#指す将順位戦6th A級3組③ vs太一さん戦(自戦記)

前回までのあらすじはこちら

対局がほぼ定刻に開始した。振り駒と同等の力を持つ24のランダムチョイスにより▲太一さんー△ヤギとなった。持ち時間はおなじみ15分60秒である。後手目線でお送りしていく。

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さて、


さて?


ひしひしと感じる対策のにほひ。
これは、これはですね、うれしいですね。
こういう時は堂々と落とし穴に落ちていく千利休の志を受け継ぎこちらはこちらの道を行く。ここでわかることとしては相手は攻めを急がず、なんらかの守りの形を作ってから動いていくことになるので、こちらはとりあえず先に先制する必要があるということ。先制することさえも防がれるとこちらの作戦負けである。そうはいくかの気合の駒組である。ちなみにたまにウォーズでやってくる人がおり、その記憶を頼りに指し進める。

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一昔前の自分であったらば、△7六歩として▲同歩△同銀▲同銀△同飛車としているところだけれども、これは相手の角を使わせて満足できない。不満である。

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8八の角を活用できることになってしまうので、これはいけない形。であるので飛車を浮いてためていく。進んで次の図でつっかける。

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先手太一さんの特徴としては相掛かり風味では飛車を浮くので(前記事参照)、あの飛車を狙える形に持っていければと思っていた。感想戦ではこの時点でちょっと雰囲気がよくないと感じていたそうである。
例えばまっすぐ進むと、▲同歩△7六歩と進み(本譜でもここまでは同じ)、この7六歩は同銀とも同歩とも取れない。とると△8八角成から△4六角という両取りがかかる(下図)。

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これはさすがにニッコリ大満足である。であるので先手は▲3五歩として(下図)さてどうするか。

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熱心な読者のみなさまならおかわりかと思う。
そう、やられる前に、やれ、である。

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以下、▲6五歩とおさめに来たので進み、△5四桂の局面である。

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ここでは、△6五歩と華々しくいくのも考えていた。▲同歩には△7七歩成であり、これならばこちらがさすがにであるかと思って居るが、ほっとかれてほかの手が来るとどうなんだろうか。難しいところである。
本譜は7七の地点を守る▲8九桂馬。こちらの攻めを抱きかかえに来ている気がしていた。こうなれば相手の胸に飛び込みすぎるのもなかなか怪しいものである。進んで下図。

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角を活用しつつ相手の桂馬をめしとってやろうとしたときにならば敵陣に乗り込んでやるよ、という手が▲6五歩である。▲3六飛と寄ったあたりから▲3五飛と飛車角交換として、▲6三角などがあるのかどうか、を気にしておったのだけれども、先手も飛車打たれるときつい形となり、決心ができなかったそうな。とりあえず相手の馬をならせて銀で蓋をするという形にもちこみたい。

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さて相手の馬がとられている最中のこういうカウンターの歩が悩ましい。ただ、冷静に飛車打ちに強い形をしていると自身に暗示をかけることにした。なので飛車はここで見切る。普段のクエストならこういう見切り方は功を奏するのだけれども…。

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意地をはっていく。

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このタイミングで2二馬はあったような気がしているのだけれども。さすがにないか。同金同玉どちらも相手の猛攻を受けそうである。本譜はおとなしく進む。

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とりあえずこうなれば、一段落である。下段の金が効いていると自画自賛して形勢を楽観視している。

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ここらへんはイケイケどんどんである。▲同玉ならどんどん叩いていく。

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以下、攻め攻めで。下記の通り先手の投了となった。

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途中の歩を突いて機先を制し、その後途中のお互いの成り合いがどうでるか、という感想を持って居った。難しいところ気分的な楽観は馬をとれたところで心身的には落ち着いた。対局・観戦ありがとうございました!

<参考ツイート>


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