「マーケットリサーチ大全」を読んでみた

----------書籍情報----------------

書籍名:売れるしくみをつくる マーケットリサーチ大全
著者:菅原 大介


■はじめに

本書は、マーケティングリサーチのマクロミル社で調査技術を学び、数々のプロジェクトにリサーチャーとして入って成功をされてきた筆者が、
リサーチの方法について記載した本になります。

著者は、リサーチをして、その結果があっていたかを確かめていくようなマーケティングの行為は、「努力は地道すぎるがゆえに、あまり他の人がしていないため、”武器としてのデータ”に化けて大いに差べつできる」といいます。

今週はリサーチ技術についてを学ぶ本を選考し、月曜日からの現場、また来週に活かしていきたいと考えています。

普段の業務でも、なかなかリサーチの時間が満足にとれないことが多いため、
スピーディーに効果性高く、リサーチをしてLPやマーケティングプランに活かしていきたいと思います。


■良いリサーチと悪いリサーチ

本書では、「リサーチとはかげるポイントを見つけること」としています。
しかし、「勝てそうであればなんでもいいか」というと、そういうわけではなく、世の中には「良いリサーチ」と「悪いリサーチ」が存在するといいます。

良いリサーチは、集めたデータからストーリーが見えたり、ブランディングにつながるといった特性があります。
アプローチしたいテーマに対して、リサーチする対象・リサーチする内容があっていて、見る人に納得感があるからです。

逆に悪いリサーチは、「独善的な情報操作」になっていることが特徴です。
テーマへのアプローチを強めたり、あまりひどく誘導的な質問をしたり、意図的に選択肢を少なくしたりする場合があります。
また、これは意図的に行うこともあれば、本人がそれと気が付かずリサーチを進めてしまうこともあります。

たしかに、リサーチといっても、ある程度自分の目星をつけてリサーチを進めてしまうことが多々あります。
ネットの検索も、「こういう層はないだろう」と思った前提でネットリサーチをしてしまったりします。

先日青塚さんから言われたのですが、「必ずリサーチはネットリサーチだけでなく、リアルリサーチをいれる。」というのをご教示いただきました。
そうするとネットでは出で来なかった話や、自分が思っていなかったような悩み、シチュエーションが見えてくるといいます。

目星をつけたリサーチをしないように、ネット検索でも、自分の目星や勘に頼った調べ方をしないように気をつけるとともに、リアルリサーチも行うようにしようと思います。


■年収ではなく、消費感覚を理解する

御社Webでもそうですが、よくターゲット層を「ビジネスでもそこそこいいポジションで、高所得者層」とすることがよくあります。

こうした層をターゲットするとき、おおよそで、
・世帯年収や個人の年収
・可処分所得
・仕事の役職
などを設定して、ペルソナをたてます。

本書では、「戦法としてはまっとうな進め方だか、お金があれば高いものを買うだろう、たくさん買うだろうという考え方は、やや商売くさい考え方。この見立てだけでビジネスが成功していれば苦労はないだろう」といいます。

というのも、仮に高所得者層でも、コンビニでは割引のお弁当を買いますし、着る服は全身ユニクロ、あるいはGUでいいという人は決して珍しくないからです。
そのため、上記のようなデータだけでは、情報がまるで足りません。

このズレをなくすためには、お客様のライフスタイルからにじみでる消費感覚(商品単位の予算・お小遣い)を把握することが重要だといいます。
この消費感覚をつかめると、商品の値段設定や、商品政策・販売施策を最適な形で企画できるようになります。

▼消費感覚をつかむためには?
消費感覚をつかむためには、「買い物の頻出プライス」に注目するといいます。

例えば、ターゲット層と合致する雑誌(メディア)を参照します。
【プライス×カテゴリ/アイテム/組み合わせ/シーン/クラス感】を発見するワークを行います。

たとえば、雑誌でかかれている
「TOTAL¥1980以下の小物でいつものシンプルコーデをアプデ☆」など、特集されている小物や服の値段感をキャッチアップします。
上記のような情報を集めることで、それぞれユーザーがどんな消費感覚をもっているかを出すことができるといいます。


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本書で書かれているように「お金を持っているから高い商品でも買う」というのは安直な考え方だと思いました。
ターゲットの性格やプライオリティまでを考えたうえで、商品の値段設定、LPのオファーなどを考えていくようにします。

また今回はファッション誌で決める方法が取れあげられていましたが、ユーザーの性格と合うような他の情報からも、消費感覚を探ることはできるのではないかと思いました。

年収や役職といった、数値データなどだけでなく、ユーザーの感覚や性格などについてももっと深堀したうえで、ペルソナ像をつくっていくようにします。


■まとめ

いままでリサーチは、決まったやり方でネットリサーチばかりしていましたが、本書で学んだ方法でもリサーチを進めていくようにします。

また、自分はリサーチの際に無意識にある程度の訴求やターゲットの層を決めてしまって、偏ったリサーチをしてしまっているように思いました。

限られた中で、過去の案件や事例を参考にすることは重要ですが、0から可能性を考えることや、リアルリサーチをして、自分が想定できていなかったユーザーの声の情報を習得できるようにします。

また、先日フィードバックいただきましたように、
大全だけ読んでいてもアウトプットができる場がないため
これから先、読んだ本をアウトプットできる方法を別途ご提案させていただければと思います。






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