書くのをやめてみて
読み返して、また書き進めて、だいぶ経つ。
今でも迷っているけど、
思ったままに伝えてみるのも、よしとしてみる。

(この先そこそこネガティブな内容につき、
         やめるなら今です、はい)


ちょっとだけ前のこと。
想のことを考えながら別のnoteを書いていた時
   「独りよがり」
という言葉がぱっと浮かび上がった。
とりあえず意味を調べるという行動にでる。
調べて意味を正確に理解したら湊斗の顔も浮かんだ。
ちょっと焦る。

「独りよがり」
自分ひとりだけで良いと思って、他人の意見を顧みないこと。また、その人。独善。


私はsilentが大好きです。
放送が終わって2ヶ月が経っても、いまだに
こんな文章を綴るくらいには、好きなんです。

なのに、想や湊斗に、なんでそんなことを思うかな。
そう思う私がおかしいのかもしれない。

silentへの「好き」が上っ面の良い所だけなんじゃない
だから、書いておいたほうがいいよね。
これからも正直に好きでいたいから。

想も湊斗も、相手のことを思っての行動のようで
その実、単なる独りよがりじゃないか?
と思ってしまった。たぶんずっと、そう思っていた。

想は、悲しませたくない、泣かせたくないから
紬のためを思って別れた。身を引いた。
心配をかけたくないから
湊斗のためを思って関係を絶った。
大学まで会いにくるような湊斗だからなおさら。

湊斗の場合、紬と別れることを決めたのは、
自己満足だと自己完結(シナリオブック)
これこそ独りよがりにあてはまる。
先見の明にもほどがある、
先を見通しすぎて、早々に身を引いた。

身を引いたといえば美談だ。
紬の気持ちにもっと真摯に寄り添っていたなら、
どちらもあんな終わり方にはならなかったと思う。
一見すれば傷つかず、傷つけず、きれいな終わり。
でも恋愛はそんな“キレイゴト”だけじゃない。
想も湊斗ももっと人間くさいところを紬に見せて、
もがいてあがいてもよかっただろうに。
相手のためを思ってしたこと、
それこそが想らしさであって、湊斗の優しさだと
丸め込まれただけだ。

想が理由を告げずに姿を消した「8年前」
湊斗が紬の気持ちに構わず別れを突破した「今」
どちらにも、そこに紬の気持ちは含まれない。
どちらとも、紬の気持ちは後付けで乗っている。

3人とも、物分かりが良すぎやしないか。
そう思うのが気のせいだとスルーできないほど
silentは細部まで見た、見尽くした。

それでも紬があんなにポジティブでいられるのは
ある意味奇跡。
どうしてあそこまでポジティブでいられたのか、
そこはフィクションを感じる部分かもしれない。


ネガティブついでにもう一つ。
終わり方になぜ不安を覚えたのか、ということ。

湊斗が言わなければ、想は8年前のように
黙って紬から離れるつもりだったかもしれない。
「また青羽に何も言わないで
     いなくなるのは絶対に許さない」

再会後に付き合い始めたわけではない
なんなら何も始めてすらいない、
だから、わざわざさよならは言う必要のない関係性。
ちょっとだけ、想はずるい。

湊斗、奈々、そして紬に背中を押されて答えを出す
「それでも今は一緒にいたい」
今はあくまで今でしかない。
やっぱり、想はずるい。
ならばまた離れようと思う時がくるんじゃないか。
それが最善なんだと、勝手に、独りよがりで。
想が何も変わってない気がして、不安になる。

それで終わる二人なら、そこまでの二人だってこと
他人がとやかく言うことではないとは思うけど。
「あの時、今は、って言ったでしょ」
なんて、また論破されたらたまらない。
諸々の不安が想からは払拭できなかった。
だからこそ、「安心」を目で見える何かで
「証明」してほしかったと切望してしまう。

紬は、不安を口には出さない。
8年前と変わらずまっすぐに想を見て、
今の想を受け入れようとして、受けとめて、
想のことを信じようとする。
想の言う“今”が未来にもつながってると見据えてる。
そんな紬の強さのぶん、側からみてるだけの私には
反比例して不安ばかりが残るんだろう。

紬がそれでよしとしたんだから、
黙って納得すればいい、それは十分わかってる(多分)
それこそ独りよがりなのは私だ。
求めたってもう何も返ってこない。

やりきれなさの行き場がないまま
放り出されてしまった中途半端な気持ち。
あれこれ考えた。
無駄といえばそうだけど、私には大事なことだったから。

思い出に残ってるドラマなら沢山ある。
涙したり気持ちが揺さぶられたものもある。
こんなにも強烈に感情をもっていかれたのは初めてだ。
だから戸惑った。自分のことなのに、
この感情の扱い方がわからない3ヶ月+約半月だった。

時間が過ぎて、変わらず好きな部分、何で?って部分、
冷静さを取り戻して見えてきた部分が多々ある。
なかなかに狂わされていた。
今はそんな去年の暮れまでが恋しくもある。
中毒だ。溺れていた。
どうしてくれるんだ、silent。

2022年12月22日、未消化で無理やり飲み込み
納得したつもりでいた気持ちは、
時間とともに消化されていった。
すでに丸2ヶ月が経とうとしてる。
でも、たまにこうして言葉にしてみると
「つもり」だった気持ちが
沸々と、ぐつぐつと、
醜いほどに湧き出てやむことを知らない。

そして独りよがりについて考える。
想だって湊斗だってばかだ。(ごめんなさい)
結局は紬や親友のためだと自己犠牲を装って、
放り出しただけじゃないか。(ほんとごめんなさい)
守ったつもりで、守られてたんじゃないか。

なんてことを考える自分にもそろそろ嫌気がさす。
いつまでこんなこと書いてんだろ。
これは単なる独りよがりな私の独り言。
考えたって仕方ないこと、私も大ばか者だ。
異論反論は受け付けません、なんて言いません。
真摯に受け止めます。

たまにはこんな、クレイジーなsilent語りでも
いいでしょ。そうでしょ。

うん、そういうことにしとこ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?