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✨優駿牝馬(オークス)2024を血統から分析予想してみました✨

こんにちは!ゆみです🍎
やってきました、今週は優駿牝馬オークスです!3歳牝馬クラシック第2戦。桜花賞から参戦する実力馬から成長力から巻き返しを図る馬までがスタミナ比べをする舞台です🌸オークスの過去の勝ち馬にはリバティアイランドやアーモンドアイなど、名馬が名前を連ねています。どの子が今年のオークスを制するのでしょうか(^^♪

【優駿牝馬(オークス)】
2024年5月19日(日)15:40発走
東京競馬場 11R 芝2400m

3歳牝馬に限定されるレースで、牝馬三冠のクラシック(桜花賞・オークス・秋華賞)の第2関門となっています。桜花賞は”最もスピードのある繁殖牝馬の検定競走”とされたのに対し、オークスは”スピードとスタミナを兼ね備えた繁殖牝馬を選定するためのレース”とされています。距離も桜花賞の1600mから2400mに一気に長くなり、まだ未完成の牝馬のこの時期としてはかなり長い距離となりますので、まさに欧州的なスタミナが問われるレースとなります🍎折り合いもかなり重要な要素となります。


天気予報

当日は曇り予想ですが、金曜から降水量はなく、良馬場で開催されそうです!例年の差し有利の傾向が継続されそうですね🎯

馬場状態

オークスはBコース2週目の開催となります。Bコースとは何かと言いますと、芝のコースはレースを重ねていくことで地面が掘られていき、内柵沿いから馬場が傷んでいきますので、数週など、ある程度の時間の間隔で柵を外側に移動させ、傷んだところは走らないようカバーしてしまおうという工夫が競馬場にはあります。この対応により、はじめの柵の位置(Aコース)から3~4メートル外側に内柵を設置する(Bコースとする)ことで、前週までの内柵沿いの傷みがカバーされ、馬たちが走るコースが一面綺麗にになります。馬たちがケガしないよう大事な配慮となります。
コース変わり2週目となるので、先週からのレースで内柵沿いにダメージがある状態となります。最後の直線では外側のコースが伸びることになるかもしれません。そうなると、逃げ、先行で内柵沿いを行く馬より、直線では外に持ち出して差してくる馬が有利になりそうです。

【JRA発表】
向正面から3コーナー、4コーナーにかけて、内柵沿いに傷みが出始めました。

コース・展開

【Mペース】
オークスは東京競馬場2400mで開催されます。日本ダービーやジャパンカップなど、日本を代表するレースで使われる距離となりますので、ここを勝つ馬は日本を代表する馬になるというわけですね!
スタートはスタンド前の直線のちょうど半ばあたり。スタンド前を通過しながら先行争いし、1コーナーに向かいます。1コーナーまでは約350メートルあります。バックストレッチには上り坂があり、ここでペースが緩んで馬群が固まることが多いです。3コーナーにかけては緩やかな下り。直線に入るとすぐ160メートルで2メートル上る坂があります。上り切ってから残り300メートルはほぼ平坦。最後の直線(525.9メートル)では瞬発力比べとなります。インコースを距離ロスなく走り、スタミナを温存することも重要な要素で、豊富なスタミナとともに最後の直線で瞬発力を出す必要もあり、スピードとスタミナを兼ね備えた能力が要求されるコースとなります。
出走馬や枠順にもよりますが、先団に行く馬はスタミナを温存するため、競り合いにはなりにくく、とはいえ道中かかり気味に押していく馬もいるため、結果してミドルペースくらいになるのではないかと思います。じっくり脚をため、最後の直線で末脚を効かせる必要があるため、好位でインコースをロスなく回ってこれること、欧州的なスタミナを持っていること、日本適性が高く、スピードも兼ね備えていること、道中かからずに落ち着いて走れることが好走の条件となります。

