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ゲーム「Teardown」の面白さと悲劇

今回はゲームレビューブログです。
「GTA5以外のゲーム」ブログでも書きました「Teardown」の紹介とレビューをしていきたいと思います。

注意

このレビューは個人的な意見や偏見、多少の意訳が含まれます。
また、なるべく情報を間違えないように書いていますが、日付や値段などに間違いがある可能性があります。
ご了承ください。


Teardown

Steam購入ページ☟

Teardown公式サイト☟


開発元 Tuxedo Labs
発売元 Tuxedo Labs Saber Interactive

アーリーアクセス配信日 2020年 10月 29日
正式リリース日 2022年4月21日

あらすじとゲーム内容

Teardownはボクセル調の泥棒ゲーム。
主人公は架空の都市「Löckelle」の「Löckelle Teardown Services」で
解体業者として働く予定だったが、デパート「Evertides Mall」のマネージャーであるGordon Wooから、デパートの拡張のために邪魔な建物を解体してくれという依頼を受け、言われた通り解体する。しかし破壊した建物が文化遺産の家だったことから、訴訟を避けるために危ない仕事を受け、盗みを犯していく。



これが泥棒の始まりであり、ゲームのあらすじである。
このゲームは主に、60秒で目標をこなして指定場所に戻るゲーム。
しかし60秒で車を3台盗んだり、パソコンを3台盗むなど無理がありすぎる。
Teardownは名前の通り、盗む過程で邪魔になる壁やものを解体し、盗むルートを考えるパズル要素が入ったゲームである。

急成長

Teardownはアーリーアクセス配信の4月から8月までにかけて、約110万本の売り上げを果たし、配信当日の1日のみで1800件を超えるレビューを受け、好評だったレビューが96%を占め、キャンペーンモードPart1のみプレイ可能だったアーリーアクセスの18ヶ間で全プレイヤーの平均プレイ時間18時間を記録しました。
Steamアワードでは「最も革新的なゲームプレイ」賞にノミネートされました。

Teardownは、大手の会社やグループではなくインディーゲーム制作スタジオであるTuxedo Labsによって開発されました。にもかかわらずアーリーアクセス終了後も、Modの自由度やコミュニティの広さが注目され、人気があり続けています。

Modとコミュニティ

キャンペーンモード(ストーリー)が終わった後も人気があり続ける理由は、Modの自由度が高いことです。Modの発達によりストーリーが終わりやることがなくなっても、Modで楽しむことができます。GTA5が10年前に発売されたゲームなのにもかかわらず今も現役なのは、Modのおかげであるように、TeardownもModのおかげで現役でいることができました。
Teardownにはマルチプレイがありません。ですがいまだに人気があり続けているのは、それほどの面白さがあるということです。
しまいには、公式でマルチプレイが実装される前にマルチプレイModが開発されるほどです。

Tuxedo Labsの実績

Teardownの開発元、Tuxedo Labsは、スウェーデンのマルメにあるテクノロジー主導のゲームスタジオ。Teardownのゲームエンジンは、Tuxedo Labsの創設者であるDennis Gustafsson氏が手掛けたもので、Teardown専用に開発したエンジンが使用されている。Tuxedo Labsにとっての初作Teardownは、たくさんの人気を得た結果、Tuxedo Labsの認知度がどんどん上がっていく。しかし….

Tuxedo Labs公式サイト☟


買収と悲劇

2023年11月15日。Teardown Ver1.5が配信。
この日を境に、すべてが変わる。

Embracer Groupに所属するSaber Interactiveは、Teardownの技術がより高く、人気を得ると予想し、ゲーム業界のトップであるMinecraftやプレイヤー数の多いRobloxと張り合うために、ゲームの買収を正当化。
2022 年7月1日。Saber InteractiveはTuxedo Labsを買収
2022 年12月、Dennis Gustafsson氏が買収以前に開発していた無料のDLC「Art Vandals」が配信。3月には、ゲームの価格が値上げされたが、マルチプレイを含むさらなる無料アップデートが開発中と発表した。
その当時、サンドボックスの自由度を重視していたTuxedo Labsは有料のDLCをリリースする予定はありませんでした
2023年11月15日。ゲームの開発主導権をSaber Interactiveが担当し、開発されたバージョンとDLCが配信。トレーラー動画のナレーションを俳優のOwen Wilsonを起用するなどし人気上昇を図る。
PlayStation5、Xbox Series X|Sでの配信がスタートしたと同時にTeardownのVer1.5が配信された。これによりゲームに大幅な変更、日本語を含む多言語化となった。
ゲームエンジンの調整やHUDの変更、最適化などがされたが、コミュニティではこれが不評を呼ぶ。
ゲームエンジンの調整により物理演算がおかしくなり、「ルートを作る」というゲームのメイン要素が難しくなる。さらにHUDが無駄に大きく、見ずらくなり、更新前よりもゲームが全体的に重くなってしまった。
更新前で発生しなかったバグや不具合が発見され、進行不能になるなどのゲームとして重大な問題も発生。これによりコミュニティでは、バージョン
1.5が配信された当初、更新前までの古いHUDにするModや、最適化された物理演算を再現するModなどが配信され、中には二次配布を許可した、最新バージョンに対する抗議Modも作られるほどでした。

