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現状におけるメタバースとは?

皆様ごきげんよう、記事執筆時現在、Facebookが社名をMetaに変更しメタバースに力を入れるといったニュースが流れてきておりメタバース(Metaverse)という単語が非常にホットです。
今回の記事は過去におけるメタバースと現在のメタバース(主にVRChatやVR関連)の内容をそのまま記事にします。
尚、恐らく読者が一番知りたがっているであろうメタバースの未来については当記事においてはほぼ語りません、そんなの私が知りたい位です。

また、分かりやすいかどうかは分かりませんが空想におけるメタバース(主に.hackとソードアート・オンライン)を引き合いに出して説明していきたいと思います、最後までお付き合い頂ければ幸いです。

【注意】
この記事は完全に筆者の主観によるものになります。
観察範囲に限度があるので、間違いや情報の齟齬が発生する可能性がある事を予めご理解下さい。
また、当記事の価格は全て税込価格になります。

書き始めに

第一に、何故こんな記事を書こうと思ったか切っ掛けをお話したいと思います。
皆様周知の通りFacrbookがMetaに名称を変更し、VRやARに今後力を入れていくと発表しました。

上の動画は見なくていいです、ARについてはさておき、VRについては目新しい発見は何一つありませんでした。
もう周回遅れも良い所です、VRにおいて既に文化圏が生成されており、経済圏もできかけているという事を知らないのだろうと私は思いました。
特にアバター周りは酷いの一言で、リアルベースのアバターなぞ誰が使いたがるのか本気で謎でした。

この動画に感化されたのかメタバースというキーワードでgoogleやnoteを検索すると「本当にVRやメタバースを知っているのだろうか?」と疑いたくなるような記事がうじゃうじゃ出てきます。
ならば現状VRに居る身として、恐らくザッカーバーグが語るメタバースに居る身として、少々腹立ちながら筆を取りました。

メタバースとは?

そもそもの話、メタバースとは一体なんぞやという所から掘り下げてみましょう。

メタバース (英: Metaverse)とは、SF作家・ニール・スティーヴンスンによる1992年の著作『スノウ・クラッシュ』の作中で登場するインターネット上の仮想世界のこと。転じて、将来におけるインターネット環境が到達するであろうコンセプトモデルや、仮想空間サービスの通称としても用いられる。メタ (meta-) とユニバース (universe) の合成語。

出展:wikipediaのメタバースより

現状wikipedia内におけるメタバースに該当するものは日本国外だとSecond Lifeや私が主に語りたいVRChatNeosVR、国内だとVirtual CastCluster、サービスは終わってしまいましたがmeet-me等があります。

仮想世界という広義で見るのであれば、ファイナルファンタジーXIV等のMMORPG(※1)もメタバースに入りそうな気がします。

今記事においては、上述した動画Facebook connect2021内で語られたVR及びソーシャルVRについて主に記述していきたいと思います。

※1MMORPG
Massively Multiplayer Online Role-Playing Gameの略。
現状運営している国内MMOは前述したファイナルファンタジーXIVやファンタシースターオンライン2等がある。
ゲーム内に自分の分身となるキャラクター(アバター)が存在し、チャットシステム等で意思疎通が可能でゲーム内における人間関係も存在する。
また、ゲーム内通貨や現実の金銭(リアルマネー)を用いた経済システムが存在する作品が多い。

筆者の思う所のメタバース

これはwikipediaの広義に沿ったものになるのですが、インターネット空間そのものを私はメタバースであると定義しています。
過去の事例で見るのであればバーチャルネットアイドルちゆ12歳等を代表とした個人サイトや2ちゃんねるふたば☆ちゃんねるを中心としたBBS文化、ニコニコ動画Youtubeを中心とした動画サイトによる文化、現在におけるTwitterFacebook(現Meta)といったSNS、VRChat、NeosVR、Cluster、Virtual CastといったソーシャルVRも私にとっては全てメタバースです。

