見出し画像

【翻訳】3BP、IPのCbet戦略【MTT】GTOWブログ.87


あなたは多くのチップを投資して3betをし、最悪のシナリオを何度か回避する事が出来た。そしてポストフロップではエクイティアドバンテージとポジションアドバンテージの両方を享受することが出来ている。その結果として、ほとんどのフロップでアグレッシブにプレイし、エクイティをオーバーリアライズすることが出来るのだ。

プリフロップで3betをして、オリジナルレイザーがOOPからコールした時点で、あなたは既に多くの幸運を享受していると言える。確かに、あなたの3betレンジの多くはその場でポットを獲得することをお望んでいたが、ポストフロップをインポジションでヘッズアップ出来るという事は十分に良い結果である。最も強いハンドを除いては、オリジナルレイザーからの4betや、cold4betに直面するよりもよっぽど良い結果と言える。

この記事では、最適なプレイ方法、使用すべきベットサイズ、ベットしない方が良い場合などについて探っていく。



上記の通り、ポジションによる大きな違いはない。ポジションに関係なく、ほとんどのシナリオで傾向は同じである。BTNがCOに3betした場合、彼らはほとんどのフロップでUTGに対して3betした場合と同じようにプレイするだろう。

これは、3ベッターがオリジナルレイザーのレンジの強さに基づいてプリフロップのレイズ戦略を変更し、オリジナルレイザーも同様にコール戦略を変更するからである。オープンレイズがCOから来た場合、それはUTGから来た場合よりもはるかに広いレンジである。BTNはUTGに対してするよりも広いレンジを3betすることでそれを補完し、COはさらに広いレンジで3betに対してコンティニィーする。つまり、両者のレンジの相対的な差は変わらない訳である。

3betがよりアーリーポジションから行われる場合、それはアクションに大きな違いを生む。なぜなら、アーリーポジションの3betは、レイトポジションの3betにはない追加のリスクを負うからである。UTG1はUTGオープンに対してBTNよりもタイトなレンジで3betしなければならない。この場合も、UTGはBTNに対してコールするよりも少しタイトにコールすることでこれを補完するので、その相対的な差は大きくない。

しかし、スタックサイズは大きな違いを生む。3ベッターは、スタックサイズが浅くなるにつれて、ベット額を小さくし、より頻繁にベットするようになる。ポジションの優位性に加え、3ベッターはほとんどのフロップでナッツアドバンテージを享受できる。これは、ビッグポケットペアや、強いペアを作る事が出来るAKのようなビッグブロードウェイカードを持っている可能性が高いからである。3betの目的は主にフロップのSPRを4以下にするためであり、その時点でほとんどのボードでこれらの強いペアをナッツとして扱うことができる。

SPRが低いにもかかわらず、彼らは3つのストリートにベットを分散させることでレバレッジを利用したいのである。こうすることで、リバーでスタック全てを賭けたベットにアクセスしたいときに(バリューであれブラフであれ)容易にアクセス出来るようにし、相手の中程度の強さのハンドに大きなプレッシャーをかけることができる。


浅いスタックの場合、それはフロップで小さなベット(多くの場合ポットの25%以下)をすることを意味し、ターンやリバーでも小さなベットをする余地がある。スタックが深い場合は、ターンやリバーでも同程度のポットサイズのベットで全額を投下出来るように、フロップで少し大きめのベット(50%が一般的になり始める)をする必要がある。


ブランクフロップ


3ベッターはオリジナルレイザーよりもかなり強いレンジを持ってフロップに臨むため、両プレイヤーにヒットしないフロップはプリフロップでのエクイティアドバンテージを確固たるものにする。ここでは552rのフロップを例にとる。

BTNはビッグペアのアドバンテージを活かしてターンとリバーでポラライズドレンジでベットするため、ポットを大きくしてリバーでオールインを仕掛けるメリットがある。

たとえ100bbのスタートスタックであっても、BTNの3ベッターはUTGのオープナーからトリップスやそれ以上のハンドに遭遇することを心配する必要がほとんどないため、自由にベットすることが出来る。



