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【ClusterGAMEJAM2020 in SUMMER】6人チーム ひきこもり∞げーまーずの激走録~前編~

るーしっどです。実はclusterでワールド作ったりしてます。も取ってるくらいには楽しいし、自信作なので是非遊んでみてね(宣伝は基本)。

というわけで、今回はこちらのイベントに参加しておりました。

まあいろいろあると思いますが、、まずは一言叫びたいのです。

皆さん!!!おつくらさまでした!!!!!

大変だったと思います!ほんとうに!!!いや、何様だという感じかもですけど、この記事を読みに来てくださった方なら想いは同じはずなので!

Unityやクリエイターキット、アイデア出し、素材作成に悩みながら作ったチームの方々はもちろん、遊んでくれた方、盛り上げてくれた方、そして怒涛のチーム数と大企画の中奔走しつづけた運営の皆様…!

「ゲームジャム自体は参加したことあるけどclusterワールド作成は初めて!」という方や「思ったものができなかった、時間が足りなかった」なんて方もいたかと思います。ふへえ。

私はというと、clusterワールドの制作コンテストへは何度も参加してますが、一方でゲームジャムという企画への参加は初めてでした。この48時間を通して数えきれないくらい貴重な体験ができたので、「このイベントが発表されてから、そして制作当日まで」を振り返ってみようと思います。

身内な話や(書かなくても良さそうな)至極当たり前の話まで網羅した内容なために大変長い文章となっております。その分、クリエイターでない人にも読んでもらいやすい内容になっていると確信して書いているので、是非お読みしていただけたら嬉しいです。

◇ClusterGAMEJAM、開催発表!!

Σ(゚A゚ )エッ!?

こんな顔してました。いや、そう来たかあ~~~って感じでしたね。これまでは1ヶ月でゆったり1ワールド作るって感じだったんですけど、ゲームジャムということでテーマ発表~締め切りまで48時間しかありません。しかも賞品も大賞からスポンサー賞まで超豪華。(これまで以上に)ガチのやつがきちゃったなあと。その前のゲームワールドコンテストはモチベが下がり気味(※神イベント。私個人が単に疲弊してただけです)だったのですが、一気にカツーーーン!っとギア入りました。

ちなみにゲームワールドコンテストの時の作品はこちら。余裕ができ次第、アップデート予定です。いいアセット使ってるので最後まで調理していき。

賞品はもとより、単純に挑戦しがいのあるおもしろさが凄くて。短時間で、持てる全部を出して、なんならチームで参加して、どんな知見が得られるのか。考えるだけでワクワク120%。そうとなったら善は急げ。すぐに準備に入りました。

さて参加にあたっては、これまでのコンテストと同じ動き方ではまず理想通りのワールドは作れない、と考えていました。開始までテーマ不明、48時間、オペレーション機能の理解にかかる学習コスト。いろいろ課題は浮き彫りです。ここで第一に脳裏に浮かんだことは

(私の力量では)ソロ参加で、受賞の前に作り切ること自体が正直危うい…

ということでした(ネガティブな発想でなく、純粋にシミュレートしてみて)。じゃあやることはひとつ。

チームを組もう。

◇ひきこもり∞げーまーず結成秘話

チームを組もう、というのは簡単だけど。

「何人?」「誰を?」「どうやって?」

ですよね。そもそも誘う相手がいないという人も大半だと思いますが、私は幸いなことにそういったイベントに参加しそうな、クリエイティビティ溢れるお友達には恵まれていました。

まず、「何人?」というところですがこれはMAXで4、5人くらいかなあと。少ないと不安、かといって多すぎるとコミュニケーションコストもかかるし、エラーのリスクも上がる。で、ざっくりと割り出した人数がこれくらいでした。念押ししますが、あくまでMAXが、です。

もちろん、個々人の中での最適な人数はスキルや開発スタイル、人柄によって変わってくるので、この辺はあまり鵜呑みにしないほうが吉だと思います。

また、賞品の分け前については受賞してからでいいかな、と。そこは本気で考えてなかったです。そんな先の話をしても鬼が笑いますからね。賞金はともかく、分けられないもの(PCやHMDなど)は、いっそ譲ってもいいかなというくらいでした。もちろん私も欲に忠実なのでぶっちゃけなくても超ほしいのですが(それはそう)、最大の欲求はチーム制作してみること自体にあったので。

次に「誰を?」というところですけど、これはある程度候補が決まってました。「clusterワールドのつくり方を知ってて」「お互いに気心が知れてる間柄で」って条件を想定し、いつもcluster周りのイベントで盛り上がってるひきこもり衆(下記記事参考)から集めることは決まってました(知ってた)。

