#指す将順位戦6th A級3組④ vsポラリスさん戦(自戦記)

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 まず、振ってこなかった。そうさ、伊藤先生推しなんだ居飛車党じゃないか。先手ポラリスさん、後手がヤギ。

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 先手が角道を開けた場合の袖飛車は大抵はこういう形になる。飛車を先手がどこに引くのかという問題であるけれども、先手ポラリスさんは浮き飛車を選択。この形には苦手意識はない。こちらの飛車は最大限のびのびした形。相手に何かされる気配がなければ引かなくてよいとも思われる。△7四飛のほうが角でいきなり飛車取りをかけられることはないのだけれども桂馬とのコンビネーションでいきなり△2五飛があることもある。こういう相掛かりを指していたつよつよの鍵フォローさんがいたので相手の形次第では選択肢に入る。

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 言っているそばから飛車を引く。4八銀に呼応する。▲5六歩から飛車をいじめる可能性が見えるのであるけれども、ほかの手としては相手の出方も見たいところである。

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 8二角と打ちに来い。という手。普段の24ならば嬉々として角交換して8二角と打ってくるが、局後ポラリスさんからも指摘のあった△4四角という手。

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これは決まっている。これが△2八飛でも△5五角でよい。なので角を生かすという意味では、角交換後▲7七歩として局面を落ち着かせる手もあるところである。後手は△8二角の隙は残っている。いやでもうーん、▲7六歩ですかね。これもまた、ほかの世界である。世の中は無数の対局でひしめき合っている。

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 本譜は▲6六歩として角道を閉じた。

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これもまた一局である。そして後手は守るか攻めるかである。まずは暖めていた打診である。対局心理はお付き合いしてくれるはずである。そして…

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同歩に9七歩として同香車に桂馬飛んで香車かわせるぜ、で飛車を浮くという考えじゃったのじゃ。

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△7六飛車盲点じゃろう。という読み。もちろんそんなうまくはいかない。▲2五飛車。

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香車は取らせてやるぞ、そして△2四香車打ってこい、であるけれども、△2四香車はそこまでうまみがなさそうなのである。
△9七桂成▲同角として単純に△6六歩とする。

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後手としての懸念事項は頭がわる…、いや頭が薄…いや頭が弱いのである。▲7三歩があったかもしれない。

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同飛車は▲6五桂でゲームセットである。△同銀は形が悪い気がする。俗にいう悩ましい歩である。その後に▲飛車に蓋→▲7七桂馬でもいいのか。いやー。本譜は▲飛車に蓋→▲7七桂馬である。

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△3三桂馬が第一感。引いてくれるならばよいのだけれども▲6五飛車がわからない。以下△6四香車!▲6六飛車△同香。ああ、これでいいのか。

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対局中の心理はなかなか難しいところであるけれども、なぜ振り返ると自然な手が思いつくのだろうか。対局中には二人の時間が流れている。6五飛車を防ぐためにまた、自然な流れでもあるけれども△7六歩を置き、桂馬がはねてこっちも桂馬を跳ねる。

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ここでもまた幻想の世界に入り込む。▲4六桂馬におびえる。

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ただ直線的に。飛車を取り合ってどうか。

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上図は一例であるが思ったよりも後手には刺さってないのかもしれない。本譜は飛車を穏便に引く。

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桂馬とって勝ちやガハハ。

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ヤギ陣営に動揺が走るもポーカーフェイスで平静を装う。ただここはもう攻めさせられている、というポラリスさんの意見。そして手は進んで。

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思考としては5三銀成からの飛車との2枚換えはさすがに足らないだろう。むしろ7三歩成のほうがまずいぜよ。そして△7一桂馬とするも単純に7三歩成が飛んでくる。

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これを△同金としてしまうと▲同銀△同桂馬に今度は▲6四金となり飛車取り。これはやばいので実際は同銀ととれないのであった。

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であるので△同桂馬であるけれども、▲歩のおかわりくん、として桂馬を跳ねた。角に当たっているのは副産物。ただここで角を逃げているのでは何かがちぐはぐであるので先手は暴れてくる。

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この図から▲5三銀成からの交換であるけれども…

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△7七歩成が生じており、後手の方針がわかりやすくなっている。ただ先手からの攻めも難しい。なるほど。以下進んで。

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ここで相手に詰みがあるんじゃなかろうかとか悩んだのは内緒。わからなかったので△7二金として固める。そして、

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ここで先手の投了となった。

振り返ってみても幻想と戦い恐れと戦っていることになっていたようである。いきなり端から襲い掛かる。これは相手の手が一手でも進んでいると成り立たないようであったのでやはり今後も思い切って戦っていきたい。


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