存在

 存在を消し去りたい、一瞬で消えるパソコンの中のファイルみたいに。それでも、誰かが私を少しでも記憶してしまっている限り、私はどこかで存在し続けてしまうのだろう。

 もしも私がここで死のうと、私という存在を今すぐ完全に消滅させることは難しい。存在とは、記憶だと思う。たとえばゲームのキャラクターがストーリーの中で死のうが、画面上から消えようが、元々いなかったことにされようが、プレイヤーである私たちがキャラクターを記憶していれば、その消えたはずのキャラクターは存在すると言っていいだろう。

 私は存在を消し去りたい。誰の記憶からもいなくなりたい。私という人間の欠片ひとつ残さず消えたい。などと思うわりには、自殺するにも生きていた痕跡を残したいと思うし、Twitterやらnoteやら、あらゆる場所で気持ち悪い文章を投下しているし、四六時中人間と会話しようとする。一体どっちなんだ。
 ちなみに私はアッパー系コミュ障なので、ただの距離感がおかしい人だ。出会って数日しか経っていないインターネットの人間にだるい絡み方をするそういう人間だ。

 最初から生まれてこなければよかったのだろう。矛盾だらけ、頭のおかしい人間。自分の腕を切って、溢れる血を見つめて気分が高揚する異常者。誰かがどこかで必要としている風邪薬を、精神的な苦痛を和らげるために使って迷惑をかける最悪の人間。

 この前も「今度こそ本気で死のう」と前々からの計画を実行しようとしたが、なんだかんだで今も生き延びている。死ぬのが怖かったから。死ぬ死ぬ詐欺も程々にした方がいい。この辺りの話は需要があれば後で書こうと思う。

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