特に、仲というところは連絡・通話に遠慮やストレスがほぼないことが必要だなと感じていたので、ここは特に重視していました。コミュニケーションはスムーズにできる方がいいので。スキル面はワールドのアップロード手順知ってれば十分程度で、そこまで求めていなかったです(足りなければできる範囲でやりきろうと)。この内、Twitterで参加声明をまだ出してない人(ソロないしは別のメンバーが決まってると思われるため除外しました)をピックアップし、TwitterのDMまたはclusterワールド上で声をかける機会を伺ってました。

とはいえきっかけが難しい。どうしたものかと、BAR GEKKOでマスターのマサキさんらと雑談しながらたたずんでいたところ、目星をつけていた内の3人が集まったのでチャンス!と思ってその場で声を掛けました。

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上の画像は当時の様子。手前のペンギンの方がその内の一人。

CGJへの参加意欲の有無」「既にメンバーが決まっているか」「予定などはどうか」を尊重・重視しつつ声をかけ、ここで早速3人の参戦が決まりました。Junk foodさん、ほびわんさん、ろくさんです。

そしてもう二人ほど候補に挙げていた方がいたので、別のワールドで合流、お声掛け。

「公式説明会の後から考えたいです|ω·)」
「出たいけどお仕事の問題で貢献できる時間は少ない(´;ω;`)」

との意思もあったので、その場では決まり切りませんでしたが、「チーム入りを最終的に蹴っても全くノープロブレムなので、翌日暫定メンバーと行うVRChat上での第1回MTG(という名の雑談会)に都合が合えば~」とだけはお声掛けをしました。

そして第1回MTG。いろいろお話して最終的に2人…アレラさんとhkちゃんの参戦も決定しました。(感謝っ…!)

「あれ?さっき言ってたMAX人数より多くない?」

と気づいた方もいるでしょうが、そこはとあるメンバーの参加可能日数的に実質稼働可能なのは5.5人くらいかなと思っていたので、誤差だと判断してこの人数にしていました。

あとはチーム名です。メンバー含め、チーム名まで急いで決定しなければなりません…なんたってTシャツ欲しいもん!!!!!(笑)

Tシャツがもらえる先行申請期限は7/19日(後に24日まで延長)。この時既に7月16日で、「Tシャツは規定枚数に達すると終了、公式想定以上の50チーム越え」ということもあり、チーム名はここで決めてしまいたい。それがその日のMTGのゴールでした。そんな中で全員が共通認識としてもっていて、前提していたことが、

「チーム名にはやはりひきこもり衆の要素を入れたい。」

ということ。そのうえで語感もよく、見た目もいいのはどんな文字の並びだろうとそれはもう、議論しました(ひらがな?カタカナ?間には何か入れる?等)。

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そしてここに、∞の推しマーク(?)をひっさげて、

チーム【ひきこもり∞げーまーず】が誕生したのである!!!!!!

CGJ2020S_0716記念写真

◇本番までに必要なこと is 何?

チームは無事結成しました。後は当日まで何もしなくても構わなくはないけど、折角ならばできることは全部尽くしたい。加えて、私以外のメンバーも「ワールドは作ったことがある(作れる)けど、ゲームジャムは未体験」ということもあったので、満足して走り抜けられるように私は当日までに以下の準備を進めることにしました。

①気持ちのいい環境の構築

和気あいあいとした空気感と、そして効率よく使いやすいツール等の準備。これらを全部ひっくるめての、気持ちいい環境の構築です。

空気感のところでは、「楽しもう」「ゆるくいこう」「爆死が普通。失敗しても次(開催されるのかとか、また参加するのかは別として)のための経験になる」という認識の共有を意識して実行しました。

「誘ってきたるーしっどさんがガチ(?)っぽいから、参加意思決めた私も引き締めないと!」みたいな緊張感とかを作る要因を可能な限り取り除くよう意識しました。(実際にそうできたかは別…ウッ)

仕事じゃなくお祭り感覚で臨み、全力でする遊びにしたい。研究室メンバーと頑張って論文書くみたいのじゃなくて、学園祭の出し物を放課後残ってわくわくしながら準備するみたいな方向性に持っていけるように。もっとも、全員わかっている(くれる)友達なので、深刻に考えなくてもいいのですが、真面目な気持ちも持ったメンバーでもあるので。

正体不明の高いハードルに対して、チームにおける「別にこんなんでええんやで」な低いハードルを作れる安心感は与えておきたかったのです。もちろん、私の為にもです。

また、細かいところでは専用Discordサーバーを作って用途別にチャンネル分け、自由な権限付与、絵文字など。共同で組織を組むなら当たり前の作業ですが、単発の小規模チームだとやらないことも往々にしてあるため。これもあえて行いました。それだけで倍は使いやすく、絵文字が気持ちよさをじわじわと作るようになると信じて実行しました。