レースのポイント

以上の要素を踏まえると、今回のレースで求められる能力はこんな感じだと思われます。世代の能力上位の馬が桜花賞に出走し、マイルの瞬発力勝負に向くよう仕上げられてきているので、力上位の馬でオークスに向いている子はいません。よって、血統的なスタミナ能力の背景を持っていると当然有利ですが、一番はかかり癖がなく、最後のコーナーを抜けて直線を向いたときに瞬発力を出せる状態に足がたまっていることがポイントとなります。
・かかり癖がないこと
・スタミナ能力
・ラスト3ハロン(600m)33秒台の末脚
・成長力(早熟度)

この観点から出走各馬を見ていきたいと思います。

総合評価

それでは結論から!今回はこのような評価と馬券にしたいと思います🍎
◎軸馬
 ⑦ ステレンボッシュ
〇相手
 ⑤ コガネノソラ
 ⑫ チェルヴィニア
 ⑬ スウィープフィート
☆抑え
 ① ミアネーロ 
 ② クイーンズウォーク 
 ⑩ アドマイヤベル
 ⑭ ライトバック

馬券

三連複フォーメーション(15点)
  ⑦-⑤⑫⑬-①②⑤⑩⑫⑬⑭

ここから先は評価の詳細となります🐎
長文になるので、気になる部分だけ選んで読んでいただければm(__)m

血統、戦歴を踏まえた各馬評価

① ミアネーロ(牝・3歳)

父 ドゥラメンテ(欧州・キングマンボ系)
母父 Pulpit(米国・エーピーインディ系)
母母父 ヘネシー(米国・ストームバード系)

【評価:☆】
お父さんはドゥラメンテ。中長距離を主戦場とし、スピード豊富で、ディープインパクトにほぼ近いイメージの馬です。産駒も東京2400mは守備範囲と見て間違いないです。お母さん側からは米国系のPulpit、ヘネシーを入れることで、さらにスピード能力の強化、スピード維持の能力強化を図っています。中長距離で得意の瞬発力を活かして差し切る血統構成になっています。
過去レースを見ると、前走フラワーカップの勝ち馬です。競馬に行くまでのテンションが難しい馬で、なんとかレースまで落ち着いてほしいと思っていたと津村Jはコメントしていましたが、レース中はかかるところがなく、しっかり末脚を発揮していました。ただ、差し馬としては1番枠は包まれるリスクがあり、好ましくはない枠となりました。血統的には直線の長い距離で瞬発力を活かす競馬が得意と思われるだけに、上手に外に持ち出せるかがポイントとなります。また、当日のテンションによる状態も気になるところです。他馬との比較にて評価を決めていきたいです。

② クイーンズウォーク(牝・3歳)

父 キズナ(日本・サンデーサイレンス系)
母父 Harlington(米国・Unbridled系)
母母父 Silver Deputy(米国・Depty Minister系)

【評価:☆】
お父さんはディープインパクトの子、キズナです。キズナの牝馬はスプリントでも活躍するハイレベルのスピードを持った子が出てきます。トップスピードの絶対値の高さ、切れ味よい末脚がストロングポイントです。母父は米国・Unbridled系、母母父は米国・Depty Minister系と、徹底的にキズナ牝馬のスピード能力をさらに2段上に強化しにいく血統構成となります。また、米国系の血統を濃くすることで、成長の早さも強化します。デビュー戦からよく走り、クラシックを狙う馬を意図して、ノーザンファームはこの子を生産していることが血統から読み取ることができます。瞬発力も血統面では十分要素があり、好走できる血統条件を満たしているといえます。
過去レースを見ると、ゆったり後方を追走し、瞬発力で差し切る競馬をしており、川田Jもクラシックレースを勝てる素養を見出し、レースぶりを教えている姿勢が伺えます。差し馬にしては内枠に入りすぎた点が痛いですが、後方まで下げて大外を回して差し切る横綱相撲をしっかりやってくれたらそんなに内枠も不利ではなく、素晴らしい末脚を見られることが期待できます🍎

③ エセルフリーダ(牝・3歳)

父 キタサンブラック(日本・サンデーサイレンス系)
母父 ハービンジャー(欧州・ダンチヒ系)
母母父 スウェプトオーヴァーボード(米国・エンドスイープ系)

