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インドと私~不思議なご縁~

以下の記事を読んだ。

最近インドが注目されており、多くの人が訪れている。
そんな中で、インドに一度も行ったことのない私が、インド人の知り合いが多いのと、インド人の中で少しの間学生生活を送ったことがある経験と、現在日本にあるインド企業で働いている経験を踏まえて、私とインドの縁について書きたいと思う。

0.はじめに

大学時代、東京外国語大学に通ってた人とひょんなことから知りあい、インドのヒンディー語について教えてもらった。彼女はインドにはまり、インドの公用語を学びたいと思い、大学に入り、勉強すればするほどインドの魅力に魅了されていった。
大学の学食もインド人が経営するカレー屋があったり、大学の学科にインド哲学科があったりなど、大学時代から、間接的にインドに関わりはあった

1.ニュージーランド留学時

ワーホリで行ったあと、そのまま留学に切り替えて学生になったニュージーランド時代。通ってたビジネス学校は、半分がインド人、もう半分がフィリピン人というインターナショナルスクールだった。その中で唯一の日本人で、回りより歳を取ってたため私は浮きまくっていた。

ジェネラルコースはそんな環境で過ごし、本コースに行くと7割スリランカ人という環境になった。
ジェネラルコースの時、となりに座っていたインドからきた女性にもう抗議をしたことがある。
今ならそんな言い方はしないし、そんな接し方はしないが、当時は彼らのあまりに無礼な行いに腹が立った。彼らは私が日本人だと知ると文房具やら何やら私のそばから勝手に取っては、そのまま返さずに自分の物にしてしまったのだ。
最初の頃は、優しく、それ私のだからちゃんとかえしてくれると助かるわ、と言っていたが、日に日に度が過ぎていく行いについには、声を荒げて怒った。ここは、あんたらの国じゃない、いろんな国の人がいるのだから、相手を尊重しなさい、と。
また、英語力が周りより不足していた私は学校に相談して特別に無料でビジネス英語クラスを取らせてもらった。
そこでも衝撃的なことがあった。英語の先生はイギリスや南アフリカで英語を教えたことのあるインド人の先生。英語のクラスは9割5分がインド人のティーンエイジャー。先生の言うことは英語の授業以外に聞かず、授業が終われば、教室内がゴミと授業で書いたプリントて散乱していた。
そこで、その先生は、私に、その学生たちにごみはゴミ箱へ捨てるように指導してほしいとある授業終わりに頼んできたのだ。
次の授業開始時に、先生から頼まれたように優しくごみはゴミ箱へ捨てようね、綺麗な環境はみんなが気持ち良く過ごせるから、誰かが捨ててくれる、とは思わないで自分できちんとやろうね、と諭した。その授業後からごみの散乱がなくなった。。。。
その先生曰く、外国人から言われるのとインド人から言われるのとでは、話を聞く態度が違うことを様々な経験から学んだとのこと。その当時は日本人から言われると反論はするが、言うことを聞く、と先生に言われた(本当かどうかはいまだにわからない)

学校で接したインド人はほとんどが中流でも上の方の人で、そこそこ裕福とのこと。当時は英語に苦戦しながら必死にやってたのでそのことに気づかなかったが、今考えると貴重で有意義な体験だった。そもそもその方々とは日本にいると知り合えなかったからだ。
インドの英語はその人の地域によって違うと言うのもそこで学んだ。また、英語の文法は日本人の方が出来ている、と言うのも新たな驚きだった。

2.日本帰国から現在

日本に帰国直後は、あまり外国の方とは交わる機会がなかった。せっかくニュージーランドで様々な国の人と知り合えたから、プライベートでは国際的なイベントに顔を出すようになっていった。
ただ、勤めていた会社の近くにインドカレー屋があってそこの店主と英語で会話したら、ラッシーとデザートが無料になったり、プライベートでやってた活動にインド人が来て、そこで仲良くなったりなど、不思議とインドの方とは出会う機会があった。