更に、有料DLCをリリースする予定のなかったTuxedo Labsと反対に、
Saber Interactiveは有料のDLC「Time Campers」を配信。
自分も購入しプレイしてみたが、追加のストーリーを楽しめただけで、やることは同じ。さらにはツールも見た目が変わっただけで新しい要素はあまりなかった。
この点からすると、ストーリーが好きな方以外は購入しなくてもいい気もした。なぜなら新しい要素はすべてコミュニティの方がModとして制作し配布しているためである。

なぜここまでコミュニティが反対しているのか。自分が考える理由の1つとして、アップデートによる様々な変更で一部の人気だったModが動作しなくなったためだと考える。
Modとコミュニティで書いた通り、このゲームにマルチプレイがない中で人気があり続ける理由はModの存在が大きく、Modによって無限の楽しみ方があるといっても過言ではない。しかしその良さをアップデートで消してしまった。このことからModコミュニティでは、人気なModの制作者様が制作をやめてしまったり、最適化されていないModの流通によりクラッシュが多発したりなど、さまざまな要因からModコミュニティが縮小しつつあることが原因と考えている。

抗議Mod「Dumpster Fire」

オリジナル抗議Mod「Dumpster Fire」の制作者様は、Modの解説ではこのように話している。
「I got this game once it first released, it was great. What has really kept this game alive so far, was the modding community. Unfortunately, the developer was bought out by Saber Interactive, which decided to make a console and 'season pass' update causing great damage to the PC version of the game, especially the modding scene. As a modder myself, I feel betrayed. I had really high hopes for the future of this game, and, hopefully, Saber won't kill it for profit now.

I am pretty much a sunday modder and make mods for my own enjoyment, so I was very disappointed to find out the dumpster fire caused by changes (probably) implemented in the name of the console playerbase. I HOPED THIS GAME WOULD FURTHER PUSH BOUNDARIES, INSTEAD OF SETTING RESTRICTIONS.」

「これまでこのゲームを生かし続けてきたのは、Modコミュニティです。」「願わくば、Saberが利益のためにゲームの良さを消さないように願っています。」というようなことが書いてあります。
さらに、今後のアップデートで改善すべき点を書いています。
その中には、やはり「アップデート前のModとの互換性を追加すること。アップデートで動作しなくなったModはかなり多い」という文や、Tuxedo Labsの考えていた通り「サンドボックスゲームに多大な悪影響を与える可能性があると感じます」という。
Mod制作者からすると、人によって購入しているかしていないかが異なる有料DLCは、サンドボックスなどの自由度が高いゲームのModを作るにあたり、とても難しいのだと思います。

Teardownの未来

この先、このゲームがどうなるのかはSaber Interactiveがどのように開発をしていくかにかかっています。
上で様々な悪い点を挙げてしまいましたが、現在の最新バージョンVer1.6では抗議Mod「Dumpster Fire」の制作者様が挙げていた改善すべき点が少し修正されていました。HUDが少し小さくなり、物理演算やバグの修正などが行われ、今後も最適化されていくバージョンを公開すると発表しました。

自分はTeardownのストーリーがとても面白いと感じ、このゲームをとても愛しています。そのためSeadon Passを購入し、今後のDLCに期待しています。
これからこのゲームが革新的で、楽しいと思えるゲームになっていくことを心から願っています。

ゲーム購入の際の注意

ここからは、SteamでTeardownを購入する際の注意点を記載します。
この記事を書いている現在、2023年12月15日時点の話ですので、今後変更されている可能性があります。ご注意ください。

Teardownゲーム本編

Teardownゲーム本編は2023年12月15日時点では¥3,960円です。

ゲーム本編には、以下の内容が含まれます。

  1. キャンペーンモード(メインストーリー)