【評価:×】
お父さんはキタサンブラック。イクイノックスのお父さんでも有名で、有馬記念やジャパンカップなどの中長距離への適性、豊富なスタミナ、スピードを兼ね備えていましたが、産駒は瞬発力というよりは重馬場で先行して粘り切るパワータイプが多い印象です。そういう意味ではイクイノックスは例外と考えた方がよさそうです。母父ハービンジャーも欧州系の血統背景を持ち、キングマンボ系やサンデーサイレンス系と掛け合わせると抜群の能力を発揮します。この子はキタサンブラック×ハービンジャーのニックスと言えます。これに米国エンドスイープ系のスウェプトオーヴァーボードを加えることで、スピード要素を強化しています。血統的な構成としては、重馬場や急坂のあるコースで活躍するパワータイプとなります。
過去レースを見ると、1勝クラスの勝ち馬で、少数頭の2000mしか経験がありません。メンバー上位の末脚を見せているものの、前走の中山で3F(600m)35.1秒、東京で35.0秒ではなかなかオークスで好走するには難しいと思います。東京の良馬場は血統の向きとは真逆となるので、凡走はないもの末脚のスピードで競り負けてしまうおそれがあると思います。

④ パレハ(牝・3歳)

父 サトノクラウン(欧州・Northern Dancer系)
母父 ディープインパクト(日本・サンデーサイレンス系)
母母父 ストームキャット(米国・ストームバード系)

【評価:×】
お父さんはサトノクラウン。欧州血統ながら日本のG1でも活躍した馬で、サンデー系を持たないことが特徴。海外競馬や非根幹距離(1800m, 2200m)に強い傾向にあります。基本的にはスタミナ能力を伝える馬と捉えて差し支えないと思います。これに母父ディープインパクト、さらに米国ストームキャットが入っており、スタミナを持ちながらスピードもバランスよく組み合わせている構成となっています。
過去レースを見ると、まだ未勝利戦を勝ったばかりで、スローで逃げての勝利でしたが、前走の忘れな草賞では先行して競り合ってしまい、3コーナーから早々に脱落しました。馬体も完成が先ですし、スタミナを発揮できるようになるにはまだ先のようにも感じます。気性面に課題がある子はオークスでの好走は難しいです。田辺Jもテン乗りときては、ここはハードルが高いかも。

⑤ コガネノソラ(牝・3歳)

父 ゴールドシップ(日本・サンデーサイレンス系)
母父 ロージズインメイ(米国・ヘイロー系)
母母父 フサイチペガサス(米国・Mr.Prospector系)

【評価:〇】
お父さんはゴールドシップ。サンデーサイレンス一族の中でも欧州の血が入っており、スタミナ、パワーの能力が高い血統です。重めの馬場で中長距離を得意とする産駒が多く、まだ力がつききっていない2,3歳の牝馬のレースでは、スタミナを活かして中長距離で好走するのが特徴です。また、母父ロージズインメイはヘイロー一族で、米国系ではありますがパワーとスタミナを強化する要素があるのが面白いところ。ゴールドシップ×ロージズインメイは、実は2021年オークス馬ユーバーレーベンと全く同じ血統配合です。また、母母父フサイチペガサスは米国系ミスプロ出身で加速力とスピードを伝える血統となるので、ゴールドシップに不足しがちなスピードを供給します。血統構成的には豊富なスタミナとパワーを活かして中長距離を走ることを目的として生産された馬なので、オークスを勝っても不思議ではない配合となります。
今回最も重要となる気性面はどうでしょうか。前走スイートピーステークスは後方にしっかり折り合って待機し、良い末脚を伸ばして1着となりました。しっかり折り合いがつく点では距離が伸びることはむしろプラスにはたらくはずです。また、気になるのが、ソラを使うところがある点。早めに抜け出そうとすると周りを気にするところがあり、ギリギリまで追い出しを我慢する必要があるので、そこは条件がつくところではありますが、今回のレースではこれまでの相手よりレベルは高くなるので、最後まで競り合って馬券内に入ることも十分考えられるかと思います。評価したい一頭です🍎