②役割分担

これは全部で3段階構想です。

ステップ

第一段階は、お互いのデキル、チョットデキル、デキナイ、やったことあること、好きなゲーム等をざっくりとアウトプットしてもらうこと。要は簡単なポートフォリオですね。

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これでその人自身が把握している自分のパラメータやスキルセットを全員に可視化させることができます。「これなら任せて!」と「これは無理なので任せてほしくない」の2つを間接的にアピールできるのはいいことかなと。また、好きなゲームに関してはアイデアの引き出しとしてどんなものを体験してきたか、興味や嗜好がどのジャンルにあるかも知りたかったので。

「これ系がテーマなら○○さん、想像するの得意では?」

ってできますからね。また、改めて自分を見直す機会にもなれたのかなと思います。後に、これはやっていて良かったとのお言葉もいただけました。

第二段階は、メンバーから自分を評価してもらうこと。メンバーが各メンバーに対して「ライティング得意そうだよね」「よくblender使ってるイメージある!」「癒し枠」「イベント上手!」などどんなイメージを持っているか、口頭やScrapbox上で箇条書きにまとめてもらいました。

褒め合い2

これにより、各メンバーが相手からどういう強みを持ってる、どこが信頼されてる(任せられる)か、そして自分の認識していなかった長所を知る機会になったかと思います。第一段階含めこれらのアクションを実行しようと思ったヒントは、ジョハリの窓です。特に第二段階の作業は、全員が納得して役割を振り分けるのに必須だと思いました。

反省点は、自身の苦手そうなところも伝えてもらった方がいいかなと提案していたところです。ろくさんから「そこは出さないほうがいいと思う」と言葉を受けて、確かにネガティブな印象を伝える側もつらいし、受け側も自信を失いかねないのでこれは良くないなと思ってすぐにやめました。

余談ですが、二つ名を決め合う流れになって、エ○タの神様みたいなフレーズが飛び交ったのはおもしろかったです(笑)
あとそこまで眼鏡のお姉さんが好きって印象強かったのか…(その発言をしたイベント

そして第三段階は、ざっくり役割分担です。本格的な役割分担(作業レベル)はClusterゲームジャムそのものが始まってからですが、あらかじめどんなことを受け持つかをチーム間で(納得して)設定しておくことは必要かと。ギミックを開発するメンバー2~3人(内誰がアップロードするか)、素材集めなどを行う役、マップレイアウト役、デバッグ・テスター等担当、その他総合的なバックアップ役など。「自分は(あの人は)こんな作業する、大体これくらいの作業量になるだろう」と想定してもらえると当日もスムーズに動くので。どんな役が必要かは役割分担を行うMTGで、これまでの段階を踏まえて話し合い、予定通りざっくりとですが決定いたしました…とはいかず。実際には必要な作業想定も割り出しきれず、開発メイン担当3人が決まっただけで、それ以外の役割は決まり切りませんでした。(開発メンバーそれぞれの○○部分担当も決まらなかったです)。開発そのものに入るより、この振り分けが思ってた以上に難しかったです。7/26のMTGで決めきるつもりでしたが、いろいろ議論する中で「結局は全員が臨機応変に全体の進捗を見て、触れる部分を逐次担当していくのがベター」となり、確立した役割分担まではできませんでした。とはいえ、それだけでは当日「誰が(私は)どこをどうする」問題出ちゃうので、基本作業の指針だけは一応決定させました。(るーしっどの場合、ギミック作成補佐・マップ・チームの動きのまとめ役)。ここの決定は、事前に「できることリスト」を全員で作っておいたおかげでスムーズにできたかと思います。

もちろんここで決めたことはあくまでベースであり、本格的な作業分担は当日7月31日(金)に決定させる予定であったことは最初の予定から変わらなかったです。

③ゲーム案出し

ここではテーマ決め打ちで作るゲームを考案、決定しているわけではありません。当日作るデザインとして、参考にできそうな、またはおもしろそうなゲームの案のストックをあらかじめ用意するために行いました。要はアイデアの引き出し作りですね。例えば、鬼ごっこ、FPSx○○(2種のジャンルの掛け算)、サバイバル…。また、提案したデザインやギミックがclusterの現機能及びチームメンバーのノウハウ、時間内で実装しうるかどうかも議論したり…。

また、プラットフォームがclusterということで。既にVR内で複数人で遊べるゲームがカタチとして置かれている場所がありまして。ごぞんじVRChatです。元々ゲームワールドも多くのユーザーによってアップロードされていたのですが、UDONが実装されてからは拍車をかけて幅広く、多くのワールドが登場しました。ということで、案出しMTGで使えるアイデアにもなるので、事前にVRChatにてゲームワールドを巡る旅にも出たり。その為に、多数のワールドを巡っているFriendの何人かにおすすめを教えていただいたりもしました。(その節は本当にありがとうございます…!)