MMORPGもメタバースだと私は思っています。
代表的な所だとファイナルファンタジーXIと2ちゃんねるのネトゲ実況板の関係性、既にサービスは終わってしまいましたがモンスターハンター フロンティア オンラインとネトゲ実況板2の関係性が最たる所と言えるでしょう。

空想におけるメタバース

一旦話を外れ、空想上におけるメタバースを見てみましょう。
代表的なものは映画「サマーウォーズ」の劇中に登場する仮想世界「OZ」になるでしょう。
花沢健吾氏による漫画「ルサンチマン」に登場する仮想世界「アンリアル」も該当するでしょうか。
スティーヴン・スピルバーグ監督作品の「レディ・プレイヤー1」の「オアシス」もメタバースになります。
尚、現状におけるVRChatはこの「オアシス」が最も近いと個人的には思っています。

MMORPGという点で見れば、.hack劇中に登場する架空のMMORPG「The World」や、ソードアート・オンラインに登場するVRMMORPG※2のソードアート・オンライン(略称SAO)、アルヴヘイム・オンライン(略称ALO)、ガンゲイル・オンライン(略称GGO)が該当します。

これは余談になりますが、Oculus(現在はMetaに買収済み)の創業者であるパルマー・ラッキー氏はKickstarter当時ソードアート・オンラインに強く影響を受けたと語っており、それを証拠付けるように、劇中でナーヴギアというフルダイブ式VRHMD(バーチャルリアリティヘッドマウントディスプレイ、以下VRHMDかHMD)を開発したキャラクター、茅場晶彦の画像をTwitterアイコンに使っています。

※2VRMMORPG
バーチャルリアリティを用いた大規模多人数同時参加型オンラインRPG。
前述したソードアート・オンライン、オーバーロード等、創作においては割と題材にされやすい。
尚、現実世界で現状有名な物は存在しない。

現在はどの位技術が発展しているか?

話を戻して、現状のVRはどの程度なのかを語りましょう。
2021年11月現在、VRHMD自体はOculus Quest2 128GBがスタンドアロンで37180円という破格の値段で売られています。

これは実に驚異的な事で、2019年5月21日の時点で同じくスタンドアロン型の初代Oculus Questが64GBで49800円でした。
性能も比較にならない程上がり値段も下がり、まさしく一足飛びで技術が進化しています。

一方でPCを使うハイエンド機器を見てみましょう。
上を見るとキリがありませんが、Steamハードウェア&ソフトウェア 調査: October 2021にて2番目に使われているValve indexを参考にしてみる事にします。

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扱うPCはTUKUMOのBTOPC、G-GEAR GA5A-D210/TのRTX 3060 搭載モデル (144800円)を使用する事にします。

G-GEAR GA5A-D210/T
AMD Ryzen™ 5 3500
NVIDIA® GeForce RTX™ 3060 / 12GB (GDDR6)
16GB (8GBx2枚) DDR4-3200
500GB SSD (M.2規格 / NVMe接続)
ASUS PRIME B450-PLUS (ATX)
Windows 10 Home

尚、VRChatにおいてはメモリが32GBである事を個人的に推奨しています。
メモリ16GBを追加で+13200円されます、合計金額は158000円です。

Valve index本体はフルセットにて138380円、PCと合わせて296380円になります。
実際にはこれに加えてモニタ、マウス、キーボードが必要になり、壁にベースステーションを取り付けるために諸費用かかりますが、概ね30万円前後と考えて良いでしょう。

これに加え、腰や足を動かすHTC VIVEトラッカー2018も追加しましょう。
現在のVR技術では頭と手だけではなく全身を使ってVRができます、この時点でマウスorコントローラー+HMDの形式であった.hackを超え、現実が空想を上回った形になります。

VRChatにおいてはトラッカーは3つまで対応し、12210円×3=36630円の計算になります。
また、トラッカーは体に固定するためのベルトが必要になります。
今回はRebuff Reality製のトラッカーベルトセット9999円を使用する事にします。

最終的に、全身をVRで動かすための合計費用は計343009円になります。

これを高いと見るか安いと見るかは人によりけりかと思われますが、PC環境を購入しているという点は見逃してはならない点です。
また、Oculus Quest2は有難い事にPCにおいても使用可能です。
再計算しましょう、現在最もSteamVRにて使われているOculus Quest2をPCで使うとどうなるか?

