るろうに剣心
その日、
あきらかに様子がおかしかった友人N
昼休みの学内部室でも
「いかん。あれはイカンでぇ……」
と、あやしい独り言をつぶやくN
「少年マンガでは、やってはいけないことやでぇ…」
少し躊躇しましたが心配なので昼食を共にすると、ため息ばかりついてまったく箸の進まない友人
一方、いつも通りに学食を光速で胃に流し込んでいたわたしを見て青白い顔をしたNが、
「なんやエスパーその余裕は。さては、もうジャンプ読んでへんな」
うん、読んでない。ジャンプはスラムダンクが終わった時に卒業した。と、わたしが言い終わるか終わらないかの間に、
「それはイカンでぇー!」
その日一番の大声を発したNは食堂に置いてあったジャンプのバックナンバーをテーブルに積み重ね、とにかく『るろうに剣心』を読めと血走った眼で強圧的な訴え
読んでみると、たしかに物語のヒロインである神谷薫が死んだような場面で最新号が終わっておりその結果として眼前にいる二十歳の成人男性がご飯も食べられないほどショックを受けている
はたして全国の小中学生読者は大丈夫だったのだろうかと心配になりました
翌週、死んだと思われた薫は実は人形で本物は助かっていたようですが、マンガの影響力の大きさというものをあらためて思い知った一件です
まだ人の胸にぬくもりがあって
まだ海の色がコバルトの時代
エスパー
ここの収入はお店でもスタッフでもなく、自分だけのために使います!使っちゃいます!使ってやるんだからぁぁぁ〜!!本買ったり、文房具買ったり、美味しいもの食べたりします!!します!!それでまた、note書きます。支援すごく嬉しいです。(とか言いながらお店に使ったらゴメン)