50%と75%のサイズが多用されていることに注目してほしい。ほとんどのランアウトでは、BTNはビッグペアのアドバンテージを活かしてターンとリバーでポラライズドレンジでベットするため、これらの効果的なナッティなハンドでリバーでオールインを仕掛けるためにポットを大きくするメリットがある。
COのオープナーには5xや2が多いので、BTNの3ベッターはCOに対してはより慎重にプレイする:


COに対しては、BTNはチェックをvs UTGのシナリオより多用し、75%や50%ベットから25%ベットへとサイズダウンする。
しかし、これは彼らにとって依然として非常に有利なシナリオであることに変わりはない。エクイティはほぼ半々だが、BTNのEVは10.78bb、COのEVは7.72bbである。これがレバレッジであり、ポラライズドレンジの作用である:


40bbのスタックでは、COのレンジにトリップスがあることはもはや心配する事ではない。それはトリップが存在しないという意味ではなく、スタックが40bbになるとBTNはポケットペアをナッツとして扱っても十分になるということである。彼らは、100bbのBTN対UTGのシナリオと同じように、自分のレンジ全てをベットするが、スタックが浅くなった分、小さいサイズを好むようになる:


このシナリオにおいてポットの50%をベットするハンド(大きいサイズ)はBTNの最強のハンド群ではない。つまりこれはナッツorエアのベットではない。このような浅いスタックでは、KKやAAのような比較的不死身のナッツハンドは小さくベットして追加のアクションを誘発したい。なぜなら、彼らは後のストリートでバリューベットを続けるのに十分強く、フロップのベットが小さくてもリバーまでに簡単にスタックを入れることができるからである。
50%ポットをベットするハンドは強いが脆弱なハンドである: JJ、TT、さらにはA2s、AKoもこのカテゴリーに入る。これらのハンドはエクイティを否定することから利益を得るが、フロップでコールされたときにでも依然として優位である事を期待している。しかし、多くのターンでバリューベットを続けることはできないので、フロップでより多くの資金を投入することを優先する。



Aハイフロップ


3bpのレンジはAxハンドが多くなる傾向にあるため、Aハイフロップに対する戦略が難しくなる。あなたがAを持っていなくても、相手がAを持っている可能性は高い。さらに、エースハイのフロップは、それ以上のカードが来ないため、最も静的なフロップの一つである。その結果、3ベッターはレンジアドバンテージの程度に応じて、多くのチェックや小さなベットをする傾向がある。エースハイのフロップは彼らにとってかなり有利であるが、彼らのレンジの大部分のKK、QQ、弱いAxのようなハンドはベットしてもあまり得るものがない。

例えば、以下がA93rでのBTN対UTGの100bbの戦略である:


BTNは55%のエクイティを持っているが、かなりの頻度でチェックし、ベットしても小さなサイズにとどまっている。これらのチェックのほとんどはポケットペアや弱いAxであり、エクイティをあまり否定出来ず、大きなポットをプレイしたくないハンドである。AQ、AK、特にAAのような強いハンドの場合、UTGのコールダウンレンジをブロックする効果があるため、大きな金額を投下するのは難しい。実際、BTNが最もコンスタントにベットするハンドは99であり、これはUTGのAxレンジをブロックしない唯一の極めて強いハンドである。

100bbのUTG1 vs UTGのマッチアップでは、3ベッターのエクイティアドバンテージは60%を超える。彼らはこのシナリオではあまりチェックしないが、チェックのほとんどは10%ポットベットに置き換えられるので、大きな金額をポットにつぎ込んでいるわけではない:


より浅いスタックでは、スモールベットはさらに小さくなる。40bbのスタートスタックの場合、BTNの3ベッターはUTGのコーラーに自分のレンジの半分以上で10%ポットをベットする:


2ブロードウェイフロップ


フロップのビッグカードはハンドの価値を固定化させる傾向があり、これは両プレイヤーのレンジでビッグカードが多く含まれる3bpで特に顕著である。そのため、このようなボードでのCbet戦略はAハイフロップと似ており、ミドルペアによる多くのスモールベットとのチェックを行う。以下はKQ5rのBTN vs COで、有効スタックは40bbである:

深いスタックは3ベッターのナッツアドバンテージを強調し、控えめなハンドでベットしたり、よりポラーなレンジでサイズアップする事を可能にする。以下は100bbスタックのBTN対COである:

ランアウト次第では、フロップでベットした中程度の強さのハンドが後のストリートでブラフに変わることもある。スタックが深いほど、BTNはナッツアドバンテージを活かしてフロップとターンで非常に高いブラフ頻度を実現出来る為、スモールポケットペアのような理想的ではない候補でもブラフが可能になる。
有効スタックが40bbの場合、同じシナリオでこれらのハンドでのチェックが多くなる:

スタックが浅いほど、ターンやリバーでのポラライズドベットでCOにかけられるプレッシャーが制限されるため、中程度の強さのハンドをチェックするのも安全な提案と言える。


ミドルコネクテッドフロップ


876ttのようなミディアムコネクテッドフロップは552rのようなローペアボードと多くの共通点がある。エクイティはほぼ半々であるが、3ベッターのレンジにはアンペアのオーバーカードが多く、コーラーのレンジにはナッツクラスになり得るハンドが多くあるため、チェックバックが多くなる。以下は876ttにおける100bbのBTN対CO戦略であり、BTN対UTG戦略とよく似ている:

多くの混合戦略が取られているが、いくつかのヒューリスティクスが際立っている。ストレートがピュアベットであるのは、多くのミディアムハンドがチェックするのと同じ理由である。コーラーにとってチェックレイズしやすいフロップだからである。他によくベットされるのはドローと、強いが脆弱なペアで、特にドローも兼ねている場合(TT、99)である。
40bbスタックのBTNにはストレートが少ないが、それでもベット頻度は変わらない。彼らはオーバーペアを多くベットすることでそれを補い、低いSPRでもより楽にスタックの全てを投下出来るよう準備をする:

これは、多くの3ベッターがこのようなコネクテッドフロップを最悪のシナリオだと考える理由のいくつかを浮き彫りにしている:

  1. スタックが浅いと、過剰にモンスターを恐れてしまい、オーバーペアを強くプレイする事を躊躇してしまう。

  2. スタックが深いと、3レンジの構築が不十分になる。多くのフロップでオーバーペアをナッツとして扱うにはスタックが深すぎる場合、876ttのようなボードでナッツがするように、より多様なレンジで3betする必要がある。


まとめ


スタックの深さによってCbetの大きさが決まる。ナッツアドバンテージがある場合、スリーベッターは3つのストリートで全てのスタックを掛けるオプションがあるようにベッティングを構成する。浅いスタックの場合、これはターンとリバーにベットする余地を残すために、ポットの10%程度のベットを意味する。スタックが深い場合は、スタックを入れるために後のストリートをオーバーベットする必要がないように、大きめのベット(それでもハーフポット以上になることはほとんどない)を好むかもしれない。強いが脆弱なエクイティを持つハンドは、このような大きなベットをするのに最適な候補である。
SPRと自分のレンジの構成を意識することは、3bpをうまくプレイするために不可欠である。3ベッターのレンジとコーラーのレンジの最大の違いは、一般的にビッグペアと最も大きなアンペアのハンド(AK)である。これらのハンドを強くプレイできる状況であれば、3ベッターはより頻繁にCbetをすべきである。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
記事は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事を読んで良いと感じて頂けましたら、noteのスキ、やSNSでの拡散、Xのフォロー、サポート等をして頂けますと、本当に執筆の励みになります!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?