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『オリックスはなぜ優勝できたのか』感想

自分、野球全然わかんないんですよね。球団マスコットは好きが好きでその関係でなんとなーく球団の名前くらいならわかるかなくらいです。本当に野球の知識が無いのでオリックスと言われても全くイメージがわかず、『オリックス・バッファローズ』という名称でやっとベルたそのチームだとわかったくらいです。ベルたそ可愛いよね、俺はポリー派だけど。

じゃあなぜこの本を買ったのかというと、全く知らない世界の話の実情を描いているからなんですよね。自分の興味あるジャンルとかいつも読んでいる分野の本を読むのも確かに楽しいことではあるんですが、自分にとっては全く知らない分野の本を読むこともそれらに並ぶくらい楽しいことだと思っています。だって新しい知識や考えが次々と出てくるからね。勉強になります。

オリックスの歴史等に関しては本書に詳しく書かれているので割愛するとして、本書を通じて自分なりに大事たと思った箇所をピックアップしていきたいと思います。


まず1つ目は「人材育成は様々なデータをフル活用し個人に合わせて行うこと」。所謂脳筋と呼ばれるような気合や根性だけで努力するのは効率的ではなく、個人に必要な資質を研究し様々な研究結果を生かして努力していくことが大事ということです。確かに気合とか根性も必要なことだとは思いますよ。でもそれらは必要というより上を目指すものにとっては絶対条件であると思うんですよね。だって他の人より上手くなりたいなら自然と気合もってやるようになるじゃないですか。また個人に合わせたデータを使い努力するということも他の人より上手くなるために絶対条件になってくるものであると思います。他の人と同じことやっても同等よくて少し上になることしか出来ないんですよね。どこが自分にとって必要なのかを取捨選択し最短ルートで突き進んでいくのが大切だと思います、僕はね?

2つ目は「上達するためには物理的な環境も調節するのが大切であること。」オリックスは宮古島から宮崎にキャンプ地を変更しているんですね。その理由の一つに宮古島では他球団との練習試合をするのは難しく、宮崎に移動すれば他球団との練習試合をするのも簡単になり、実践を重ねることで現状の問題点をあぶり出せるというのがあったそうです。これは何かを上達させるために大事なことだと思います。例えば演劇。演劇について学ぶには劇場の多い都会と劇場の少ない田舎どちらで学ぶのがいいでしょう。自分だったら絶対的な公演数が多い都会を選びます、だって自分が実践できるチャンスを得られる機会が多いからね。コロナによってオンラインが充実し都会と田舎でのチャンスの差が減ったとは思いますが、より多くの実践を積み自分の問題点を見つける機会を増やせる環境に身を置くことが物事を上達させるのにはやはり大切だと思いますね。

最後3つ目は「才能を発見するためには他者との比較ではなく自らの目で見る作業を大切にすること」。いやオメエさっき他の人より上手くなるには~とか言ってたないかいと思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、さっきのは努力を自らしていく自分目線の話、こちらは才能を発掘するリクルーター側の話です。オリックスはドラフト等をする際、他の選手との比較を最重要事項にするのではなく、実際の試合での活躍等を録画し共有し実際に試合会場まで確認しにいったりして決めていくそうです。SNSが身近となっている現代、検索をかければ誰が誰より強くて~などという情報は簡単に手に入ります。でも本当に大切な情報は実際に赴き自分自身の目で確かめなきゃ手に入らないと思うんですよね。ネットで簡単に手に入る情報は努力しなくても簡易的なものでしかありません(もちろん優良なものも多いけど)。こういった時代だからこそ足を使って自ら情報を獲得しに動かなきゃダメですね。自発的な行動、大事!


本書はオリックス、むしろ野球をあまり知らない方でも楽しめます。だって俺が楽しめたから!ほら大丈夫そうでしょ!是非読んでみてくださいませ。


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