⑥ サンセットビュー(牝・3歳)

父 ドゥラメンテ(欧州・キングカメハメハ系)
母父 Tapit(米国・A.P.Indy系)
母母父 Indian Charlie(米国・カロ系)

【評価:×】
お父さんはドゥラメンテ。父キングカメハメハは母父のサンデーサイレンスの能力を引き出すので、ディープインパクト産駒にほぼ等しいイメージです。東京2400mはよく走ると見て間違えないと思っています。お母さん側からは米国系のTapit、カロ系を入れることで、さらにスピード能力の強化、スピード維持の能力強化を図っています。瞬発力で差し切る馬のイメージの血統配合になっています。
一方、過去レースを見ると、実はそんなに瞬発力がありません。フローラS(東京2000m)ではミドルペースで後方を追走し、最後の直線に入りましたが、瞬発力を見せられずの9着となってしまいました。気性が若く、道中はかかるところを見せ、瞬発力が発揮できない状態なのかなと思います。そうなるとオークスでの好走も難しく、気性面での成長が待たれるところでしょうか。血統は重賞を取れる器があるので、期待して待ちたいと思います!

⑦ ステレンボッシュ(牝・3歳)

父 エピファネイア(欧州・ロベルト系)
母父 ルーラーシップ(欧州・キングマンボ系)
母母父 ダンスインザダーク(日本・サンデーサイレンス系)

【評価:◎】
桜花賞の勝ち馬で、本レースの1番人気となる馬です!
お父さんはエピファネイア。豊富なスタミナの源泉、欧州系ロベルト一族の出身でありながら母シーザリオから日本馬場適性やスピードを受け継ぐため、瞬発力に優れます。母父ルーラーシップは芝中距離以上を主戦場とする、こちらも欧州スタミナ強化タイプ。母母父ダンスインザダークは、サンデーサイレンス一族ながら、スタミナ消耗戦に強く、こちらもスタミナ強化タイプ。血統構成は、スピードの土台にスタミナ強化に重きを置いた配合で、中長距離を豊富なスタミナで駆けるイメージ。血統構成からは中距離向きの印象を受けるため、桜花賞よりもオークスで好走しそうな気配を感じていましたが、桜花賞を見事に勝つほどの世代トップクラスの能力がある馬だと思います。
前走桜花賞はじめ過去レースでは、後方待機し、直線では外目に出されて強烈な瞬発力で好走しました。エピファネイアのスピード能力の高さから成る瞬発力ですね。ローテーションも良く、休み明けの桜花賞ではやや馬体には余裕を残してきました。そこで勝ってしまうので、オークスでは一層良い状態で出てくるはずです。折り合いには何の心配もなく、末脚33秒台は近走3戦で安定して出していることから、オークス好走ポイントにも合致します。内目の枠順も内すぎず、距離ロスなく回って最後の直線で最後の直線で末脚を爆発させてほしいです。心配なのは1番人気のため周囲の馬に徹底マークされることとモレイラジョッキーからテン乗りの戸崎ジョッキーへの乗り替わり。直線で他馬に進路を邪魔されて詰まってしまうリスクはありますが、本命にするのにふさわしい一頭と考えています。

⑧ ホーエリート(牝・3歳)

父 ルーラーシップ(欧州・キングマンボ系)
母父 ステイゴールド(日本・サンデーサイレンス系)
母母父 クロフネ(米国・Vice Regent系)

【評価:×】
お父さんはルーラーシップ。私の周りでも根強いファンが多い馬です。キングマンボ系で母側の能力を引き出す血統的な特色に加え、豊富なスタミナを伝えるトニービンが入っており、芝中距離以上を主戦場とする欧州スタミナタイプです。母父ステイゴールドはオルフェーブルのお父さんとして知られており、日本競馬出身ながら豊富なスタミナで欧州のレースへの適性を示した血統です。さらにクロフネが入っていることで、スピード能力の強化を図っています。スタミナ豊富で2000m以上の中長距離を得意としており、クロフネから伝えられるスピード能力も併せ持っていますが、どちらかといえばパワータイプ。瞬発力が不足しがちな血統がどう出るかがポイントです。
前走フラワーカップでは先行したかったものの道中ハミをかんでしまい、後方からの競馬となりました。パワーのある馬で、中山の急坂は得意なので、結果的に2着となりましたが、瞬発力が不足している点から強く推奨することはできません。雨で重馬場になった際には選びたい一頭ですが、良馬場ではどうしても瞬発力が不足します。