結婚を機に時間の確保のために、インドの企業に入社したが、インドのビジネス環境に最初は面を食らった。
私がいた日本の企業、仕事は正確に時間通りに行うもので、クオリティーはプロなら高くて当たり前でそれが求められていた。
ところがインドの会社は、不完全や完璧ではないことが当たり前。少しぐらい間違っててもOK。問題があればその都度解決すれば良い、という考え方なようで、システムも納期もお客さん対応もすべてが異なっていた。。

この間以下の番組を偶然みた。

考え方の違いが非常に面白かった。
番組で説明されていたが、どうやら許す文化らしい。人に迷惑かけらても自分もかけているからお互い様。遅刻等には非常に寛容だ。また、チャレンジ精神を大事にするのか、絶対にNoとは言わない。
上記の番組では、Noとは言わないせいで仕事が納期通りに終わってないことが納期当日に発覚し、大変な目に遭ったようなエピソードが紹介されていた。
インド人同士でものを頼むときはその人の性格などを考慮して頼むので、自分が被害に合う程度をどうやらコントロールするらしい。。

また、インド人にお願いするとき、急ぎの場合は、丁寧な命令口調で、話せ、と言われたことがある。日本みたいに丁寧にお願いをしたら、危機感が伝わらないらしい。。

3.インドと日本の良いところが合わされば最強

上記で紹介した番組では、インドの良いところと日本の良いところが合わされば最強だな、と感じた。

と言うのは日本の良さは
・頼まれたことは最後まで行う
・どんな小さな仕事でもクオリティー高い
・時間を守る
・事前準備を行うためやる前に疑問点が洗いざらいになる。
・うそはつかない
・誰にでも誠実に接す
・謙虚

一方で改善する余地があるのが
・判断が出来ない(時間がかかる)
・他人事に物事が進むため責任は誰もとらない
・問題が起きるとパニックになり、解決まで時間を要する
・リーダーシップがとれない

などだ。(あくまでもわたしの主観等にもとづくものだが)

では、インドの良いところは。。
・スピーディーに物事が進む(クオリティーや問題などは一切考慮しない)
・問題等が起こったら、直ぐに解決
・フレンドリー
・細かいことは気にしない
・人の面子を潰さない(ように努力する)
・ホスピタリティー精神が溢れる
・何でもやってみてから考える
・自信に満ちている
・努力を怠らない

一方でこういうところがもう少し良くなるといいんだけどなあ。。。というのは
・嘘をつく(悪気は決してない)
・できなくてもNoとは絶対に言わない
・中途半端でも、仕事は「終わった」と言う
・完璧を求めない
・問題は単発でしか解決しないので、同じ問題がずっとくすぶり続ける

などだ。
よく日本人の同僚で、インド人上司に怒る人がいるが、彼らの思考さえ理解できてしまえば怒ることそのものが時間の無駄と思えてしまう。
怒るのではなく、どうやって頼んだり、どういう環境を作ったら動いてくれるか、を考えたら、全てがよい方向へと動き出す。


私個人的にはインド人の突破力と日本人の緻密な進行能力が合わされば、最強なのに。。と思うことが多々ある。
特に問題が起こってからの指示だしは、インド人がbetterと感じるが、起こってから緻密に動けるのは日本人だな、と感じることがある。
動き出すまでは時間はかかるが、正確で、人の心に寄り添う対応は、日本の強みだと私は個人的に思っている。
ただ、起きた状況を瞬時に察知して次の動作に動く、などの臨機応変さはインドの得意分野だと勝手に思っている。

何はともあれ、結局は人と人との付き合いなので、相手を尊重し、良いところは出しながら、だめなところはカバーしてもらえる環境作りがどこに行っても必要だと思う。

考え方や文化が違う人と何かをするのは大変な面があるが、その分違いを受け入れられると良い面が増えてくる。

あっという間の年末。来年も色々な人と交わり、楽しく過ごしたいとお舞う

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