PCは同じ物を使用します、158000円になります。
Oculus Quest2においてフルトラッキング※3を実現するためには少々込み入った事情があり、ベースステーション※4が付属していないのでそのままトラッカーが使えません。
これを解決する方法は既に存在し、株式会社Shiftallが出しているHaritoraX(27900円)を使用する事にします。

合計金額は223080円、Valve indexを使用する際と比べ119929円浮く形になります。

その他、株式会社diVRseが発売しているVRHMD用の眼鏡「VRsatile/ヴァーサタイル」が存在したり、VR上でPCのデスクトップを表示して操作するアプリケーションXSOverlayがあります。

※3フルトラッキング
当記事においては体全体を動かす事を指します。
※4ベースステーション
Steamを運営しているValveが提供するルームスケールトラッキングシステム「Lighthouse」を稼働させるために必要なパーツ。
サードパーティ企業が参入可能であり、ライセンス利用のためにはトレーニングへの参加が必要だが、ロイヤリティは無料。
Lighthouse規格に対応しているとHMD、コントローラー等を共通規格として扱える。
ベースステーション1.0と2.0で規格に違いがあり、対応機種や扱えるベースステーション数、トラッキング範囲等に違いがある。
尚、Valve indexの規格は2.0。

VRChatにおける文化

これは一言で言い表す事が非常に難しい問題です、ネイティブアメリカンやアイヌの文化を一言で言い表す事が不可能なように、かなり複雑なものとなっています。
なので、一部抜粋して紹介したいと思います。
また、VRChatではなくClusterへ出向いた際は文化が全く違う事に大変驚きました。
恐らくは、それぞれソーシャルVRプラットフォーム毎に独自の文化があるものかと思われます。

バ美肉
バーチャル美少女受肉の略、またはバーチャル美少女セルフ受肉。
例えば青年男性が受肉すれば「バ美肉おじさん」と呼ばれたりします。
VRChat内においては非常にポピュラーな文化で、可愛いアバターから野郎の声が聞こえてくるのは日常茶飯事です。
また、声に関してはボイスチェンジャーを入れたり、そもそも喋らなかったり、ボイストレーニングの末女声を出せるようになった猛者も沢山居ます。
逆のパターンもあり、女性がイケメン男性アバターを使う例もあります。

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バ美肉をした筆者の図

・アバター改変
現状のVRChatにおいては市販されているアバターを改造して使うのが一般的になっています。
恐ろしい事に、Unity※5にVRCSDK※6を入れて、GIMPCLIP STUDIO PAINTを使って色を変え、果てにはBlender※7等のソフトウェアを使ってアバターを自作する人も居ます。
勘のいい人は気が付いているかもしれませんが、VRChatにおいてアバター改変をしている人は開発者用キットを使って遊んでいるのです。

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参考までに、筆者が行ったアバター改変、ここまで変わります。

・ワールド改変
こちらもアバター改変の延長線上に存在するものになります。
言葉通りVRで遊ぶためのワールドを作る事であり、VRChatにおいてはUdonと呼ばれるプログラミング言語を使って様々な表現が可能です。
簡単な所で言えば、自宅ワールドを持つ事によりVR内に自宅を所有したりできます。
込み入った所になると、VRにおいて戦闘機やヘリを操縦できたりします。

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筆者の自宅、昔住んでいたアパートを参考に作りました。

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VRChat内にある戦闘機のUI画面、勿論飛ばせます。

・VR飲酒
VRと飲酒は非常に相性が良く、連日飲み会が行われています。
話相手がおり、ワールドによりシチュエーションも揃っており、相手が美少女や美男子なので、考えてみれば当然かもしれません。
酒を飲む事を前提としたワールドも存在し、BARやスナック等が開いています。