⑨ ラヴァンダ(牝・3歳)

父 シルバーステート(日本・ディープインパクト系)
母父 ベーカバド(欧州・ケープクロス系)
母母父 コマンダーインチーフ(欧州・リファール系)

【評価:×】
お父さんはシルバーステート。ディープインパクトの子で、福永祐一ジョッキーはじめ川田ジョッキーなどが、口々にこれまでで一番だと思った馬は誰かという質問に、シルバーステートの名を挙げていましたが、ケガで早く引退に追い込まれた馬でした。ディープ×欧州ロベルト系という血統背景を持ち、産駒は重馬場で先行逃げ切りを得意とします。母父には欧州ケープクロス系が入り、重い馬場の適性、パワー、加速力が強化されます。また、母母父コマンダーインチーフは成長力とスピードを伝えます。血統構成としては、欧州系の色が濃く、重馬場で先行し、押し切るスタミナを持った馬であることが言えます。
前走フローラSは前内有利の馬場を味方につけて、先行粘りの2着となりました。直線で狭くなる部分があり、やや不利を受けながらも馬群を抜けてからはしっかり伸びてこれたので、スムーズであれば勝っていたかもしれません。折り合いは何の問題もないことがこのレースでは強みとなります。馬場は渋った方がいいのですが、豊富なスタミナと折り合いの良さはポイントに合致するので、瞬発力がやや劣る面がどうかですが、抑えておきたいと感じさせる一頭です。他馬との比較で評価を決めていきたいです。

⑩ アドマイヤベル(牝・3歳)

父 スワーヴリチャード(日本・ハーツクライ系)
母父 Numerous(米国・Mr.Prospector系)
母母父 Kenmare(欧州・ゼダーン系)

【評価:☆】
お父さんはスワーヴリチャードで、今年大流行の血統です。まだ種牡馬としてデータは多くないですが、お父さんの能力を受け継ぐとすると、小回りは向きませんが、東京競馬場のような長い直線での瞬発力と良い脚を長く使えるスタミナに強みがあると考えられます。母側からはミスプロ系のスピード能力強化、ゼダーン系でスタミナ強化の要素を入れており、スピードとスタミナをバランスよく強化している血統背景となっています。
デビューから1800m~2000mの距離を使われており、東京、新潟コースで33.8~34.2秒の末脚を使っています。中団からの差しタイプで、前走フローラSはしっかり折り合っての末脚34.2秒で1着でした。2400mへの延長は何の問題もなさそうですが、末脚は33秒台を出してほしかったところ、若干スピード不足が懸念されますが、折り合い面は良く、抑えておきたいと感じさせる一頭です。

⑪ ヴィントシュティレ(牝・3歳)

父 モーリス(欧州・ロベルト系)
母父 Monsun(欧州・マイナー系)
母母父 パントレセレブル(欧州・Nureyev系)

【評価:×】
お父さんはモーリス。重めの馬場や直線の短いコースに向いており、スタミナとともに欧州系ながらスピードも合わせ持つ血統となっています。母父Monsunはドイツで活躍した血統で、欧州的な馬場、坂や重馬場においてパワーを発揮するタイプ。また母母父のパントレセレブルは凱旋門賞を勝った馬で、こちらも欧州系となっており、全体的に欧州系のスタミナに特化した血統構成となっています。イメージとしては、重馬場になった際の中山や阪神のような急坂のあるところでいきなり穴を空けるタイプだと考えられます。
過去レースを見ると、前走は未勝利戦を大逃げで勝ちました。開幕週であったことも追い風で、前が止まらない馬場をインコースで逃げ粘っての勝利でしたが、綺麗な大跳びのフットワークでした。レース後のコメントでは、気性面がポイントであること、道中変に周りを囲まれてリズムに乗り切れなかったら力を発揮しにくいこと、直線でもう一段ギアが上がらなかったことが触れられていました。今回も大逃げをしてくることが想定されますが、スタミナは豊富にありますがスピードがないこと、まだ発展途上であること、競られると力を発揮できないこと、さらに距離が伸びる舞台で逃げ切りは一層難しいことなどからマイナス要素が多く、好走は難しいかもしれません。

