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『世界哲学史1&2』感想

ちくま文庫から出版されている世界哲学史シリーズ、全8巻まであるうちの最初の2巻を読み終えたので軽く感想を書いていきたいと思います。

哲学と聞くとスピリチュアルなものを想像する方も多いと思います。自分も初めて哲学関連の本を読むまではそう思ってました。けど哲学ってほんと読んでて役に立つものなんですよ!基本的に哲学は古代から人々が悩み迷い続けてきたものをまとめたもの……すなわち「人生迷ったらこうしろや!」という攻略本のようなポジションのものだと自分は思うのです。そう考えると楽しくなるでしょ?攻略本って眺めてるの楽しいでしょ?そういうことですよ(?)

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哲学と科学って相反するもののように感じるじゃないですか。哲学はエモーショナルに基準を置き、化学はエビデンスに基準を置く……そんな風に感じる方も多いかもしれません。でもそれはここ数百年で定着した見方で、古代ギリシアとか古代アテネでは同じくくりの中に存在してるんですよね。ポケモンでいうと今はフェアリータイプに分類されているポケモンが昔はノーマルタイプの括りにまとめられていたのと同じような感覚かもしれません。

古代の知識はアレクサンドリアに作られた図書館ムセイオンなどを中心にしてさらに深く世界に広がっていくことになります。死ぬ直前まで幾何学問題に熱中していたことで知られるアルキメデスなんかもムセイオンで活躍していた人物ですね。研究する人々、研究を保護する人々、研究を広める人々いろいろな人の協力のもと文化は今の時代に受け継がれているんですね。ありがとう昔の人!!

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2巻ではやっとこさキリスト教が登場します。クリスマスなど日本でもキリスト教はよく知られているため初期の頃から存在していたかのように錯覚しがちですが、実際にはそこまで初期からというわけではないんですよね。キリスト教が生まれるちょっと前の時代には世界史選択の民にはおなじみマニ教やゾロアスター教なんかが生まれていたりもします。

ところでこのゾロアスター教……いい響きですよね。世界史の用語の中にもかっこいい単語はたくさんありますがその中でもかなりかっこいい部類に入ってくる単語だと思います。ちなみに個人的に一番かっこいいと思うワードは『カノッサの屈辱』です。"Gang nach Canossa"の"gang"を「出かけること」ではなく「屈辱」と意訳するそのセンス大好きです。skyscraper を摩天楼と訳すセンスくらい大好きです。そういう意訳ができる人間に私もなりたい。


本の内容は読めばわかるのでちょっと脇にそれた話をしてしまいました。てかこれあと6巻もあるんですね……頑張って読むぞ!がんばルビィ!!


こっとんきゃんでぃーえいえいおー

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