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酒飲みの聖地「ポピー横丁」

・VR睡眠
読んで字の如く、VRHMDを被って睡眠を取る事です。
一見珍妙な行為に見えますが、愛好家が居る程ポピュラーな文化であり、修学旅行の夜のようである等と表現されたりします。
中にはVR睡眠の方が睡眠の質が良くなるという報告があったり、完全に癖になっている人も散見されます。
これをやりたいがためにフルトラッキングになる人もしばしば見かけます。

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筆者によるVR睡眠の図、ワールドも電気を消すように暗くします

・ロールプレイ
こちらも読んで字の如く、キャラクターになりきってVRを楽しむ行為になります。
設定を考え言動から行動まで変えたり、スクリーンショットを撮影、加工して楽しんだりとやり方は人それぞれです。
個人的にはVR内に存在するホストクラブやキャバクラのスタッフもロールプレイであると考えています、バ美肉も美少女のロールプレイと言い変えてもいいかもしれません。

筆者の所属しているSS撮影団体、VRCHATRPGのOP風動画

・パーティクルライブ
パーティクル(エフェクト)を用いて、まるでミュージックビデオの中に入り込んだような錯覚を覚えさせてくれる技法です。
人によってはアバターのダンスに合わせてパーティクルを出す人もおり、ワールドに仕込んであったりと、表現は様々です。

・音楽
VR発祥のバンドやグループが多く存在しており、ストリートやワールドで弾き語りをする人も存在します。
DJと称して音楽を編集して流す人もおり、DJに特化したイベントやワールドも存在します。
音楽に特化したラジオ番組も存在し、VR内で公開録音が行われています

VR発祥バンド「PHAZE」のMx. Black Box

・ダンス
トラッキングシステムを利用してストリートや舞台で踊る人が散見されます。
中にはヘッドスピンをする人もおり、世界大会も開かれています。

Mx. Black Boxの曲に合わせて路上パフォーマンスをするよいかみさん

・占い
これは文化というより私がやっている事に近いものですが、折角なので紹介したいと思います。
ワールドに存在するシャッフルシステムを利用して、タロットカード占いを行います。
大アルカナのみも選べ、かなり本格的な占いが可能です。

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私が得意としているスプレッド「ヘキサグラム」

・ボードゲーム
ポーカーの場合、Udonやシャッフルシステムを利用し、ゲーム内通貨であるUdon Chipsを賭けてテキサスホールデムをやるのが一般的です。
その他オセロ、将棋、カタンの開拓者、ドミニオン、各種TRPG、ヘビーギア、麻雀等、様々なボードゲームが楽しまれています。

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VCRhat内にある麻雀ワールド

これまで挙げたのはあくまで極一部であり、現在進行形で新たな文化が生まれつつあります。

※5Unity
Unity Technologiesが開発・販売しているゲームエンジン。
有名なゲームだとEscape from TarkovがUnity製になります。
※6VRCSDK
VRChatSoftware Development Kitの略、要する所開発者用ツールキットです。
※7Blender
オープンソースの統合型3DCG製作、2Dアニメーション製作、VFX向けデジタル合成、動画編集ソフトウェアです。
この他VRChatにおいてはMetasequoiaCADMayaボクセルVRoid Studio等がアバターやワールド製作に使われています。

実際に長時間潜ってみた

ここまで来て疑問に思った人も居るかもしれません、ひょっとしてメタバースと呼ばれるものは既に完成しているのではないか?
この答えとして私が提示できるのは実際に168時間VRに潜ってみたレポート記事です。

結論から先に言うと、お手洗いや風呂等生理的な欲求は現実世界にどうしても残るものの、それ以外の睡眠、食事、娯楽は全てVRの世界で完結しました。

また、当実験は私だけではなく少なくとも2人行った方がおり、条件さえ整えれば誰でも実行が可能であると私は考えています。

VRと性

少し話を外れて、センシティブなお話をしましょう。
エロと戦争は技術を発展させるという言葉がある通り、VRという分野においても例外ではありません。
VRにおいて使用されるアバターは一部を除きR-18の用途にて使用可能で、VRのアダルトゲームを作っている方も存在します。
VRChatにおいてはNSFWに当たる行為は公認されていませんが、ChilloutVRでは認められており、そういった行為をする人も少なくありません。

