#指す将順位戦6th A級3組⑪ vs ゴッゴルさん戦（自戦記）

仕事の隙間時間に執筆をするというなんと画期的なアイデア！NHKあたりは取材に来て良い（時事を取り入れる）。さて、戦型予想は下記のUrlから。泣いても笑っても今期最終戦である。

今回はどのようになっても相振り飛車にはならない。こちらは袖である。この前のふぇざーさん戦も中飛車である。きっとそうなるだろう？（戦型予想とは）

先手わたくし、後手ｺﾞｯｺﾞﾙさんである。
このタイミングで「やりやがったな」とこちらはニヤニヤしている。この後、結局は中飛車に落ち着くのであるけれども、こういうときに未知の可能性があらわれてくるなとも思う。

進んで先手袖飛車、後手中飛車である。こちらの経験則は5筋の歩を切られると相手に自由ができるので、そのための4六歩4七銀型であるけれども、こういう出っ張っているところは逆襲に合う。すなわち△5四銀△4一飛車型である。▲3五歩があるのでなんとか被害は少なそうであるけれども、△端角から飛車を狙われる形となるとこらえが効かない。
さて局面図でさっそく相手をこつんといく。銀が遅れていそうであるので、中飛車のｱｲﾃﾞﾝﾃﾃｰをとりに行くのだ。
▲4五歩である。

△同歩以外では△4三銀▲4四歩△同銀とするも、▲5六歩があってよろしくない。こういう序盤の歩はとっておいて損はないのだ。
△同歩に▲5六歩である。△同歩に▲5六銀として中飛車のｱｲﾃﾞﾝﾃﾃｰをゲットする。成否はしらない。

ただ後手の陣形も低く堅いのでこちらとしてもすぐに何かをやるわけではない。後手は形よく△4三銀として▲4四歩△5四銀▲3四歩△同歩▲4五銀である。何かをやることになってしまっているとこちらの船囲いが鮒囲いに見えてきてしまう。大丈夫なのか。

上記局面から単純にとってとって5六歩のたらしあたりで悩ましい局面となっていたかもしれない。後手の形はとても硬い。硬パンほど硬そうである。本譜は△同銀▲同桂馬に△3五銀としてこれはこれで嫌な感じである。飛車を深く▲3九飛車である。

本譜ではえいやと△5七歩とたたいた。▲金寄りにここでもタラちゃんはあったかと思う。ただ飛車を活用する△5六飛は落ち着いた手。▲5二歩はやはりいやらしく見える。先手としても我慢できない状態で、とりあえず場を乱す▲4三歩成である。角交換後、先手の▲同玉が大事な手である。

ここで後手は△4三金と手を戻せないことに悲観的になっていた。中央がふさがれており、歩も2枚あるので後手は端に手をかける。こちらとしても、端は攻められると王様を寄った分早くなってくる。金をとっている暇はない。こっそりと▲6一角を忍ばせておく。

ここで後手は流れに身を任せて△9六歩としたが、どうやらここではよろしくなかったようだ。先手に手段がある。手裏剣で端を乱す▲9二歩。勢いで△同歩に▲9一銀が生じている。

うっかりしていた筋である。
以下、△7一玉から▲5二ととして後手は王手にきかす△5五角。▲7七桂馬は端からあやしくなるので▲7七金として、後手の△7四歩で銀がとられたかと思っている。

銀を受けるすべが▲9六香車△同香▲9二歩くらいしかないので、こちらも気合で▲6六金。△同飛車▲同歩に△同角と王手をかけたものの、しっかり読んで▲7七桂馬△9七香成▲7八玉。

後手も守る手がないと△5八歩成と間違えたら許さへんでの手。
ただ後手玉は詰んでいる。
▲7二角成△同玉▲8二飛車と。ここで後手の投了となった。

以下、上に逃げるしかないのだけれども、▲6二飛成が銀を持つ安心感と持ち金の力で投了もやむなしである。

一瞬のスキをついて何とかなった形である。後手としては角を打たれたときにその相手をすればよかったという後悔である。これにて炎のn番勝負の借りを返したことになる。対局・観戦ありがとうございました。（了）