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吹き矢/ポイント その3「不動」②

筒を動かさないようにする「(支える)」、の続き「(くち)」編です。「口」としましたが、「顔(頭部)」と口元で「支える手(一般的に右手)」も含みます。前回もお見せしました、下の「」部分ですね。

またまた協会の指導書より借用

ここでは、私は<手・口・眼>の3点に注意(?)して、練習しています。

1.手 ―― 筒をギュッと握らない

■ほとんどの人は、(上の指導書の写真でも)筒を構えた時、口元で筒を支える手(ほぼ右手)は、筒をギュッと握っているようですが、左手と同様、(吹いた時、多少なりとも)手の動きが筒を動かしてしまうのでは?
と思い、私は右手も筒を「支えるだけ」という感じにしています。

破線が、自分から見た筒のイメージ

■上の図のように、右手の親指と人差し指で(軽~く)筒を挟んでます。そして、手の甲部分は顔に当てて、一体感を保つようにしています。
これにより、右肩(=右手)の動きが(多少でもあったとしても)、筒に伝わりにくいんじゃないか、と考えているわけです。
吹く時「右手は全く動かへんで!」と言う人は、かえって筒を安定させるために、ギュッと握った方が良いかもしれませんが…。

2.口 ―― 筒口の部分を噛まない

■「筒口(筒を口でくわえる時のマウスピース部分)」を「歯で噛んでいる」と言う人が多いようです。私もやってみたんですが、以下2点問題があるように思いました(いたって個人的印象ですが)。
①歯でガチッと噛むと、唇の方が少し緩んで、勢いよく息を吐いた時、息が口角(口の両端)から漏れそうに感じました。
②多少なりとも歯(=身体の骨)の動きが、直接に筒に伝わるのではないか?
と言うことで、私は、筒口を「歯で噛まず」に、「唇で筒を密閉するようにくわえて」吹いています。

■さらに、筒口は、もともと「硬質」の素材なので、私はシリコン製のマウスピースを装着しています。これにより、少し径が大きくなり、また弾力性があるため、より唇にフィットする感じがしています。

シリコン製マウスピースを装着した筒口

3.眼 ―― 吹いた瞬間、筒先を見ておく

■矢を吹いた(次の)瞬間、私は以前、つい矢を眼で追っかけていました。でも、これがダメなんですね~。
ゴルフでも、打った瞬間、ボールを眼で追いかけると「ヘッドアップ」で球筋はブレる、と言います。「フォロースルーが大切!」と言うわけです。
吹き矢も同様、だと思います。
矢を吹いた瞬間、飛んでる矢を見ずに、「筒先が動いていないこと」を眼で確認することが大切 ―― これは先輩から教わりました。

■眼の焦点を合わせる(フォーカス)順番(流れ)をまとめると、以下のようになります。
①(筒を持ち上げる時)マトの中心(黒点)に。
②(筒を構える時)2つに見える筒先と黒点に。
③(矢を吹く時)2つに見える筒先を結ぶラインの中心に。
(吹いた瞬間)筒先に
なんだか、チョコチョコ視点を変えているようで紛らわしいようですが、慣れるよう練習(努力)中です。

4.余談/「タンギング」による吹き方について

■YouTubeで「タンギング」によって矢を吹くやり方が紹介されていました。「タンギング※」というのは、下図のように、舌で息を溜めて、一挙に息を吐きだす「破裂音」あるいは「無声音(Tu)」の出し方。  ※Tonguing(Tongue=舌):舌使い

タンギングでの舌の動き

■一瞬で大きな息を吐くことができれば、この「タンギング」で、矢を(物すごく)勢い良く飛ばせる!ということで、「筒口に舌を当てて」筒をくわえ → 息を溜めて一挙に(舌を解放して)息を吐く、というやり方。
私もやってみました…その結果。
①確かに、瞬間的に、勢いよく息を吐くことができますが。
②どうしても口と筒が振動して、狙いが定まらない。
③(キタナイ話ですが)唾液がベッと出て、矢1本ごとにクリーナーが必要!
ということで、この吹き方は、私としては「却下!」。
あまり目移りせずに地道な練習を続ける、と言うのが一番かもしれません。

■以上「不動」というテーマの究極の形は、「マト(ターゲット)に集中」して、「機械(マシン)のように」動かずに、矢を放つ、と言うことでしょうね。で、連想するのが、(私の大好きな)劇画の「ゴルゴ13」。
吹き矢の基本動作の時、私は「俺はゴルゴ13だぞ!」とイメージしてます。
皆さんは、基本動作の時、何かイメージされていますか?