代表的なVR用アバターを使ったアダルトゲームではEヤツさんが製作したゲームが有名です(リンク先NSFW要素あり、注意して下さい)

VR風俗サービスもX-Oasis(リンク先NSFW要素あり、注意して下さい)というものが既に存在しています。

また、ことVRChatにおいては相手の性別を考えるという事があまり重要視されておらず、平然と同性のカップルが存在します。
どうやら、バーチャルになると性という堺が曖昧になるようです。

VRとユーザー

これを語るには2021年11月1日に象徴的なイベントがありました、蕎麦屋タナベさんとリーチャ隊長が主催となって開催されたファンタズムセブンというイベントがあります。
入稿物約400、ロゴが約250、総勢650近くもの入稿物を蕎麦屋がひとつのワールドにまとめて配置するというとんでもないイベントです。

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ファンタズムセブン新世界の入り口、情報過多にも程がある

曰く、フランスのモン・サン=ミシェル(分かり難い人はルパン三世カリオストロの城を思い起こしてほしい)に当初詰め込もうと思ったが、それでは普通でつまらないので正反対な場所は何かといったら大阪新世界だと全く意味の分からないコンセプトで作られたワールドです。

会場もどうとんぼり、新世界、森、学校、地下街、スペイン鳥取、ステージ、言葉にならないと最早どういう風に表現すればいいのか分かりません。

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ファンタズムセブンのインフォメーションセンター、これでも狂気抑えめ

視覚だけではなく聴覚に対しても攻撃を仕掛けてくるワールドで、歩き回っていると動物のウンコについて語った後カレーについて語る歌が流れたりします。

その他パブリックドメインとして過去のアート作品を使ったり、本当にやりたい放題しています、怒られない程度に悪ふざけをしたらしいです。

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背景に使用される歌舞伎の絵、先人に謝れ

このイベントを一言で語ってしまえばクリエイターが全力で悪ふざけした結果です、企業や株式会社も協賛していますが、金銭的なやり取りなんて一切発生していません。
謎解き要素もあるのですが、商品がまさかの蕎麦屋がメルカリで売り損ねた燃えないゴミを着払いで先着3名に送り付けるというとんでもない代物。

余談になりますがこのワールドには以下の看板が設置されています、どう思うかは読者の感性にお任せします。

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本当に来ないかな?

会場内にはブッダエンジンのパスワードが散りばめられており、2-10角の最上階に昇ってそれを起動するとエンディングを見る事ができます。

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多分元ネタはビリケンさん

主催の蕎麦屋曰く目的の無い祭り、本当の意味での祭事をやりたかったらしく、祭りが終わった後は何も残りません。
直近にてこういったイベントが行われ、今回はVRとユーザーが何をしているのかという一例で挙げさせて頂きました。

VRと企業

ファンタズムセブンの後に入れ替わるように象徴的なイベントがありました。
VR法人HIKKYが先導して行ったComicVket2とMusicVket3です。
一言でまとめてしまえばVR版の同人誌と同人音楽即売会で、VRChatにおいては2021年8月に同じくHIKKYが先導して3Dモデル等の即売会であるバーチャルマーケット6が行われました。

特にComicVket2は現実のJR秋葉原駅をモチーフにロビーが作られており、JR東日本が協賛として入っています。

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見覚えがある方も多いのではないでしょうか?

過去のマーケットにおいても企業が協賛する事が多かったのですが、今記事においてはComicVket2とMusicVket3において協賛している企業を以下に羅列します。

JR東日本
レッドブル
かなプロマーケット
株式会社マーベラス
電撃文庫
ちぃたん
やしろあずき
株式会社メロンブックス
株式会社ゼンリン
日本ヒューレット・パッカード
SEGA
アークシステムワークス株式会社
株式会社東京マルイ
BAR Angel Kiss
ドン・キホーテ
ドスパラ
株式会社ゲーマーズ
メイドカフェめいどりーみん
株式会社オノデン
TSUKUMO
AKIBA観光協議会
このマンガがすごい!
WePlay Expo
バーチャルマーケット2021
MOKURI
PKCZ®
アイマリンプロジェクトSANYO
バーチャル・エイベックス株式会社
聖飢魔II
JOYSOUND
Disney 声の王子様
株式会社JVCケンウッド
株式会社サンライズ

