【書評】ユニクロ・柳井正のリーダーシップ
以前から柳井さんに関する本を読んでみたいと思い、今回の1冊を手にとった。本書は柳井さん自身の著書ではなく、川嶋さんというジャーナリストが書かれている。2010年発行なので少し古いが、ユニクロブームの詳細が書かれていて興味深く読めた。
まず、ユニクロほどの企業を成長させてきた柳井さんが、「カリスマ」ではないと書かれた点に驚いた。「カリスマ」という言葉は、特別な発想や能力を持った人間に対して言われる印象だ。本書で語られるのは、柳井さんが常に原理原則に基づいて経営を進めているということ。小売業の基本を徹底し、必ず数値目標を立てて成長を続けている。失敗を語り、常識的に判断し、宗教性を持たないなど、中間管理職的な経営者だともいわれている。
一定規模まで成長をしても、さらなる成長を目指していく。この次元までいくと、他社が少し真似をしたからといって、シェアが奪われていくとは思えない。とはいえ、この成長にあぐらをかくような雰囲気(本書で書かれる「大企業病」)にも常に危機感を感じて、どんどん挑戦を続けている。
柳井さんの著書で「1勝9敗」は有名であるが、戦略的な失敗はしていないと語られている。確かに、野菜販売や後継社長の解任など、失敗と言われるものはあったものの、それは戦術的な失敗である。失敗のあとのリカバリーが早く、正確な対応ですぐに軌道修正しているという点では、経営者としての緻密な判断力があるからなのだろう。
本書を読んで、いつまでも愚直に成長を続けることを目指したいと思った。仕事では、時間をかけて準備をしなくても経験で対応できることが増えてきた。現状維持はむしろ後退だと捉えて、少しずつ成長していきたい。
そして、アクションプランとして、3つを掲げたい。
①仕事で新しいことに常に挑戦する。1週間の中で新たにチャレンジしたと思えることを作る。
②読書を継続して常に新しい知識、価値観を取り入れる。
③トレーニングでは少しずつ変化をつけて、新たな刺激を得る。
以上です。最後までお読み頂いてありがとうございます!
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