⑫ チェルヴィニア(牝・3歳)

父 ハービンジャー(欧州・ダンチヒ系)
母父 キングカメハメハ(欧州・キングマンボ系)
母母父 サンデーサイレンス

【評価:〇】
大阪杯で2着になったローシャムパークと全く同じ血統構成で、お父さんのハービンジャーは欧州系の血統背景を持ち、キングマンボ系やサンデーサイレンス系と掛け合わせると抜群の能力を発揮します。これを血統の世界ではニックスと言います。生産牧場もこれを理解したうえで、母父キングカメハメハ(キングマンボ系)、母母父サンデーサイレンスとなるような血統配合をしていることが伺えます。欧州的なスタミナの豊富さに日本の馬場への適性、スピード能力をサンデーサイレンスから加えた配合となります。ハービンジャーが本領発揮するのは、東京競馬場などの広いコースで堂々と外を回って差し切ることができるコースとなりますので、オークスの舞台で両親から受け継ぐスピードと豊富なスタミナによって好走してほしいと思います。
過去レースを見ると、東京、新潟の長い直線で強烈な末脚で差し切っています。前走の桜花賞は痛恨の大外枠で、2回も他馬にぶつけられるという不運な直線不利を受けての13着でした。これまで小数頭のレースでスローからの瞬発力勝負、相手もそこまで揃っていない中でのレースしか経験していないことや、ルメールさん負傷によりムルザエバJへの乗り替わり、しかもレースで初めて乗ることになるというマイナス要素が多々あった中での結果でした。大外枠で前に馬を置くことも難しく、休み明けで力んで走って伸びずでしたが、今回は血統的にも向く距離で、前に馬を置いて折り合える枠順。ルメールさんが戻ってくることからも凡走は考えにくく、強烈な末脚をもう一度見られるのではないかと思うため、見直したい一頭かと思います。

⑬ スウィープフィート(牝・3歳)

父 スワーヴリチャード(日本・ハーツクライ系)
母父 ディープスカイ(日本・アグネスタキオン系)
母母父エンドスイープ(米国・Mr.Prospector系)

【評価:〇】
お父さんはハーツクライの子のスワーヴリチャードです。まだ種牡馬としてデータは多くないですが、お父さんの能力を受け継ぐとすると、小回りは向きませんが、東京競馬場のような長い直線での瞬発力と良い脚を長く使えるスタミナに強みがあると考えられます。また、母父ディープスカイはダート向きのスピードの持続力、パワーを強化するため、重馬場でも好走できる素養を取り入れています。母母父エンドスイープからはスピード能力を受け継ぎます。血統構成としては、長い直線でじわじわと長く良い脚を使ってロングスパートもかけられる一頭という印象です。
過去レースを見ると、スタートが上手ではないので今回も最後方からじっくり脚をためての末脚にかける競馬になると思います。チューリップ賞は桜花賞と同じ舞台で差し切る競馬で1着となりましたし、前走桜花賞では最後方の位置取りから33.0秒の末脚を繰り出しての4着でした。桜花賞は4コーナーを回ってからの位置取りにまごついたため、いい末脚を出しましたが馬券内には届かなかったという結果でした。折り合いがつくうえにいい末脚も持っており、オークスではさらに狙ってみたい一頭となります。引き続き武豊J騎乗となり、乗り方もわかっているので、期待大です🍎

⑭ ライトバック(牝・3歳)

