見出し画像

#164 足部のアーチを改めて考える

以前、足部のアーチについて
綴ってまいりましたが、
日常生活を楽に、楽しく過ごすためには
足部のアーチはとても大切な役割を
担っております。

ですので、ここで改めて
足部のアーチについて
綴っていきたいと思います。

かのレオナルド・ダ・ヴィンチは、
「足は人間工学上、最大の傑作であり、
そしてまた最高の芸術作品である」

という言葉を残しております。

片足の骨は、後足部の『足根骨7個』、
『中足骨5個』、前足部の『趾骨14個』、『種子骨2個』の計28個から
構成されております。

左右で計56個もの骨が全身の体重、
動作を支えていることになります。

ちなみに、足根骨7個は以下になります。
①距骨
②踵骨
③舟状骨
④立方骨
⑤内側楔状骨
⑥中間楔状骨
⑦外側楔状骨

足部には3つのアーチが存在します。

①内側縦アーチ
②外側縦アーチ
③横アーチ

①内側縦アーチ(土踏まず)
内側縦アーチは、土踏まずを形成し、
歩行運動と密接な関係があります。

・骨:踵骨ー距骨ー舟状骨ー内側楔状骨ー
第1中足骨

皮膚を通して接地している部分は、
後方の踵骨隆起底側部、
前方の第1中足骨の種子骨となります。

アーチのキーストーンは
舟状骨となっています。

・靭帯:底側踵舟靭帯、距踵靭帯、
楔舟靭帯、足根中足靭帯など

・筋
:後脛骨筋(舟状骨を引く)
:前脛骨筋(第1中足骨を引く)
:長母趾屈筋および長趾屈筋
(第1~5趾を引くと同時に距骨、
踵骨を安定させる)
:母趾外転筋(第1中足骨と距骨を引く)

②外側縦アーチ
・骨:踵骨ー立方骨ー第5中足骨

内側縦アーチに比べるとアーチの
高さは低く、長さも短くなっています。

皮膚を含めた軟部組織で全身に渡って
接地しております。

要となるのは踵立方関節となります。

・靭帯:長足底靭帯、踵立方靭帯、
足根中足靭帯

・筋
:長、短腓骨筋(前者は踵骨を持ち上げ、
後者は同時に第5中足骨を引く)
:小趾外転筋

③横アーチ
内側、外側縦アーチの間にでき部位によって構成要素が異なります。

⑴第1中足骨頭(種子骨)ー第2~5中足骨頭からなり、アーチの頂点は第2中足骨頭になります。

⑵内側ー中間ー外側楔状骨ー立方骨から
なり、頂点は中間楔状骨になります。

・靭帯:楔間靭帯、楔立方靭帯

・筋:長腓骨筋

これらのアーチ形状により、
足底にかかる体重は
分散されて床に伝達されます。

安静立位では、体重の50%ずつが等しく
両足の距骨にかかります。

距骨はこれを踵骨に25%、母指球と小指球に25%の比率で分配しています。

足部のアーチに関しましては、
偏平足のようにアーチが
低くなっているとダメ、
アーチはあっても高すぎるのもダメなど
多くの意見や考え方などが
世間には存在しますが
足部のアーチで大切で
見逃してはいけないことは、
歩行や運動などを行う上で、
アーチが低くも高くもなるような
可変することができるかになります。

可変できるからこそ、
足部の剛性や柔軟性、クッション性を
保つことができるようになります。

偏平足やハイアーチは、
部分を切り取ったときの状態、結果であり、すなわちそれが痛みやケガに
直結するわけではありません。

ただ、この状態が長い期間
続いてしまっている場合は、
何らかの違和感や異常は出てきて
しまうかもしれませんので、
ご自身の足部のアーチが
どうなっているのかは
気にかけていただけると嬉しく思います。

前回の足部のアーチも参照していただけると幸いです。