  2. サンドボックスモード

  3. チャレンジモード

  4. Steamワークショップで配布されているModの使用・作成

  5. 無料DLC「Art Vandals

抜粋すると、これがメインのゲームです。
キャンペーンモードはゲームのストーリーミッションが楽しめます。
サンドボックスモードは、ストーリーで登場したほとんどのマップで、自由に遊べます。
チャレンジモードは、サンドボックスモードでプレイできるマップでの挑戦的なゲームプレイができます。
(ヘリコプターに常に追われながら何個の宝箱を盗めるかなどのチャレンジ)

Modは、さまざまな種類があります。
配布されているマップで遊んだり、追加のチャレンジやゲームがあるModもあれば、使用可能なModツールやスポーン可能な車両などの追加Modもあります。Teardown本編にはマップ作成モードや編集モードが付いているので、Mod作成も可能です。

無料DLC「Art Vandals」は、DLCとして追加されるストーリーを楽しめます。このDLCはModを作成するためのチュートリアルとして作られましたが、DLC専用ツール「削岩機」などの新ツールを使用してルートを考えることがとても楽しいです。

以上がゲーム本編に含まれるものです。

有料DLC「Teardown: Time Campers」

続いて、有料DLC「Teardown: Time Campers」についてです。
DLC「Time Campers」は2023年12月15日時点では¥929円です。

DLC「Time Campers」は、以下の内容が含まれます。

  1. DLC「Time Campers」

西部開拓時代にタイムトラベルし、その時代のツールを使いミッションをこなしていくストーリーを追加するDLCです。
西部開拓時代の建物や乗り物として使われる「馬」を使いストーリーを楽しめます。
このDLCで追加されるマップはサンドボックスモードでも利用可能です。

DLC「Teardown: Quilez R0113R Robot」

ゲーム内に登場するセキュリティ会社「Quilez Security」の最新型セキュリティロボット。サンドボックスモードのスポーンメニューからスポーンさせることができる。
単体では販売されておらず、Seadon Passを購入するとついてくるオマケのようなものだが、使っていてとても楽しい。

サンドボックス限定だが、いつかのDLCで活躍することを祈る。

Teardown: Season Pass

Season Passは、すでにゲーム本編を所有しているユーザー向けのDLC詰め合わせパックだ。今後に配信されるDLCを別で買わなくてもすぐに遊べる。いわば「先払いDLC」である。

Teardown: Season Passは2023年12月15日時点では¥3,480円です。

Teardown: Season Passには、以下の内容が含まれます。

  1. DLC「Time Campers」

  2. DLC「FolkRace」

  3. 他、今後発表予定のDLC2つ

  4. DLC「Quilez R0113R Robot」

2023年12月15日時点では、DLC「Time Campers」とDLC「Quilez R0113R Robot」のみ配信のため、この2つしかついてこないが、2024年春に配信予定のDLC「FolkRace」と、その他2つのDLCが付いてきます。
DLC「FolkRace」は、たくさんの車両が追加されAIとの破壊的なレースができるゲームモードが追加されるとのことです。
残り2つは2024年末までには配信されるとのことです。
DLCの内容問わず購入する予定の方はこちらを購入してみてください。

Teardown: Deluxe Edition

Teardown: Deluxe Editionは2023年12月15日時点では¥5,800円です。

Deluxe Editionは、ゲーム本編+DLC「Time Campers」、DLC「FolkRace」がセットで購入できるもの。ゲーム本編を持っていないユーザー向け。

Teardown: Deluxe Editionには、以下の内容が含まれます。

  1. ゲーム本編

  2. DLC「Time Campers」

  3. DLC「FolkRace」

ゲーム本編を買う際に配信内容が決定している&配信されているDLCも一緒に買いたい場合はこちらをお勧めします。

Teardown: Ultimate Edition

Teardown: Ultimate Editionは2023年12月15日時点では¥5,800円です。

Ultimate Editionは、ゲーム本編+Season Passが付いてくるというようなものです。
Season Passを購入したい場合、ゲーム本編を持っていない方はSeason Passを別で買うのではなく、Ultimate Editionを購入すれば別で買わなくて済みます。

Teardown: Ultimate Editionには、以下の内容が含まれます。

  1. ゲーム本編

  2. Season Pass

Season Passを購入する予定だがゲーム本編を持っていない場合はこちらを購入しよう。

終わりに

長々と読んでいただきありがとうございます。
レビューというかもはや解説のようになってしまいましたが、少しでもTeardownをプレイしてみたいと思ってくれたらうれしい限りです。

個人的にTeardownのストーリーが大好きなので、別でストーリーを解説するブログを書きたいと思っています。
間違った情報(特に日付など)があるかもしれませんが、ご了承ください。
GTA5がプレイできないのでwikiを更新できませんが、ブログの方の頻度を上げていくのでよろしくお願いいたします。

では、また。

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