父 キズナ(日本・サンデーサイレンス系)
母父 Exceed and Excel(欧州・ダンチヒ系)
母母父 Street Cry(欧州・マキャベリアン系)

【評価:☆】
お父さんはキズナです。ディープインパクトの後継種牡馬の筆頭で、キズナの女の子は切れのある末脚、スピード能力に長けており、マイル距離でよく走るイメージです。スタミナも豊富にある印象があります。そこに欧州ダンチヒ系、マキャベリアン系を入れることで、スピードに加えてスタミナも強化した血統構成になっていますので、血統的には距離延長も問題なくこなせることがわかります。
一方、気性面ではどうでしょうか。テンションが上がりやすく、道中は折り合いを欠く面がある馬であるものの、前走桜花賞は出遅れて最後方だった分、楽に折り合えて、末脚はメンバー最速、驚異の32.8秒をたたき出しての1着でした。基本的には後方に位置取りして差し足を伸ばすタイプなので外目の枠には入れたのは幸運でした。いかに道中折り合ってメンバー屈指の末脚を出すかがポイントですが、折り合いに課題があるこの馬にとって距離延長は好ましくありません。道中引っ掛かた分だけガス欠ということも十分考えられます。人気に逆らう形になりますが、ここではあまり評価できないかなと思っています。

⑮ サフィラ(牝・3歳)

父 ハーツクライ(日本・サンデーサイレンス系)
母父 Lomitas(欧州・ニジンスキー系)
母母父 Tiger Hill(欧州・デインヒル系)

【評価:×】
お父さんはハーツクライ。有馬記念でディープを負かしたことがあるハーツクライはサンデーサイレンス一族の中でも長距離タイプで、産駒も2400mなどの長距離を主戦場としている印象です。そこにドイツ血統のLomitas、デインヒル系のTiger Hillを入れることで、スタミナを活かして長距離を走るオークスに向いている血統構成と考えられます。兄弟も、ダービー2着のサリオス、有馬記念2着のサラキアがおり、長距離を好む血統であることが裏付けられます。
過去レースを見ると、中団にポジションを取り、差し脚を伸ばそうとするスタイルで、東京コースでは最速33.4秒の末脚を出したこともあります。一方、前走クイーンCは4コーナーから手ごたえがなく、全く伸びずに凡走となりました。厩舎によると、競馬場に到着後、カイバを全く食べずに10キロ減となり、体調が全く整っていなかったとコメントされています。小柄な馬体ながら、繊細な気性であることが伺えますので、当日の状態が気になります。調教後馬体重は454キロと、しっかり休養して体重を戻してきているのは好感が持てますし、今回は金曜輸送となり、早めに環境へ慣れさせる対策をしているので、ポテンシャルを出せる状態にあってほしいと思います。また、ジョッキーへの指示への反応が鈍い面もあるため、休養明けを考えても強くは推せませんが、抑えておいてもいい一頭のような気がしています。

⑯ ショウナンマヌエラ(牝・3歳)

父 ジャスタウェイ(日本・サンデーサイレンス系)
母父 シンボリクリスエス(欧州・ロベルト系)
母母父 スペシャルウイーク(日本・サンデーサイレンス系)

【評価:×】
お父さんはハーツクライの子のジャスタウェイです。サンデーサイレンス一族の日本の馬場への適応力、スピードの能力に加え、欧州系のスタミナ、パワーを併せ持った特徴があります。そこに母父シンボリクリスエス。どちらかといえば長距離向きのスピード持続力の要素を加えるタイプです。また、母母父スペシャルウイークは母父として名馬を出すと言われていますが、日本の芝への適性、スピード能力を高める要素があります。血統的にはスタミナとスピードを併せ持ち、中長距離向きといった印象です。
過去レースでは、気性が強いため、出遅れたレース以外は必ず逃げています。血統的な背景から、豊富なスタミナを活かして逃げ粘るスタイルは悪くはないですが、その分末脚は甘くなってしまいます。桜花賞の1600mの距離で失速してしまったため、さらに距離が伸びるオークスで良くなる要素はあまりなく、ここでは難しいです。