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錚々たる面々が並ぶ

その他、VRChat向けのアバターを販売している会社もあり、とらのあなグループのツクルノモリ株式会社コトブキヤXRが外せません。

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ツクルノモリで代表的なアバター、ティコちゃん

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コトブキヤXRの店員ちゃん

このように、既にVRChatと密接に関わっている企業もあり、現行のVRChatにおいて企業は無視できない存在と化しています。

VRとメタバース

結論に入りましょう、結局メタバースとは一体なんなのか?
メタバースという単語そのものが複合的な意味合いを含めるので少々絞ってVRとメタバースという点で見るのであれば、「1枚レイヤーが違う世界」でしょうか。

VRChatにおいてはMMOのようにスキルや職業(ジョブ)といったものが存在しません。
その代わり、自分自身が持っている特性(スキル)や特技(アビリティ)がそのまま仮想現実世界に反映されます。
アバターも自分自身の写し鏡であると私は考えており、性癖をモリモリに盛った理想の女性(男性)を好む人も居れば、自らの創作物として扱う人、自分自身の分身として扱う人と、様々です。

別の観点で見れば残酷な世界であり、国籍、容姿、性別、人種、家柄、地域等現実世界におけるしがらみが無くなる代わりに、それらから受けていた恩恵も同時に無くなります。
容姿ではなく性格そのものを見られるようになり、職業ではなく人柄を求められる、そんな世界です。

メタバースの今後

ソードアート・オンラインが作品上では2022年11月6日に正式サービス開始という事もあり、SAOで描かれていた未来は着々と迫ってきています。
流石に五感全てをVRに置き換えるフルダイブ技術の登場はまだ先に思えるような気はしますが、HalfDiveと呼ばれる寝ながらVRを行えるガジェットが目下開発中であり、着実に技術は進歩しています。
2年程前に比べると確実にVRは身近になっており、アバターや3Dモデルを取り巻く環境にも大きな変化が幾つもありました。
既に語った通り、.hackの世界は既に現実が超えてしまったので、SAOの世界になるのも時間の問題のような気がします。

発明家であり未来学者であるレイ・カーツワイル氏によると、2010年代にはVRメガネが台頭し、2020年代の後半にはVRは現実と区別がつかなくなる程には高品質になると予測が立てられています。
2030年代にはナノマシンを利用して機器を必要としない真なるバーチャルリアリティが実現するそうです。
全てが叶うとは私も到底思ってはいませんが、少なからず2010年代の預言については概ね当たっています。

なんとも、夢のある話ではありませんか?

終わりに

最後までお付き合い頂きありがとうございます。
VRやメタバースは今後伸びしろがあり、素晴らしい技術ではありますが、新たな技術には危険も伴います。
光や音を悪用すれば人の三半規管を揺さぶるなど容易に行える事です、この尊い技術を正しい方向に使ってくれる人が1人でも多くなればと私は祈るばかりです。

長い記事となってしまいましたが、ご意見・ご感想はTwitterコメント欄をはじめ、いかなる所においても許容致します。
メタバースについて今後考えるヒントになれば、筆者としてこれ程嬉しい事はありません。

最後に、ソードアート・オンライン第1期14話「世界の終焉」より、私が最も好きな茅場晶彦の台詞を引用して終わりたいと思います。


「空に浮かぶ鋼鉄の城の空想に私が取りつかれたのは、何歳の頃だったかな……」

「この地上から飛び立って、あの城へ行きたい……長い、長い間、それが私の唯一の欲求だった」

「私はね、キリト君。まだ信じているのだよ――どこか別の世界には、本当にあの城が存在するのだと――……」


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私はVRの世界でのんびり暮らしています、あちらでお会いできれば幸いです

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