ロック愛聴家が好きなエビ中ソング5選+1

私立恵比寿中学というアイドルグループにどハマリ中でして。

学生時代から楽器を持ち、バンドを組んでその手の音楽ばかり聴いてきた自分としてはアイドルの楽曲にハマるなんてことはないだろうと思ってたんです。それがびっくり。なにこの子たち。

というわけでそういった目線より、私が好きなエビ中の曲をいくつか紹介します。

1.春の嵐

エビ中のアルバムでも屈指の名盤『エビクラシー』より、春の嵐です。

ハイスイノナサというバンドの中心である照井順政氏の詞曲ですね。ハイスイノナサは一時期ポストロックばかり聴いていたころによく聴いてました。その頃の熱い気持ちに直撃する名曲であります。複雑な楽器隊の上に乗る美メロ。歌唱もシリアスな雰囲気で、アイドルらしい可愛らしさや甘さとは無縁。

何でもできる気になって もう一度大声で歌え!

ここ、いつも泣きそうになる。

2.元気しかない!

グループ魂も大好きで、よく聴いてます。真面目にふざけるという意味において、魂とエビ中には通じるものがあると思います。故にこの曲も最高。『MUSiC』という多少身構えて聴きがちなアルバムにおいて、最後に流れてくるローファイで歪んだギター、重なるコーラス、元気しかない! のリフレイン。物凄い場違い感を振り回して暴れたら自分がセンターにいました、みたいな力強さに圧倒されます。アルバムの最後の最後、ラスト一音がメンバーじゃないオッサンのボイスってどういうことよ。

3.参枚目のタフガキ

アルバム『穴空』収録。未だに初めて聴いた時のインパクトが残ってます。いいアルバムだなぁ、エビ中やるなぁなんて思っていたところに聴こえてきたシンセの音。ディレイの効いたその電子音は私を一瞬にして90年代にタイムスリップさせました。え、なにこれUnderworld?エビ中がBorn Slippyカバーしたの?なんて混乱していたらフツーに歌が入ってきてうわぁーーってなりました。ヒャダイン曲にしては落ち着いてる印象ですが、歌詞の言葉遊び含めて中毒性が高く、何よりも思わず体が踊りだすビート。大好きな曲です。

4.ポップコーントーン

エビ中の数多ある楽曲において、たむらぱん曲の持つ輝きは群を抜いています。その中でも私の推し曲は『穴空』収録のポップコーントーンです。マジで何メロあんのよと突っ込まざるを得ないほどの展開。なのにどこにも隙がなく、ひたすらにポップ。私立恵比寿中学というアイドルグループってのは不思議なモノで、楽曲提供者が彼女たちのアイデンティティというかテーマみたいなものにがっつり向き合っているような気さえします。永遠に中学生という名目に対して、その実はどこにでもいる子どもと大人の間に位置する女性の集合体であり、普通に生きていけば不可避な精神の揺らぎだとか葛藤みたいなものをちゃんと歌に変換して与えてくれている、そんな印象です。

5.自由へ道連れ

タモリ倶楽部に出ていたぁぃぁぃを除けば、私が私立恵比寿中学を認識した最初のきっかけであるこの曲。はい、超新参者です。椎名林檎トリビュートアルバム『アダムとイブの林檎』に収録。あの曲をアイドルさんが…さてどんな感じなのかなキャピキャピしてたら残念だなぁなんて思っていた私がバカでした。小気味良いギターのリズムに乗る抑え気味のボーカル。あ、すごいちゃんとこの曲を歌っている。アイドルという土俵ではなく、私立恵比寿中学というアーティストとして歌っている、そんな印象でした。そこからYouTubuのライブ映像に行き、初めてご尊顔を目の当たりに。おおー、思ってたんと違う。すごい。めっちゃいいじゃん!からのアルバムポチポチ。そこから今に至ります。こういうファンもいますんで、アウェイに飛び込むって大事ですよね。

+1.半世紀優等生 / 五五七二三二〇

最後はこの問題作。これも何度MVをリピートしたかわからない。楽曲のオルタナティブで退廃的な雰囲気も最高なんですが、やはりドラマーとしてぶっ飛んだのは分業制による演奏ですよね。彼女たちに演奏させることを譲らず、かといってドラムを各自がゼロから習得するのも大変、じゃあ分業でやろうってならないでしょ笑 中山さんの起立して叩くクラッシュが最高です。

まとめ

というわけで、5曲+1で紹介させていただきました。もちろんここに選べなかった曲でもお気に入りがたくさんあります。私立恵比寿中学には、閉鎖的だった自分の音楽的趣向を破ってくれたなと思っており、イチ音楽好きとして感謝の念に堪えません。新作『playlist』も楽しんでおります(なんなのこのアルバム、オシャレが過ぎるでしょ)。引き続き、彼女たちの音楽的冒険を楽しみたいと思います。

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