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④効率アップのための作業用環境、ツールの準備

これは当たり前の話かもしれないですが、ブレストに使うツールやタスク管理、Unityの共同開発のためにUnity Teamsの機能であるUnity Collaborateを用いる予行演習をしたり。使ってみないとわからないことだらけだった…というよりそうであろうことはわかりきっていたので(?)、これも事前に触っておいて良かったです。

特にUnity Collborateはいろいろな問題が見つかりました。「Unity Teamsでの招待者の本名や住所が共有される(バーチャルな文化圏では深刻な問題)」、「Unity Teamsフリー版だと容量が1GB(すぐ埋まる)」、「3人までしかUnity Teamsで同チームに参加できない(3人以下だと大丈夫ですが)」。更にはほびわんさんが、「消したフォルダがコミットされなかったり、Restoreできなかったり、コミット自体がエラーでできなくなったりする」等の問題も見つけてくれたり。そこで・・・

⑤GitLabへ開発体制移行、それに伴う準備

最終的に、学習コストはかかりますがチーム内でのプロジェクトの共有手段として、GitLabを使うことになりました。こちらの場合、「10GB/1リポジトリ」、「人数無制限」なうえ、プライバシー的な面も守れるので良いことづくめでした。

しかし、この舵切りには別のリスクも。GitLabどころか、Gitの概念や使用方法も提案者でありエンジニアのほびわんさん以外ミリしら状態でもあったことです。私もSVNを触ったことがあったくらいで、ロクな知識はありませんでした。また、Unityでの利用はほびわんさんも初めてでしたので、手探りな領域は多かったみたいです。また、

「(やってみた結果)かなり難しい提案をしちゃったかも…」

と後に話していました。

とはいえど、他に思いつく理想的なプロジェクト共有手段もなかったので、この変更はやむを得なかったです。そのために(残りわずかな期間にも予定を詰め込んで申し訳ないと思いつつ)追加の準備として、29日と30日の21時半以降はチーム内GitLab勉強会実施をお願いしました。

ツールとしては、Webページで管理できるGitLabに加え、リポジトリに変更差分をコミットできるGitクライアントのSourceTreeを採用しました。また、共有するプロジェクトはメンバー全員のローカルPCへとクローンさせ、ローカルリポジトリを持つようにしました。こうすることで、メンバーはローカル内である程度自由に試行錯誤もしやすくなりますし、競合発生時もマージで解決を図れるのでメリットは生まれます。

で、実際の勉強会の話へ。勉強といっても、最低限の操作ができればいいので、当日である31日を迎えるまでのゴールは「全員が個人用のブランチ(枝)を作成し、変更を加えてMaster(本線)にマージできること」に絞りました。コミット、プッシュ、プル…聞きなれない単語に戸惑いつつも、超絶わかりやすいほびわん講師の説明や資料もあって操作自体は全員理解することができました。

手を焼いたのは、マージ時に発生箇所不明のコンフリクトが発生したり、唐突になんらかのmetaファイルが生成され続けて半永久に変更差分が作られたり、時々SourceTree上でMasterツリーへのプッシュ操作を弾かれたり(数回実行すると通る。ネットワークトラブル?)と原因を探りにくいトラブルに見舞われたことですね。これは共同開発しているうえではあるあるでしょうか。万が一、当日発生して解決不能に陥ったら、Packageの受け渡し等のアナログな方法に移行するようにも決めました。

⑥最新コンポーネント、ロジックを触る

とんでもねえ、待ってたんだ

間に合うか否かと噂されていたクリエイターキットのロジック機能がリリースされました。「待ってた!」とは言うものの、やはり本音で言うとこのタイミングでのアップデートは嬉しい半分、きつくなった半分の複雑な心境でしたね(笑)

別に使わなくてもレギュレーション的には問題ないのですが、これをどう使いこなすかどうかが今回のキーになるだろうとは感じていたので、避けて通ることもかえって難しいなと。なんたって、抽選や計算機能(HPなどに使える)などはゲームメイクの拡張性が広がるものですからね。

で、実際にチーム間で共有しながらどれくらい触れたかというと、GitLabの講習に時間を要したので、ほぼ触れなかったです。一部メンバーが個人的に触れていたくらいで、後にそれが深刻な問題も引き起こしました。

クラスター社のハトことねおりんさんの全知会配信がゲームジャム前夜に行われたので、足りないロジックノウハウの補完材料としてボイチャを繋げながら視聴することになりましたが…(:sasuhato:)。精神と時の部屋で修行する程度の時間(地球時間で2時間)は欲しかったかもです。


というわけで、前編はここまでです。当日編は後編で紹介します!(近日中には公開予定!)

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それでは。

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