観戦記者:八木⑧ #指す将順位戦6th B級2組 ラギィさんvs島ノ葉 尚さん戦観戦記

 この対局はそれこそ『指す将順位戦らしい一戦』ということで、観戦記者八木の依頼に島ノ葉さんとラギィさん両人の了解が得られ観戦記を書かせていただく運びとなった。この場を借りて感謝する。

今回観戦記を書かせてもらおうと思った理由を紹介しておく。
その理由としては、この対局は『指す将順位戦らしい一戦』であることを強く感じており、その中にあるもの、これは、簡単に書いてしまう。
 ”縁”である。
一言で終わらせられないのだけれども、昨今の『なにか』関連のように、この言葉もなかなか深い沼のようなものであるので、縁という言葉を軽々しく使わさせていただく。縁を強く感じたのである。
(以下は記憶の中の話であるので脳内変換したものであるので羽も翼も滑走路もついている。ツイッターのリンクは貼らないので安心してくだされ。)
 はじまりは、6thの指す将順位戦の募集を開始する前あたりの時期である。その時に島ノ葉さんは呟きからラブレターを送っている。そういうツイートに呼応したかどうかわからないけれども、他の方からそれに関連のありそうなツイートも見かけた。こうしたツイートの輪(チェイン)を勝手につなげてしまって勝手に想像を働かせるのがツイッターのよいところである。
 内部事情は知らないので想像で書くと、将棋の研究会が過去にあり、島ノ葉さんからそのメンバー、ラギィさんへの指す将順位戦で指しませんかのいわばラブレターである。果たし状である。こういう関係性が目の前で繰り広げられており、それに充てられた記者は書かずにはいられなかったのだ。実際のところの答え合わせは是非ともぞののば逃げラジのどこかの回で語っておったので全部視聴しよう!

 当初研究会では自身の棋力のほうが客観的に見ても低い(想像です)ところ、時がたち、参加者もそれぞれ忙しくなってきて、研究会もそぞろになってきたところ(想像です)で、ただ、やはり将棋は続けておって、参加を迷っているかつての格上に自ら是非とも指したいというやはり直球のラブレターをですねえ(エアろくろ)これはもうなんて言うか、あれです、あれですねえ。これは記録するべきであると、こういう関係性を記事として残す必要があると、単なる将棋の内容だけが観戦記ではないと、そう強く言っていきたいところでもあります(フンスフンス)またそういう関係性を垣間見えるTwitterですが、それこそ諸行無常(All things must pass)の世界であり、呟きは未来永劫残さずとも良いので、そういった情報が失われてしまうこともありつつ、ただそういうTwitter発?の将棋を趣味にして同一とした人たちの関係性はですね、そう、尊い。尊み秀吉。気分はもうあれです、王政発足した当時の壁画絵師の気分。刻み付けることも必要なんです。

 さて本記事の趣旨を理解していただいたところで対局者のお二人について紹介させていただく。
 先手のラギィさんであるが、扇風機の時代からFFの関係でお世話になっており、ラーメンが好き。たまにエアリプで交信させていただいている。指す将順位戦では、1st 2nd 3rd 4th と連続で出場されて5thで休憩後、6thでカムバックである。(さっき予測変換でカムバックラギィと出てきたのだけれどもこのPCは偉い)。1st:B級4組 3-6(下入替→維持), 2nd:B級3組 8-3(上入替→昇級), 3rd:B級2組 5-6, 4th:B級2組 4-7というわけである。カムバックでB級2組で戦う。4回戦まででは1-3として黒星先行としており、ここら辺での白星が欲しいところである。戦型は四間飛車(記憶の中では)を得意としている。

 後手の島ノ葉さんであるが、お見掛けしたのがもしかすると最近で、記憶では指す将順位戦紹介動画からその名を知り、ここ最近では毎週声を聴いているのですでに何十年も勝手に知った気になってしまっている。遠距離恋愛の人、毎日何かしらの方法で相方の声は聴いたほうがいいぞ。最近は上記でも示したように同じく指す将参加のぞのみPさんとともにラジオを始めており、毎週光り輝いている。ぞののば逃げラジは原則毎週水曜日または木曜日夜の21時から。約60分一本勝負。指す将参加は3rdから4th 5th を経て6thで4周年目を迎える。5thの意気込みに『結局参加せずにはいられなかった』と書いてあり、いくばくかの葛藤もあったかと思われる。3rd:B級3組 6-5, 4th:B級3組 6-5, 5th:B級3組 8-3(上入替戦→昇級)となり6thでB級2組で戦うこととなった。4回戦まででは2-2として指し分けており、着々と白星を集めたいところである。戦型は個人的観点からはオールラウンダーであり、なぜかというと、本人情報としては”対抗系党”であるからである。そういえば大山康晴先生も対抗系党だったような気がしますなぁ。
 指す将順位戦としては初手合わせ。ただ上記の研究会では対局があったため、お互いに相手の術を知った相手との対局となる。こういう相手との経験がある対局も指す将順位戦での良さと個人的には思っている。 

 さて、対局の話に移っていく。

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先手ラギィさんの四間飛車に対し、後手の島ノ葉さんの左美濃である。こういうきれいな将棋を見ることができるのも指す将順位戦の醍醐味である。
数手進んで下記の図が先手の味付けであった。

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この歩を打たずに単に▲7六銀と進むと、後手からの△7七歩が効く。そのため飛車を前に出して銀のあたりを強くする。進んで下図。

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ここで引くようでは将棋は勝てない。まず飛車の頭を叩く。これは同飛車と取るところ。

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この時に後手の飛車に当たっているので、▲7五銀と取り、最終的に後手の銀損となってしまった。

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ここで後手は良さをもとめて△8八角としたものの、次の先手の手がぴったりであった。
 ▲6六角。

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某園長さんがべた褒めしていた手である。敵陣を覗きつつ先手で受けている手でありこれには後手は困ったか。
 ここから後の一連の先手の攻めが流れるようであったので紹介しておく。

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ここでまず恐れずに桂馬を跳ねていく。

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後手としては△同桂は▲2二銀などから見た目危ない以外の何物でもないので、△4三金として角を追い返すところであるが、ここで先手は決めておきたいところ(某四間飛車党のコメント)を決めに行く。
つまり、桂馬も角もぶっちぎっていく。そして金駒を設置する。

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こうなってくると、後手に渡した角と桂馬では守りようがない。やるならば△4九飛成であろうにも、その瞬間に詰んでしまう。以下進んで投了図である。

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受けもできず、先手の堅陣の前に投了もやむなしである。
局後、どうやら後手は幻覚が見えていたらしい。上記の銀損がすっぽ抜けていたようである。

将棋の内容はもしかしたら不本意だったのかもしれないけれども、再度こういう戦いの場所で対局することができるのが思っている以上にすごいことなのかもしれない。(了)

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