⑰ タガノエルピーダ(牝・3歳)

父 キズナ(日本・サンデーサイレンス系)
母父 キングカメハメハ(欧州・キングマンボ系)
母母父 トニービン(欧州・ゼダーン系)

【評価:×】
お父さんはキズナです。ディープインパクトの後継種牡馬の筆頭で、キズナの女の子は切れのある末脚、スピード能力に長けており、マイル距離でよく走るイメージです。スタミナも豊富にある印象があります。そこにキングカメハメハ、トニービンを母側から入れることで、スピードに加えて日本競馬で重要となる中長距離の適性、スタミナ能力を強化した血統構成になっています。特にトニービンは東京競馬場を得意とし、全G1レースを制覇しており、脚を貯めて瞬発力を繰り出す能力がずば抜けて高い血統となるので、キズナのスピード能力と掛け合わせることで、血統的には実は最もオークスに向いている血統と考えることができるかもしれません。
一方、実績はどうてしょうか。前走忘れな草賞は離れた4番手をノープレッシャーで追走し、しっかり折り合いをつけて末脚を伸ばし、1着になりました。先行馬なので末脚のスピードはあまりないものの、中山2000mで1.59.4の時計は優秀で、ここで好走しても不思議ではありません。先行馬でありながら外枠になってしまったことは痛恨で、ジョッキーもテン乗りのデムーロさんになるので、心配要素は大きいです。

⑱ ランスオブクイーン(牝・3歳)

父 タリスマニック(米国・メダーリアドロ系)
母父 マンハッタンカフェ(日本・サンデーサイレンス系)
母母父 スプレンディドモーメント(米国・ストームバード系)

【評価:×】
お父さんはタリスマニックというサドラーズウェルズ一族の出身。あまり日本競馬では聞かない名前ですが、欧州、米国の長距離重賞レースを中心に活躍した馬で、芝への適性を示しました。この種牡馬がこれから日本で通用するか試金石となる出走馬となり、血統好きな私にはとても興味があります。お父さんの適性的には距離が長いほど力を発揮するタイプなので、オークスでは大穴を空ける可能性もあるかもしれません。母父はマンハッタンカフェ、母母父ストームバード系ということで、マンハッタンカフェから受け継ぐサンデーサイレンス系のスピードとドイツ名牝のスタミナ、さらにストームバードから受け継ぐスピード能力が強化されます。未知数ではありますが、スタミナとスピードのバランスが良く、好走してもおかしくない要素を持っていると私は思っています。
過去レースを見てみると、まだ未勝利戦を勝ったばかりですが、小柄な馬ながら中団から良い差し足を伸ばすタイプで、1600mよりは2000mで好走しているので、やはり血統的な裏付けからも長距離が合っていると思います。しかし、とはいえ未勝利戦を勝ったばかりであり、今回は痛恨の18番枠に入ってしまいました。。モレイラジョッキーからも乗り替わるので、その不利を覆すだけの素質を持っているかは微妙なところかと思います。

総合評価(再掲)

出走各馬の血統、過去レースの分析結果から、こんな感じの評価になりました🍎
◎軸馬
 ⑦ ステレンボッシュ
〇相手
 ⑤ コガネノソラ
 ⑫ チェルヴィニア
 ⑬ スウィープフィート
☆抑え
 ① ミアネーロ 
 ② クイーンズウォーク 
 ⑩ アドマイヤベル
 ⑭ ライトバック

馬券(再掲)

三連複フォーメーション(15点)
  ⑦-⑤⑫⑬-①②⑤⑩⑫⑬⑭

最後に

金曜日の夜時点での情報を基に予想しましたが、土曜や日曜の馬場状態やパドック、返し馬の状態を見ながら最終的な評価をして馬券を修正していきたいと思います🍎競馬が好きなみなさんと予想を楽しみながら、少しでも参考にしていただけるものがあったらいいなと思っています!
また、少しでもこの記事が参考になった方は、スキ💛をぽちっとしていただけると励みになります!それでは🐎

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