指す将順位戦5thA級2組③vs燕軍団さん

というわけで、一回の不戦勝を挟んで迎えた第三戦は燕軍団さんです。前からこの順位戦に参加しておるアカウントでA級2組のベテランと言えます。こちらは袖飛車として相手は居飛車であろうかと予想し実際にそうなりました。先手はわたくし、後手は燕さんです。

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図は袖飛車の効果で相手の角が壁になっているのに乗じて▲7五歩から石田流へ向かうツクツクボウシ戦法?の風味に△7四歩と反発してきました。先手玉の位置がそうすると▲5八または▲6九のほうがよかったと反省しつつ。ただもちろんこれには飛車をぶつけていきます。飛車をぶつけて後手は交換できないので△8五歩として振り飛車らしく▲7六飛として自然な流れで次の図です。

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おかしい。自然の流れでこのようになってしまうとまずいのではないだろうか。このタイミングで5五角も考えたもののやりすぎですね。いったん飛車をよけておいて5五角をみます。▲2六飛として▲5五角に対応するためには△6三金か△6三銀ですか。本譜では△6三銀としてきたので、このタイミングは逃してはいけません。

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これを同歩なら同飛車で今度は△7四銀とすると今度こそ▲5五角と出られてしまうので、△7三歩と謝るしかありません。実際もそうなりました。

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謝らせたので満足なのですが、この先を考えるのは難しいですので、とりあえず懸念の王様を一歩。ここから先お互いに第二ラウンドに向かうための準備となりました。先手は2八などの空間があり、大ゴマを持たれるとそこに打たれるのがいつもの懸念事項。3八金がありますが、むしろ働いていない6九の銀をなんとかする必要がありましたか。進んで次の図です。

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こうなってくると相手の堅陣に心がおれています。7四歩のタイミングで入城はなるほどな、と思いました。このまま進むと堅さで負けそうです。あやを求めて角の頭にちょっかいをだし、端を詰めることに成功しました。ただ、なんやかんやもろもろあって、次の図をご覧ください。

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飛車交換になり、懸念の△2八飛からお互いにやりあって、堅陣を信じて△5七角成!からの▲同玉△4九龍です。べ、別に△5七角成を考えていなかったわけではないんだからねっ。このまま待っていると嫌な予感しかしませんので▲6六玉として、上に逃げられたら大変ですので△7四銀とし、▲5三桂成△6五歩▲7七玉△5三金です。△5三銀だと、▲4一角で詰めろ銀取りですか。これは後手大変そうです。次の図は△5三金の局面から。

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ここでですね、とりあえず▲3一銀というとても魅力的な手を見つけてしまったので、それに飛びつきました(本譜)同金には5三角成、同玉には5二龍の二つの狙いがあるなんて、得々セットのようなものでしょう。ただ、この順はよろしくなく、ここでなんと、5三角成がありました(強いフォロワーさんの指摘)

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これはですね、同銀ですと詰むんですね。先ほど発見してしまった▲3一銀から▲4三桂!という気持ちの良い筋で。

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これをTHE 手順前後と呼びます(呼びません)

本譜は▲3一銀から同玉だったので5二龍と行きました。

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もう、これでイヤーまいりました投了します、という相手ではありませんでした。私が後手でも抗います。△7六歩は打たないと始まらない手。▲8八玉と逃げるよりありませんが、△7七銀も打ちますね、これは。取ると全部清算して△7九龍まであり、同角しかありませんが、そうすると▲5二の龍を一番いいタイミングで後手は取れます。これはあきません。
ですので、△7七銀にはやはり逃げますが、△8六桂で次の図です。

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逃げるのは詰みます。▲同角しかありません。△同歩でこの歩をほっておいてよいのか悩みますが、感覚で詰むので、▲5三龍とは取れません。▲5一龍とはいりましたが、△4一金として次の図

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こうなるとどうしようもありません。さすがに切れないですので、△7八銀成が残ってしまいます。時間に追われて▲8一龍でしたが、△7八銀成で▲7一角から最後のお願いに参りますが、断られ以下投了となりました。

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全体的に制圧はしたものの、相手の王様が堅くなる一方で焦った攻めもありましたが、4九の金の居場所と、王様の所在地が悩ましいですね。結果論では▲6八のままでも戦えたのかしら。今後の課題が増える良い対局でした。
対局者の燕軍団さん、観戦者のみなさま、コメントくださったフォロワーさん、ありがとうございました!

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